スカウト代行 / スカウト代行
成果報酬型のスカウト代行
スカウト代行を成果報酬型で契約する。成果が出なければ費用が発生しないため、始めやすい形です。ただし、成果をどこに置くかで代行側の動き方が変わり、結果も変わります。この記事では、成果の置き場所と、決めておく項目を整理します。成果の定義の書き方は成果報酬型の「成果」の定義でもめない書き方にまとめています。
成果を置ける場所
スカウト代行で置けるのは、次の四つのあたりです。
一.返信。候補者から返信が来た時点。最も手前に置く形。
二.面談の設定。日程が確定した時点。
三.面談の実施。実際に面談が行われた時点。
四.書類選考の通過。選考が進んだ時点。
このうち、二番目と三番目が実務でよく使われます。
一番目は、返信の質が問われます。辞退の返信も返信だからです。置くなら、前向きな返信に限る定義が要ります。
四番目は、自社の判断が挟まります。代行側が制御できない要素が入ります。
どこに置くかで動き方が変わる
成果の場所は、代行側の日々の判断を変えます。
返信に置くと、返信が取りやすい文面と候補者に寄ります。返信率は上がりますが、面談につながらないこともあります。
面談設定に置くと、日程を入れることが目的になります。設定率は上がりますが、当日欠席が増えることがあります。
面談実施に置くと、実施される見込みのある候補者を選ぶようになります。リマインドも入ります。
この違いは、悪意ではありません。報酬設計に対する合理的な反応です。
だから、成果の場所は「どう動いてほしいか」から決めてください。
エラベルの見解
スカウトの成果報酬で、発注側が見落としやすいのは「母数を消費すること」です。
成果報酬は、成果が出なければ払わない契約です。だから、リスクが低いように見えます。
ところが、費用が発生しなくても、母数は減ります。
代行側が候補者に送信し、返信が来なかった。費用は発生しません。でも、その候補者には既に送られています。
そして、多くの媒体では、同じ候補者に短期間で送り直すことができません。
つまり、成果が出なかった送信でも、母数は消費されています。
この構造を理解しておいてください。
確認すること
- 送信した候補者のリストが共有されるか
- 文面の質が担保されているか
- 送信の判断基準は何か
特に三番目です。成果報酬では、代行側は「送れば当たるかもしれない」という判断になりやすい。送信そのものにコストがかからないからです。
その結果、条件に少し外れる候補者にも送られることがあります。成果は出ませんが、母数は減ります。
だから、成果報酬でも送信の基準を決めてください。そして、送信の件数と内訳を報告してもらう。
費用が出ていないことと、損をしていないことは別です。
取り消しの条件
場面を並べて決めてください。
- 候補者が当日欠席した場合
- 前日以降に辞退した場合
- 日程が再調整になった場合(同じ候補者で二回数えるか)
- 自社の都合で取りやめた場合
- 返信が辞退の内容だった場合(返信を成果としているとき)
このうち、四番目は成果として扱う整理が一般的です。代行側の責めに帰さない事由だからです。
そして、五番目はスカウト特有の論点です。返信を成果とするなら、辞退の返信を含むかを決めてください。
重複の扱い
候補者がどの経路から来たかを判定する話です。
自社サイトから既に応募していた候補者にスカウトを送り、返信があった。
他の紹介会社から推薦済みの候補者だった。
過去に選考して不採用にした候補者に再度接触した。
別の媒体で既にスカウトを送っていた候補者だった。スカウト特有の論点です。
判定の基準は、自社の採用管理システムの記録に置くのが実務的です。記録がない運用のまま条項だけ置くと、判定できません。
上限を決める
成果報酬は、成果が出るほど費用が増えます。
予算を超える可能性があります。
決める項目
- 月あたりの成果件数の上限
- 契約期間全体の上限
- 上限に近づいたときの連絡
そして、上限に達したらどうするかも決めてください。送信を止めるのか、上限を引き上げるのか。
決めていないと、上限に達した月の扱いでもめます。
単価の考え方
成果の場所が手前なら単価は低く、先なら高くなります。
返信 < 面談設定 < 面談実施 < 書類通過
そして、職種の難易度でも変わります。母数が薄い職種は、同じ成果でも稼働が多く要ります。
比較するときは、成果の場所を揃えてください。場所が違う見積もりは並びません。
そして、一名採用あたりの費用に換算してください。
面談設定の単価 × 面談から採用に至るまでの件数。これが一名あたりの費用です。
この数字で、月額型や紹介との比較ができます。
向く場面と向かない場面
向く場面
- 初めて依頼する。リスクを抑えて試したい
- 採用人数が少ない
- 成果が定義しやすい職種
- 予算が固定で確保できない
向かない場面
- 母数が薄い職種。成果が出にくく、代行側も引き受けにくい
- 書き分けを厚くしたい。件数に寄る動機が働く
- 採用人数が多い。総額が読めない
- 母数を大切に使いたい
四番目が、スカウト特有の判断です。
エラベルの見解
成果報酬で契約するなら、「送信の基準」を成果の定義と同じ重さで決めてください。
成果の定義には時間をかけるのに、送信の基準は決めないことが多い。でも、スカウトでは送信の基準のほうが結果に効きます。
決める項目
条件に合う範囲。必須条件を満たさない候補者には送らない。満たす候補者が少なくても、基準は下げない。
書き分けの度合い。最低限どこまで個別化するか。経歴のどこに触れるか。
送信の上限。月あたりの件数。成果報酬でも上限を置いてください。
そして、この三つを守っているかを、送信のリストで確認します。
確認の仕方
送信した候補者を何名か抽出し、条件に合っているか、文面が書き分けられているかを見る。
月に一度で足りますが、続けてください。成果報酬では、この確認が唯一の歯止めです。
月額型なら、稼働報告で内訳が見えます。成果報酬では、成果しか報告されないことがあります。
だから、送信の側も報告してもらう。契約時に決めておいてください。
成果報酬は、費用のリスクを下げる代わりに、質の確認を発注側が持つ契約です。
まとめ
- 成果を置ける場所は、返信・面談設定・面談実施・書類通過の四つ
- 成果の場所が代行側の日々の判断を変える。「どう動いてほしいか」から決める
- 成果が出ない送信でも母数は消費される。費用が出ていないことと損をしていないことは別
- 取り消しの条件は場面を並べる。自社都合の取りやめは成果として扱うのが一般的
- 重複の判定は採用管理システムの記録を根拠に置く。別媒体での送信済みも論点
- 上限を月と期間の両方で決め、達したときの扱いも決める
- 比較は成果の場所を揃え、一名採用あたりの費用に換算する
- 送信の基準を成果の定義と同じ重さで決め、リストで確認する
よくある質問
成果報酬なら費用のリスクはありませんか
費用は出にくい形ですが、母数は消費されます。成果が出なかった送信でも、その候補者には送られています。同じ候補者に短期間で送り直せない媒体が多いため、母数の観点ではリスクがあります。送信の基準と件数を管理してください。
返信を成果にしてもよいですか
置けますが、返信の内容を定義に含めてください。辞退の返信も返信です。前向きな返信に限る、面談の意向がある返信に限る、といった条件が要ります。定義がないと、返信を取ることだけが目的になります。
月額型と組み合わせられますか
組み合わせている会社もあります。その場合、月額で担う業務の範囲と、成果報酬が発生する条件を書き分けてください。線が曖昧だと、どちらの費用に含まれるかで議論になります。月額型の設計は月額固定型の料金設計にまとめています。