採用代行 / 施工管理
施工管理向けスカウト文面の型|刺さる訴求と外す訴求
施工管理にスカウトを送っても返信が来ない会社の文面には、共通点があります。「施工管理を募集しています」「これまでの経験を活かせます」「働きやすい環境です」「大型案件多数」と書かれていて、工事の種類と規模、配置する現場、休日の形、残業の実態、転勤の有無、一人が持つ現場の数が無い。施工管理の経験者は、いま現場にいて転職を考えていない人が多く、スカウトを読むとしたら「条件が自分の生活に合うか」を最初に見ます。条件の無い文面は、「実態は厳しいのだろう」と読まれ、閉じられます。結論を先に書くと、施工管理へのスカウトは、種類と規模と条件で対象を絞り、一行目で候補者が担った工事の種類と規模の一点に触れ、自社の工事の種類と規模・配置する現場・条件の実態・会社の工夫・資格の扱い・所長との関係を先に書き、形容詞を使わず、会社の紹介は後ろに回す型にすると、返信が変わります。母集団形成の全体は施工管理の母集団形成に、代行に出す工程の線は施工管理採用を代行に出す判断基準にまとめています。
施工管理がスカウトを読まない理由
他の職種と共通する理由(定型文は読まれない、一行目が会社の話だと閉じられる)に加えて、施工管理に特有の理由があります。
一つ目は、転職を考えていない人が多いことです。施工管理の経験者は、いま現場を持っていて、その現場が終わるまでは動けないと考えています。スカウトを読むのは、現場の合間か、いまの会社の条件に不満を持ったときです。「募集しています」だけの文面は、動く理由になりません。
二つ目は、条件を最初に見ることです。施工管理の経験者が転職で変えたいのは、多くの場合、休日の形、残業、転勤、持つ現場の数、通勤や直行直帰といった生活に関わる条件です。文面に条件が無いと、「自分の生活に合うか分からない」で閉じられます。
三つ目は、「働きやすい」「大型案件」「経験を活かせる」を信じないことです。施工管理の求人は、どれもこの言葉で埋まっていて、実態が違うことを経験で知っています。「大型案件多数」は、経験者には「大型で残業が多い」と読まれることもあります。
四つ目は、工事の種類と規模が違うと、自分向けでないと判断することです。土木の経験者に建築の文面、小規模改修の経験者に大型新築の文面は、「経歴を読んでいない」と読まれます。
この四つから、文面の型が決まります。経歴を読んだと分かる一行目、種類と規模を合わせる、条件を先に実態の形で書く、会社の工夫を書く、形容詞を使わない。
先に決めるのは対象:種類と規模と条件で絞る
文面の前に、誰に送るかを決めます。施工管理では、「自社の工事の種類と規模」と「自社の条件に合う人」の決定が、対象の絞り込みです。種類と規模と条件の整理は施工管理採用を代行に出す判断基準に書いています。
種類と規模で絞ります。建築の新築なら「新築」「〇〇規模の建築」の経験、改修なら「改修」「リニューアル」「居ながら工事」の経験、設備なら「空調」「給排水」「電気」の経験、土木なら「土木」「インフラ」の経験。「施工管理」の肩書だけで検索すると、種類が混ざります。
条件で絞ります。自社が転勤無しなら、転勤のある会社にいる人。自社が直行直帰なら、毎日事務所に寄る会社にいる人。自社が一人一現場なら、複数現場を持たされている会社にいる人。自社の条件が「その人のいまの条件より良い」ところに送ると、動く理由になります。
転向元で分けます。ゼネコンの施工管理、サブコンの施工管理、地場の建設会社、ハウスメーカー、設計事務所から施工側へ、職人から施工管理へ。それぞれ持っているものと、動く理由が違います。
| 転向元 | 一行目で触れる一点 | 訴求 |
|---|---|---|
| ゼネコンの施工管理 | 担った現場の規模と種類 | 転勤が無いこと、地元に根を下ろせること、持つ現場の数、所長との距離。規模で勝負しない |
| サブコンの施工管理 | 担った設備や電気の種類 | 元請の側で全体を見られること、または同じ専門で条件が良いこと |
| 地場の建設会社 | 地域と担った工事の種類 | 同じ地域で条件が良いこと、会社の工夫、所長との関係 |
| ハウスメーカー | 担った棟数と工程の管理 | 一現場に腰を据えられること、非住宅への広がり、休日の形 |
| 設計事務所から施工側へ | 設計の経験と、現場に関わった場面 | 設計を分かる施工管理として活きること。教える体制(正直に) |
| 職人から施工管理へ | 担った工種と年数 | 職人の側が分かる施工管理として活きること。資格取得の支援。教える体制 |
対象を絞ると、送る数は減ります。施工管理は経験者の母数が少なく、絞りすぎると対象が尽きることがあります。その場合は、種類は絞ったまま、規模と転向元を広げます。
エラベルの見解
相談で多いのは、「施工管理にスカウトを送っているが、返信がほとんど無い」というご相談です。文面を見ると、「施工管理として、これまでのご経験を活かしていただけるポジションです。大型案件を多数手がけており、働きやすい環境を整えています」と書かれていて、種類も規模も条件も無い。施工管理の経験者は、この文面を「どの会社も同じことを書いている」と読み、返信しません。
見ていて差がつくのは、「条件を実態の形で、文面の前半に書いているか」です。一行目で候補者の経歴の一点に触れ、「〇〇規模の新築を竣工まで回されたご経歴を拝見しました。当社も同じ規模の新築が中心で、現場は都内と近郊、転勤は無く直行直帰が基本です。休日は現場の休みに合わせた週休の形で、繁忙期は土曜が出る月がありますが、竣工後にまとめて休める形にしています。一人一現場が基本です」と書けば、経歴を読んだこと、種類と規模が合うこと、条件が正直に書かれていることが一度に伝わります。エラベルでは、施工管理の担当者に、送る前に「条件が前半に実態の形で書かれているか」を一通ずつ確かめてもらっています。
文面の型:一行目は候補者の工事、二行目は自社の工事と条件
型は、上から順に六つです。
一行目:候補者の経歴の一点。 担った工事の種類と規模、持った現場の数、竣工まで回した経験のどれか。「〇〇規模の新築建築を、着工から竣工まで回されたご経歴を拝見しました」。「ご経歴を拝見し」だけでは、読んでいない印になります。何を見たかを一つ書きます。
二行目:自社の工事の種類と規模、配置する現場。 「当社は同じ規模の新築が中心で、いま〇〇で着工した現場に入っていただきたいと考えています」。配置する現場が決まっていれば、場所と工期と段階を書きます。
三行目:条件の実態。 「現場は都内と近郊で転勤は無く、直行直帰が基本です。休日は現場の休みに合わせた週休の形で、繁忙期は土曜が出る月があります。残業は竣工前に集中します。一人一現場が基本です」。「による」「あり」で済まさず、実態を書きます。
四行目:会社の工夫と、資格の扱い。 「竣工後にまとめて休める形にしています。現場の書類は事務が担います。資格は入社後の取得を支援しています」。条件が厳しい項目に対して、会社が何をしているかを書きます。
五行目:所長との関係と、会社の紹介。 「入っていただく現場の所長は、〇〇の経験が長く、若手を育ててきた人です」。会社の紹介は三行で足ります。施工管理の候補者は、会社の紹介より、種類と規模と条件を先に読みます。
六行目:次の行動。 「いまの現場が終わる時期に合わせて話せます。まずは三十分、現場の実態を所長からお話しします」。応募ではなく、話を聞くことを提案し、いまの現場が終わるまで動けないことに配慮します。
型の要点は、三行目の条件を、会社の紹介より先に書くことです。他の職種では「役割と委ねる範囲」が先ですが、施工管理では「条件の実態」が先です。一般的な文面の構造はスカウト文面の構造に、返信率の見方も含めて書いています。
刺さる訴求と、外す訴求
施工管理の経験者に刺さる訴求と、外す訴求を分けます。
刺さる訴求は、「種類と規模が自分の経験と合っていること」「転勤の有無、直行直帰、休日の形、持つ現場の数が実態の形で書かれていること」「厳しい項目に会社の工夫があること」「所長がどういう人かが書かれていること」「いまの現場が終わる時期に合わせられること」「資格取得の支援があること」です。どれも、施工管理の経験者がいまの会社で困っていることの裏返しです。
外す訴求は、「働きやすい環境」「大型案件多数」「経験を活かせる」「アットホーム」「やりがいのある仕事」「即戦力募集」です。施工管理の経験者は、これらを「どの会社も書いている」「実態は違う」と読みます。とくに「即戦力募集」は、「入ってすぐ現場を一人で持たされる」と読まれることがあります。
もう一つ外すのは、年収だけで訴求することです。年収は候補者が比べる項目の一つですが、休日の形、転勤、持つ現場の数のほうが、生活に直結します。年収を書くなら、幅と内訳(残業の扱い、資格手当の有無)と一緒に書きます。年収の見せ方は提示年収が市場と合っていないに書いています。
送った後の運用
返信が来てからの運用で、施工管理の候補者の判断が変わります。候補者は複数の会社を同時に見ていて、他社の動きが速い。
返信への返信は、その日です。翌日では遅いことがあります。施工管理の候補者は、返信の速さを「現場を分かっている会社か」の判断材料にします。
最初の面談は、所長か工事部長が出ます。候補者が最初に確かめたいのは、条件がスカウトに書かれたとおりか、どういう現場でどういう所長の下に入るか、です。経営者が「働きやすい」と話しても信じませんが、所長が「竣工前は正直きつい。ただ、その後にまとめて休める」と話すと、信じます。
面談では、スカウトに書いた「種類と規模・現場・条件・工夫」をそのまま話します。スカウトで正直に書き、面談で同じことを話す。ここで言うことが変わると、候補者は離れます。
いまの現場が終わる時期を確かめ、それに合わせた日程を組みます。内定後は、現職の引き止め(「現場が終わるまで」「次の現場の所長に」)があるので、入社日まで連絡を続けます。
代行に出せる範囲
スカウトの工程を、社内で持つものと外に出せるものに分けます。
| 工程 | 社内で持つ | 外に出せる |
|---|---|---|
| 種類と規模・配置する現場・条件の開示範囲の確定 | 経営者と工事部長が決める | 聞き取って言葉にする |
| 対象の絞り込み | 種類と規模と条件の方針 | 種類と規模で分けた検索、条件で絞った候補の一覧化 |
| 文面 | 条件の実態と工夫の中身 | 一行目の個別化、型に沿った文面作成、「による」を実態の形に直す |
| 送信と一次対応 | ― | 送信、返信への当日対応、日程調整 |
| 最初の面談 | 所長か工事部長が出る | 所長の予定の確保、事前の経歴の整理、面談後の連絡 |
| 内定後 | 条件の提示 | 入社日までの連絡、引き止めへの対応の相談 |
| 数の管理 | 判断 | 返信率の集計、文面の改善案 |
分け方の要点は、「条件の実態と工夫は経営者と工事部長が出し、文面と運用は外に出せる」ことです。現場の分かる人は社内にいるので、外に出すのは「スカウトを書いて送り、当日返信し、所長の予定を押さえる人」の役です。担当者に建設業の経験があると、条件の書き方と候補者の見る目を知っているので、文面の質が変わります。担当者の経歴の見方は担当者の経歴の見方に書いています。
エラベルの見解
担当する側から見ると、施工管理へのスカウトで最も効くのは、「条件を会社の紹介より先に、実態の形で書く」ことです。施工管理の経験者が転職で変えたいのは生活に関わる条件で、そこが自分のいまの条件より良いと分かった瞬間に、動く理由が生まれます。会社の紹介から始まる文面は、そこに辿り着く前に閉じられます。
エラベルでは、施工管理の案件で担当者を紹介するとき、最初に経営者と工事部長から「条件の実態」と「会社の工夫」を聞き取り、それを文面の三行目と四行目に置くところから始めてもらっています。返信への当日対応と、所長の予定を押さえることは、担当者が回します。それが、現場の分かる人はいるが採用の工程を回す人がいない会社に、社内に無い工程です。
まとめ
- 施工管理がスカウトを読まない理由は転職を考えていない・条件を最初に見る・「働きやすい」「大型案件」を信じない・種類と規模が違うと閉じるの四つ
- 先に種類と規模と条件で対象を絞る。自社の条件が「その人のいまの条件より良い」ところに送る
- 文面の型は一行目で候補者の工事の一点→自社の工事と配置する現場→条件の実態(会社の紹介より先に)→会社の工夫と資格の扱い→所長との関係と会社の紹介→いまの現場が終わる時期に合わせた次の行動
- 刺さる訴求は種類と規模の一致・条件の実態・厳しい項目への工夫・所長がどういう人か・現場の終わりに合わせる・資格の支援。外す訴求は働きやすい・大型案件・経験を活かせる・即戦力・年収だけ
- 返信後はその日の返信・所長が最初の面談に出て実態を話す・スカウトと同じことを話す・現場の終わりに合わせた日程・内定後は入社日まで連絡
- 条件の実態と工夫は経営者と工事部長が出し、文面と送信と当日の対応と所長の予定の確保は外に出せる
よくある質問
条件が他社より見劣りします。スカウトに書くと返信が来ないのでは
書かなくても、面談で分かって辞退されます。見劣りする項目は、会社の工夫と一緒に書くか、その項目で負けることを受け入れて、別の項目で訴求します。転勤無し、直行直帰、一人一現場、所長との距離、地元に根を下ろせること。全部の項目で勝つ必要は無く、候補者がいまの会社で最も困っている項目で勝てば、動く理由になります。対象を「その項目で困っている人」に絞って送ります。
いまの現場が終わるまで動けないと言われます
施工管理では普通のことで、それを前提に運用します。「いまの現場が終わる時期に合わせて」とスカウトに書き、返信が来たら、終わる時期を確かめて、その時期に合わせた日程を組みます。その間、月に一度は連絡を続け、接点を切らさない。半年先の入社でも、接点を持ち続けた会社が、現場が終わったときに最初に声をかけられる会社になります。待つ間に、他の候補者への送信も続けます。
施工管理の経験者に送るスカウトを、建設業を知らない事務の担当者が書けますか
書けますが、「条件を実態の形で書く」工程で詰まります。事務の担当者は現場の実態を知らず、「による」「あり」で書いてしまいます。経営者か工事部長が条件の実態と工夫を言葉にして渡し、担当者が型に沿って書く。その上で、所長に一度読んでもらい、「これは実態と違う」が無いかを確かめます。代行に出す場合は、担当者が建設業を知っていることと、条件の実態を工事部長から聞き取る工程が最初にあることを確かめてください。