法務採用の代行費用の相場|外部の弁護士に払っている費用と、契約審査の量から逆算する

職種別の採用代行法務 更新日 2026-10-16

法務の担当者がいない会社では、契約書の確認や法律上の相談を、顧問の弁護士や外部の法律事務所に頼んでいることがほとんどです。事業が大きくなり、契約の数が増えてくると、外部に頼む費用と、返事を待つ時間が無視できなくなり、法務の採用を検討し始めます。結論から書くと、法務の代行費用は、外部の弁護士に払っている費用と、契約の審査を待つことで止まっている事業の時間から払える額を逆算すると、判断しやすくなります。その前提として、採りたい法務の役割と、資格の要否を決めておくことが大切です。

代行の料金は会社、料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では金額の相場は扱いません。

役割と、資格の要否を決める

法務の仕事は、大きく次のように分かれます。

役割主な仕事経歴で見るところ
契約審査取引の契約書の確認と修正、相手方との調整扱ってきた契約の種類と量、事業部門との関わり方
機関法務株主総会や取締役会の運営、登記、規程の整備会社の機関の運営に関わった経験
紛争・コンプライアンス紛争への対応、社内の法令遵守の体制づくり外部の弁護士と連携して対応した経験

最初の法務の担当者には、多くの場合、契約審査が求められます。そのうえで、弁護士の資格を持つ人を採るか、企業法務の実務経験者を採るかを決めてください。資格を持つ人は法律の知識が体系的で、判断の難しい場面で頼りになりますが、候補者は限られます。企業法務の実務経験者は、事業部門と一緒に動く力を持っていることが多く、候補者も比較的見つけやすくなります。要件の決め方は法務採用の要件定義で書いています。

外部の費用と待ち時間から逆算する

払える額の手がかりは、今法務の仕事にかかっている費用と時間です。

  1. 外部の弁護士への費用:顧問料、契約書の確認ごとの費用、個別の相談の費用
  2. 事業の待ち時間:契約書の確認を外部に頼んで返事を待つ間、取引の開始が遅れている時間
  3. 社内での兼務の時間:管理部門の責任者や事業部門の担当者が、契約書を読み、外部とやりとりしている時間

社員として法務の担当者を採ることで、これらのうちどの部分を置き換えられるかを見積もってください。日常的な契約の確認を社内で行い、判断の難しいものだけを外部の弁護士に相談する形にすれば、外部への費用と待ち時間の両方が減ります。その差額が、採用にかけられる額の目安になります。そこに、人材紹介で採った場合の費用(紹介会社の手数料表に基づく手数料と社内の時間)を並べると、代行費用の上限が見えてきます。

エラベルの見解

法務の採用相談で多いのは、契約書の確認の量を把握していないケースです。年間にどれだけの契約書を外部に確認してもらっているか、一件あたり何日待っているか、を数えてみると、法務の担当者を採る価値がはっきりします。逆に、契約の量が少なければ、社員を採るより外部の弁護士に頼み続けるほうが合理的なこともあります。

代行に出す前に、過去の一定期間の契約書の件数と種類、外部に払った費用を数えてください。その数字があれば、候補者にも仕事の量と中身を具体的に説明できます。同じ料金・同じ業務範囲でも、この数字をもとに候補者と話せる担当者かどうかで、採用の結果は変わります。

見積もりで確かめる工程

法務の採用代行の見積もりでは、次の工程が含まれているかを確かめてください。

スカウトの進め方は法務のスカウトで書いています。

期間と料金の形

法務は候補者が限られやすく、とくに資格を求める場合は採用までの期間が長くなりがちです。代行費用は、月あたりの金額ではなく、採用までの期間を通した総額で比べてください。

料金の形は、月額固定、採用決定時の支払い、両者の組み合わせなどがあります。エラベルでは、採用決定時に1名10万円(税別)という形で、担当者を選んで採用の実務を任せられる仕組みを用意しています。どの形でも、上で逆算した上限の中に収まるかで判断してください。

エラベルの見解

法務の採用で、もう一つ考えてほしいのは、事業部門との距離です。法務の担当者が「止める人」と見られてしまうと、事業部門は相談をためらい、問題が大きくなってから持ち込まれることになります。事業を前に進めるために、どう条件を整えればよいかを一緒に考えられる人が、社内の法務には向いています。

面接では、事業部門から無理な依頼が来たときにどう対応してきたかを聞いてください。断るだけでなく、代わりの方法を示してきた経験がある人は、入社後に事業部門から頼られやすくなります。

まとめ

よくある質問

法務採用の代行費用の相場はいくらですか

会社や料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。外部の弁護士に払っている費用と、人材紹介で採った場合の費用から上限を逆算し、その範囲で見積もりを比べてください。

弁護士の資格は必須にすべきですか

自社の仕事の中身によります。日常的な契約の確認が中心なら、企業法務の実務経験者でも十分に担えることが多いです。判断の難しい問題が多い、外部の弁護士に頼る費用を大きく減らしたい、といった場合は、資格を持つ人を検討してください。

法務を採ったら、顧問の弁護士との契約はやめるべきですか

すぐにやめる必要はありません。日常的な契約の確認は社内で行い、紛争や判断の難しい問題は顧問の弁護士に相談する、という分担が現実的なことが多いです。社内の担当者が窓口になることで、外部への相談も効率よく進められるようになります。

出典

本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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