見積もりで確認する項目|金額の前に「誰が・週何時間・何社掛け持ちで」

運用・費用スカウト代行 更新日 2026-09-12

スカウト代行の見積もりを数社から取ると、月額に大きな開きが出ることがあります。安いほうを選びたくなりますが、月額の裏にある稼働時間と担当者の条件が違えば、安いほうが高くつくことも珍しくありません。結論を先に書くと、見積もりは金額の前に「誰が・週何時間・何社掛け持ちで入るか」を確認し、業務範囲・費用の構造・契約条件・記録の帰属を揃えてから比べてください。この記事では、確認する項目を六つに分けて挙げます。費用の比べ方の考え方はスカウト代行の費用の比べ方に、媒体費の扱いは媒体費は誰が負担するかにまとめています。

月額だけを比べてはいけない理由

提案書の一番目立つところに、月額が書かれています。ここだけを比べると、次のことを見落とします。

月額が安い提案は、担当者の稼働が週に数時間で、しかも複数の顧客を掛け持ちしている場合があります。月額が高い提案が、専任に近い担当者で稼働が多いなら、時間あたりの単価はむしろ下です。金額を稼働時間で割らないと、比べたことになりません。

業務範囲も違います。ある提案は送信までで、返信対応は自社。別の提案は面談設定まで含む。含まれていない工程は自社の稼働で埋めることになり、その分は見積もりに出ていない費用です。

成果報酬の有無も影響します。月額が安く、面談設定や採用決定で報酬が乗る提案は、うまくいくほど費用が増えます。月額だけの提案と、単純には比べられません。

だから、見積もりを比べる前に、各社の提案を同じ項目で並べ直します。以下の六つです。

一.稼働と担当者

最初に確認するのは、金額の裏にある稼働です。

「誰が・週何時間・何社掛け持ちで」の三つを書面で出せない提案は、契約後に担当が替わっても説明できません。担当者の名前と経歴を、契約前に見せてもらってください。

二.業務範囲

どこからどこまでを代行が担うかを、工程で分けて確認します。

工程含まれるか含まれない場合、誰がやるか
対象の条件を決める
候補者の抽出
文面の作成(型/一通ごとの個別化)
送信
返信対応(当日中か、翌営業日か)
面談の日程調整
面談の同席・実施
レポート作成
定例会
求人票の修正の提案

この表を各社に埋めてもらうと、月額の違いの理由が見えます。特に返信対応と日程調整は、含まれるかどうかで面談設定の数が変わる工程です。含まれない場合は、自社で当日中に対応できる体制があるかを、自分に問い直してください。

文面の「型で送る」と「一通ごとに個別化する」は、同じ「文面作成」でも工数がまったく違います。どちらなのか、個別化の度合いはどれくらいかを聞きます。

三.費用の構造

金額の構造を分解します。

成果報酬がある場合は、「成果の定義」を細かく確認します。「面談設定」が成果なら、日程が決まった時点か、実際に面談が行われた時点か。候補者が直前で辞退したら、成果として数えるのか。ここが曖昧だと、後でもめます。

四.契約条件

契約の期間と、出口の条件です。

最低の契約期間が長い提案は、その期間分の費用を最初から負担するつもりで見ます。三か月で結果が出なかったときに、残りの期間をどうするかまで考えておきます。

エラベルの見解

相談で最も多い思い込みは、「見積もりが安いところは何かを削っている、高いところは手厚い」というものです。実際には、金額と手厚さはあまり対応しません。高い見積もりでも、担当者が多くの顧客を掛け持ちしていて、実働が薄いことがあります。安い見積もりでも、経験のある担当者が専任に近い形で入ることがあります。

見るべきは月額ではなく、「誰が・週何時間・何社掛け持ちで」の三つです。この三つを書面で出せる提案どうしなら、時間あたりの単価と、担当者の経歴で比べられます。出せない提案は、比較の土台に乗りません。

もう一つ、同じ会社でも担当者によって成果は変わります。会社の見積もりを比べているつもりで、実際には担当者を比べているのだと考えてください。担当者の名前と経歴が提案書に無いなら、求めてください。「契約後に決まります」という答えなら、誰が入るか分からないものに払うことになります。

五.記録と成果物の帰属

契約が終わったときに、何が手元に残るかです。

ここが曖昧なまま契約すると、代行会社を替えるときに、ゼロから始めることになります。文面と記録は自社の資産だと考えて、帰属を書面にしてもらってください。

六.提案書に書かれていないことの聞き方

提案書は、代行会社が見せたいことで構成されています。書かれていないことを、こちらから聞きます。

質問への答えを、提案書と一緒に記録しておきます。契約後に「聞いていた話と違う」となったときの拠り所になります。

比較表の作り方

六つの項目で各社の提案を並べ直したら、次の順で見ます。

まず、担当者の経歴と稼働で、候補を絞ります。この職種の経験が無い、稼働が週に数時間しか無い、掛け持ちが多い、という提案は、金額に関係なく外します。

次に、業務範囲を揃えます。返信対応や日程調整が含まれない提案は、自社の稼働で埋める費用を足して考えます。

そのうえで、費用の構造を揃えて比べます。月額を稼働時間で割った時間単価、成果報酬を想定の成果数で試算した合計、媒体費を含めた総額。三つの見方で並べます。

最後に、契約条件と記録の帰属で、リスクを見ます。最低期間が長い、記録が残らない、という提案は、金額が良くても減点です。

金額は最後です。最初に金額で絞ると、稼働と担当者で劣る提案を選ぶことになりやすいです。

エラベルの見解

担当する側から見ると、見積もりの段階で最も違いが出るのは「発注側が何を聞いてくるか」です。月額と送信数だけを聞く会社には、月額と送信数で答えます。稼働時間と担当者の経歴を聞く会社には、そこを答えます。聞かれたことに答えるのが提案なので、聞かれなければ書かれません。

つまり、良い見積もりを得るには、発注側が良い質問をする必要があります。この記事の六つの項目をそのまま質問にして、各社に同じ形で答えてもらってください。同じ質問に対する答えを並べれば、比較は自然にできます。各社が好きな形で出した提案書を並べても、比べられません。

もう一つ、質問に丁寧に答える担当者は、契約後も丁寧です。質問を面倒がる担当者は、契約後の定例会でも同じ態度になります。見積もりのやり取りは、担当者との最初の仕事です。そこで見えた姿勢は、契約後も変わりません。

まとめ

よくある質問

担当者の名前と経歴を、契約前に見せてもらえないと言われました

「契約後に決まる」なら、誰が入るか分からないものに払うことになります。少なくとも候補の担当者の経歴(扱った職種、年数、この職種の経験)を出してもらい、契約書に担当者名を入れてもらってください。それができない会社は、担当者の質を約束していないと考えたほうが安全です。

成果報酬型と月額固定型、どちらが良いですか

一概には言えません。成果の定義が明確で、想定の成果数で試算した合計が月額固定型と比べて妥当なら、成果報酬型は自社のリスクを下げます。ただし、成果の定義が「面談設定」で、直前の辞退も数えるなら、成果が積み上がっても採用に至らないことがあります。定義を確認したうえで、両方を想定の数で試算して比べてください。

見積もりを比べる時間が取れません。どこを見れば最低限足りますか

「誰が・週何時間・何社掛け持ちで」の三つと、返信対応が含まれるか、契約終了時に記録が残るか。この五点だけでも、大きな読み違いは防げます。それでも迷うなら、提案書を持ち込んでいただければ、同じ項目で並べ直すところを一緒にできます。

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