上場企業が払える採用代行費用の目安|説明できる採用費にするため、工程ごとの効果と公表する情報をそろえる
上場企業は、事業の状況を定期的に開示し、株主や投資家に説明する立場にあります。金融商品取引法第24条は、上場している有価証券の発行者である会社などに、有価証券報告書の提出を求めています。人材の確保は事業計画の前提であり、採用にかける費用も、社内の承認や監査の中で「何に使い、どんな効果があったか」を説明できることが求められます。このため、採用代行(RPO)にいくらまで払えるかは、ほかの会社の相場ではなく、説明できる効果から決まります。結論から書くと、上場企業の採用代行の費用は、工程ごとに費用と効果を記録し、効果が説明できる範囲で予算を置き、公表する情報と採用の伝え方をそろえると判断しやすくなります。
採用代行の料金は会社や業務の範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では相場の金額は扱いません。自社の数字から予算を出す手順を書きます。上場企業で代行をどう使うかは上場企業の採用代行の使い方で書いています。
この段階で採用費に求められること
上場企業では、採用の予算は事業計画の一部として承認され、使った結果も振り返られます。採用代行への支払いも、ほかの外部への支払いと同じように、契約の妥当性や効果を問われます。効果を示せない支払いは、翌年の予算で削られやすくなります。
このため、上場企業が採用代行を使うときは、費用の安さだけでなく、効果を数字で示せる形で使うことが大切です。どの工程を任せ、その結果、何がどれだけ変わったのかを記録できる契約にしておくと、予算の継続や拡大の判断がしやすくなります。
工程ごとに費用と効果を記録する
予算は、次の手順で、効果が説明できる範囲に置きます。
- 任せる工程を決める:スカウト、一次連絡、日程調整、説明会の運営など、任せる工程を決める
- 任せる前の数字を記録する:工程ごとに、返事までの日数、面接の実施率、辞退の率、職種ごとの採用単価などを記録する
- 任せた後の数字を記録する:同じ指標を、任せた後も同じ方法で記録する
- 差を費用と並べる:数字の変化と、代行に払った費用を並べ、効果を説明できるかを確かめる
- 予算を見直す:効果を説明できる工程は続け、できない工程は範囲を見直す
人材紹介を使う場合、職業安定法第32条の3により、有料職業紹介事業者の手数料は、厚生労働省令で定める種類・額か、届け出た手数料表に基づくものに限られています。紹介の手数料と、スカウトを代行に任せた場合の費用を職種ごとに並べると、比べる材料になります。
エラベルの見解
上場企業からの相談で多い失敗は、代行の成果を採用人数だけで報告し、社内の振り返りで効果を説明できないことです。採用人数は、募集の時期や市場の状況にも左右されます。人数だけを示しても、代行の効果なのか、たまたまなのかが分かりません。予算の見直しのときに、続けるかどうかを決める材料がなくなります。
担当者を選ぶときは、工程ごとの数字を、社内の採用管理の仕組みに沿って記録し、毎月報告できる人かどうかを見てください。返事までの日数や辞退の率のように、代行が直接変えられる数字を並べて報告してもらえれば、社内でも効果を説明しやすくなります。
公表する情報と採用の伝え方をそろえる
上場企業の多くは、採用にかかわる情報の公表も求められます。労働施策総合推進法第27条の2は、常時雇用する労働者の数が三百人を超える事業主に、雇い入れた通常の労働者などの数に占める中途採用の比率を公表することを求めています。こうした情報は、候補者だけでなく、投資家も見ています。
採用代行の担当者が候補者に伝える内容が、会社が公表している情報や、開示している方針とずれると、候補者の信頼を損ねます。職業安定法第5条の4は、労働者の募集を行う者や募集受託者などが広告などで募集に関する情報を提供するときに、虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしてはならないと定めています。公表している情報と、求人や面接で伝える内容を、担当者と共有しておいてください。
委託先の監督と、候補者に伝える情報の範囲
上場企業が採用の作業を外に任せるときは、候補者の情報の管理にも注意が要ります。個人情報の保護に関する法律第25条は、個人データの取扱いの全部または一部を委託する場合は、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行うことを求めています。情報の保存場所、見られる人の範囲、契約が終わったときの返却や削除を、契約で決めてください。
また、候補者に伝える情報の範囲も、担当者と決めておく必要があります。採用の面談では、事業の計画や新しい取り組みについて質問されることがありますが、まだ公表していない情報を伝えてよいかどうかは、社内の情報管理の決まりに従う必要があります。担当者が答えてよい範囲と、社内の責任者に回すべき質問を、あらかじめ決めておいてください。個別の判断は弁護士にご確認ください。
エラベルの費用は、採用が決まったときに1名につき10万円(税別)です。採用が決まらなければ費用はかかりません。成果と費用の関係が分かりやすい形として、比べる選択肢の一つにしてください。
エラベルの見解
もう一つ見てほしいのは、上場企業の採用代行は、契約の形が説明のしやすさを左右するということです。固定の月額で広い範囲を任せると、どの費用がどの成果につながったのかが見えにくくなります。社内の承認や振り返りで説明しにくい契約は、効果が出ていても続けにくくなります。
採用代行を選ぶときは、任せる工程と、工程ごとの指標、報告の頻度を契約に書き込める相手かどうかを確かめてください。採用が決まったときに払う形や、工程ごとに費用を分けた形は、成果と費用の関係を説明しやすくなります。説明しやすい契約にしておくことが、採用代行を長く有効に使う条件になります。
まとめ
- 上場企業の採用代行の費用は、説明できる効果の範囲で予算を置く
- 任せる前と後で、工程ごとの数字を同じ方法で記録する
- 採用人数だけでなく、返事までの日数や辞退の率など、代行が変えられる数字で効果を示す
- 公表している情報と、求人や面接で伝える内容をそろえる
- 委託先の監督と、候補者に伝えてよい情報の範囲を契約の前に決める
よくある質問
上場企業の採用代行の費用の相場はいくらですか
採用代行の料金は、任せる業務の範囲や料金の形によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。工程ごとの費用と効果を記録し、効果が説明できる範囲で予算を置いてください。エラベルの場合は、採用が決まったときに1名10万円(税別)です。
代行の効果はどの数字で示せばよいですか
採用人数に加えて、応募への返事までの日数、面接の実施率、辞退の率、職種ごとの採用単価など、代行が直接変えられる数字で示すと説明しやすくなります。任せる前と後で同じ方法で記録しておくことが大切です。
候補者から未公表の事業計画について聞かれたらどうすればよいですか
担当者が答えてよい範囲を、あらかじめ社内の情報管理の決まりに沿って決めておいてください。範囲を超える質問は、社内の責任者に回す流れにしておくと安心です。個別の判断は弁護士にご確認ください。
- e-Gov法令検索「金融商品取引法」(第24条)
- e-Gov法令検索「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(第27条の2)
- e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」(第25条)
- e-Gov法令検索「職業安定法」(第5条の4・第32条の3)
- エラベル 料金(公式)
本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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