スカウト代行 / スカウト代行
管理職候補へのスカウト
管理職を外から迎える。この採用では、経験の確認よりも、役割と権限の設計のほうが結果を左右します。曖昧なまま迎えると、着任後に動けません。この記事では、決めておくことと伝え方を整理します。経験の長い候補者全般についてはシニア層へのスカウトにまとめています。
先に決めること
募集を始める前に、社内で決めてください。
決める項目
何人の組織を見るか。
その組織の役割。
決裁の範囲。何を自分で決められるか。
誰に報告するか。
評価の対象。何で評価されるか。
採用や配置の権限があるか。
予算の権限があるか。
この七つです。
そして、三番目と六番目、七番目が曖昧なことが多い。
「マネジメントをお願いします」だけでは、何ができるか分かりません。
そして、候補者は判断できません。
さらに、着任後に動けません。
なぜ外から迎えるのか
理由を整理してください。
理由の種類
社内に候補がいない。
外の経験を入れたい。
組織を作り直したい。
急に必要になった。
このうち、三番目です。
組織を作り直すために外から迎える場合、既存のメンバーとの摩擦が起きます。
この前提を、候補者に伝えてください。
そして、社内にも説明してください。
説明がないまま迎えると、双方が困ります。
そして、一番目。
社内に候補がいないのか、いるが選ばなかったのか。
後者の場合、その人への説明が要ります。
説明がないと、その人が辞めることがあります。
既存組織との関係
外から管理職が入ると、既存の関係が変わります。
確認すること
その組織を今、誰が見ているか。
その人はどうなるか。
既存のメンバーへの説明。
社内の候補だった人への説明。
このうち、二番目です。
今見ている人が、部下になるのか、異動するのか。
この扱いを決めてから、募集を始めてください。
決めていないと、着任後に混乱します。
そして、四番目。
昇進を期待していた社内の人がいる場合、その人に先に説明してください。
外部からの採用が決まってから知ると、影響が大きい。
エラベルの見解
管理職のスカウトで、「何を変えてほしいか」を明確にしてください。
現状維持を求めるのか、変えることを求めるのか。
この違いで、求める人が変わります。
現状を回すことを求める場合
既存の仕組みを理解し、運用できる人。
摩擦を起こさずに進める人。
変えることを求める場合
新しい仕組みを作った経験がある人。
抵抗のある中で進めた経験がある人。
この二つは、別の資質です。
そして、どちらを求めるかを決めずに募集すると、判断の基準が定まりません。
さらに、候補者にも伝えてください
「何を変えてほしいか」
「どこまで変えてよいか」
「変えられない部分はどこか」
この三つを伝えると、候補者は自分ができるかを判断できます。
そして、三番目です。
変えられない部分を伝えないと、着任後に衝突します。
「変えてほしいと言われたが、実際は変えられなかった」
この状態が、早期の離職につながります。
確認の仕方
変えてほしいことを、三つ挙げる。
変えてはいけないことを、三つ挙げる。
そして、その理由を説明できるようにする。
この整理をしてから、募集を始めてください。
整理せずに募集すると、面談で答えられません。
そして、候補者は判断できないまま進みます。
文面の書き方
管理職の募集で書く内容
見る組織の規模と役割。
何を期待するか。変えることか、回すことか。
決裁の範囲。
誰に報告するか。
事業の状況。
このうち、五番目です。
管理職の候補者は、事業の状況を見て判断します。
成長しているのか、立て直しが要るのか。
この情報がないと、判断できません。
そして、率直に書いてください。
課題がある状態なら、それも含めて書く。
課題を解決する役割として募集しているなら、なおさらです。
隠して迎えると、着任後に分かります。
そして、話が違うとなります。
面談での確認
確認すること
どういう組織を見てきたか。規模、役割。
何を変えたか。
どう進めたか。抵抗への対応。
うまくいかなかったことは何か。
このうち、三番目と四番目です。
成功の話だけでなく、進め方を聞いてください。
組織を動かすときの手順、関係の作り方、抵抗への向き合い方。
この部分に、その人のやり方が出ます。
そして、四番目。
うまくいかなかった経験と、そこから何を変えたか。
この答えで、その人の学び方が分かります。
そして、自社が伝えること
組織の現状。良い面も、課題も。
期待すること。
制約。変えられない部分。
既存のメンバーの状況。
この四つを伝えてください。
既存のメンバーと会わせる
選考の途中で、一緒に働く人と会う場を作ってください。
理由
候補者が、組織の状態を判断できる。
既存のメンバーが、受け入れを考えられる。
そして、双方の相性が見える。
設計
部下になる人と話す時間を作る。
そして、その場に上位者を入れない。
この形だと、率直な話ができます。
そして、候補者が組織の実際を知れます。
逆に、この機会がないまま着任すると、想像と違うことがあります。
着任後の設計
入社後の期間を設計してください。
決めること
最初の期間、何をしてもらうか。
いつから変えてよいか。
誰が支援するか。
評価のタイミング。
このうち、二番目です。
着任してすぐ変えようとすると、抵抗が起きます。
そして、まず理解する期間が要ります。
この期間を、双方で合意してください。
「最初の期間は現状を理解し、その後に提案する」
この合意があると、双方の期待が揃います。
そして、四番目。
管理職の成果は、短期では出ません。
評価の時期と基準を、先に決めてください。
エラベルの見解
管理職の採用で、選考に時間をかけてください。
実務者の採用より、判断の影響が大きいからです。
理由
組織全体に影響する。
合わなかった場合の影響が大きい。
そして、辞めた場合、組織が不安定になる。
だから、確認を厚くしてください。
厚くする部分
会う回数。複数の立場の人と。
話す内容。進め方、価値観、判断の基準。
そして、既存のメンバーとの相性。
ただし、期間を延ばすことと、段階を増やすことは別です。
段階を増やすと、候補者が離れます。
代わりに、一回の面談を厚くしてください。
そして、複数の人と会う機会を、同じ日にまとめる。
この形なら、期間は延びません。
さらに、確認すること
その人が、自社の規模と段階に合うか。
大きな組織で成果を出してきた人が、小さな組織で同じように動けるとは限りません。
必要な人数、使える資源、決裁の速さが違うからです。
逆も同じです。
確認の仕方
どういう資源のもとで成果を出してきたか。
自社の状況を説明して、どう進めるかを聞く。
この質問への答えで、適応できるかが見えます。
経歴の水準ではなく、状況への適応で判断してください。
まとめ
- 募集の前に七項目を決める。特に決裁・採用配置・予算の権限
- なぜ外から迎えるのかを整理する
- 今その組織を見ている人がどうなるかを先に決める
- 昇進を期待していた社内の人には先に説明する
- 何を変えてほしいか、変えてはいけないことは何かを三つずつ整理する
- 文面に事業の状況を、課題も含めて書く
- 面談では進め方とうまくいかなかった経験を聞く
- 部下になる人と話す時間を、上位者なしで作る
- 着任後、いつから変えてよいかを双方で合意する
- 段階を増やさず、一回の面談を厚くする
よくある質問
権限をどこまで明示すべきですか
決裁の範囲、採用や配置の権限、予算の権限。この三つを明示してください。「マネジメントをお願いします」だけでは、候補者が判断できず、着任後にも動けません。曖昧なまま迎えると、期待のずれが起きます。
既存のメンバーにいつ説明すべきですか
外部からの採用を決めた段階で説明してください。特に、今その組織を見ている人と、昇進を期待していた人には先に伝えます。採用が決まってから知ると、影響が大きくなります。
選考の回数を増やすべきですか
段階を増やすと候補者が離れます。代わりに、一回の面談を厚くし、複数の立場の人と会う機会を同じ日にまとめてください。期間を延ばさずに、確認を厚くできます。