調理師採用の代行費用の相場|「調理師」の名称と免許の決まりを押さえ、厨房の役割から逆算する
調理師の採用は、飲食店だけでなく、病院や介護施設、学校、社員食堂などの給食の現場でも行われています。同じ「調理師」でも、レストランの厨房で料理をつくる人と、大量の食事を決まった時間に提供する給食の現場で働く人とでは、求められる経験がまったく違います。結論から書くと、調理師の代行費用は、調理師の免許と名称の決まりを押さえたうえで、厨房のどの役割を採るのかを決め、外部委託の費用やメニュー・営業の縮小による影響から払える額を逆算すると、判断しやすくなります。
代行の料金は会社、料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では代行費用の相場は扱いません。法令の扱いは一般的な整理です。個別の判断は、所管の行政庁などにご確認ください。
調理師の免許と名称の決まり
調理師法第2条は、「調理師」を、調理師の名称を用いて調理の業務に従事することができる者として都道府県知事の免許を受けた者と定めています。第3条は、免許を受けられる人として、調理師養成施設で必要な知識と技能を修得した人や、一定の施設・営業で一定期間調理の業務に従事した後に調理師試験に合格した人を挙げています。
そして第8条は、調理師でなければ、調理師またはこれに紛らわしい名称を用いてはならないと定めています。つまり、免許を持たない人も調理の仕事はできますが、「調理師」と名乗ることはできません。求人で「調理師募集」と書く場合は、免許を求めるのか、調理の経験を求めるのかをはっきりさせてください。免許を必須にすると、候補者は限られます。
また第8条の2は、多数人に対して飲食物を調理して供与する施設や営業で厚生労働省令の定めるものの設置者・営業者は、施設ごとに調理師を置くように努めなければならないとしています。給食の施設などでは、こうした努力義務も踏まえて、免許を持つ人を採るかどうかを考えてください。
厨房のどの役割を採るか
調理師の仕事は、現場と役割によって大きく分かれます。
| 現場・役割 | 主な仕事 | 経歴で見るところ |
|---|---|---|
| 飲食店の料理長・責任者 | メニューの考案、原価管理、厨房の人の指導 | 扱ってきた料理のジャンル、原価や人の管理の経験 |
| 飲食店の調理スタッフ | 決められたメニューの調理、仕込み | 扱ってきた料理のジャンルと、調理の手際 |
| 給食の調理 | 決まった時間に大量の食事をつくる、衛生管理 | 給食の現場の経験、大量調理と衛生管理の経験 |
飲食店の料理人と給食の調理員とでは、働く時間帯も、求められる手際も違います。たとえば給食の現場は、早朝からの勤務が多い一方で、夜の勤務は少ないことが多く、それを魅力に感じる人もいます。採りたい役割を決め、その役割に合う人に向けた求人を出してください。要件の決め方は調理師採用の要件定義で書いています。
エラベルの見解
調理師の採用相談で多いのは、料理長の候補を探しているのに、求人には「調理スタッフ募集」としか書いていないケースです。料理長を任せられる経験を持つ人は、メニューの考案や原価の管理まで任せてもらえるかを気にします。仕事の範囲が書かれていない求人には、関心を持ちにくくなります。
料理長の候補を探すなら、任せる範囲(メニュー、仕入れ、原価、人の指導)と、その権限を求人に書いてください。同じ料金・同じ業務範囲でも、役割の違いを理解して候補者を選べる担当者かどうかで、採用の結果は変わります。
失っている営業から逆算する
払える額の手がかりは、調理師が足りないことで生じている影響です。
- メニューや営業の縮小:調理の人手が足りずに、メニューを減らしたり、営業時間を短くしたりしている影響
- 外部委託の費用:給食の調理を外部の会社に委託している場合、その委託費と、社内で調理した場合との差
- 残っている調理スタッフの負担:少ない人数で回すための長時間の勤務と、離職の危険
調理師を採ることで、どれだけの営業や委託費を取り戻せるかを見積もってください。その差額が、採用にかけられる額の目安になります。
料金の形
料金の形は、月額固定、採用決定時の支払い、両者の組み合わせなどがあります。エラベルでは、採用決定時に1名10万円(税別)という形で、担当者を選んで採用の実務を任せられる仕組みを用意しています。どの形でも、上で逆算した上限の中に収まるかで判断してください。スカウトの進め方は調理師のスカウトで書いています。
エラベルの見解
調理師の採用で、もう一つ考えてほしいのは、免許の取得を支えることです。調理師法第3条では、一定の施設や営業で一定期間調理の業務に従事した後に調理師試験に合格することで、免許を受けられる道が示されています。免許を持たない調理の経験者を採り、免許の取得を支える仕組みを示すと、応募の幅が広がります。
受験の費用の補助や、勉強の時間の確保などの支援を求人で伝えると、長く働きながら免許を取りたい人の関心を引きやすくなります。免許を取った人は、職場に愛着を持って長く働くことが多く、採用の回数を減らすことにもつながります。
まとめ
- 調理師法では、調理師は都道府県知事の免許を受けた者で、免許がなければ調理師と名乗れない
- 多数人に食事を提供する一定の施設では、調理師を置く努力義務がある
- 料理長・調理スタッフ・給食の調理など、採りたい役割を決めて求人を出す
- 払える額は、メニューや営業の縮小、外部委託の費用から逆算する
- 免許を持たない経験者を採り、免許の取得を支える道も示す
よくある質問
調理師採用の代行費用の相場はいくらですか
会社や料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。メニューや営業の縮小、外部委託の費用と、紹介会社を使った場合の費用から上限を逆算し、その範囲で見積もりを比べてください。
調理師の免許がない人に料理をつくってもらってもよいですか
調理師法は、調理師の名称の使用を免許を受けた者に限っていますが、調理の仕事そのものを免許のある人に限っているわけではありません。ただし、施設の種類によっては調理師を置く努力義務があるため、所管の行政庁の案内を確認してください。
給食の調理と飲食店の調理はどちらの経験者を探すべきですか
自社の現場に合わせて選んでください。給食の現場では、決まった時間に大量の食事をつくる経験と衛生管理の経験が重視されます。飲食店の経験者でも、大量調理への関心があれば給食の現場で力を発揮することがあります。
本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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