採用代行 / 費用・契約・法務

採用代行との定例会で見るべき数字

公開 2026-09-07

採用代行との定例会が、報告を聞いて終わる場になっていないでしょうか。定例会は、次に何を変えるかを決める場にできます。そのためには、見る数字と議題の順番を先に決めておく必要があります。決めていないと、その月にあった出来事の共有で時間が終わります。この記事では、並べる数字と、会の組み立て方を整理します。

工程ごとに数字を並べる

数字は、採用の工程順に上から並べます。並べるだけで、どこで落ちているかが見えます。

工程見る数字
候補者検索検索した件数、条件に合った母数
スカウト送信送信件数、開封の状況
返信返信件数、返信率
面談設定設定件数、返信からの設定率
面談実施実施件数、設定からの実施率
書類選考提出件数、通過件数、通過率
面接実施件数、次段階への通過率
内定発出件数、承諾件数

すべてを毎回見る必要はありません。落ちている箇所が特定できたら、そこと前後の工程に絞ります。全部を等しく眺めると、時間だけがかかります。

あわせて、時間の数字も並べます。応募から一次連絡までの時間、依頼から候補日提示までの日数、書類の合否までの日数。量の数字と時間の数字を両方見ると、詰まりの原因が絞れます。

前月と比べる

絶対値だけでは判断できません。前月、あるいは前四半期と比べます。

動いた工程を特定する。上がった工程、下がった工程を見て、その月に何をしたかと突き合わせます。

変化の原因を記録する。文面を変えた、条件を広げた、担当者が替わった、職種を追加した。原因になりそうな出来事を数字の横に書いておきます。

季節の要因を分けて考える。採用市場には時期による波があります。前年の同じ時期と比べられるなら、そのほうが正確です。

この記録が半年分たまると、次の打ち手の判断が速くなります。同じ状況が起きたときに、前回何をして何が起きたかが分かるためです。

エラベルの見解

定例会を判断の場に変えるために、議題に固定で入れてほしい項目が二つあります。

一つは「今月うまくいっていないこと」です。発注側から一つ、代行側から一つ出す。これを最初の月から続けると、不満が溜まる前に会話になります。多くの定例会は進捗報告で終わるため、うまくいっていないことを言い出す場がありません。すると問題は溜まり、限界を超えたときに解約の相談として出てきます。

もう一つは「自社側で止まっていること」です。書類の合否が滞っている、面接官の日程が出ていない、要件の変更が社内で決まっていない。代行側からは言いにくい内容なので、発注側から先に出す形にします。

この二つを固定議題にすると、定例会の性質が変わります。報告を受ける会ではなく、双方の詰まりを持ち寄って直す会になる。参加する側の姿勢も変わります。

そして、この形にしておくと、契約更新の判断もしやすくなります。毎月の記録があるので、何が改善し何が改善しなかったかを事実で確認できます。

会の組み立て

時間を短く保ちながら判断まで進める順番です。

  1. 前回の宿題の確認(双方の宿題を、できた・できないで確認する)
  2. 数字の共有(工程ごとに並べ、前月との差を見る)
  3. 落ちている工程の特定(どこで詰まっているか)
  4. 原因の切り分け(代行側か、自社側か、市場の要因か)
  5. 次に変えることを決める(一つか二つに絞る)
  6. 宿題の割り当て(誰が、いつまでに)
  7. うまくいっていないことの共有(双方から一つずつ)

五番で決めることを絞るのが大事です。毎月三つも四つも変えると、何が効いたか分からなくなります。一つか二つに絞れば、翌月の数字で効果が見えます。

六番の宿題は、期限を入れて記録します。定例会で決めたことが実行されないまま次の定例を迎える、というのはよくある形です。前回の宿題の確認から始めると、この流れは止まります。

頻度をどう決めるか

立ち上げ期は頻度を上げる。要件の擦り合わせや文面の確認が続くため、短い間隔で話すほうが手戻りが減ります。

運用が安定したら頻度を下げる。数字が安定していれば、間隔を空けても判断できます。定例会も稼働を消費するので、必要以上に多いと費用の無駄になります。

職種が増えたとき、担当が替わったときは戻す。状況が変わったタイミングでは、一時的に頻度を上げます。

定例会の時間も稼働に含まれることがあります。契約で稼働に数えるかどうかを確認しておきます。数える契約なら、頻度と時間の設計が費用に直結します。稼働の範囲の決め方は時間単価はいくらが妥当かにまとめています。

誰が出るか

実務を担当している人が出る形にする。窓口の担当だけが出席する形だと、実務の状況が伝わりにくくなります。あわせて、担当者の交代にも気づけます。

自社側は、判断できる人が出る。その場で決められない会だと、宿題ばかりが増えます。合否の基準や条件の方針を決められる人が入っていると、会の中で判断が進みます。

現場の責任者を時々呼ぶ。要件のずれが疑われるときは、配属先の責任者に出てもらうと擦り合わせが速く進みます。毎回でなくて構いません。

エラベルの見解

定例会で数字を見るとき、自社側の数字も同じ画面に並べてください。代行側の数字だけを見ると、原因が代行側にあるように見え続けます。

並べる自社側の数字は四つで足ります。書類の合否を返すまでの日数。面接の候補日を提示するまでの日数。代行からの質問に回答するまでの日数。定例会で決めた宿題の完了率。

これを並べると、因果が見えるようになります。今月は面談設定が落ちたが、その前に候補日の提示が遅れていた。書類の通過率が下がったが、要件の変更を伝えたのが月の半ばだった。数字の悪化が、代行の運用ではなく自社の判断速度に起因していたというのは、実際によくあることです。

そして、この形にすると代行側も言いやすくなります。自社側の数字が出ていない場では、判断が遅いことを指摘するのは難しい。並んでいれば、事実として話題にできます。

定例会を判断の場にするというのは、責任の所在を明らかにすることではなく、詰まりを一緒に見つける形を作ることです。両方の数字が並んでいる資料が、その土台になります。

まとめ

よくある質問

定例会の資料は代行会社が作るものですか

稼働報告として代行側が用意することが多いところです。ただし、自社側の数字は自社でしか出せません。代行の報告に自社側の数字を足して一つの資料にすると、判断に使える形になります。報告の様式と項目は、契約時に決めておくと後から依頼する手間が省けます。

数字が悪い月に何を話せばよいですか

工程のどこで落ちたかを特定するところから始めます。原因を代行側・自社側・市場の要因に切り分け、そのうえで次に変えることを一つ決めます。悪い月ほど、原因の切り分けに時間を使う価値があります。責任の所在を決める会にすると、次の打ち手が出てこなくなります。

定例会を減らしたいのですが問題ありませんか

運用が安定していて、稼働報告の粒度が十分なら減らせます。減らす場合は、報告の内容を厚くしてもらい、質問があれば書面でやりとりする形に切り替えます。ただし、職種が増えたときや担当者が替わったときは、一時的に頻度を戻すほうが立ち上がりが速くなります。