スカウト代行 / 看護師
看護師へのスカウト文面|開封される件名と本文の型
看護師にスカウトを送っても返信が来ない。文面を見せていただくと、件名が「患者様に寄り添う看護、高収入」で、本文に「アットホームな職場」「働きやすい環境」「教育制度充実」と書いてあり、どの病棟でどんな患者層か、夜勤は月に何回で何人体制か、一人の受け持ちは何人か、残業はどのくらいで休みはどう取れるのか、教育は誰が付くのか、子育てとの両立の支援は具体に何か、師長はどんな人か、離職は多いのか少ないのかが、どこにも書かれていません。看護師は、紹介会社と看護師同士のつながりから病棟の実態(夜勤の回数、受け持ち、残業、師長の人柄、離職)を聞いて選ぶことに慣れていて、実態の無い文面を読みません。「高収入」を前面に出す文面は、「実態が厳しいから収入で釣っている」と警戒します。結論を先に書くと、件名は「相手の病棟の一点+自施設の病棟と夜勤の回数」、本文は「一行目に相手の病棟の一点→自施設の病棟と患者層と夜勤の回数と体制→受け持ちと残業と休みと教育と両立の支援→師長の言葉と離職の状況と対策→条件の幅(後に)→引き継ぎの区切りに合わせた病棟見学への短い締め」の順で、施設の紹介は後ろに回すか短くします。刺さる訴求と外す訴求の中身は看護師向けスカウト文面の型に書いていますので、ここでは「看護師向けの件名と本文の型」に絞って、そのまま使える形にします。看護師の配置や勤務に関わる法令上の扱いは専門家にご確認ください。
先に決めるのは「病棟の実態」「教育と両立の支援」「師長の言葉と離職の状況」
文面の前に、三つを決めます。一つは、病棟の実態。病棟の種類(急性期、回復期、療養、外来、訪問など)、患者層、夜勤の回数と体制(何人夜勤か)、受け持ちの人数、残業の目安、休みの取り方(希望休、連休)。二つは、教育と両立の支援。指導者の配置、新しく入った人への教育の期間と中身、子育てや介護との両立の支援の具体(時短、夜勤の免除や回数の調整、院内保育、急な休みの扱い)。三つは、師長の言葉と離職の状況。師長がどういう人か、師長自身の言葉、離職の状況(多いか少ないか)と対策。看護師はこれらを聞いて選びます。
| 決めること | 文面での書き方の例 |
|---|---|
| 病棟の実態 | 「〇〇病棟(急性期、〇〇科)。患者層は〇〇。夜勤は月〇回程度、〇人体制。受け持ちは日勤で〇人程度。残業は月〇〇時間程度の幅。希望休は月〇日」 |
| 教育と両立の支援 | 「新しく入った方には指導者が〇か月付く。時短と夜勤の回数の調整は相談できる。院内保育あり。子どもの急な発熱は他のスタッフで回す運用」 |
| 師長の言葉と離職 | 「師長は『〇〇』と話す人。昨年の離職は〇名で、〇〇の対策をした」 |
止まりやすいのは、「寄り添う」「アットホーム」と書いて、病棟の実態を書かないときです。看護師は「実態を隠している」と読みます。
件名の型
看護師が件名で見るのは、「自分の病棟の経験を見ているか」「どの病棟で、夜勤は何回か」の二つです。
| 型 | 例 | なぜ開かれるか |
|---|---|---|
| 相手の病棟の一点+自施設の病棟と夜勤 | 〇〇(急性期・〇〇科)病棟のご経歴へ|当院の〇〇病棟、夜勤は月〇回程度 | 病棟が合い、夜勤の回数が見える |
| 相手の両立の希望+自施設の支援 | 子育てと両立して働きたい方へ|〇〇病棟、時短と夜勤の調整、院内保育 | 支援の中身が見える |
| 相手の勤務地+自施設の場所 | 〇〇(地域)で働きたい方へ|〇〇駅の〇〇病棟 | 通える範囲と分かる |
書いてはいけない件名は、「看護師募集」「寄り添う」「アットホーム」「働きやすい」「高収入」「教育制度充実」のように、信じられない形容詞か、収入の前面出しです。件名の失敗の型は件名でやりがちな失敗に書いています。
本文の型
本文は、看護師が「確かめる順」に並べます。収入は後に置きます。
| 順 | 書くこと | 長さ | 注意 |
|---|---|---|---|
| 一行目 | 相手の病棟の一点。「〇〇(病棟の種類・科)で〇〇(患者層・役割)を担われたご経歴を拝見しました」 | 一文 | 病棟か患者層か役割の一点に触れる |
| 二 | 自施設の病棟と患者層と夜勤の回数と体制 | 三行 | 事実を。「寄り添う」を使わない |
| 三 | 受け持ちと残業と休みの取り方。教育(指導者の配置と期間)。両立の支援の中身 | 三、四行 | 「支援あり」で終わらせず、中身を |
| 四 | 師長の言葉と離職の状況と対策。師長がどういう人か、師長自身の一言、離職の状況 | 二、三行 | 名前は出さず、言葉と進め方を。離職を隠さない |
| 五 | 条件の幅。収入の幅、手当 | 一、二行 | 幅で書く。前面に出さない |
| 六 | 施設の紹介 | 一、二行 | 短く |
| 七 | 短い締め。「いまの病棟の引き継ぎの区切りに合わせて、病棟を見ていただき、師長と他の看護師と話す時間を」 | 一文 | 区切りに合わせることと、病棟を見せ、他の看護師と話せることを |
長さは、スマートフォンで二度スクロールする程度に収めます。
エラベルの見解
相談で最も多い思い込みは、「看護師には『働きやすい』『教育制度充実』と伝えれば安心してもらえる」というものです。実際には、看護師はこれらを信じておらず、夜勤の回数、受け持ち、残業、師長の人柄、離職の状況を、紹介会社や看護師同士のつながりから聞いて選びます。ある施設では、「働きやすい環境、教育制度充実、高収入」を前面に出した文面で返信が無く、担当者が候補者の視点で読むと、病棟も夜勤の回数も受け持ちも師長も無く、候補者は「聞けば分かることが何も書いていない。夜勤が多くて人が辞めている病棟では」と読んでいました。「〇〇病棟、夜勤は月〇回程度の〇人体制。受け持ちは日勤〇人程度。残業は月〇〇時間程度。指導者が〇か月付く。時短と夜勤の調整は相談できる。師長は『〇〇』と話す人。昨年の離職は〇名で〇〇の対策をした」と事実で書き、収入は幅で後に置いたところ、返信が来ました。看護師への文面で効くのは、収入と形容詞ではなく、聞かなくても分かる病棟の実態と師長の言葉です。
書いてはいけないこと
一つ目は、「寄り添う」「アットホーム」「働きやすい」「教育制度充実」のような形容詞です。看護師は信じません。病棟の実態で書きます。
二つ目は、収入を前面に出すことです。「実態が厳しいから釣っている」と警戒されます。収入は条件の一つとして幅で、後に置きます。
三つ目は、「支援あり」だけで済ませることです。時短の可否、夜勤の調整、院内保育、急な休みの扱いを、中身で書きます。
四つ目は、夜勤の回数と体制と受け持ちを書かないことです。看護師が最初に見る項目です。書かないと「多いから隠している」と読まれます。
五つ目は、師長と離職の状況を書かないことです。看護師は「師長が分からないと判断できない」と考え、離職の状況を聞いて選びます。離職が多いなら、対策とともに正直に書きます。
六つ目は、締めを「すぐに面談を」とすることです。看護師は病棟の引き継ぎの区切りまで動けません。区切りに合わせ、病棟を見せ、他の看護師と話せる場を書きます。
送る前の確認
| 確認 | 見ること |
|---|---|
| 件名に相手の病棟の一点と、自施設の病棟か夜勤の回数があるか | 「寄り添う」「高収入」になっていないか |
| 病棟・患者層・夜勤の回数と体制・受け持ち・残業・休みが事実で書いてあるか | 「働きやすい」で逃げていないか |
| 教育と両立の支援が中身で書いてあるか | 「支援あり」だけになっていないか |
| 師長の言葉と離職の状況と対策が書いてあるか | 離職を隠していないか |
| 収入が幅で、後に置いてあるか | 前面に出ていないか |
| 締めが区切りに合わせる形で、病棟を見せ他の看護師と話せると書いたか | 「すぐに」になっていないか |
返信が来ないときの直す順番
| 症状 | 直すところ |
|---|---|
| 開かれない | 件名。病棟の一点と夜勤の回数があるか。形容詞や収入の前面出しになっていないか |
| 開かれるが返信が無い | 病棟の実態の記述。両立の支援の中身。師長と離職の正直さ |
| 返信は来るが面談で辞退 | 病棟を見せたか。師長が出て話し、他の看護師と話す場を作ったか。文面の実態と病棟の様子が合っていたか |
| 面談後に辞退 | 夜勤と受け持ちと残業の実態。師長の人柄。文面で良く見せていなかったか |
一箇所ずつ変えます。変え方はスカウト文面のABテストのやり方に書いています。
エラベルの見解
担当する側から見ると、看護師向けの文面で会社ごとに差がつくのは、「離職の状況と師長の言葉を、看護部長と師長が事実で出すことに合意しているか」です。件名と一行目は、担当者が候補者の経歴を読めば書けます。しかし、夜勤の回数、受け持ち、離職の状況は看護部長と師長にしか分からず、「離職は書かないでほしい」「良く書いてほしい」と言われることが多い。書かなくても、看護師は看護師同士のつながりから実態を知ります。事実で書き、病棟を見せ、他の看護師と話す場を作る文面は、看護師に「隠していない施設」と伝わります。エラベルでスカウト文面を担当する人には、文面を書く前に、看護部長と師長に病棟の実態と師長の言葉と離職の状況を聞き、事実で書くことの合意と、病棟見学と師長の面談と他の看護師と話す場の予定を確保してもらっています。刺さる訴求と外す訴求は看護師向けスカウト文面の型に書いています。
代行に出す場合の範囲
担当者が持つのは、候補者の経歴(病棟、患者層、役割、勤務地)を読んで件名と一行目を相手ごとに書くこと、看護部長と師長に聞いた病棟の実態・教育と両立の支援・師長の言葉・離職の状況と対策を本文にすること、送る前の確認、当日中の返信と病棟見学の案内、引き継ぎの区切りに合わせた日程の調整、師長と他の看護師の予定の確保、返信の記録と直す順番の提案、です。会社が持つのは、病棟の実態と離職の状況を事実で書くことの合意、教育と両立の支援の中身の決定、師長が面談に出て病棟を見せ、他の看護師と話す場を作ること、条件の幅、です。「離職は書かないでほしい」状態では、看護師へのスカウトは入職後の早期退職につながります。出す前に合意します。
まとめ
- 先に病棟の実態(種類・患者層・夜勤の回数と体制・受け持ち・残業・休み)・教育と両立の支援の中身・師長の言葉と離職の状況を決める。看護師はつながりから聞いて選ぶので、文面に無ければ判断できない
- 件名は「相手の病棟の一点+自施設の病棟と夜勤の回数」。「寄り添う」「高収入」は信じられないか警戒される
- 本文は一行目に相手の病棟の一点→病棟の実態→受け持ちと残業と休みと教育と両立の支援→師長の言葉と離職の状況→条件の幅(後に)→区切りに合わせた病棟見学への締め
- 収入を前面に出さない。「実態が厳しいから釣っている」と読まれる
- 「支援あり」だけで済ませず中身を書き、師長の言葉と離職の状況を隠さない
- 返信が来ないときは件名→病棟の実態と支援と離職の正直さ→病棟を見せて師長と他の看護師と話せたか→実態の一致の順に直す
よくある質問
離職が多い病棟です。書くと来ないのでは
対策とともに事実で書きます。「昨年の離職は〇名。夜勤の回数と受け持ちが原因だったので、〇〇の対策をした」のように。看護師は離職の多い病棟を看護師同士のつながりで知っていて、隠す施設を避けます。対策をしていることが事実なら、それを書いたほうが「変わろうとしている病棟」と伝わります。対策をしていないなら、対策が文面より先です。
師長の言葉を書いてよいですか
師長本人の同意を得て、名前は出さず、言葉と進め方を書きます。「師長は『〇〇』と話す人で、〇〇を大切にしている」のように。看護師は「師長が分からないと判断できない」と考えるので、師長の言葉があるだけで文面の受け止めが変わります。面談で師長本人が同じことを話すことが前提です。文面と面談の言葉が違うと、不信につながります。
潜在看護師や子育て中の看護師にも送ってよいですか
送れます。復職を考えている看護師、子育てで夜勤ができない看護師は、両立の支援の中身(時短、夜勤の免除や調整、院内保育、急な休みの扱い)と復職の支援(研修、慣らしの期間)が合えば動きます。一行目で「子育てと両立して働きたい方へ」「復職を考えている方へ」と先に触れ、支援を中身で書きます。この層は競合が送っていないことが多い。対象の絞り方は看護師向けスカウト文面の型に書いています。