倉庫・物流スタッフ採用の代行費用の相場|繁閑の波と、派遣との組み合わせで総額を決める
倉庫や物流センターのスタッフの採用は、一人ひとりの採用単価は他の職種より小さくても、採用する人数が多く、しかも物量の波に合わせて必要な人数が変わるという特徴があります。繁忙期の前には一度に多くの人が必要になり、閑散期には人が余る。そのため、1人あたりの費用だけで代行の妥当さを判断すると、全体の費用を見誤ることがあります。結論から書くと、倉庫・物流スタッフの代行費用は、物量の繁閑に合わせて直接雇用と派遣をどう組み合わせるかを決め、1年間の採用と人手の総額で比べると、判断しやすくなります。
代行の料金は会社、料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では代行費用の相場は扱いません。法令の扱いは一般的な整理です。個別の判断は、所管の労働局や専門家にご確認ください。
繁閑の波と、人手のまかない方
倉庫・物流の人手は、物量の波に合わせて考える必要があります。まず、1年間の物量の動きを月ごとに並べ、どの時期にどれだけの人手が必要かを出してください。
| 人手のまかない方 | 向いている部分 | 費用の考え方 |
|---|---|---|
| 直接雇用の常勤スタッフ | 1年を通じて必要な基本の人数 | 採用費と人件費。定着すれば採用の回数が減る |
| 直接雇用の短時間・期間雇用 | 繁忙期や時間帯ごとの増員 | 採用の回数が多くなりやすい |
| 派遣 | 急な物量の増加、短期間の増員 | 時間あたりの費用は高めでも、採用の手間がかからない |
1年を通じて必要な基本の人数は直接雇用でまかない、繁忙期の増員は短時間の直接雇用や派遣で補う、といった組み合わせが一般的です。直接雇用の採用を増やせば派遣の費用は減りますが、採用の手間と費用が増えます。どの部分をどの方法でまかなうかを決めると、採用すべき人数と時期がはっきりします。要件の決め方は倉庫・物流スタッフ採用の要件定義で書いています。
フォークリフトの運転と資格
倉庫の仕事でよく求められるのが、フォークリフトの運転です。労働安全衛生法第61条は、政令で定める業務について、免許を受けた者や技能講習を修了した者などでなければ、その業務に就かせてはならないと定めています。そして労働安全衛生法施行令第20条は、その業務の一つとして、最大荷重が一トン以上のフォークリフトの運転(道路上を走行させる運転を除く)を挙げています。
つまり、最大荷重が一トン以上のフォークリフトを運転してもらうには、技能講習を修了しているなどの資格が必要です。求人で「フォークリフトの運転あり」と書く場合は、必要な資格を明記するか、入社後に会社が講習の受講を支援することを示してください。資格を持つ人に限ると候補者は減るため、講習の支援を示して未経験の人も対象にする方法も検討してください。
エラベルの見解
倉庫・物流スタッフの採用相談で多いのは、繁忙期の直前に一度に採ろうとして、間に合わないケースです。繁忙期の直前は、他の倉庫も同じように人を探しているため、応募が集まりにくくなります。結局、足りない分を派遣でまかない、費用がかさみます。
繁忙期から逆算して、早めに採用を始めてください。繁忙期の数か月前から少しずつ採り、仕事に慣れてもらってから繁忙期を迎えると、作業の質も上がります。同じ料金・同じ業務範囲でも、繁忙期から逆算した採用の計画を一緒に立ててくれる担当者かどうかで、派遣に頼る割合が変わります。
年間の総額で比べる
倉庫・物流スタッフの採用は人数が多いため、代行費用は1年間の採用と人手の総額で比べてください。
年間の総額 = 直接雇用の採用費(1人あたりの費用×採用人数)+ 派遣の費用 + 早期離職による採用のやり直し
この式で見ると、早く辞める人が多いと、採用のやり直しの費用がかさむことが分かります。倉庫の仕事は、入社直後に仕事の内容や職場の雰囲気が合わずに辞める人が出やすいため、求人で仕事の中身(取り扱う荷物、立ち仕事の時間、温度の環境など)を正直に伝え、入社後の最初の数日の受け入れを丁寧にすることが、総額を下げることにつながります。
料金の形
料金の形は、月額固定、採用決定時の支払い、両者の組み合わせなどがあります。採用人数が多い場合は、月額固定のほうが1人あたりが安くなることもあれば、繁閑の波が大きい場合は、採用が決まったときに支払う形のほうが費用の見通しを立てやすいこともあります。エラベルでは、採用決定時に1名10万円(税別)という形で、担当者を選んで採用の実務を任せられる仕組みを用意しています。どの形でも、年間の総額で比べてください。スカウトの進め方は倉庫・物流スタッフのスカウトで書いています。
エラベルの見解
倉庫・物流スタッフの採用で、もう一つ考えてほしいのは、働く時間の選びやすさです。倉庫の仕事に関心を持つ人の中には、短い時間だけ働きたい人、決まった曜日だけ働きたい人も多くいます。勤務時間の選び方が柔軟な倉庫は、応募の幅が広がります。
シフトの組み方を工夫して、短時間や曜日限定の人を組み合わせられれば、繁忙期の人手も確保しやすくなります。採用の対象を広げることが、派遣への依存を減らし、年間の総額を下げることにつながります。
まとめ
- 倉庫・物流スタッフは、物量の繁閑に合わせて直接雇用と派遣を組み合わせて考える
- 労働安全衛生法施行令第20条により、最大荷重一トン以上のフォークリフトの運転には技能講習の修了などの資格が必要
- 資格を持つ人に限らず、講習の支援を示して未経験の人も対象にする
- 繁忙期から逆算して早めに採用を始める
- 代行費用は年間の総額(採用費+派遣費+早期離職のやり直し)で比べる
よくある質問
倉庫・物流スタッフ採用の代行費用の相場はいくらですか
会社や料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。1年間の物量の波から必要な人数を出し、直接雇用の採用費と派遣の費用を合わせた年間の総額で比べてください。
フォークリフトの資格がない人を採用してもよいですか
採用することはできますが、最大荷重が一トン以上のフォークリフトを運転してもらうには、技能講習の修了などの資格が必要です。入社後に講習の受講を支援する、資格が要らない仕事から始めてもらう、といった形を検討してください。
派遣と直接雇用はどう使い分ければよいですか
1年を通じて必要な基本の人数は直接雇用、急な物量の増加や短期間の増員は派遣、と分けるのが一般的です。派遣の費用と直接雇用の採用費を年間で比べ、どの部分を直接雇用に移せるかを検討してください。
本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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