採用代行 / 比較・選び方
対応可能な媒体の範囲を確認する
採用代行に媒体の運用を任せるとき、どの媒体に対応できるかは確認する項目です。媒体には管理画面の作りにも、候補者の層にも、効く文面にも違いがあります。経験の有無が成果に出やすい領域です。この記事では、対応範囲の確認方法と、未経験の媒体を頼む場合の進め方を整理します。なお、媒体の仕様や料金は変わるため、具体的な条件は公式の情報をご確認ください。
媒体ごとに何が違うか
候補者の層。媒体によって、登録している人の職種や経験の傾向が違います。同じ求人でも、届く相手が変わります。
管理画面の作り。検索の条件、送信の手順、履歴の見方。慣れの差が作業時間に出ます。
効く文面の型。媒体の文化によって、読まれる文面が違います。長文が読まれる媒体と、短く要点だけが効く媒体があります。
運用の勘所。送信の時間帯、条件の絞り方、返信への対応。経験からしか得られない部分です。
この四つのうち、一番目と三番目が成果に直結します。管理画面の操作は慣れれば済みますが、候補者の層と効く文面は経験が要ります。
確認する質問
その媒体の運用経験はありますか
まず有無を聞きます。
どのくらいの期間、どんな職種で使われましたか
経験の粒度を確認します。同じ媒体でも、職種が違えば勘所も違います。
その媒体で、どんな候補者が集まりやすいですか
答えの具体性で経験の実態が分かります。「幅広い層がいます」という答えは、どの媒体にも当てはまります。
その媒体で効きやすい文面の特徴はありますか
実際に運用していれば、傾向を持っています。
うまくいかなかったときは、何を変えましたか
改善の手順を持っているかが分かります。
現在も同じ媒体を運用されていますか
媒体の仕様は変わります。数年前の経験だと、情報が古いことがあります。
エラベルの見解
媒体の経験を確認するとき、「現在も運用しているか」を必ず聞いてください。ここが抜けると、判断を誤ります。
媒体の仕様は変わります。検索の条件が変わる、送信の枠組みが変わる、機能が追加される。そして、候補者の層も動きます。数年前に有効だった条件が、いまは通用しないことがあります。
だから、「その媒体の経験があります」という答えを受け取ったら、次を聞いてください。「直近ではいつ運用されましたか」「現在も担当されている案件はありますか」。
現役で運用している人の情報は、新しい。どの条件で母集団が薄くなったか、どういう文面の反応が落ちたか。この情報は、経験の年数より価値があります。
そして、複数社の運用を見ている代行会社なら、この情報が社内に溜まっています。「社内でその媒体の情報は共有されていますか」と聞くと、組織としての強みが分かります。
媒体の経験は、あることより新しいことが効きます。
未経験の媒体を頼む場合
経験のない媒体を頼むこともあります。その場合の進め方です。
期間を長めに見る。慣れるまでの時間を織り込みます。最初の一か月は探りながらの運用になります。
送信の量を段階的に増やす。いきなり大量に送らず、反応を見ながら調整する。媒体の従量課金がある場合、無駄な消費も防げます。
文面を複数試す。どの型が効くかが分からないので、比較できる形で試します。
媒体の担当者に聞いてもらう。多くの媒体には、運用を支援する窓口があります。そこから情報を得られます。
自社が持っている情報を渡す。過去にその媒体を使ったことがあるなら、そのときの数字と文面を渡します。
この五つのうち、四番目と五番目は見落とされやすい。媒体側の窓口も、自社の過去のデータも、使える情報源です。
媒体の選定を相談できるか
対応範囲の確認とは別に、どの媒体を使うべきかを相談できるかも聞いてみてください。
相談できる場合の価値
- 職種に合う媒体を提案してもらえる
- 複数媒体の併用の設計ができる
- 効果が薄い媒体を止める判断ができる
確認すること
- 提案の根拠を説明できるか(なぜその媒体か)
- 特定の媒体に偏っていないか
- 自社の過去の実績を踏まえた提案か
二番目に注意が要ります。代行会社によっては、特定の媒体との関係が深いことがあります。それ自体は問題ではありませんが、提案の理由は確認してください。
そして、媒体の効果は経路別の実績で判断できます。導入後に、経路ごとの一名あたり費用を記録していけば、次の判断が実績でできます。単価の出し方は採用単価の計算方法と目標値の置き方にまとめています。
媒体を増やすとき
運用の途中で媒体を追加する場合の確認です。
契約の範囲に入るか。媒体が増えると稼働も増えます。範囲と上限時間の扱いを確認します。
経験があるか。追加する媒体の運用経験。
アカウントの名義。自社契約にするか、代行会社の名義にするか。継続的に使うなら自社契約が後で楽になります。扱いは媒体費と代行費を分けて見るべき理由にまとめています。
既存の媒体との重複。同じ候補者が複数の媒体に登録していることがあります。重複判定のルールを決めておきます。
費用の増加。媒体の掲載費と、運用の稼働。両方が増えます。
契約に書いておくこと
- 対応する媒体の一覧(範囲を明確にする)
- 媒体を追加する場合の手続きと費用の扱い
- 媒体アカウントの名義と権限
- 従量課金の上限(送信枠の月あたり上限)
- 媒体に蓄積されたデータの契約終了時の扱い
四番目は決めておかないと予算が振れます。スカウトの送信は、増やせば増やすほど費用が出ます。月あたりの上限を置いて運用します。
五番目も確認してください。媒体の契約が代行会社の名義だと、契約終了とともにデータへアクセスできなくなることがあります。
エラベルの見解
媒体の対応範囲を確認するとき、「使ったことがない媒体を頼めるか」も聞いてみてください。答え方に姿勢が出ます。
「経験がないので難しいです」と正直に言う会社。「経験はありませんが、こう進めます」と手順を示す会社。「対応できます」とだけ返す会社。三つの反応は、それぞれ違うことを示しています。
二番目が最も信頼できます。経験がないことを認識したうえで、どう補うかを持っている。期間を長めに見る、段階的に増やす、媒体側の窓口に聞く。この計画があれば、未経験の媒体でも進められます。
三番目は注意が要ります。工数を読み違えている可能性があります。契約後に「思ったより時間がかかる」という話になりやすい。
そして、一番目も悪くありません。できないことを言える会社は誠実です。その媒体は別の相手に頼むか、自社で運用するか、判断できます。
媒体の経験は、あるに越したことはありません。ただ、経験がないこと自体より、それをどう扱うかのほうが判断材料になります。
まとめ
- 媒体ごとに違うのは、候補者の層・管理画面・効く文面・運用の勘所
- 成果に直結するのは、候補者の層と効く文面
- 「その媒体でどんな候補者が集まりやすいですか」で経験の実態が分かる
- 経験は、あることより新しいことが効く。現在も運用しているかを聞く
- 未経験の媒体は、期間を長めに・段階的に・複数の文面・媒体側の窓口・自社の過去データ
- 媒体の選定そのものを相談できるかも聞く。提案の根拠を確認する
- 媒体を増やすときは、範囲・経験・名義・重複判定・費用を確認する
- 契約には、対応媒体の一覧・追加の手続き・名義と権限・従量の上限・終了時の扱いを書く
よくある質問
使いたい媒体に対応していない場合はどうしますか
経験がないだけなら、期間を長めに見て進められることが多い形です。補い方の計画があるかを確認してください。それでも難しい場合は、その媒体だけ自社で運用するか、別の相手に頼む形も検討できます。
媒体を減らしたほうがよいと言われました
経路別の実績を見て判断してください。その媒体からの応募数と採用数、かかった費用。実績が薄いなら止める判断は合理的です。ただし、掲載期間が短いうちの判断は早すぎることがあります。一巡してからの数字で見てください。
代行会社が特定の媒体を強く勧めてきます
提案の理由を聞いてください。自社の職種に合う、過去の実績がある、といった根拠があるなら判断材料になります。理由が説明されないまま特定の媒体に偏る場合は、他の選択肢との比較も求めてみてください。判断は、経路別の実績を記録していけば後から検証できます。