使わない媒体を解約する基準|「もったいない」より「面談ゼロが何か月か」で決める

運用・費用スカウト代行 更新日 2026-09-12

三つの媒体と契約しているが、実際に送っているのは一つだけ。残りの二つは、たまに開く程度で、費用だけが毎月かかっている。解約したいが、「いつか使うかもしれない」「解約して後悔したくない」で、そのままになっている。結論を先に書くと、使わない媒体を残す判断は「もったいない」ではなく、「その媒体から面談が何か月ゼロか」で決めてください。三か月以上ゼロで、稼働を寄せても改善の見込みが無いなら、解約します。組み合わせの考え方は媒体の組み合わせ方に、切り替えの判断は媒体を切り替える判断にまとめています。この記事も、媒体の名前や料金には触れません。契約の条件は各媒体の公式の案内で確認してください。

「使わない媒体」ができる理由

使わない媒体は、意図して作られるものではありません。次の流れでできます。

立ち上げのときに、複数の媒体を同時に契約した。運用が始まると、担当者が扱い慣れた媒体か、母数の多い媒体に稼働が寄った。他の媒体は送信が減り、やがて止まった。契約は自動更新で続いている。

あるいは、営業の提案で足した媒体が、試した結果、成果が出ず、そのまま放置された。あるいは、担当者が替わり、前の担当者が使っていた媒体を新しい担当者が使わなくなった。

どの流れでも、「止める」という判断が無いまま、費用だけが続きます。解約は、判断しなければ起きません。

解約を検討する五つの状態

次の状態のどれかに当たれば、解約の検討に入ります。

一.三か月以上、送信がほぼゼロ。 使っていないなら、払う理由がありません。「いつか使う」は、使う予定が具体的に無ければ、使わないのと同じです。

二.送っているが、三か月以上、面談設定がゼロ。 送信はしているが、面談に至っていない。稼働を使って成果が無い状態です。対象と文面を整えても変わらないなら、その媒体はこの職種に合っていません。

三.主媒体と候補者層が重なっている。 従媒体として足したが、主媒体と同じ層に届いていて、重複送信ばかり起きている。従の役割を果たしていません。

四.担当者が扱えない。 仕様が担当者の運用に合わず、送信に時間がかかる、個別化がしにくい。稼働の効率が悪い媒体です。

五.採用計画が変わった。 その媒体を使っていた職種の募集が終わった、または優先順位が下がった。使う予定が無くなった媒体です。

一と五は、迷わず解約です。二から四は、改善できるかを一度確認してから判断します。

残す価値がある場合

使っていなくても、残す価値がある場合はあります。

主媒体で届かない層に、唯一届く媒体。 送信は少ないが、その層からの面談が年に数件でも組めている。母数が少ない専門職では、こうした媒体が採用の決め手になることがあります。

季節で使い分けている。 繁忙期だけ使う媒体で、それ以外の時期は送らない。年間で見て成果が出ているなら、使わない時期があっても残します。ただし、使わない時期にプランを下げられるかは確認します。

解約すると再契約に条件がある。 一度解約すると、再契約時に初期費用がかかる、割引が失われる、といった条件がある媒体。使う予定が半年以内にあるなら、残すほうが安いことがあります。

候補者との関係がその媒体に紐づいている。 過去にその媒体で返信をくれた候補者との連絡が、媒体の中で続いている。解約すると連絡が切れる。この場合は、連絡を媒体外に移してから解約します。

残す場合も、「なぜ残すか」を記録します。理由が無くなったら、解約します。

解約で失うものと残すもの

解約すると、媒体の中にあるものは見られなくなります。解約の前に、次を手元に出します。

送信の記録。 誰に、いつ、何を送ったか。媒体をまたいだ台帳に転記されていれば、それで足ります。転記されていなければ、書き出します。

返信をくれた候補者の一覧と経緯。 その媒体で関係ができた候補者。次に同じ職種を採るときの最初の接触先です。

保存した検索条件、テンプレート。 再契約するときに使えます。文字で残しておきます。

候補者との連絡手段の移行。 媒体の中で連絡している候補者がいれば、メールなど媒体外に移します。

失うものは、その媒体でしか届かない層への接点です。それが主媒体で代替できるなら、解約の損失は小さいです。代替できないなら、「残す価値がある場合」に当たります。

アカウントの返却で書いた手順は、代行会社との契約終了時のものですが、媒体の解約でも同じ考え方です。

エラベルの見解

相談で最も多い思い込みは、「解約すると、いざ使いたいときに困る」というものです。実際には、使わない媒体を残していても、「いざ」は来ないことがほとんどです。来たとしても、再契約すれば済みます。再契約の手間より、使わない期間の費用のほうが、多くの場合は大きくなります。

見ていて差がつくのは、担当者が「この媒体は解約してよいと思います」と言えるかどうかです。媒体を減らす提案は、担当者の運用の範囲を狭めますが、発注側の費用を下げます。言える担当者は、費用まで見ています。言わない担当者は、契約している媒体を「使えるもの」として全部並べます。

発注側にできるのは、四半期に一度、契約中の媒体を並べて、「この三か月で、それぞれから面談が何件組めたか」を担当者に聞くことです。ゼロの媒体があれば、「残す理由はあるか」を聞きます。理由が無ければ、解約します。

更新のタイミングの見方

媒体の契約は、年間契約や自動更新のものが多くあります。解約を決めても、更新日を過ぎていれば、次の期間の費用がかかります。

契約中の媒体の、契約期間と更新日と解約の通知期限を、一覧にしておきます。四半期に一度の棚卸しのときに、次の三か月以内に更新日が来る媒体を確認し、その媒体について「更新するか、解約するか」を先に決めます。

更新日の直前に慌てて判断すると、「とりあえず更新」になりがちです。三か月前に判断すれば、面談設定数の実績をもとに決められます。

解約の通知期限を過ぎていた、という失敗は多くあります。一覧に通知期限を入れ、期限の一か月前に見る予定を入れておきます。

解約後に再契約する場合

解約した媒体を、後で使いたくなることはあります。そのときのために、次を残しておきます。

解約時に出した記録(送信、候補者、検索条件、テンプレート)。解約の理由と、そのときの数字。再契約の条件(初期費用、割引の扱い)を、解約時に媒体に確認した結果。

再契約するときは、解約したときの理由が解消されているかを確認します。母数が無くて解約したなら、母数は増えたか。担当者が扱えなくて解約したなら、新しい担当者は扱えるか。理由が解消されていなければ、再契約しても同じ結果になります。

再契約は、「足して比べる」の形で始めます。媒体を切り替える判断で書いた三か月の比較を、再契約でも行います。

エラベルの見解

担当する側から見ると、使わない媒体で最も困るのは「契約しているのだから使え」と言われることです。母数が無い媒体、仕様が運用に合わない媒体で送っても、成果は出ません。それでも「払っているのだから」と送信を求められると、稼働が主媒体から削られ、主媒体の成果も落ちます。

払っている費用は、判断に入れません。判断に入れるのは、これから払う費用と、これから得られる面談です。その媒体から面談が出ないなら、払っていても使わないほうが、全体の成果は上がります。

発注側にできるのは、「契約しているから使う」ではなく「面談が出るから使う」に、基準を置き直すことです。使わない媒体は、解約するか、解約できるまで送らない。担当者の稼働は、面談が出る媒体に集中させてください。

まとめ

よくある質問

解約したら、担当者の運用の幅が狭まりませんか

面談が出ていない媒体を減らしても、運用の幅は狭まりません。稼働が主媒体に集中し、個別化が深くなり、面談は増えることが多いです。担当者に「この媒体を解約したら困るか」と聞いてください。「困らない」と言うなら解約し、「この層に唯一届く」と言うなら、その根拠(過去の面談実績)を確認して残します。

自動更新の期日を過ぎてしまいました

次の期間の費用はかかりますが、その期間中に「この媒体をどう使うか」を決め直してください。使わないなら、期間中でもプランを下げられるかを媒体に確認します。次の更新日と通知期限は、今度こそ一覧に入れて、三か月前に判断する予定を入れておきます。

一度解約すると、再契約時に条件が悪くなると言われました

再契約の条件(初期費用、割引の扱い)を、解約前に確認して記録してください。半年以内に使う予定が具体的にあるなら、残すほうが安いことがあります。予定が無いなら、条件が悪くなっても、使わない期間の費用のほうが大きいことがほとんどです。予定の有無で決めてください。

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