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採用代行に会社メールアドレスを渡すべきか

公開 2026-09-07

採用代行が候補者と連絡を取るとき、どのメールアドレスを使うか。自社ドメインのアドレスを渡すか、代行会社のアドレスから送ってもらうか。候補者から見た体裁を取るなら自社ドメイン、管理のしやすさを取るなら代行側のアドレスという整理になりますが、実際には中間の設計もあります。この記事では、選択肢と、それぞれで決めておくことを整理します。

三つの選択肢

候補者から見た体裁管理のしやすさ主な用途
自社ドメインの共有アドレス自社からの連絡に見える中(一つを共有)応募者対応、事務連絡
自社ドメインの個別アドレス自社の担当者からに見える高(個別に管理)継続的な候補者対応
代行会社のアドレス外部からの連絡に見える高(自社の管理外)限定的な業務

採用の連絡では、自社ドメインからの送信が選ばれることが多い形です。候補者から見れば応募先からの連絡なので、外部のドメインから届くと戸惑いが生まれます。返信率にも影響します。

一方で、自社ドメインを渡すということは、自社の名前で外部の人が連絡を出せる状態を作るということです。だから、範囲と管理の設計が要ります。

共有アドレスと個別アドレス

共有アドレス(採用窓口のような一つのアドレス)は、次の特徴があります。

個別アドレス(担当者ごとに発行)は、次の特徴があります。

代行に渡すなら、共有アドレスのほうが管理は単純です。担当者の交代が起きても設定を変える必要がなく、退任時もアクセス権の削除で済みます。

ただし、共有アドレスだけだと、候補者から見て担当者が誰か分かりにくくなります。署名で補います。

エラベルの見解

メールの設計で見落とされやすいのが、面談で名前が一致しない問題です。

自社ドメインの共有アドレスから、自社の採用担当の名前で連絡を出す。候補者はその名前で認識します。ところが面談の当日に出てくるのは別の人で、しかも連絡をくれていた人ではない。候補者から見ると、少し不思議な体験になります。

これを避ける方法は二つあります。一つは、署名を部署名にすること。「採用担当」「人事部 採用チーム」といった形にしておけば、個人名の不一致は起きません。返信の宛名も部署宛になります。

もう一つは、面談の案内の段階で当日の担当者を伝えること。「当日は◯◯部の△△が担当します」と書いておけば、候補者は準備ができます。

どちらでも構いませんが、決めておかないと運用がぶれます。連絡の途中で個人名が変わる、面談の案内に誰の名前も書かれていない、といった状態は候補者の不安につながります。細かい点ですが、辞退の理由になり得る種類の細かさです。

送信ドメインまわりの確認

自社ドメインから送る場合、次を確認しておきます。

送信環境。媒体の管理画面から送るのか、メールソフトから送るのか、採用管理システムから送るのか。経路によって設定が変わります。

迷惑メール判定。送信元と実際の送信環境がずれていると、候補者側で迷惑メールに振り分けられることがあります。情報システム部門に確認しておく項目です。

送信の量。スカウトの返信対応などで送信数が増えると、送信の制限に触れることがあります。事前に把握しておきます。

保存と検索。候補者とのやりとりが、後から検索できる状態にあるか。担当者が替わったときに、経緯を追えるようにしておきます。

転送とアーカイブ。共有アドレスの受信を、自社の担当者も見られる形にするか。全部を見る必要はありませんが、必要なときに確認できる状態にしておきます。

権限と退任時の処理

メールアドレスも、権限管理の対象です。

この運用は、採用管理システムの権限管理と同じ設計で回せます。まとめて一つの一覧にしておくと、棚卸しが一度で済みます。権限の設計は渡すATSの権限範囲にまとめています。

代行会社のアドレスを使う場合

自社ドメインを渡さない選択もあります。その場合に決めておくことです。

候補者への説明。外部のドメインから連絡が届くので、自社の採用業務を委託していることを本文に書く形が一般的です。書かないと、候補者は不審に思います。

返信先の設計。候補者の返信が代行会社に届く形になります。自社が内容を確認できる仕組みを決めておきます。

やりとりの記録。代行会社の環境に情報が溜まるため、契約終了時の返還や削除の手続きが必要になります。自社の採用管理システムに記録を残す運用にしておくと、この負担が下がります。

この形は、業務が限定的な場合に向きます。応募者への事務連絡までを任せるなら成立しますが、候補者と継続的にやりとりする業務では、自社ドメインのほうが自然です。

エラベルの見解

自社ドメインのアドレスを渡すことは、自社の名前で外部の人が発言できる状態を作るということです。ここは情報管理よりも、体裁と信頼の問題として考えてみてください。

候補者から見れば、そのメールは自社からの連絡です。文面の丁寧さも、返信の速さも、自社の印象になります。だから、渡す前に文面の型を共有しておくことをおすすめします。

具体的には、応募の受付、日程の案内、不採用の連絡、辞退への返信。この四つの型を、自社の言葉で用意して渡します。代行側はそれを基に運用し、個別の対応が必要な場面だけ相談する。この形にすると、文面の質が安定します。

型を作る作業は、自社の採用の言葉を整理する作業でもあります。不採用の連絡をどう書くかは、その会社の姿勢が出る場所です。外部に任せる機会に、一度自社で書き直してみる価値があります。

そして、この型は代行会社を替えても使えます。作っておけば、次の依頼先にそのまま渡せる資産になります。

まとめ

よくある質問

自社ドメインを渡すのは情報管理として問題ありませんか

アクセス権を管理し、棚卸しと退任時の削除を運用に組み込んでいれば、管理できる状態を保てます。むしろ、代行会社の環境にやりとりが溜まる形のほうが、契約終了時の処理が重くなります。判断は、業務の範囲と管理の体制を照らして決めます。個別の判断は専門家にご確認ください。

候補者に「代行が対応している」と伝える必要はありますか

自社ドメインから自社の窓口として連絡する場合、業務の委託を個別に伝えないことが一般的です。ただし、個人情報の取り扱いについては、自社の方針の中で委託の可能性に触れておく形になります。記載と実際の運用が合っているかを確認してください。取り扱いの整理は個人情報保護法と委託先の監督にまとめています。

担当者が替わるたびにアドレスを作り直すべきですか

共有アドレスにしておけば作り直しは不要です。個別アドレスを発行する形だと、交代のたびに作成と削除が発生し、候補者が古いアドレスに返信すると届かなくなります。代行に渡す用途では、共有アドレスのほうが運用は安定します。