採用代行 / 費用・契約・法務
代行の対応が口コミに書かれるリスク
選考の体験は、候補者によって外部に書かれることがあります。口コミサイト、SNS、知人への話。採用代行を使っている場合、書かれる内容の多くは代行が担っている工程で起きています。一次連絡、日程調整、不採用の連絡。地味な工程ほど、体験として記憶に残ります。この記事では、書かれやすい内容と、予防の設計を整理します。
書かれやすいのは対応の雑さ
選考について書かれる内容は、おおむね次のどれかです。
連絡が来ない。応募したのに音沙汰がない、書類の結果が届かない。放置は最も書かれやすい。
連絡が遅い。返事が来るまで何週間もかかった。他社はすでに内定が出ていた。
やりとりが機械的。定型文しか返ってこない、質問に答えてもらえない、経歴を見ていないスカウトが届いた。
不採用の連絡の仕方。一斉送信と分かる文面、選考に時間を割いたのに一文だけ、あるいは連絡自体がない。
選考中の説明と実態のずれ。聞いていた話と、面接で言われたことが違う。
このうち、上の四つは代行が担っている工程で起きます。五番目は自社の面接官の領域です。
代行運用で起きやすい経路
代行を入れているからこそ起きやすい状況があります。
重複した連絡。過去に応募して不採用になった人に、また同じ求人のスカウトが届く。記録が共有されていないと起きます。候補者から見れば、選考されたことを覚えていないのかと感じます。
名前が一致しない。連絡をくれた人と面談に出る人が違う。事前に案内がないと、違和感が残ります。
質問に答えが返らない。委託の範囲外の質問が来たときに「確認します」で止まる。回答が来ないまま時間が過ぎます。
事業の話ができない。面談で会社のことを聞いても、一般的な説明しか返らない。候補者は準備してきているので、落差を感じます。
返信が薄い。スカウトへの返信に、求人票の内容を繰り返すだけの文面が返る。
これらはすべて、設計で防げます。防ぎ方は採用代行を使うと採用ブランドは落ちるかにまとめています。
エラベルの見解
口コミへの対処を考えるとき、監視より予防に時間を使ってください。書かれてからできることは限られています。
そして、予防の中で最も効くのは、不採用の連絡の質を上げることです。ここは見落とされやすい。
理由は単純で、書く動機を持つのは、多くの場合うまくいかなかった候補者だからです。採用された人は書きません。選考に進んだ人も、途中で辞退すればわざわざ書きません。書くのは、時間を割いたのに雑に扱われたと感じた人です。
だから、不採用の連絡をどう書くかは、実は影響が大きい。一斉送信と分かる文面と、選考に時間を割いてくれたことに触れた文面では、受け取り方が違います。長い文章は要りません。一文の違いです。
そして、この文面は自社で用意して代行に渡すものです。代行会社の標準的な文面をそのまま使っていると、そこは自社が決めていない部分になります。
書かれるリスクを下げる一番の方法は、書きたくなる体験を減らすことです。監視の仕組みを作るより、不採用の連絡を書き直すほうが早く効きます。
予防の設計
- 放置をなくす。応募から一次連絡までの時間を決め、守れているか確認する
- 書類の結果を返す。不採用の場合も連絡する運用にする
- 重複判定を仕組みにする。採用管理システムの記録を送信対象の判定に使う
- 不採用の文面を自社で用意する。定型でも、選考への言及を入れる
- 名前の一致を設計する。署名を部署名にするか、案内で当日の担当を伝える
- 答えられる範囲を広げる。質問が来たときに止まらない状態を作る
- 文面を抽出して確認する。月に一度、数通読む
一番目と二番目が基本です。放置と無連絡は、書かれる理由として最も多い。代行を入れているなら、この二つは仕組みとして回せるはずです。
書かれた内容を運用に使う
外部に書かれた内容は、運用の材料としても使えます。
工程を特定する。書かれている内容が、どの工程での体験かを見ます。応募直後か、書類選考か、面接か。代行が担っている工程なら、そこを直せます。
同じ指摘が複数あるかを見る。一件だけなら個別の事情かもしれませんが、同じ内容が続くなら構造の問題です。
辞退の理由と突き合わせる。辞退時に聞いた理由と、書かれている内容が一致するなら、原因は明確です。
代行会社と共有する。責めるためではなく、運用を直すために共有します。具体的な指摘があるほど、対処も具体的になります。
この使い方をすると、書かれたこと自体が改善の材料になります。
書かれた後にできること
すでに書かれてしまった場合の対応です。
まず事実を確認する。書かれている内容が、実際の運用と合っているか。工程を追って確認します。
運用を直す。同じことが繰り返されないよう、原因を特定して手を打ちます。これが最も実効性のある対応です。
削除や訂正の依頼については、慎重に判断してください。掲載の可否や対応の方法は、サイトの規約や個別の事情によって変わります。判断に迷う場合は専門家にご確認ください。
過剰に反応しない。一件の投稿に大きく動くと、運用が萎縮します。傾向として見る姿勢が実務的です。
エラベルの見解
代行会社を選ぶとき、候補者への対応の質をどう管理しているかを聞いてみてください。ここに答えられる会社は多くありません。
聞き方は具体的にします。送った文面をどう確認しているか。候補者からの反応をどう拾っているか。担当者が替わったときに文面の質をどう保つか。仕組みとして答えられるなら、管理されています。
「担当者の経験に任せています」という答えなら、その担当者の質がそのまま自社の印象になります。だからこそ、誰が担当するかを確認する意味があります。
そして、発注側にも管理の責任があります。文面の型を渡していない、伝えてよい情報を絞りすぎている、質問への回答が遅い。これらは発注側の設計の問題です。
代行の対応が書かれるリスクを心配するなら、まず自社が渡している材料を見直してください。材料が薄ければ、誰が担当しても対応は薄くなります。
質の管理は、双方の設計で成り立ちます。片方だけの問題として扱うと、対処が的外れになります。
まとめ
- 書かれやすいのは、連絡が来ない・遅い・機械的・不採用の連絡の仕方
- 代行運用で起きやすいのは、重複連絡・名前の不一致・答えが返らない・事業の話ができない
- 監視より予防。最も効くのは不採用の連絡の質を上げること
- 書く動機を持つのは、うまくいかなかった候補者
- 予防は、放置をなくす・結果を返す・重複判定・不採用の文面を自社で用意する
- 書かれた内容は、工程を特定して運用を直す材料にできる
- 削除や訂正の判断は慎重に。専門家にご確認ください
- 質の管理は双方の設計。渡している材料が薄ければ対応も薄くなる
よくある質問
代行会社に対応の質を保証してもらえますか
保証という形は難しいところですが、管理の仕組みを聞くことはできます。文面の確認方法、担当者交代時の引き継ぎ、候補者からの反応の拾い方。仕組みとして答えられるかを見てください。あわせて、自社側でも文面を抽出して確認する運用を持ちます。
不採用の連絡は全員に送るべきですか
送る運用にしておくほうが、体験としては良くなります。連絡がないまま放置される状態は、書かれる理由として最も多い部類です。文面は定型で構いませんが、選考に時間を割いてくれたことへの言及を入れると受け取り方が変わります。この文面は自社で用意して渡してください。
口コミを定期的に確認すべきですか
四半期に一度程度で足ります。頻繁に見ると、個別の投稿に反応しすぎることになります。見るときは、同じ指摘が複数あるかどうかを基準にしてください。一件だけなら個別の事情、繰り返されているなら構造の問題として扱います。