MR採用の代行費用の相場|担当領域と、契約MRを使う場合の費用から払える額を逆算する
MR(医薬情報担当者)は、医療機関に自社の医薬品の情報を提供し、適正な使用を支える職種です。採用の相談では、経験者をどの領域から採るか、契約MRで対応するか社員で採るか、といった判断がよく出てきます。結論から書くと、MRの代行費用は、担当してもらう領域と施設の種類を決めたうえで、契約MRを使う場合の費用と担当エリアの売上から払える額を逆算すると、判断しやすくなります。あわせて、医薬品の情報提供活動の適正化が求められていることを踏まえて、選考で確かめる点を決めておくことが大切です。
代行の料金は会社、料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では金額の相場は扱いません。
担当する領域と施設で、求める経験が変わる
MRの経験は、担当してきた領域と施設の種類で大きく違います。
| 見るところ | 違いの例 | 採用への影響 |
|---|---|---|
| 領域 | 生活習慣病、がん、中枢神経、希少疾患など | 専門性の高い領域ほど、経験者は限られる |
| 施設 | 大学病院・基幹病院、地域の病院、診療所、調剤薬局 | 関わる医療者や情報提供の進め方が違う |
| 担当の形 | エリア担当、施設担当、領域の専任 | 求める知識の深さや動き方が変わる |
要件が「MR経験者」だけのまま代行に出すと、領域や施設の経験が合わない人も集まり、選考で見極める手間が増えます。自社の製品の領域と、主に担当してもらう施設の種類を決めてから代行に出してください。要件の決め方はMR採用の要件定義で書いています。
契約MRの費用と担当エリアから逆算する
MRの採用にかけてよい額を考える手がかりは、次の数字です。
- 契約MRを使う場合の費用:CSO(医薬品の営業活動を受託する会社)から契約MRを受け入れている場合、その費用
- 担当エリアの売上:MRが一人いることで支えられている、担当エリアの売上の目安
- 空白エリアの影響:MRが足りずに担当者がいないエリアで、情報提供が行き届いていない影響
社員としてMRを採ることで、契約MRの費用をどれだけ置き換えられるか、空白のエリアをどれだけ埋められるかを見積もってください。製品の発売直後など一時的に人手が要る時期は契約MR、長く担当してもらうエリアは社員、と分ける考え方もあります。そこに、人材紹介で採った場合の費用(紹介会社の手数料表に基づく手数料と社内の時間)を並べると、代行費用の上限が見えてきます。
エラベルの見解
MRの採用相談で多いのは、同じ領域の経験者にこだわって、採用が長引いているケースです。専門性の高い領域ほど経験者は限られ、他社も同じ人を探しています。探し続ける間に、担当者のいないエリアが広がっていきます。
領域の条件を、近い領域の経験者まで広げることを検討してください。たとえば、同じ診療科の医療者と関わってきた人や、同じ種類の施設を担当してきた人は、領域の知識を入社後の研修で補いやすいことがあります。同じ料金・同じ業務範囲でも、近い経験を一緒に洗い出してくれる担当者かどうかで、採用までの時間は大きく変わります。
情報提供活動の適正化と、選考で確かめること
医療用医薬品の情報提供については、厚生労働省が「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」を策定しています。同省が平成30年9月に公表した、このガイドラインの案への意見募集の結果では、販売情報提供活動の適正化を図るという考え方が示されています。MRの仕事は、こうした適正化の考え方に沿って情報を提供することが前提になっています。
選考では、売上の実績だけでなく、どのような情報を、どのような根拠に基づいて提供してきたかを確かめてください。
- 医療者に情報を提供するとき、どんな資料や根拠を使ってきたか
- 医療者から自社製品に不利な質問を受けたとき、どう対応してきたか
- 社内の決まりや業界の考え方に沿って活動するために、どんなことに気をつけてきたか
こうした点を面接で聞くと、適正な情報提供の姿勢を持つ人かどうかが見えてきます。スカウトの進め方はMRのスカウトで書いています。
期間と料金の形
MRは、領域と施設の条件、勤務地の条件によって、採用までの期間が大きく変わります。代行費用は、月あたりの金額ではなく、採用までの期間を通した総額で比べてください。
料金の形は、月額固定、採用決定時の支払い、両者の組み合わせなどがあります。エラベルでは、採用決定時に1名10万円(税別)という形で、担当者を選んで採用の実務を任せられる仕組みを用意しています。どの形でも、上で逆算した上限の中に収まるかで判断してください。
エラベルの見解
MRの採用で、もう一つ考えてほしいのは、勤務地と転勤の条件です。MRはエリアを担当する仕事なので、勤務地や転勤の有無が候補者の判断に大きく影響します。転勤があるかどうか、あるならどの範囲か、どのくらいの頻度かを、求人や面談で具体的に伝えてください。
条件を曖昧にしたまま選考を進めると、内定の段階で辞退されることがあります。最初から条件を明確にしておけば、その条件を受け入れられる人が集まり、選考の手間も減ります。
まとめ
- MRは、担当する領域・施設・担当の形で求める経験が変わる。自社の製品と施設に合わせて要件を決める
- 払える額は、契約MRの費用、担当エリアの売上、空白エリアの影響から逆算する
- 同じ領域にこだわらず、近い領域や同じ施設の経験者まで広げる
- 選考では、売上だけでなく情報提供の根拠と姿勢を確かめる
- 勤務地と転勤の条件を最初から具体的に伝える
よくある質問
MR採用の代行費用の相場はいくらですか
会社や料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。契約MRの費用や担当エリアの売上と、人材紹介で採った場合の費用から上限を逆算し、その範囲で見積もりを比べてください。
未経験の人をMRとして採ることはできますか
研修の体制が整っていれば、未経験の人を採って育てる選択もあります。その場合は、研修の期間と、業界の認定制度への対応を含めた育成の計画を立てたうえで採用してください。認定制度の内容は変わることがあるため、最新の案内を確認してください。
契約MRと社員のMRはどう使い分ければよいですか
製品の発売直後や一時的に人手が要る時期は契約MR、長く担当してもらうエリアや領域は社員、と分ける考え方があります。費用だけでなく、医療者との関係を長く続けられるか、社内に知見をためられるかも含めて判断してください。
本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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