農業業界の採用単価とRPO費用の考え方|通年と季節の雇用を分け、住まいと移住まで含めて費用を見る

業界別の採用代行農業 更新日 2026-10-16

農業法人の採用は、露地の栽培、施設の栽培、畜産など、営む農業の型によって働き方がまったく違います。季節によって必要な人数が大きく変わり、通年で働く人と季節だけ働く人が混ざります。さらに、多くの農場は都市から離れた場所にあり、候補者にとっては、仕事を選ぶことが住まいや暮らしを選ぶことにもなります。このため、採用代行(RPO)の費用を1人採るまでの費用だけで比べると、実際にかかる費用を見誤ります。結論から書くと、農業のRPO費用は、通年の雇用と季節の雇用を分けて予算を組み、住まいや移住の支援まで含めた「定着までの費用」で比べると判断しやすくなります。

採用代行の料金や職種ごとの採用単価は、法人の規模・型・地域によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では相場の金額は扱いません。自社の数字で比べる手順を書きます。

業界の採用構造:型と季節で人数と働き方が変わる

農業の採用は、営む型によって、求める人と働き方が違います。

型働き方の特徴採用で気をつけること
露地の栽培季節で作業量が大きく変わる、屋外の体力仕事繁忙期の人数を季節の雇用で補う
施設の栽培通年で作業がある、設備の管理がある通年の雇用が中心で、設備を扱える人を育てる
畜産毎日の世話があり、休みの組み方に工夫が要る交代で休める人数をそろえる

露地の栽培では、繁忙期に人数が大きく増え、閑散期には減ります。施設の栽培や畜産では、通年で人が要ります。採用の予算も、通年で働く人の採用と、繁忙期だけ働く人の採用を分けて組んでください。業界の採用の難しさは農業の採用代行で任せる範囲で書いています。

通年と季節の雇用を分けて予算を組む

通年の雇用と季節の雇用では、採用の費用の考え方が違います。

季節の雇用を毎年新しく集めると、そのたびに広告や選考の費用がかかります。前の年に働いた人に、次の繁忙期の前に声をかけ、戻ってきてもらえれば、採用の費用はほとんどかかりません。戻ってくる人の割合を記録し、新しく集める人数を減らすことが、季節の雇用の費用を下げる近道です。

季節の雇用を有期の契約で繰り返す場合に知っておきたいのが、無期転換の決まりです。労働契約法第18条は、同一の使用者との間で締結された二以上の有期労働契約の期間を通算した期間が五年を超える労働者が、期間の定めのない労働契約の締結を申し込んだときは、使用者はその申込みを承諾したものとみなすと定めています。毎年同じ人と有期の契約を結ぶ場合は、この点も踏まえて契約の形を考えてください。

エラベルの見解

農業法人からの相談で多い思い込みは、自然の中で働きたいという人は多いから、応募はいずれ集まるという考え方です。実際に応募は集まることがありますが、天候に左右される働き方、体力の負担、休みの取り方、収入の季節による変わり方が想像と違い、早く離れる人も少なくありません。移住までして来た人が離れると、本人にとっても法人にとっても負担が大きくなります。

採用代行を選ぶときは、応募を集めることより、農場の一日や一年の働き方を候補者に具体的に伝え、可能なら選考の前に作業の体験の機会をつくれる担当者かどうかを見てください。実態を見たうえで来る人のほうが、続く期間が長くなります。同じ料金でも、入口で何を伝えるかで、定着までの費用は大きく変わります。

住まいと移住の支援を費用に含める

都市から離れた農場では、候補者が通える範囲に住んでいないことが多く、住まいや移住の支援が採用の条件になります。採用の費用を考えるときは、次のような費用も含めてください。

自治体によっては、移住や就農を支える制度を設けていることがあります。法人の所在地の自治体の制度を確かめ、使えるものがあれば候補者に案内すると、移住の負担を軽くできます。

労働時間の規定と求人の伝え方

農業で働く人の労働時間には、ほかの業界とは違う決まりがあります。労働基準法第41条は、同法別表第一の第六号(林業を除く)または第七号に掲げる事業に従事する者には、労働時間、休憩、休日に関する規定を適用しないと定めています。第六号は土地の耕作や植物の栽培などの農林の事業、第七号は動物の飼育などの畜産や水産の事業です。

ただし、規定が適用されないからといって、長い労働時間や休みのない働き方が受け入れられるわけではありません。候補者は、休みの取り方や繁忙期の働き方を気にして職場を選びます。職業安定法第5条の4は、労働者の募集を行う者や募集受託者などが広告などで募集に関する情報を提供するときに、虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしてはならないと定めています。休みの組み方や繁忙期の働き方を、求人の段階で具体的に示してください。適用除外の範囲など個別の判断は、社会保険労務士・弁護士にご確認ください。

外注の使いどころと料金の形

農業法人の採用で採用代行に任せやすいのは、求人の運用、応募者への一次連絡、面接や作業体験の日程調整です。経営者が農作業と経営と採用を一人で担っている法人ほど、この作業を外に出す効果が大きくなります。採るかどうかの判断、配属する作業の決定、住まいの手配の判断は社内に残します。外国人の受け入れや、機械の資格が要る作業がある場合は、要件の確認を社内や専門家と行ってください。

エラベルの費用は、採用が決まったときに1名につき10万円(税別)です。採用が決まらなければ費用はかかりません。農場の中心になる通年の人を少人数採りたい場合の選択肢の一つとして比べてみてください。

エラベルの見解

もう一つ見てほしいのは、農業の採用は、地域との関わりまで含めて伝えることで定着が変わるということです。移住して働く人にとっては、仕事だけでなく、地域での暮らしになじめるかが続けられるかを左右します。仕事の条件だけを伝えて採用しても、暮らしの面で孤立すれば、離れてしまいます。

採用代行に任せるときは、住まいの周りの環境、買い物や医療へのアクセス、地域の人との関わり方など、暮らしの情報も候補者に伝えてもらってください。先輩の移住者と話す機会をつくれれば、候補者は自分の暮らしを想像できます。仕事と暮らしの両方を伝えることが、移住を伴う採用の費用を回収する近道です。

まとめ

よくある質問

農業の採用代行の費用の相場はいくらですか

採用代行の料金は、任せる業務の範囲や職種、料金の形によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。通年と季節の採用を分けて予算を出し、その範囲で同じ業務範囲の見積もりを比べてください。エラベルの場合は、採用が決まったときに1名10万円(税別)です。

未経験の人を採っても大丈夫ですか

農業は未経験から始める人も多い仕事です。育てる体制があれば、未経験の人を採る意味はあります。選考の前に作業の体験の機会をつくり、働き方を見てもらってから決めてもらうと、入社後のずれを減らせます。

季節の雇用の人に毎年戻ってきてもらうには何が効きますか

繁忙期が終わる時点で、次の年の時期と条件の目安を伝え、繁忙期の前に早めに声をかけることが効きます。前の年の働き方の振り返りを聞き、改善できる点を伝えると、戻ってくる人が増えやすくなります。

出典

本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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