スカウト代行 / スカウト代行
見積もりで確認する項目
スカウト代行の見積書が届いた。金額の欄に目が行きますが、判断に使えるのは範囲と前提が書かれた部分です。ここが薄い見積書は、運用が始まってから解釈が分かれます。この記事では、見積書のどこを読み、何を追加で聞くかを整理します。複数社を並べる方法は料金体系の比較のしかたにまとめています。
見積書で見る八つの欄
一.業務範囲。何をやるかの記載。工程で列挙されているか。
二.稼働の想定。時間か件数。根拠があるか。
三.体制。担当者の人数と役割。誰が実務を持つか。
四.期間。契約期間と、初期の立ち上げ期間。
五.料金体系と金額。
六.含まれないもの。媒体費、初期費用、追加職種。
七.成果物。何が納品されるか。文面、検索条件、報告書。
八.前提条件。この見積もりが成り立つ条件。
このうち、一番目・六番目・八番目が実務で効きます。そして、この三つが薄い見積書が多い。
業務範囲の読み方
工程で書かれているかを見てください。
望ましい書き方
- 検索条件の設計と月次の調整
- 候補者の選定(月○名を想定)
- 文面の型の作成(職種ごと○本)
- 候補者ごとの書き分け
- 送信の操作
- 返信への一次対応(○営業日以内)
- 面談の日程調整
- 月次の報告書作成と定例会(月○回)
避けたい書き方
- 「スカウト業務全般」
- 「スカウトの運用支援」
- 「その他付随する業務」
下の三つは、範囲が確定していません。
そして、運用が始まると「それは範囲外です」という会話が発生します。
工程で書き直してもらってください。書き直せる会社と、書き直せない会社があります。
書かれていないことを見つける
見積書は、書いてあることより書いていないことのほうが問題になります。
確認する項目
- 返信対応は含まれるか。含まれるなら、どこまで(一次返信のみか、複数往復か)
- 日程調整は含まれるか
- 辞退の連絡は誰がするか
- 候補者からの質問への回答。誰がどう答えるか
- 文面の改訂。反応が悪かったときの作り直し
- 検索条件の見直し。母数が枯れたとき
- 職種を追加したとき
- 媒体を追加したとき
この八つは、書かれていないことが多い項目です。
そして、いずれも運用中に起きることです。
見積もりの段階で聞いて、範囲に含めるか、追加費用かを決めてください。
エラベルの見解
見積書を受け取ったら、「この見積もりの前提を教えてください」と聞いてください。一番情報が出る質問です。
見積書には金額と範囲が書かれています。でも、その金額が成り立つ前提は書かれていないことが多い。
聞くと出てくる前提
母数の想定。条件に合う候補者が何名いる前提か。薄ければ稼働は増えます。
返信率の想定。返信対応の稼働はここで決まります。
自社側の対応速度。候補者の合否をいつ返すか、面談の候補日をいつ出すか。遅れれば稼働が増えます。
要件の固まり具合。文面と条件を一度で作れる前提か、作り直しを見込んでいるか。
この四つが、見積もりの土台です。
そして、聞くと会社ごとに違うことが分かります。
同じ金額でも、母数を厚く見ている会社と薄く見ている会社では、想定している業務が違います。
さらに、聞いた前提は契約後にも使えます。
前提が外れたときに、費用や範囲を見直す根拠になるからです。「母数を千名で見積もっていたが、実際は三百名だった」。この会話ができます。
前提を聞かずに契約すると、後から「想定と違った」という話が根拠なしに始まります。
見積書に書かれていない前提を、口頭でよいので聞いて記録してください。
追加費用の発生条件
どういうときに追加費用が出るかを確認してください。
発生しやすい場面
- 想定稼働時間を超えた
- 職種を追加した
- 媒体を追加した
- 文面を作り直した
- 検索条件を大きく変えた
- 定例会を増やした
- 報告の粒度を上げた
- 急ぎの対応を依頼した
このうち、四番目と五番目がスカウト特有です。
運用しながら文面と条件を改善するのがスカウトです。改善のたびに費用が出る契約だと、改善が止まります。
ここは範囲に含めておくことをおすすめします。
そして、追加費用の単価と、発生前の連絡も決めてください。
成果物を確認する
何が納品されるかを書いてもらってください。
求める成果物
- 検索条件の設計書(条件と、その根拠)
- 文面の型(職種ごと)
- 送信リスト(送った候補者と日付)
- 返信の記録
- 月次の報告書
- 改善の記録(何を変えて、どうなったか)
三番目と六番目が抜けやすい項目です。
送信リストがないと、代行会社が替わったときに同じ候補者に送ってしまいます。
改善の記録がないと、次の担当者が同じ試行錯誤を繰り返します。
そして、成果物の権利が自社に帰属するかも確認してください。
見積もりを取る前にやること
依頼内容を一枚にまとめてください。
書くこと
- 職種と人数、いつまでに
- 採用要件(必須と歓迎、落とす理由)
- 使う媒体と、契約の状況
- 自社が持つ工程と、任せたい工程
- 自社側の対応速度(合否は何日で返すか)
- 予算の考え方
この一枚を全社に渡してください。
同じ情報から出た見積もりは比較できます。口頭の説明だと、会社ごとに解釈が変わります。
そして、この一枚は契約後にも使えます。担当者が交代したときに渡せる。
エラベルの見解
見積もりの段階で、「担当者を出してもらう」ことをおすすめします。
見積書には体制の欄がありますが、役職や人数しか書かれていないことが多い。「ディレクター一名、オペレーター一名」。
これでは判断できません。
聞くこと
誰が実務を持つか。名前と経歴。
その人の並行社数。何社を同時に持つか。
扱ったことのある職種と媒体。
その人と話せるか。商談に同席してもらえるか。
四番目まで求めてください。
営業だけが来る商談では、実務の質は測れません。
そして、実務者と話すと分かることがあります。
自社の職種について、どこが難しいと考えているか。母数をどう見ているか。どういう文面を書くつもりか。
この三つを聞けば、経験の厚みが出ます。
出せない会社もあります。「契約後にアサインします」。それ自体が情報です。
エラベルは、この確認を前提にした窓口です。担当者の経歴を見てから決められる形にしていて、費用は採用が決まったときの一名十万円のみ。
ただ、どの経路で頼むにしても、見積もりの段階で担当者を確認する一手間は入れてください。
見積書の金額より、この確認のほうが結果に効きます。
まとめ
- 見積書で見るのは業務範囲・稼働の想定・体制・期間・料金・含まれないもの・成果物・前提条件の八つ
- 業務範囲は工程で列挙されているか。「全般」「付随業務」は範囲が確定していない
- 書かれていない八項目(返信対応・日程調整・辞退連絡・質問対応・文面改訂・条件見直し・職種追加・媒体追加)を聞く
- 前提を聞く。母数・返信率・自社の対応速度・要件の固まり具合
- 追加費用の発生条件を確認する。文面の作り直しと条件の見直しは範囲に含める
- 成果物に送信リストと改善の記録を入れる
- 見積もりを取る前に依頼内容を一枚にまとめ、全社に同じものを渡す
- 体制の欄では実務者の名前・経歴・並行社数まで確認する
よくある質問
「スカウト業務全般」という記載は問題ですか
範囲が確定していないため、運用中に解釈が分かれます。工程で列挙し直してもらってください。書き直せる会社は、社内で業務を分解して管理しています。書き直せない会社は、範囲を曖昧にしたまま契約したい可能性があります。
前提条件はどう聞けばよいですか
「この見積もりはどういう前提で作られていますか」と直接聞いてください。母数の想定、返信率の想定、自社側の対応速度。会社ごとに違うため、聞くと比較の材料になります。聞いた内容はメールで記録に残しておくと、契約後にも使えます。
相見積もりを取っていることを伝えるべきですか
伝えて構いません。同じ条件で比較していると分かれば、範囲や前提を明確に書いてくる会社が増えます。ただし、金額だけを競わせると、範囲を削った見積もりが出てきます。条件を揃えたうえで比較していると伝えてください。