医療業界の採用単価とRPO費用の考え方|医師・専門職・事務補助の三層で費用の物差しを分ける

業界別の採用代行医療 更新日 2026-10-16

医療機関の採用は、医師、看護師や医療技術職などの専門職、医療事務や看護補助などの事務・補助の職種で、使う経路も採りにくさもまったく違います。医師は人材紹介や大学とのつながりで動くことが多く、事務や補助の職種は求人広告への応募に素早く返事できるかで決まります。このため、採用代行(RPO)の費用を病院全体で一つの物差しで比べると、判断を誤ります。結論から書くと、医療業界のRPO費用は、医師・専門職・事務補助の三層で費用の物差しを分け、人材紹介を使う層では公開されている実績で紹介会社を比べると判断しやすくなります。

採用代行の料金や職種ごとの採用単価は、医療機関の規模・型・地域によって大きく異なり、この記事では相場の金額は扱いません。自社の数字と公開情報で比べる手順を書きます。看護師の採用の費用は看護師採用の代行費用で書いています。

業界の採用構造:三層で経路と費用が違う

医療機関の採用は、職種によって三つの層に分けて考えると整理しやすくなります。

層主な職種主な経路費用の見方
医師常勤医、非常勤医人材紹介、大学や学会のつながり1人あたりは高いが、診療の体制そのものを左右する
専門職看護師、薬剤師、医療技術職人材紹介、求人広告、ナースセンターなど夜勤や診療科の実態の伝え方で定着が変わる
事務・補助医療事務、看護補助、受付求人広告、ハローワーク1人あたりは小さいが、応募への返事の速さで決まる

医師の採用は、一般の求人広告やスカウトでは届きにくく、紹介や人のつながりが中心になります。専門職は、夜勤の回数や診療科の忙しさなど、働き方の実態が定着を左右します。事務・補助の職種は、応募者が複数の医療機関に同時に応募し、先に返事が来たところに決めることが多くあります。層ごとに、何に費用をかけるべきかが違います。業界の採用の難しさは医療業界の採用代行で任せる範囲で書いています。

医師の働き方改革で必要な人数を見直す

医師の採用の費用を考えるうえで押さえておきたいのが、医師の働き方改革です。厚生労働省の「医師の働き方改革」のページでは、2024年4月より医師の働き方改革の新制度が施行され、令和6年4月から医師の時間外・休日労働の上限規制が始まっていると案内されています。上限の水準は医療機関の指定の区分によって異なり、勤務間インターバルや代償休息の確保などの措置も求められます。

この制度により、今いる医師の時間外の勤務でまかなってきた当直や外来を、同じ形で続けられなくなる医療機関もあります。採用の計画を立てる前に、上限の水準に合わせて、当直や外来を回すのに必要な医師の人数を計算し直してください。不足する人数が分かれば、常勤で採るのか、非常勤で補うのかを決め、層ごとの予算を立てられます。自院がどの水準にあたるかなど具体的な判断は、厚生労働省の資料や専門家に確かめてください。

エラベルの見解

医療機関からの相談で多い思い込みは、採用代行は医師の採用にこそ使うべきだという考え方です。医師の採用は、紹介会社や大学とのつながりで動くことが多く、採用代行が候補者を探す余地は限られます。一方で、医療事務や看護補助の採用では、応募への返事が遅れて他の医療機関に流れている、という費用の無駄がよく起きています。

採用代行を選ぶときは、どの層を任せるのかを先に決めてください。事務・補助の層なら、応募が来たその日のうちに連絡し、面接の日程を組める担当者が効きます。専門職の層なら、夜勤や診療科の実態を正確に伝え、合わない人を早めに外せる担当者が効きます。同じ料金でも、任せる層と担当者の得意な動き方が合っているかで、採用の費用は大きく変わります。

紹介会社は公開されている実績で比べる

医師や看護師の採用では、人材紹介を使う場面が多くなります。職業安定法第32条の3により、有料職業紹介事業者の手数料は、厚生労働省令で定める種類・額か、あらかじめ届け出た手数料表に基づくものに限られています。

紹介会社を比べるときに使えるのが、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」です。厚生労働省と都道府県労働局のリーフレットによれば、このサイトでは国内すべての職業紹介事業者について、あっせんした就職者数と、そのうち採用後6か月以内の離職者数、紹介手数料の実績、返戻金制度の有無と内容などを確認でき、医師や看護師・准看護師などの職種を選んで手数料の実績を検索できます。また、令和7年4月1日以降、職種ごとの平均手数料率などの実績を掲載することが職業紹介事業者に義務付けられていると案内されています(取扱いの上位5職種に限り、常用就職の紹介実績が10件以下の場合は掲載の対象外)。

手数料の率だけでなく、6か月以内の離職者数と返戻金の条件を並べると、採用から定着までの費用で比べられます。同じリーフレットでは、ハローワークの人材確保対策コーナーやナースセンターなど、費用のかからない窓口も案内されています。

外注の使いどころと料金の形

医療機関の採用で採用代行に任せやすいのは、事務・補助の層の求人広告の運用、応募者への一次連絡、面接の日程調整です。専門職の層でも、応募者への連絡や見学の調整は任せられます。資格や免許の確認、採るかどうかの判断、配属する部署の決定は社内に残します。

医療機関では、採用の担当が総務や事務長と兼務で、外来や病棟の対応に追われて返事が遅れることがよくあります。こうした医療機関ほど、一次連絡と日程調整を外に出す効果が大きくなります。

エラベルの費用は、採用が決まったときに1名につき10万円(税別)です。採用が決まらなければ費用はかかりません。紹介の手数料と並べて、比べる選択肢の一つにしてください。

エラベルの見解

もう一つ見てほしいのは、医療機関の採用費用は、病棟や部署ごとの受け入れの差で膨らむということです。同じ病院の中でも、新しく入った人を丁寧に受け入れる病棟と、忙しさから受け入れが後回しになる病棟があります。受け入れが手薄な病棟では、早い時期の退職が続き、そのたびに採用の費用がかかります。

採用代行に任せるときは、採用人数と一緒に、入職から一定の期間で残っている人数を病棟や部署ごとに記録してください。残る人が少ない部署があれば、求人で伝えている内容と実際の働き方、受け入れの体制を見直します。採用の入口だけでなく、部署ごとの定着まで並べて見ることが、医療機関の採用費を下げる近道です。

まとめ

よくある質問

医療業界の採用代行の費用の相場はいくらですか

採用代行の料金は、任せる業務の範囲や職種、料金の形によって大きく異なるため、一律の相場はお伝えできません。層ごとに採用の費用を出し、その範囲で同じ業務範囲の見積もりを比べてください。紹介の手数料は人材サービス総合サイトで実績を確かめられます。エラベルの場合は、採用が決まったときに1名10万円(税別)です。

医師の採用にも採用代行は使えますか

医師の採用は紹介や大学とのつながりが中心になるため、採用代行が候補者を探す余地は限られます。ただし、紹介会社とのやりとりや面談の日程調整、見学の段取りなどの作業は任せられます。どこまで任せるかを先に決めてください。

診療所でも採用代行を使う意味はありますか

診療所では、院長や事務の担当が診療と採用を兼ねていることが多く、応募への返事が遅れがちです。採用の件数が少ない場合は、採用が決まったときに支払う形など、件数に応じて費用がかかる形を選ぶと始めやすくなります。

出典

本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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