金融業界の採用単価とRPO費用の考え方|登録と承認の段を含めた「着任までの期間」で費用を見る

業界別の採用代行金融 更新日 2026-10-16

金融業界の採用は、銀行、証券、保険、カードやリース、フィンテックなど、会社の型によって求める人がまったく違います。さらに、職種によっては登録を受けてからでなければ担えない業務があり、選考の中にも信用や適格の確認、何段階もの承認が入ります。このため、採用代行(RPO)の費用を1人採るまでの費用だけで比べると、内定から実際に業務を担えるまでの期間に生まれる費用が見えません。結論から書くと、金融業界のRPO費用は、登録や承認の段を含めた「着任までの期間」で費用を見て、リテールの営業と専門職で費用の物差しを分けると判断しやすくなります。

採用代行の料金や職種ごとの採用単価は、会社の規模・型・職種によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では相場の金額は扱いません。自社の数字で比べる手順を書きます。

業界の採用構造:登録を受けてから担える業務がある

金融業界には、登録を受けた人でなければ担えない業務があります。金融商品取引法第64条は、金融商品取引業者等に、勧誘員、販売員、外交員その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、一定の行為を行う役員または使用人(外務員)について、外務員登録原簿に登録を受けることを求めています。保険業法第276条は、生命保険募集人や損害保険代理店などの特定保険募集人に、内閣総理大臣の登録を受けることを求めています。

このため、営業の職種では、内定から入社、資格の取得、登録を経て、初めて担える業務があります。採用の費用を考えるときは、採るまでの費用だけでなく、入社から登録を受けて業務を担えるまでの期間の給与や研修の費用も含めてください。経験者で登録の要件を満たしている人を採れば、この期間を短くできます。登録の要件や手続きなど個別の判断は、所管の窓口や専門家にご確認ください。業界の採用の難しさは金融業界の採用代行で任せる範囲で書いています。

リテールの営業と専門職で物差しを分ける

金融業界の採用は、リテールの営業と、審査・運用・リスク管理・システムなどの専門職で、費用のかかり方が違います。

職種の型採用の特徴費用の見方
リテールの営業応募は集まりやすいが、数字の負担で早く辞める人が出やすい採用・登録までの期間・早期退職を足した費用で見る
審査・与信業界の経験が要件になりやすい同業や隣接する業界から探す費用と、育成の期間を比べる
運用・リスク管理専門性が高く、対象の人が限られる少人数に絞り、紹介やスカウトに費用を寄せる
システム・データIT業界と同じ人を取り合うIT業界の会社と同じ土俵で費用と選考の速さを考える

リテールの営業は、1人あたりの採用の費用は抑えやすい一方、登録までの期間と早期の退職の費用がかさみやすくなります。専門職は、採れる人が限られ、1人あたりの費用が高くなりやすいため、本当に外から採るべきかを、社内での育成と比べて判断してください。システムやデータの職種の費用の考え方はIT・Web業界の採用単価とRPO費用の考え方も参考にしてください。

エラベルの見解

金融機関からの相談で多い思い込みは、中途採用も新卒採用と同じ進め方で回せるという考え方です。新卒の採用の型が強い会社では、中途の求人や面接の観点も新卒の流用になりがちで、経験者には何を任せてもらえるのかが伝わりません。その結果、応募が集まらないか、選考の途中で辞退が続き、そこまでの費用が無駄になります。

採用代行を選ぶときは、中途の経験者に向けて、担ってほしい業務、裁量、評価のされ方を言葉にし直せる担当者かどうかを見てください。経験者が判断できる情報を出せる担当者のほうが、少ないスカウトで合う人に届きます。同じ料金でも、新卒の型から抜け出せるかどうかで、採用の費用は大きく変わります。

承認の段で費用を失わない

金融業界の選考は、面接の回数が多く、信用や適格の確認、社内の承認の段が入ることで、内定までの期間が長くなりがちです。この間に、候補者はほかの会社の選考を進め、先に内定が出た会社に決めてしまうことがあります。そうなると、スカウトや紹介、面接にかけた費用がすべて失われます。

費用を失わないためには、選考の各段にかかる日数を記録し、どこで止まっているかを確かめてください。承認の段そのものを減らせなくても、面接の日程を先に押さえる、確認の手続きを面接と並行して進める、候補者に選考の流れと期間を最初に伝えるといった手で、内定までの期間を短くし、辞退を減らせます。

外注の使いどころと料金の形

金融業界の採用で採用代行に任せやすいのは、スカウトの送信と追客、応募者への一次連絡、面接の日程調整、選考の進み具合の管理です。信用や適格の確認、見極め、採るかどうかの判断は社内に残します。候補者の個人情報の扱いには、金融機関として社内の規程があることが多いため、採用代行に渡す情報の範囲と管理の方法を、契約の前に決めてください。

人材紹介を使う場合、職業安定法第32条の3により、有料職業紹介事業者の手数料は、厚生労働省令で定める種類・額か、届け出た手数料表に基づくものに限られています。専門職を紹介で採る場合は、社内で育成した場合の期間と費用と並べて比べてください。

エラベルの費用は、採用が決まったときに1名につき10万円(税別)です。採用が決まらなければ費用はかかりません。専門職を少人数採りたい場合の選択肢の一つとして比べてみてください。

エラベルの見解

もう一つ見てほしいのは、リテールの営業の採用費用は、入社後の数字の負担の伝え方で大きく変わるということです。目標の置き方や、成果がどう評価に反映されるかが求人や面接で伝わっていないと、入社後に想像と違うと感じた人が早く辞めます。登録までの期間をかけて育てた人が辞めると、採用と育成の費用がすべて失われます。

採用代行に任せるときは、採用人数と一緒に、登録を受けて業務を担えるようになった人数と、一定の期間で残っている人数を記録してください。残る人が少なければ、求人や面接で伝えている内容と実際の働き方がずれていないかを担当者と確かめます。着任までの期間をかけた人に長く続けてもらうことが、金融業界の採用費を下げる近道です。

まとめ

よくある質問

金融業界の採用代行の費用の相場はいくらですか

採用代行の料金は、任せる業務の範囲や職種、料金の形によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。着任までの期間の費用を含めて自社の数字を出し、その範囲で同じ業務範囲の見積もりを比べてください。エラベルの場合は、採用が決まったときに1名10万円(税別)です。

未経験の人を営業として採る場合、何に気をつければよいですか

登録を受けて業務を担えるまでの期間と、その間の研修の体制を先に決めてください。資格の取得や登録の流れを求人の段階で示しておくと、入社後のずれを減らせます。登録の要件など個別の判断は、所管の窓口や専門家にご確認ください。

選考の承認の段を減らせない場合はどうすればよいですか

承認の段は減らせなくても、面接の日程を先に押さえる、確認の手続きを並行して進める、候補者に選考の流れと期間を最初に伝える、といった工夫で、内定までの期間を短くできます。採用代行には、選考の進み具合を管理し、候補者への連絡を途切れさせない役割を任せると効果が出やすくなります。

出典

本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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