スカウト代行 / スカウト代行
スカウト代行とは|業務範囲と料金体系
スカウト代行は、企業が候補者に直接アプローチする運用を外部に委託する仕組みです。ただ、「スカウト代行」という言葉が指す範囲は会社によって違います。候補者の検索から任せるのか、渡された条件で送るだけか。返信への対応は入るのか。この記事では、工程の分解と料金体系の型を整理します。なお、媒体ごとの送信の仕組みや料金は変わるため、具体的な条件は公式の情報をご確認ください。
スカウト運用の工程
スカウトの運用は、次の工程に分かれます。
一.ターゲットの設計。どういう人に送るか。経験、業界、規模、年収帯。要件を検索条件に翻訳する工程です。
二.候補者の検索。媒体の管理画面で条件を組み、母数を確認する。
三.候補者の選定。検索の結果から、実際に送る相手を選ぶ。一人ずつ経歴を見て判断します。
四.文面の作成。型を作り、候補者ごとに書き分ける。
五.送信。実際に送る作業。
六.返信への対応。返ってきた候補者への一次対応。
七.面談の設定。日程の調整。
八.数字の記録と改善。送信数、返信率、面談設定率。条件や文面の見直し。
「スカウト代行」と言われたら、この八つのどれが含まれるかを聞いてください。会社によって範囲が違います。
範囲が分かれやすい工程
| 工程 | 分かれる点 |
|---|---|
| ターゲットの設計 | 代行が提案するか、自社が渡すか |
| 候補者の選定 | 一人ずつ判断するか、条件に合う人に一括で送るか |
| 文面の作成 | 型だけか、候補者ごとに書き分けるか |
| 返信への対応 | 代行が一次対応するか、自社に転送するか |
| 面談の設定 | 含まれるか、別業務か |
| 改善 | 数字を見て提案するか、送るだけか |
このうち、二番目と三番目が結果を大きく分けます。
一人ずつ選んで書き分ける形と、条件に合う人に同じ文面を送る形では、返信率が変わります。そして、稼働時間も違います。
「スカウト運用をお任せください」と言われたら、この二点を確認してください。
料金体系の三つの型
月額固定型。範囲と稼働量を決めて、毎月定額。運用を継続的に回す形に向きます。
件数課金型。送信一件あたりの単価。送信数が読める形ですが、質より量に寄りやすい設計です。
成果報酬型。返信、面談設定などの成果に対して支払う。成果の定義を明確にしないともめます。
この三つのうち、二番目には注意が要ります。件数で払う形だと、代行側は件数を増やす動機を持ちます。条件が広がり、書き分けが減り、返信率が落ちることがあります。
そして、どの型でも「何を稼働に数えるか」を確認してください。検索の時間、文面の作成、返信対応。含まれる範囲で実質の単価が変わります。
エラベルの見解
スカウト代行を検討するときに、送信数を契約の条件にしないでください。ここが最も多い失敗です。
「月に何件送れますか」と聞き、その件数で契約する。分かりやすいのですが、運用が量に寄ります。
件数を満たすために、検索条件が広がります。要件から外れた候補者にも送ることになる。文面を書き分ける時間がなくなり、同じ文面が送られる。結果として、送信数は増えても返信は増えません。
さらに、的外れなスカウトが増えると、候補者から見た会社の印象も落ちます。関係のない求人が届く体験は、記憶に残ります。
だから、契約するなら稼働時間で握ってください。「週にこれだけの時間で運用する」。その中で何件送るかは、条件と書き分けの度合いで変わる前提にします。
そして、見る数字は送信数だけにしないでください。送信数、返信率、面談設定率を並べて見る。片方だけを見ると、運用が歪みます。
スカウトは、送ることが目的ではありません。会える候補者を増やすことが目的です。
確認する項目
範囲
- 八つの工程のうち、どれが含まれるか
- 候補者を一人ずつ選ぶか、一括で送るか
- 文面を候補者ごとに書き分けるか
- 返信への一次対応は含まれるか
体制
- 誰が担当するか、経歴は
- 同時に何社を担当するか
- 週に何時間、自社に入るか
費用
- 料金体系(月額、件数、成果)
- 何を稼働に数えるか
- 媒体の利用料や従量課金は含まれるか
- 上限(送信数、稼働時間)
運用
- 報告の項目と頻度
- 使う媒体と、その経験
- 候補者データの置き場所
この四つの区分で聞くと、漏れが減ります。
媒体との関係
スカウトは媒体の機能を使います。だから、媒体の契約が前提になります。
確認すること
- 媒体の契約は自社名義か、代行会社の名義か
- 送信の枠や従量課金の費用は誰が負担するか
- 管理画面のアクセス権をどう渡すか
- 契約終了時に、送信履歴や候補者データがどうなるか
一番目が後で効きます。名義が代行側だと、契約が終わったときにデータへアクセスできなくなることがあります。継続的に採用するなら、自社契約のほうが後が楽です。
そして、媒体ごとの仕様は変わります。送信の仕組み、枠の考え方、機能。具体的な条件は公式の情報を確認してください。
自社に残すもの
スカウト代行に任せても、自社に残る工程があります。
要件の決定。どういう人を採りたいか。代行が提案することはあっても、決めるのは自社です。
返信後の判断。面談に進めるかどうか。
面談の実施。候補者が知りたいのは、その会社の話です。
条件の提示。
そして、返信への対応を代行に任せる場合も、内容の質は自社が確認してください。候補者に届くのは自社の名前です。
まとめの前に確認すること
送信数だけを約束させない。稼働時間で握り、返信率と面談設定率も並べて見ます。
候補者を一人ずつ選ぶかを確認する。ここが返信率を分けます。
文面の書き分けの度合いを確認する。全文定型か、冒頭だけか、候補者ごとか。
媒体の名義とデータの扱いを決める。契約終了時に何が残るか。
この四つを契約の前に決めておくと、運用が始まってからの調整が減ります。
エラベルの見解
スカウト代行で、結果を分けているのは「候補者を選ぶ工程」だと考えています。ここが見落とされがちです。
検索条件を組めば、該当する候補者の一覧が出ます。ここから誰に送るかを決めるのが、選定の工程です。
条件に合う人全員に送る形なら、この工程はありません。一方、一人ずつ経歴を見て、この人には送る、この人は見送る、と判断する形なら、時間がかかります。
そして、返信率を分けているのはこの工程です。
条件は同じでも、経歴を読めば違いが見えます。この人は転職を考えていそうか、自社の仕事に興味を持ちそうか、経験が要件と噛み合うか。
さらに、選定の過程で「この人にはこう書こう」という材料も見つかります。選定と文面の書き分けは繋がっています。
だから、商談で聞いてください。「候補者は一人ずつ選びますか、条件に合う方に一括で送りますか」。
この一問で、運用の質がかなり分かります。そして、料金の差の理由も見えます。
まとめ
- スカウト運用は八つの工程に分かれる。どれが含まれるかを確認する
- 範囲が分かれやすいのは、候補者の選定と文面の書き分け
- 料金体系は月額固定・件数課金・成果報酬の三つ
- 件数課金型は量に寄りやすい。条件が広がり、書き分けが減る
- 送信数を契約の条件にしない。稼働時間で握る
- 見る数字は、送信数・返信率・面談設定率を並べる
- 媒体の名義とデータの扱いを決める
- 結果を分けているのは「候補者を選ぶ工程」
よくある質問
スカウト代行と採用代行は違いますか
スカウト代行は、ダイレクトリクルーティングの運用に絞った形です。採用代行の一部として提供されることも、独立したサービスとして提供されることもあります。範囲を工程で確認すれば、呼び名にかかわらず中身が分かります。
送信数はどのくらいが目安ですか
稼働時間、媒体の枠、文面の作り込みの度合いで変わります。同じ稼働でも、書き分けを厚くすれば件数は減ります。件数の目安を聞くより、「週にこれだけの稼働で、どの作り込みなら何件か」を聞くほうが実態に近づきます。
返信対応まで任せてよいですか
任せられますが、文面の型を自社で用意し、送られた内容を抽出して確認してください。返信への対応は、面談に至るかどうかを分ける工程です。候補者に届くのは自社の名前なので、質の管理は自社が持ちます。