採用代行 / 比較・選び方
定例会の設計
採用代行との定例会を、どう設計するか。多くの定例会は、報告を聞いて終わります。そして、その時間も稼働に含まれる契約なら、費用が発生しています。この記事では、参加者、頻度と長さ、準備の分担、稼働との関係を整理します。会で見る数字と議題の順番は定例会で見るべき数字にまとめています。
誰が出るか
代行側は、実務を担う人が出る。窓口だけが出席する形だと、実務の状況が伝わりにくく、担当者の交代にも気づけません。
自社側は、判断できる人が出る。その場で決められない会だと、宿題ばかりが増えます。合否の基準や条件の方針を決められる人が入っていると、会の中で判断が進みます。
現場責任者は時々出る。要件のずれが疑われるときや、職種を追加するとき。毎回でなくて構いません。
参加者が多いほど、時間は延びます。決めることが少ない会に多くの人が出ると、稼働の無駄になります。必要な人だけが出る形にしてください。
頻度と長さ
立ち上げ期は頻度を上げる。要件の擦り合わせや成果物の確認が続くため、短い間隔のほうが手戻りが減ります。
運用が安定したら下げる。数字が安定していれば、間隔を空けても判断できます。
長さは短く保つ。三十分から一時間で足りることが多い。長い会は、報告に時間を使っています。
状況が変わったら戻す。職種が増えた、担当者が替わった、数字が動いた。一時的に頻度を上げます。
そして、頻度と長さは稼働に直結します。定例会の時間が稼働に含まれる契約なら、頻度を上げるほど実務の時間が減ります。
準備の分担
代行側の準備
- 稼働報告(工程ごとの内訳、成果物の量、判断の理由)
- 次の見立てと提案
自社側の準備
- 自社側の数字(合否までの日数、候補日の提示までの日数、宿題の完了率)
- 前回の宿題の状況
- 現場から出た声、面接での候補者の様子
両方が事前に共有する。会の当日に配ると、読む時間で終わります。事前に読んでおけば、判断に時間を使えます。
自社側の準備が抜けやすい。代行の報告を聞くだけの会になっていないか、確認してみてください。
エラベルの見解
定例会が形骸化するのは、「何を決める会か」が定まっていないからです。ここを決めると、会の性質が変わります。
報告を聞く会なら、資料を送ってもらえば済みます。わざわざ時間を合わせる必要はありません。時間を使うのは、決めることがあるからです。
だから、会の目的を「次に何を変えるかを決めること」に置いてください。そして、議題の最後に必ず決定事項を確認する。今月変えることは何か、誰がいつまでにやるか。
決定事項がない月があれば、それは会の必要性を見直す時期です。数字が安定していて変えることがないなら、頻度を下げられます。
そして、決めた内容を記録して、次の会の冒頭で確認してください。前回決めたことがどうなったか。この確認から始めると、決定が実行されるようになります。
多くの定例会は、決めるが実行されないまま次の会を迎えます。冒頭の確認があるだけで、この流れは止まります。
会の設計は、始まり方と終わり方で決まります。冒頭は前回の確認、最後は決定事項の確認。この二つを入れてください。
議題の型
一.前回の宿題の確認。双方の宿題を、できた・できないで確認します。
二.数字の共有。工程ごとに並べ、前月との差を見ます。自社側の数字も並べます。
三.落ちている工程の特定。どこで詰まっているか。
四.原因の切り分け。代行側か、自社側か、市場の要因か。
五.次に変えることを決める。一つか二つに絞ります。
六.宿題の割り当て。誰が、いつまでに。
七.うまくいっていないことの共有。双方から一つずつ。
七番目を固定の議題にしてください。不満が溜まる前に会話になります。多くの定例会は進捗報告で終わるため、言い出す場がありません。
稼働との関係
定例会の時間が稼働に含まれるかを確認してください。
含まれる場合、次が費用に影響します。
- 会の長さ(三十分と一時間では倍違います)
- 頻度(週次と月次では大きく違います)
- 準備の時間(資料の作成、議事の作成)
- 参加する人数(代行側から複数人が出る場合)
四つとも稼働です。厚い報告を毎週求めると、実務の時間がかなり削られます。
含まれない場合も、確認しておいてください。無償で行われているなら、その分の負担がどこかに寄っています。極端に頻度を上げるのは避けます。
契約の確認項目は業務委託契約書で確認する10項目にまとめています。
オンラインでの設計
画面を共有する。管理画面、候補者の一覧、数字の推移。同じものを見ながら話すと、認識が揃います。
カメラを使う。表情が見えると、認識のずれに気づきやすくなります。
議事をその場で書く。共有の文書に、決定事項をその場で記録する。後から書くと、認識がずれます。
時間を守る。オンラインは延びやすい。終了時刻を決めておきます。
この四つのうち、一番目が最も効きます。報告を聞く会から、状況を見て決める会に変わります。
形骸化を防ぐ
決定事項がない月が続いたら、頻度を見直す。会の必要性そのものを確認します。
参加者を見直す。決めることに関わらない人が出ていないか。
議題を見直す。読んでいない資料、確認していない数字。使っていない項目は落とします。
冒頭の確認を続ける。前回の宿題から始める形を崩さない。
半年に一度、会そのものを見直す。頻度、長さ、参加者、議題。運用が変われば、会の形も変わります。
エラベルの見解
定例会に、現場責任者を時々呼んでください。ここで会の質が変わります。
人事と代行だけの会だと、数字の話に寄ります。送信件数、返信率、面談設定率。これらは大事ですが、要件そのものの議論にはなりません。
現場責任者が入ると、話が変わります。「この経歴の候補者は、実際どうですか」「この条件を緩めても大丈夫ですか」。判断の基準に関わる会話が生まれます。
そして、代行の担当者にとっても価値があります。現場の言葉を直接聞ける機会は多くありません。ここで得た情報は、文面にも候補者の見方にも反映されます。
毎回である必要はありません。四半期に一度、あるいは要件が動くタイミング。三十分でも構いません。
そして、この場を作ると現場の協力も得やすくなります。状況を共有されている人は、判断も速く返します。
定例会は、人事と代行の会ではなく、採用に関わる人が集まる場として設計してみてください。頻度は低くても、効果は大きい。
まとめ
- 参加者は、代行側は実務を担う人、自社側は判断できる人
- 頻度は立ち上げ期に上げ、安定したら下げる。長さは短く保つ
- 準備は双方が事前に共有する。自社側の準備が抜けやすい
- 形骸化するのは「何を決める会か」が定まっていないから
- 議題は、前回の確認 → 数字 → 詰まりの特定 → 原因の切り分け → 決定 → 宿題 → うまくいっていないこと
- 定例会の時間が稼働に含まれるかを確認する。頻度と長さが費用に効く
- オンラインでは画面を共有する。報告を聞く会から決める会に変わる
- 現場責任者を時々呼ぶ。四半期に一度でも会の質が変わる
よくある質問
定例会が報告だけで終わります
議題に「次に変えることを決める」を入れ、最後に決定事項を確認してください。あわせて、資料を事前に配って読んでおく形にすると、会の時間を判断に使えます。決めることがない月が続くなら、頻度を下げる判断もあります。
頻度はどのくらいが適切ですか
立ち上げ期は短い間隔、運用が安定したら月次で足りることが多い形です。ただし、定例会の時間が稼働に含まれる契約なら、頻度を上げるほど実務の時間が減ります。費用とのバランスで決めてください。
参加者が多くて時間が延びます
決めることに関わる人だけが出る形にしてください。情報の共有だけが目的なら、議事を送れば足ります。現場責任者は毎回でなく、要件が動くタイミングで呼ぶ形にすると、負担も抑えられます。