スカウト代行 / スカウト代行
報告が薄い
月次の報告書に、送信件数と返信件数が並んでいる。読んでも、次に何をすればよいかが分からない。この状態は、報告が「作業の記録」で止まっていることが原因です。この記事では、判断に使える報告にするための項目と、引き出し方を整理します。
報告が薄いとはどういう状態か
次のような報告は、判断に使えません。
- 件数だけが並んでいる
- 前月との比較がない
- なぜその数字になったかの説明がない
- 「引き続き改善します」で終わっている
- 次に何をするかが書かれていない
この五つのうち、三番目と五番目が最も大きい欠落です。
数字は結果です。その結果がなぜ起きたか、次に何を変えるかが、判断に使う部分です。
求める項目
報告に入れてもらう項目を、具体的に決めてください。
数字の部分
- 送信件数(職種別、媒体別)
- 返信件数と返信率
- 面談設定件数と設定率
- 前月との比較
- 稼働時間の内訳
内容の部分
- 今月やったこと。変更した内容
- なぜそう判断したか
- 結果はどうだったか
- 来月に試すこと
- 自社に依頼したいこと
下の五つが、薄い報告に欠けている部分です。
そして、五番目を入れてもらってください。
自社側で止まっていること、渡してほしい情報。これが書かれていると、双方が動けます。
「なぜそうしたか」を引き出す
報告に理由が書かれていないとき、聞き方を変えてください。
効く質問
「今月、何を変えましたか」。変更点を特定する。
「なぜそう変えましたか」。判断の根拠。
「変えた結果、どうでしたか」。前と比べて。
「来月は何を試しますか」。次の一手。
この四つを毎回聞いてください。
そして、答えられない場合、二つの可能性があります。
何も変えていない。運用が回っているだけで、改善が動いていない。
変えたが記録していない。感覚で直している。
どちらも問題ですが、対応は違います。
前者なら、改善の計画を求める。
後者なら、記録の仕組みを求める。
エラベルの見解
報告が薄い理由の一つに、「発注側が何を見たいか伝えていない」ことがあります。
代行会社は、報告の型を持っています。そして、多くの場合、それは件数を並べる型です。
理由は、それが最も求められてきたからです。
発注側の多くは、件数を見ます。だから、件数を出す報告になります。
そして、判断の理由まで書く報告は、作るのに時間がかかります。
稼働に含まれる作業なので、求められなければ作りません。
だから、伝えてください
「件数より、何を変えて何が起きたかを知りたい」
「送信件数は補足でよい。面談設定に至った候補者の共通点を知りたい」
この一言で、報告の型が変わることがあります。
そして、契約時に決めておくのが最も確実です。
報告に含める項目を、契約書か覚書に書く。
「業務の実施状況を報告する」だけだと、粒度は代行会社の裁量です。
書いておくと、担当者が替わっても引き継がれます。
さらに、報告の様式を自社が作って渡す方法もあります。
埋めてもらう形にする。
手間はかかりますが、他社と比べるときにも、社内で共有するときにも使えます。
そして、様式があると、代行会社側も何を記録すればよいか分かります。
報告が薄いのは、代行会社の怠慢とは限りません。何を求められているか分からないことのほうが多い。
定例会の設計
報告書と定例会は役割が違います。
報告書。数字と事実。読めば分かるもの。
定例会。判断と相談。話さないと決まらないもの。
この二つを分けてください。
分けないと、定例会が報告書の読み上げになります。
定例会の進め方
報告書は事前に送ってもらう。会の前に読む。
会では、数字の確認をしない。
話すのは、次に何をするかと、判断が要ることだけ。
この形にすると、時間が短くなります。
そして、決めることを事前に共有してもらってください。
「今回は条件を広げるかを決めたい」。議題があると、会が判断の場になります。
頻度と粒度
報告の頻度は、運用の段階で変えてください。
立ち上げ期。頻度を上げる。週次でもよい。判断が多い時期です。
安定期。月次で足ります。数字が動いたときだけ臨時で。
そして、粒度も変えます。
立ち上げ期。試したことと結果を細かく。
安定期。数字の推移と、変えたこと。
逆に、安定期に細かい報告を求めると、報告の作成が稼働を食います。
その稼働は、本来の業務に使えたはずのものです。
数字の見方を揃える
報告の数字が、定義の違いで比べられないことがあります。
揃える項目
- 返信率の分母。送信件数か、開封件数か
- 面談設定の時点。日程が確定した時点か、実施された時点か
- 辞退の返信を返信に数えるか
- 集計の期間。月末締めか、送信日基準か
この四つを最初に決めてください。
そして、代行会社を替えたときにも確認してください。
定義が違うと、前の会社と比べられません。
エラベルの見解
報告で最も価値があるのは、「うまくいかなかったことの記録」です。
多くの報告は、うまくいったことを書きます。返信率が上がった、面談が組めた。
でも、次に活きるのは失敗のほうです。
記録してほしいこと
試したが効かなかった条件。この条件では母数が取れなかった。
反応が悪かった文面の型。この切り口は返信につながらなかった。
設定率が低かった層。この経験年数の層は、返信は来るが面談にならない。
辞退の理由。何を言われて辞退されたか。
この四つは、次の担当者、次の職種、次の会社に引き継げます。
そして、失敗の記録がないと、同じ試行錯誤を繰り返します。
担当者が交代したとき、新しい人は同じ条件を試します。効かないと分かっているのに。
ところが、失敗は報告しにくい。
成果を示す場で、効かなかったことを並べるのは、評価が下がるように見えます。
だから、発注側から求めてください
「効かなかったことも書いてほしい。次に同じことをしないため」
この一言があると、書きやすくなります。
そして、失敗の記録を責めないでください。
責めると、次から書かれなくなります。
試して効かなかったことは、成果です。選択肢が一つ減ったということだからです。
まとめ
- 薄い報告に欠けているのは、なぜその数字になったかと次に何をするか
- 求める項目を決める。数字五つ、内容五つ
- 自社に依頼したいことを報告に入れてもらう
- 「何を変えたか・なぜ・結果・次に試すこと」を毎回聞く
- 何を見たいかを伝える。伝えなければ件数の報告になる
- 報告書と定例会の役割を分ける。数字の読み上げをやめる
- 頻度と粒度は立ち上げ期と安定期で変える
- 返信率の分母など、数字の定義を最初に揃える
- うまくいかなかったことの記録を求め、責めない
よくある質問
報告の様式を自社で作ってよいですか
作って渡す方法は有効です。何を記録すればよいかが代行会社にも明確になります。他社と比べるときや、社内で共有するときにも使えます。ただし、項目が多すぎると報告の作成が稼働を食うため、必要なものに絞ってください。
定例会の時間が長くなります
報告書の読み上げになっていないか確認してください。報告は事前に送ってもらい、会では判断が要ることだけを話す形にすると短くなります。議題を事前に共有してもらうのも有効です。
報告に理由が書かれていません
「今月何を変えたか、なぜそう変えたか」を毎回聞いてください。答えられないなら、改善が動いていないか、記録がないかのどちらかです。どちらかによって求めるものが変わります。契約時に報告項目を決めておくと、この問題は起きにくくなります。