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採用代行の費用相場|月額型・成果報酬型・時間単価型の違い

公開 2026-09-07

採用代行の費用を調べると、月額数十万円という幅の広い数字が並びます。ただ、その数字をそのまま自社の予算に当てはめても、たいてい合いません。採用代行の料金は「何を・誰が・週にどれだけ」やるかで決まるため、相場という一点の数字は成立しにくいからです。この記事では三つの料金体系の違いと、複数の見積もりを比べられる形にそろえる手順を整理します。

相場を一つの数字で言えない理由

採用代行が売っているのは「人」ではなく「業務の遂行」です。人材紹介のように成果物が一つに定まっていないので、同じ「採用代行」という言葉で呼ばれていても、中身は会社ごと・案件ごとに違います。

費用を動かしている要素は、大きく三つです。

この三つが違えば、月額が二倍違っても不思議はありません。逆に言えば、三つをそろえないまま金額だけを並べる比較は、比較になっていないということです。

もう一つ、相場の数字が使いにくい理由があります。世の中に出ている相場表の多くは月額固定型を前提に平均を出しているため、成果報酬型や時間単価型の見積もりと横に並べると意味が変わってしまいます。支払いが発生する条件が違うものは、総額でしか比べられません。

料金体系は三つに分かれる

体系支払いが発生する条件向いている状況注意する点
月額固定型契約した業務範囲・稼働量に対して毎月定額採用を継続的に回す。通年採用や複数職種採用が止まっても費用は出ていく
時間単価型実際に動いた時間に単価を掛けて精算業務量の波が大きい。スポットで頼む稼働の見え方で金額が変わる
成果報酬型面談設定・内定承諾など、決めた成果が出たとき成果が明確に定義できる単一業務成果の定義でもめやすい

月額固定型は、採用業務の運用を任せる形に一番なじみます。毎月の支出が読めるので予算化しやすく、代行側も継続前提で動けるため、媒体の癖や自社の要件が担当者に蓄積します。弱点は、採用が一時的に止まった月も同じ額が出ていくことです。求人の増減が激しい会社では、稼働量を月ごとに調整できる契約にしておくと無駄が出にくくなります。

時間単価型は、実働に対して払う分かりやすさがあります。ただし「何を稼働に数えるか」を決めておかないと、後で認識がずれます。定例会の時間、社内での資料作成、媒体の管理画面を見ている時間。これらを含むのか含まないのかは会社によって違います。稼働報告の粒度もあわせて決めておくところです。

成果報酬型は、企業側の初期負担が軽く見えるのが利点です。ただ採用代行における「成果」は、人材紹介の「入社」ほど自明ではありません。面談設定を成果とするなら、候補者が当日欠席したときはどう数えるのか。内定承諾を成果とするなら、母集団形成だけを担当した代行にその責任を負わせられるのか。定義の詰め方が、そのまま費用の妥当性になります。

エラベルの見解

相場を調べている段階の方に一つだけお伝えしたいのは、公開されている相場の数字は「範囲が書かれていない金額」だということです。月額いくら、という数字には、誰が何時間入るかが書かれていません。書かれていない以上、その数字は自社の見積もりが高いか安いかを判定する物差しにはなりません。

物差しとして使えるのは、相場ではなく自社の内製コストです。いま採用にかけている社内の時間を工程ごとに書き出し、そこに人件費の時給を掛けてみてください。日程調整とスカウト送信だけで週に何時間使っているかが出れば、その業務を外に出す価格が妥当かどうかは自分で判断できます。

外部の平均値を探すより、自社の一時間の値段を出すほうが早い。これは採用代行に限らず、業務委託の見積もりを読むときに共通する順番です。

見積もりを比べる前にそろえる四つの条件

複数社から見積もりを取ったら、金額を見る前に次の四つをそろえます。そろえた後で初めて、高い安いの話ができます。

  1. 業務範囲を工程で書く。「スカウト運用」ではなく「候補者検索・文面作成・送信・返信一次対応・日程調整」まで分解して、どこからどこまでかを線で引きます
  2. 稼働量を数字で書く。週あたりの稼働時間、または月あたりの処理件数。どちらの単位でもよいので、全社同じ単位にそろえます
  3. 担当体制を書く。専任か兼任か、同時に何社を持つか、これまでどんな職種の採用を担当してきたか
  4. 期間と成果の定義を書く。契約期間、最低契約期間、成果報酬があるならその成立条件と不成立時の扱い

この四つを埋めた表を作ると、金額の差がどこから来ているのかが見えます。安い提案は範囲が狭いのか、稼働が少ないのか、担当が掛け持ちなのか。高い提案は専任なのか、実務経験が長いのか。差の理由が説明できない見積もりは、そもそも比較の土俵に乗っていません

見積書で確認する項目

見積書の段階でここまで書いてある会社は多くありません。書いていないこと自体が悪いわけではなく、聞いたときにすぐ答えられるかどうかを見ます。答えが出てこない項目は、契約後に個別交渉になります。

費用でもめやすい点

範囲外作業の扱い。採用は動き出すと隣接業務が生まれます。急な職種追加、面接官の代理対応、内定者へのフォロー。契約書に「範囲外は別途協議」とだけ書いてあると、毎回の協議コストがかかります。追加が発生する前提で、時間単価での追加ルールを先に決めておくほうが運用は楽です。

成果の定義。成果報酬型で一番もめる箇所です。面談設定を成果とするなら、無断欠席・直前辞退・日程再調整をどう数えるかまで書きます。書いていないと、請求のたびに確認作業が発生します。

担当者の交代。提案に来た人と、実際に動く人が違うことは珍しくありません。交代自体は起こり得ることですが、事前に知らされるかどうかは契約時に決められます。交代時に引き継ぎ資料を出す、という一文があるだけで実務は変わります。

最低契約期間と解約予告。採用の状況は変わります。三か月で職種が変わることも、募集が止まることもあります。半年の縛りがある契約では、止まった期間も費用が出ます。締結前に見るところです。

実費の切り分け。媒体費やスカウト送信の従量課金を代行会社が立て替える形だと、明細が見えにくくなります。自社契約にして代行が運用だけを担う形にすると、支出の内訳がそのまま見えます。

エラベルの見解

同じ料金・同じ業務範囲でも結果が分かれるのは、担当者の手つきの差が出るところが決まっているからです。具体的には三つあります。

一つめは候補者からの返信に何を返すか。スカウトの返信は、たいてい質問ではなく様子見の一言です。ここに定型文を返す担当と、求人票に書かれていない現場の話を一つ足して返す担当では、面談化率が変わります。二つめは要件のずれに気づくか。書類が通らない状態が続いたとき、母集団の質を疑うのか、要件の書き方を疑うのかで、次の一手が変わります。三つめは現場と話せるか。採用担当だけでなく配属先の責任者と直接話せる担当は、要件の言い換えを自分でできます。

この三つは、会社のプランには書かれていません。だから見積もりを比べる作業と並行して、担当者の経歴を出してもらうことをおすすめします。エラベルは担当者を選んでから発注できる形にしていて、費用は採用が決まったときの一名につき十万円のみという設計にしていますが、この形を使うかどうかとは別に、発注前に人を確認するという一手間には価値があります。

まとめ

よくある質問

見積もりは何社から取るのが適切ですか

数より、比べられる形になっているかどうかです。三社から取っても範囲がばらばらなら判断材料になりませんし、二社でも工程と稼働量がそろっていれば十分に比べられます。先に自社側で依頼したい工程を書き出し、同じ条件で出してもらうほうが結果的に早く決まります。

安い見積もりは避けたほうがよいですか

安いこと自体は問題ではありません。範囲が狭い、稼働が少ない、といった理由が説明できるなら、その範囲で足りる会社にとっては合理的な選択です。判断が難しいのは、範囲も稼働も同等に見えるのに安いケースです。この場合は担当者の掛け持ち社数を聞いてみてください。差の理由がそこにあることがあります。

契約の途中で料金体系を変えられますか

変更に応じる会社は多くあります。よくあるのは、時間単価型で始めて業務量が安定してきたら月額固定型に切り替える流れです。切り替えの条件を最初の契約時に決めておくと、交渉が短く済みます。逆に月額固定から成果報酬への変更は、成果の定義を新たに作る必要があるため時間がかかります。