採用代行 / 比較・選び方
成果が出るまでの期間の見立て
採用代行を入れて、成果が出るまでにどのくらいかかるか。この期間は、工程を積み上げれば見立てられます。スカウトを送り、返信が来て、面談が組まれ、選考が進み、内定が出る。それぞれに時間がかかり、合計が全体の期間になります。この記事では、見立ての方法と、途中で何を見るかを整理します。立ち上げの期間は立ち上げにかかる期間の目安にまとめています。
工程を積み上げて見立てる
期間は、次を足し合わせたものになります。
一.立ち上げの期間。要件の整理、文面と条件の作成、権限の付与。
二.送信から返信までの期間。スカウトを送っても、返信はすぐには来ません。
三.返信から面談設定までの期間。日程の調整に時間がかかります。
四.面談から次の選考までの期間。自社の判断と、面接官の日程確保。
五.選考の各段階の期間。面接の回数分だけ積み上がります。
六.内定から承諾までの期間。候補者が他社と比較する時間。
この六つを足すと、全体の期間が出ます。そして、一番目と四番目が自社の動きで変わる部分です。
自社の動きで変わる部分
立ち上げの期間。要件が固まっていれば短く、これから詰めるなら長くなります。
書類の合否を返すまでの日数。ここが遅いと、そのまま全体が延びます。
面接の候補日を提示するまでの日数。候補者が待つ時間になります。
面接から次の面接までの間隔。面接官の日程が取れないと、選考が止まります。
内定の条件を決めるまでの日数。判断が滞ると、他社に流れます。
この五つの合計が、全体の期間のかなりの部分を占めます。代行がどれだけ速く動いても、ここが遅ければ全体は変わりません。
だから、期間の見立てをするときは自社側の日数も置いてください。置かないと、代行側の速さだけで見積もることになり、実際とずれます。
エラベルの見解
期間の見立てで、「一巡」という考え方を持っておくと判断がぶれません。
一巡とは、スカウトを送って内定が出るまでの流れが一度回ることです。この一巡が終わるまでは、運用の良し悪しを成果で判断できません。途中の工程の数字は見られますが、最終的な結果はまだ出ていないからです。
そして、多くの会社が一巡する前に判断しています。二か月目に「まだ採用できていない」と言い、三か月目に「効果が出ていない」と判断する。しかし、その時点ではまだ選考が進んでいる途中です。
だから、契約の段階で一巡にかかる期間を代行会社と共有してください。「この職種だと、送信から内定まで一巡するのにどのくらいかかりますか」。
この見立てを共有しておくと、途中の判断が変わります。数字が出ていないことに焦らず、工程ごとの数字を見て進捗を確認できます。
そして、一巡が終わった時点で改めて評価する。この区切りを最初に置いておくことが、無用な判断ミスを防ぎます。
判断の時期はやめる判断のタイミングにまとめています。
職種による違い
母集団が厚い職種。候補者が多く、返信も来やすい。期間は短くなります。
母集団が薄い職種。条件に合う候補者が少なく、返信も限られる。送信から面談までの期間が長くなります。
専門性の高い職種。選考の段階が多く、現場の判断にも時間がかかることがあります。
管理職の採用。候補者が慎重に判断するため、内定から承諾までが長くなりやすい。
複数職種を同時に採る場合、それぞれで期間が違います。まとめて一つの期間で見ると、実態とずれます。
途中で見る指標
一巡を待つ間、進捗を確認する指標です。
第一段階:立ち上げが進んでいるか
成果物が出ているか。要件定義書、文面、検索条件。
第二段階:母集団が作れているか
送信件数、返信件数、応募件数。量が出ているかを見ます。
第三段階:質が合っているか
返信率、書類の通過率。要件と母集団が噛み合っているかが見えます。
第四段階:選考が進んでいるか
面談設定率、面談実施率、次段階への通過率。
第五段階:社内の時間が減っているか
外注の効果として、最も測りやすい指標です。
この五つを順に見れば、一巡前でも進捗は判断できます。採用人数だけを見ると、何も分かりません。
見立てを共有する
契約前に、代行会社の見立てを聞いてください。
- この職種で、送信から面談までにどのくらいかかりますか
- 内定までの一巡にどのくらいかかりますか
- 立ち上げにどのくらいかかりますか
- 自社側の判断が遅れた場合、どのくらい延びますか
四番目まで聞くと、自社の動きの影響が見えます。そして、それを避けるために自社側の所要日数を決める動機にもなります。
そして、見立てを記録に残してください。契約後、実際の期間と照らし合わせられます。ずれが出た場合、原因を工程で特定できます。
早すぎる判断を避ける
立ち上げ期に成果で判断しない。仕込みの期間なので、数字は出ません。
一巡する前に結論を出さない。選考が進んでいる途中で判断すると、材料が足りません。
変更を加えた直後に判断しない。文面を変えた、条件を広げた。効果が出るには時間がかかります。
一件の結果で判断しない。候補者の辞退や不採用は起こり得ます。傾向として見てください。
そのかわり、途中の工程の数字は見てください。量が出ていない、返信が来ない、書類が通らない。工程ごとに見れば、一巡前でも手は打てます。
エラベルの見解
期間の見立てで、「採用が遅れることの損失」を金額に置いてみてください。判断が変わることがあります。
その職種の人が一人いないことで、事業がどれだけ遅れるか。売上に直結する職種なら、機会損失として計算できます。直結しない職種でも、業務が回らないことによる影響はあります。
この数字を置くと、費用と期間のトレードオフが見えます。
費用をかけて早く採るか、抑えて時間をかけるか。急いでいる職種なら、単価が上がっても早いほうが得になることがあります。急いでいない職種なら逆です。
そして、この計算をすると、自社側の判断を速くする動機にもなります。書類の合否を二日早く返すことで、全体の期間が一週間縮まる。その一週間の価値が見えれば、社内の優先順位も変わります。
期間は費用と同じく、経営の判断材料です。代行の速さだけの話ではありません。
単価の考え方は採用単価の計算方法と目標値の置き方にまとめています。
まとめ
- 期間は、立ち上げ・送信から返信・面談設定・選考の各段階・内定から承諾を積み上げて見立てる
- 自社の動きで変わるのは、立ち上げ・書類の合否・候補日の提示・面接の間隔・条件の決定
- 「一巡」の考え方を持つ。一巡するまでは成果で判断できない
- 一巡にかかる期間を、契約の段階で共有しておく
- 職種によって期間は違う。まとめて一つの期間で見ない
- 途中は、立ち上げ・母集団の量・質・選考の進行・社内の時間の五段階で見る
- 契約前に見立てを聞き、記録に残して実際と照らす
- 「採用が遅れることの損失」を金額に置くと、判断が変わる
よくある質問
三か月で成果が出ないのは遅いですか
職種と母集団の状況によります。母集団が薄い職種では、一巡するだけでそれ以上かかることもあります。三か月の時点で見るのは、採用人数より工程ごとの数字です。量が出ているか、返信が来ているか、書類が通っているか。ここが動いていれば、進んでいます。
期間を短くする方法はありますか
自社側の所要日数を短くするのが最も効きます。書類の合否、候補日の提示、条件の決定。ここが速くなると、全体の期間が縮まります。あわせて、立ち上げ前に要件と過去の実績を用意しておくと、仕込みの期間も短くなります。
代行会社の見立てが楽観的に感じます
根拠を聞いてください。どの職種の、どんな条件での経験に基づく見立てか。自社の状況を踏まえているか。あわせて、自社側の判断が遅れた場合にどのくらい延びるかも聞くと、前提が見えます。見立てを記録しておけば、後から検証できます。