飲食店スタッフ採用の代行費用の相場|時間帯ごとの人手を出し、営業への影響から逆算する
飲食店の人手不足は、営業そのものに表れます。ランチの時間帯に人が足りずに席を減らす、夜の営業を早めに切り上げる、定休日を増やす。こうした対応をしている店舗では、人手が足りないことの影響がはっきり数字に出ています。結論から書くと、飲食店スタッフの代行費用は、時間帯や曜日ごとに必要な人手を出し、人手不足で失っている営業の利益から払える額を逆算すると、判断しやすくなります。
代行の料金は会社、料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では代行費用の相場は扱いません。法令の扱いは一般的な整理です。個別の判断は、労働基準監督署などにご確認ください。
時間帯ごとに必要な人手を出す
飲食店の人手は、時間帯と曜日によって大きく変わります。採用の計画を立てる前に、どの時間帯にどれだけの人が足りないのかを出してください。
| 時間帯の例 | 足りないときの影響 | 採用の対象になりやすい人 |
|---|---|---|
| 平日のランチ | 席数を減らす、提供が遅れる | 日中に働ける主婦・主夫、シニア、学生 |
| 平日の夜 | 営業時間を短くする | 学生、本業のある人の副業 |
| 週末・祝日 | 売上の大きい時間帯を逃す | 学生、週末だけ働きたい人 |
| 深夜 | 深夜営業を続けられない | 満18歳以上で深夜に働ける人 |
足りない時間帯が分かれば、その時間帯に働ける人に向けた求人を出せます。「いつでも働ける人」を探すより、「平日のランチだけ」「週末だけ」と時間帯を絞った求人のほうが、応募が集まりやすくなることもあります。要件の決め方は飲食店スタッフ採用の要件定義で書いています。
失っている営業の利益から逆算する
払える額の手がかりは、人手不足で失っている営業の利益です。
- 減らしている席数・営業時間:人手が足りずに減らしている席数や、短くしている営業時間で、失っている売上と利益
- 残っているスタッフの負担:少ない人数で回すための残業や、休みが取れないことによる離職の危険
- 派遣・スポットの人手の費用:足りない時間帯を派遣やスポットの働き手で埋めている費用
スタッフを採ることで、どれだけの営業を取り戻せるかを見積もってください。その利益が、採用にかけられる額の根拠になります。飲食店は採用人数が多いため、1人あたりではなく、年間の採用費の総額で比べることも大切です。
エラベルの見解
飲食店の採用相談で多いのは、求人の時給を上げれば人が来ると考えているケースです。時給は応募を左右する大切な条件ですが、それだけでは足りないことがよくあります。シフトの融通が利くか、まかないがあるか、仕事を教えてもらえるか、といった点も、応募する人は見ています。
時給を上げる前に、求人に書いている内容を見直してください。どんな仕事を、どの時間帯に、どんな人と一緒にするのかが分かる求人は、応募が増えやすくなります。同じ料金・同じ業務範囲でも、求人の書き方と応募への速い対応を一緒に整えてくれる担当者かどうかで、採用の結果は変わります。
採用の条件で気をつけること
飲食店では、学生などの若い人を採用することも多くあります。採用の条件を決めるときに、次の点を確認してください。
- 年少者の深夜業:労働基準法第61条は、使用者は満18歳に満たない者を午後10時から午前5時までの間において使用してはならないと定めています(交替制によって使用する満16歳以上の男性についての例外などがあります)。夜遅くまで営業する店舗では、18歳未満のスタッフのシフトを確認してください
- 最低賃金:最低賃金法第4条は、最低賃金の適用を受ける労働者に、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないと定めています。最低賃金は地域ごとに定められ改定されるため、最新の額を確認してください
- シフトの組み方:応募する人が働ける時間と、店舗が足りない時間を合わせられるかを、面接の段階で確かめてください
料金の形
料金の形は、月額固定、採用決定時の支払い、両者の組み合わせなどがあります。採用人数が多く安定している場合は、月額固定のほうが1人あたりが安くなることがあります。エラベルでは、採用決定時に1名10万円(税別)という形で、担当者を選んで採用の実務を任せられる仕組みを用意しています。アルバイトを多く採る場合と、店長候補や社員を採る場合とで、合う形が変わることもあります。どの形でも、上で逆算した失っている営業の利益と、年間の総額で比べてください。スカウトの進め方は飲食店スタッフのスカウトで書いています。
エラベルの見解
飲食店の採用で、もう一つ考えてほしいのは、今いるスタッフからの紹介です。一緒に働いている友人や知人を紹介してもらうと、職場の雰囲気を知ったうえで入ってくるため、早く辞める人が少ない傾向があります。
紹介の仕組みをつくるときは、紹介してくれたスタッフへの感謝の伝え方や、紹介された人の面接の進め方を決めておいてください。今いるスタッフが「人に勧めたい職場」だと感じていれば、紹介は自然と増えます。働きやすい職場づくりが、結果として採用の費用を下げることにつながります。
まとめ
- 飲食店の人手は時間帯と曜日で変わる。足りない時間帯を出し、それに合わせた求人を出す
- 払える額は、減らしている席数や営業時間で失っている利益から逆算する
- 時給だけでなく、シフトの融通、まかない、教え方などを求人で伝える
- 18歳未満は午後10時から午前5時まで働けない(例外あり)。最低賃金も地域ごとに確認する
- 今いるスタッフからの紹介の仕組みを整える
よくある質問
飲食店スタッフ採用の代行費用の相場はいくらですか
会社や料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。人手不足で失っている営業の利益と、年間の求人広告費の総額と比べて、代行費用がその範囲に収まるかで判断してください。
高校生をアルバイトで採用するときの注意点はありますか
労働基準法第61条により、満18歳に満たない者は原則として午後10時から午前5時までの間に働かせることはできません。シフトの組み方を確認し、学校との両立に配慮した働き方を示してください。その他の決まりについては、労働基準監督署などにご確認ください。
応募が来ても面接に来ないのはなぜですか
応募から最初の連絡までに時間がかかると、応募者は他の店に決めてしまうことがあります。応募があったらその日のうちに連絡し、面接の日時をすぐに決められる仕組みをつくると、面接に来る人が増えやすくなります。
本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
関連記事
- 飲食店スタッフ採用を代行に出す判断基準|任せられる工程と残す工程 飲食店スタッフの採用は、ホールとキッチンと業態(ファストフード・居酒屋・カフェ・レストラン)で求める人と母集団が違う、ピークの時間帯(ランチ・ディナー・深夜)と週末で届く層が変わる、候補者が「ホールかキッチンか」「ピークの時間帯と忙しさ」「深夜と週末の勤務」「まかないと休憩」「店長の働き方と人柄」「初日に何をするか」を最初に確かめ「アットホーム」を信じない、母集団の中心が学生とフリーターと主婦層と外国人で短期の離職が多く、店長は営業と発注とシフトを回していて採用の工程を回す人がいない、という点で他の職種と違います。求人票・媒体・スカウト・一次対応・面接の日程・内定後は任せられ、ホールとキッチンと業態と店舗と時間帯の整理・ピークと週末と深夜の方針・初日の受け入れ・店長の働き方の実態の開示・要件・接客と作業の姿勢の評価・合否は残す。工程ごとの線と、代行に出す前に社内で決めること、店長の関与のさせ方、代行を選ぶ確認項目、代行に出したあとに起きることを整理しました。 採用代行飲食店スタッフ
- 飲食店スタッフの母集団形成|応募が集まらないときに見直す順番 飲食店スタッフの募集で応募が集まらない、応募は来るが数回のシフトで辞める、週末のディナーと深夜が埋まらない、という問題は、「アットホーム、まかないあり、シフト自由」で実態を隠し、時間帯ごとに分けずに集め、初日の受け入れが無い構造から起きます。求人票に店舗とホールかキッチンか・足りない時間帯とピークの実態・週末と深夜の頻度と手当・まかないと休憩・初日に何をするか・店長がどういう人かと働き方・時給と昇給・離職の状況と対策が店舗ごとに書かれているか、出し先が店舗周辺の学生とフリーターと主婦層と外国人に時間帯ごとに届く経路か、スカウトがホールかキッチンかと時間帯と勤務地で分けられ担当してきた店舗か前職に触れているか、面接で店長が店舗を見せピークの実態と初日を話し一次対応が当日か。この順で見直す理由と各段階の見方、社内で持つ工程と外に出せる工程を整理しました。 採用代行飲食店スタッフ
- 飲食店スタッフ向けスカウト文面の型|刺さる訴求と外す訴求 飲食店スタッフへのスカウトは、「ホールスタッフ募集」「アットホームな店」「まかないあり」「シフト自由」「未経験歓迎」では、どの店舗でホールかキッチンか、足りない時間帯とピークの実態、週末と深夜の頻度と手当、初日に何をするか、店長の働き方が分からず、返信が来ません。飲食の候補者は「アットホーム」を信じず、ピークの実態と初日と店長の働き方で判断します。一行目で候補者が担当してきた店舗か前職の接客の一点に触れ、自店の場所と業態とホールかキッチンか・足りない時間帯とピークの実態と体制・週末と深夜の頻度と手当とまかないと休憩・初日に何をするか・店長の言葉と働き方・時給を先に書き、形容詞と「アットホーム」を使わず、会社の紹介は後ろに回す型と、飲食店スタッフに刺さる訴求・外す訴求、ホールかキッチンかと時間帯と勤務地で分ける対象の決め方、経験者と未経験の書き分け、返信後の運用、代行に出せる範囲を整理しました。 採用代行飲食店スタッフ
- 飲食店スタッフの採用要件の作り方|必須と歓迎を分ける基準 飲食店スタッフの採用要件は、「飲食経験一年以上」「ホールとキッチンの両方」「週末に出られる方」「深夜まで働ける方」「週四日以上」「調理の経験」「明るく元気な方」「体力に自信のある方」と膨らみがちです。任せる店舗とホールかキッチンかと足りない時間帯と、経験者の枠か未経験の枠かを決めずに、「理想のスタッフ」と「店舗にある時間帯すべての条件」を一律に要件にすることが原因です。要件を「任せる店舗とホールかキッチンかと足りない時間帯」と「枠」から決め、経験者の枠の必須を「ホールかキッチンかに近い経験」「店舗に通え足りない時間帯に出られること」「ピークの実態を説明した上で受け入れられること」、未経験の枠の必須を「店舗に通え足りない時間帯に出られること」「人と接するか手を動かす仕事への意欲」「ピークと立ち仕事を説明した上で受け入れられること」に絞り、歓迎を「同じ業態」「両方の経験」「調理」「年数」に回す基準と、経歴で確かめられる要件と面接と店舗で店長が確かめる要件、経路ごとの書き方、要件が決まらない原因、代行に出せる工程を整理しました。 採用代行飲食店スタッフ