スカウト代行 / スカウト代行
半分だけ内製にする設計
スカウトの運用を、全部任せるか全部内製にするかの二択で考える必要はありません。工程を分けて、一部を社内、一部を外注にする形が成立します。そして、この形のほうが費用も抑えられ、社内に理解も残ります。この記事では、分け方のパターンと、受け渡しの設計を整理します。任せる範囲の全体は任せる範囲の決め方にまとめています。
三つのパターン
一.設計は社内、実行は外注
- 社内:検索条件の設計、文面の型、ターゲットの判断
- 外注:候補者の選定、送信、返信対応、日程調整
社内に設計できる人がいて、手が足りない場合に噛み合います。
二.実行は社内、設計は外注
- 社内:送信、返信対応、日程調整
- 外注:条件の設計、文面の型、改善の提案
手はあるが進め方が分からない場合。稼働は少なく済みます。
三.工程の途中で分ける
- 外注:検索、選定、送信
- 社内:返信対応、面談の設定
返信の質を社内で保ちたい場合。返信の件数が多くなければ成立します。
この三つのうち、三番目が結果に効くことがあります。返信対応は面談化率を分ける工程です。
三番目が噛み合う理由
返信は、既に関心を示している候補者です。ここでの一往復が、面談に至るかどうかを決めます。
そして、良い返信を書くには自社の情報が要ります。事業の状況、現場の様子、その職種で任される範囲。
社内の人が返すと、この情報が自然に入ります。
さらに、返信の件数は送信数ほど多くありません。一日に数件なら、社内で対応できることもあります。
送信は外に、返信は社内に。この分け方が噛み合う場面は少なくありません。
ただし、日中に対応できる体制が要ります。返信は関心が高い瞬間なので、遅れると温度が下がります。
エラベルの見解
半分だけ内製にする形で、「社内が持つ工程を、判断が要る部分にしてください」。ここが設計の要点です。
社内に残す工程を、量のある事務にすると意味が薄い。日程調整や送信を社内で持っても、負担が減らないだけです。
一方、判断が要る工程を社内に残すと、理解が蓄積します。
ターゲットの判断。誰に送るかを決める。候補者の経歴を読む機会になります。
返信への対応。候補者が何を気にしているかが分かります。
条件の見直し。数字を見て、どこを調整するか。
この三つを社内が持つと、採用の理解が深まります。そして、将来内製に移すときの土台になります。
逆に、判断をすべて外に出して事務だけを社内に残すと、費用も下がらず理解も残りません。
分けるときの基準は、「判断が要る工程を社内に」。この原則で設計してください。
そして、社内が判断を持つなら、その判断を速く返す責任も持つことになります。遅れると、外注側の稼働が空きます。
受け渡しの設計
分けると、工程間の受け渡しが発生します。
社内が条件を作り、外注が送る場合
- 条件をどの形式で渡すか(画面の写しではなく、条件の内容を文書で)
- 更新したときの伝え方
- 母数が足りないときの調整を誰がするか
外注が送り、社内が返信を持つ場合
- 返信が来たときの通知の方法
- 見落としを防ぐ仕組み
- 対応の期限
- 面談が決まった後の連絡を誰がするか
外注が選定し、社内が承認する場合
- 選定した候補者の一覧をどう渡すか
- 承認の期限
- 期限内に返せない場合の扱い
この三つのうち、二番目の一番目が実務では重要です。返信に気づかないまま時間が経つと、候補者の関心は下がります。
判断の基準
社内に設計できる人がいるか。いるなら、設計を社内に残せます。
社内に日中に対応できる人がいるか。いるなら、返信を社内で持てます。
返信の件数。多いと、社内では対応しきれません。
費用。範囲を絞れば費用は下がります。ただし、社内の時間が増えます。
将来の内製化。移行を考えているなら、判断が要る工程を先に社内に持つ形が噛み合います。
この五つで判断してください。
費用と時間の比較
外注の範囲を絞ると、費用は下がります。
ただし、社内の時間が増えます。この時間を金額に換算して、合計で比べてください。
そして、判断が要る工程を社内で持つ場合、時間だけでなく力量も要ります。担当できる人がいるかを確認してください。
担当できる人がいないまま社内に残すと、その工程が滞ります。そして、外注した工程も止まります。
注意点
社内の工程が律速にならないか。条件の更新、返信への対応、承認。社内が遅れると、全体が止まります。
情報が分断されないか。社内と外注で、それぞれが持つ情報が違う状態。接触の記録は一箇所に集約してください。
責任の所在が曖昧にならないか。数字が動かないとき、どちらの工程の問題か。工程ごとに数字を分けて見られる形にします。
改善が回るか。社内が条件を持ち、外注が送る形だと、外注は条件を変えられません。社内が数字を見て改善する体制が要ります。
四番目が最も多い問題です。範囲を絞って費用を抑えたが、誰も改善しないまま数か月が過ぎる。
移行の順番
最初は広く任せて、徐々に社内に戻す
- 運用の型ができてから、判断の工程を社内に移す
- 移す工程が回ってから、次に進む
最初から分けて始める
- 社内に担える人がいる場合
- 受け渡しの設計を先に決める必要があります
多くの場合、前者のほうが安全です。運用の型がない状態で分けると、受け渡しの設計もできません。
そして、移す順番は判断の少ない工程からではなく、判断が要る工程からです。内製化とは逆の順番になります。
理由は、判断を社内が持つことに意味があるためです。事務は外注のままでよい。
エラベルの見解
半分だけ内製にする形で、外注側の稼働が細切れにならないよう注意してください。
工程を分けると、外注側の作業も分断されます。条件を待って、送信して、次の指示を待つ。待ち時間が発生します。
そして、待ち時間は稼働に数えられないことが多い。代行側から見ると、稼働の効率が下がります。
その結果、単価が上がるか、優先度が下がることがあります。
だから、分ける場合は、外注側がまとまった作業をできる形にしてください。
具体的には、条件をまとめて渡す。週に一度、次の一週間分の条件を渡す。都度渡すのではなく、まとめる。
承認もまとめる。選定した候補者を、まとめて確認する。
そして、社内の判断の期限を決める。「条件の更新は毎週この曜日まで」。リズムを作ると、待ち時間が減ります。
分ける設計は、外注側の効率も考えて作ってください。効率が下がると、費用に跳ね返ります。
まとめ
- パターンは三つ。設計は社内・実行は社内・工程の途中で分ける
- 返信対応を社内に残す形が、結果に効くことがある
- 社内が持つ工程は、判断が要る部分に。事務を残しても意味は薄い
- 受け渡しでは、返信の通知と見落としを防ぐ仕組みが重要
- 判断は、設計できる人・日中の対応・返信の件数・費用・将来の内製化で決める
- 注意点は、社内が律速にならないか・情報の分断・責任の所在・改善が回るか
- 移行は、運用の型ができてから。判断が要る工程から社内に移す
- 外注側の稼働が細切れにならないよう、まとめて渡すリズムを作る
よくある質問
費用はどのくらい下がりますか
外注の範囲を絞った分だけ下がります。ただし、社内の時間が増えるため、その時間を金額に換算して合計で比べてください。判断が要る工程を社内で持つ場合は、担当できる人がいるかも確認してください。
返信対応を社内で持てますか
返信の件数と、日中に対応できる体制で決まります。一日に数件なら社内でも対応できます。ただし、遅れると候補者の関心が下がるため、対応の期限と、不在時の代替を決めておいてください。
分けると管理が複雑になりませんか
受け渡しの設計を先に決めておけば、回ります。条件の渡し方、返信の通知、承認の期限。この三つを決めておいてください。あわせて、接触の記録は自社の環境に集約し、情報が分断されない形にします。