採用代行 / 保険
保険業界の採用代行|業界特有の難しさとどこを外注するか
保険業界の会社と代理店(生命保険、損害保険、代理店、少額短期)が採用代行を検討するとき、動機は「営業職員の募集が止まらず、支社長や所長が採用に追われている」「代理店で社長が一人で採用していて手が回らない」「引受と査定の専門職が採れない」であることが多い。ただ、保険の採用は、他の業界と違う難しさがあります。型で求める人と経路が違い、募集に関わる職種は登録と資格が前提で、営業職員は数で採って数で離れる型が根強く、代理店は社長が一人で担い、内勤の専門職は市場が狭い。結論を先に書くと、保険業界の採用代行は、母集団形成・一次対応・日程調整・書類の整理・記録は外に出せる一方、登録と資格の要件の決定・募集の表示の整理・商品と報酬の実態の判断・見極め・受け入れは社内に残さないと、採れても登録できず、登録できても数か月で離れます。代行に出す前に、難しさを自社の状況で分解し、型と職種ごとに「任せる・残す」を決めることが、代行が機能する条件です。金融の型として共通する点(承認の段、中途の型)は金融業界の採用代行に、営業の職種としての切り分けは営業採用を代行に出す判断基準に書いています。ここでは、保険業界で特有の切り分けに絞ります。
保険業界の採用が難しい五つの理由
| 難しさ | 中身 | 代行への影響 |
|---|---|---|
| 型で求める人と経路が違う | 生保の営業職員は対人と紹介、損保は代理店の営業と査定、代理店は地域と社長の人柄、少額短期は商品と速さ | 型ごとに求人票と経路を分ける必要がある |
| 登録と資格が前提で表示に法令上の整理 | 募集に関わる職種は登録と資格が要件で、募集の文面と報酬の表示に法令上の整理がある | 要件と表示の整理は会社と専門家。代行は照合と文面の確認まで |
| 数で採って数で離れる型 | 営業職員を数で採り、知人への提案から始め、数か月で離れる。受け入れが無いまま募集が止まらない | 母集団を増やしても往復。受け入れと実態を直さないと機能しない |
| 代理店は社長が一人で担う | 小規模で、社長が営業と採用と教育を担い、面接の枠が取れず、返事が遅れる | 一次対応を残すと流れる |
| 内勤の専門職は市場が狭い | 引受・査定・支払・数理・システムは同業と隣接からしか来ない | 要件の言い換えと経路の広げ方 |
五つのうち、代行で解決できるのは母集団形成と速さで、登録・表示・実態・受け入れは社内の関わりが要ります。
工程ごとの「任せられる・残す」
| 工程 | 任せられるか | 理由 |
|---|---|---|
| 登録と資格の要件の決定 | 残す | 会社と専門家。法令上の整理がある |
| 募集の文面と報酬の表示の整理 | 残す | 会社と専門家。法令上の整理がある。代行は整理された表示に沿って書く |
| 商品と報酬と稼働の実態の判断(求人票に何を書くか) | 残す | 支社長、所長、社長 |
| 要件を「経歴で読める言葉」に整える | 一緒に | 「〇〇の型で、〇〇の商品を、〇〇の顧客に担った経験」に。代行が整え、責任者が確認 |
| 母集団形成(隣接の対人の職種、同業、専門職に届く経路) | 任せられる | 型があれば外で回せる |
| 一次対応(返信・日程) | 任せられる | 支社長と所長と社長の負担を減らす |
| 書類の一次確認と整理 | 一部任せられる | 「登録・資格・型・経験」の照合と、登録に回す書類の整理は外で。判断は社内 |
| 見極め(面接、ロールプレイ) | 残す | 責任者。対人の型と数字への向き合い方 |
| 受け入れ(最初の三か月の目標、教える人、同行、知人への提案の扱い) | 残す | 現場。離職を減らす要 |
| 条件の判断 | 残す | 会社の判断 |
| 記録と報告 | 任せられる | 型と職種をまたいで一つの一覧。登録までの日数を含む |
「募集の表示の整理」と「知人への提案の扱い」は、保険に特有の残す工程です。登録と資格と表示は、法令上の整理があると一般に整理されているため、会社と専門家が扱います。個別の判断は専門家にご確認ください。
エラベルの見解
保険業界で多くの会社が見落とすのは、「数で採って数で離れる」型が採用の詰まりそのものになっていることです。営業職員を毎月数で採り、最初の三か月は知人への提案で数字を作り、知人が尽きると離れ、また数で採る。募集が止まらないのは市場の問題ではなく、型の問題です。ここで代行に「もっと母集団を」と頼むと、往復が速くなるだけです。代行に出す前に、「最初の三か月の目標を知人の数に依存しない形にする」「教える人と同行を決める」「商品と報酬の実態を先に出す」を会社が決める。エラベルで担当者を選ぶ企業には、「入社した営業職員は、最初の三か月に誰に提案し、誰が同行しましたか」を、私たちから先に聞いています。答えが「知人に、一人で」なら、代行の前に受け入れの設計です。営業の離職の分け方は営業がすぐ辞めてしまうに書いています。
代行に出す前に社内で確認すること
| 確認 | 中身 |
|---|---|
| 型と職種と人数 | 生保・損保・代理店・少額短期のどの型で、営業職員・法人営業・代理店の営業・引受・査定・支払・事務・システムのどれを、何名 |
| 要件と登録 | 登録と資格と経験を「必須・入社後に登録・歓迎」に分けているか。会社と専門家で整理したか |
| 表示 | 募集の文面と報酬の表示が、会社と専門家で整理されているか |
| 実態 | 商品、報酬の型(固定と成果の比率)、目標、稼働、知人への提案の扱い、離職の状況を、責任者が語れるか |
| 枠 | 支社長・所長・社長の面接の枠を、週に一つ先に預けられるか |
| 受け入れ | 最初の三か月の目標、教える人、同行の型が決まっているか |
| 記録 | 型と職種をまたいで、登録までの日数を含む一覧があるか |
「実態を責任者が語れるか」と「表示が整理されているか」が要です。要件の言い換えは採用要件の定義の進め方に書いています。
型ごとに代行の型が違う
| 型 | 採用の特徴 | 代行に出しやすい工程 |
|---|---|---|
| 生命保険(営業職員) | 数で採る型。対人と紹介。受け入れが要 | 隣接の対人の職種に届く母集団形成、一次対応、受け入れの記録 |
| 損害保険 | 代理店の営業と査定と支払。専門職が中心 | 専門職に届く経路、要件の言い換え、記録 |
| 代理店 | 小規模。社長が一人で担う。地域と人柄 | 一次対応、日程、地域の経路の運用 |
| 少額短期 | 商品と速さ。事業会社に近い | 母集団形成、一次対応、速さ |
複数の型を持つ会社は、型ごとに代行の型が違うことを前提に、型ごとに「任せる・残す」を決めます。代理店の小規模の体制は三十名規模の会社の採用体制の作り方に書いています。
代行を選ぶときの確認項目
| 確認 | 見ること |
|---|---|
| 保険業界の経験 | 担当者が保険の職種の採用を担った経験があるか。型の違いを知っているか |
| 表示の扱い | 整理された表示に沿って文面を書く型を持っているか。整理の外に出る表現を勧めてこないか |
| 受け入れの理解 | 「数で採る」型の往復を知っていて、受け入れの記録を担えるか |
| 専門職への経路 | 引受・査定・支払・数理の同業と隣接に届く経路の運用をしたことがあるか |
| 一次対応の速さ | 翌営業日中に返す体制があるか |
| 費用 | 「工程・稼働時間・担当人数」をそろえて比べる。額の大小だけで決めない |
費用は、依頼する工程と稼働時間で大きく変わるため、同じ工程で比べる軸をそろえます。内訳の見方は採用代行の費用の内訳に、選び方は採用代行会社の選び方に書いています。
代行に出したあとに起きること
| 時期 | 起きること | 社内の対応 |
|---|---|---|
| 最初の二週間 | 実態と要件と表示の聞き取り。型と職種ごとの求人票の作り直し | 責任者が実態を語る一時間。表示の整理を渡す |
| 一か月目 | 母集団形成と一次対応が回り、応募が増える | 枠を預ける。面接とロールプレイを同じ日に組む |
| 二か月目 | 書類の照合で登録の要件に合わない応募が減る。辞退の理由が見える | 辞退の理由が「報酬」「知人への提案」「稼働」なら実態か型の見直し |
| 三か月目 | 入社と登録。受け入れが始まる | 最初の三か月の目標、教える人、同行。離れたら理由を記録 |
| 半年 | 定着と数字が見える | 「数で採る」型を変える判断の材料に |
出したあとに「応募は増えたが数か月で離れる」となるなら、受け入れが無い印です。代行のせいにする前に、最初の三か月の型が一枚にあるかを確かめます。
エラベルの見解
保険業界で見落とされやすいのは「知人への提案」の扱いです。営業職員の最初の数字を知人への提案で作る型は、候補者にとって重い負担で、面接で「最初は知り合いに売るのですか」と聞かれ、濁すと辞退され、答えて重ければ辞退されます。ここで直すのは文面ではなく、型そのものです。最初の三か月を「会社が用意した接点(既存の顧客、紹介の仕組み、法人の窓口)から始め、知人への提案は本人の判断」にすると、来る人の層が変わり、離れる理由が減ります。エラベルで担当者を選ぶ企業には、「最初の三か月の数字は、何から作る設計ですか」を、私たちから先に聞いています。答えが「知人から」なら、代行に出す前に、最初の接点の設計です。求人票の書き方は求人原稿の作成の進め方に書いています。
まとめ
- 保険業界の難しさは型で違う・登録と資格と表示・数で採って数で離れる・代理店は社長が一人・専門職の狭さの五つ
- 外に出せるのは母集団形成・一次対応・日程・書類の整理・記録。残すのは登録と資格の要件・表示の整理・実態の判断・見極め・受け入れ
- 登録・資格・表示は会社と専門家。個別の判断は専門家にご確認ください
- 「数で採る」型を変えずに母集団を増やすと往復が速くなるだけ。受け入れが先
- 型ごとに代行の型が違う。代理店は一次対応から
- 知人への提案に依存しない最初の三か月を設計する
- 費用は同じ工程で比べる軸をそろえる
よくある質問
募集の文面に規制があるので、外部に求人票を書かせられません
表示の整理は会社と専門家で行い、代行は整理された表示の範囲で文面を書き、会社が確認してから出す、という分け方です。整理の外に出る表現(報酬の見込み、収入の例など)を代行が勧めてくることがあれば、それは選ばない理由になります。表示は法令上の整理があると一般に整理されているため、会社と専門家で整理し、個別の判断は専門家にご確認ください。整理が一枚にあれば、代行は求人票の作業を担えます。
代理店で、社長の人柄で採ってきました。代行で変わりますか
社長の人柄は面接と受け入れで発揮する部分で、代行と矛盾しません。変わるのは、社長の時間です。応募への返事と日程と書類の整理を外に出し、社長は面接と受け入れに絞る。返事が翌営業日中になるだけで、社長の人柄に会う前に流れていた候補者が面接まで来ます。地域の経路(知人、既存の顧客、地域の掲載型)の運用も、型があれば外に出せます。
引受と査定の専門職は、同業からしか採れないのではないですか
要件の言い換えで隣接から読めるようになります。「査定の経験者」を「〇〇の種類の事故や請求を、〇〇の件数で、〇〇の基準で判断した経験」に分解すると、共済、事業会社の債権や与信の管理、医療の事務からも読めます。経路は同業の掲載型だけでなく、専門の集まりと知人と紹介に広げる。それでも来ないなら、条件と裁量の判断に進みますが、それは要件と経路を直した後です。金融の専門職の言い換えは金融業界の採用課題に書いています。