採用代行 / 人事が1人の会社
人事が1人の会社の採用代行|最初に外注すべき業務はどれか
人事が一人の会社で、その人事が採用に追われていて、代行を使いたい。ただ、何から出せばよいか、人事本人にも経営者にも決めきれない。代行の会社は「全部出せます」と言うが、人事は「全部は渡したくない」と言う。この記事は、その順番を決めるためのものです。結論を先に書くと、人事が一人の会社で最初に出すべきは「人事の一週間を最も細切れにしている工程」で、多くの会社では応募者への連絡と日程調整です。次にスカウトの送信、最後に一次面接と記録です。順番の考え方は、「人事の時間がまとまる工程から出す」で、専任の人事がいない会社の「止まっている工程から出す」とは違います。人事がいるので止まってはいませんが、細切れになって、考える時間が取れていないからです。人事に残す役割は人事が一人の会社の採用体制の作り方に、失敗の形は人事が一人の会社が採用代行で失敗するパターンに、専任の人事がいない会社の順番は専任の人事がいない会社の採用代行にまとめています。
人事が一人の会社で、人事の時間はどう使われているか
順番を決めるには、人事の一週間を「まとまった時間」と「細切れの時間」に分けて見ます。人事が一人の会社では、次のような形になっています。
| 工程 | 時間の形 | 人事の考える時間への影響 |
|---|---|---|
| 応募者への連絡、日程の調整 | 一日に何度も、細切れに | 最も大きい。他の仕事が何度も中断される |
| スカウトの送信、返信の追客 | まとまった時間が要るが、取れない | 送れないので、応募が来ない |
| 求人票の更新、媒体の管理 | まとまった時間が要るが、後回し | 古いまま |
| 一次の面接 | 一回ごとにまとまった時間 | 面接の日は他の仕事が止まる |
| 現場の責任者との要件の擦り合わせ | まとまった時間が要る。最も大切 | 取れていない |
| 経営者への判断の材料づくり | まとまった時間が要る | 取れていない |
| 記録と数字 | 細切れに残せるはずだが、残らない | 次の採用で同じことを繰り返す |
この表で見るべきは、「細切れの工程」が「まとまった時間が要る工程」を潰している構造です。連絡と日程調整が一日に何度も入るので、要件の擦り合わせや判断の材料づくりに使うまとまった時間が取れません。最初に出すのは、細切れを生んでいる工程です。それを出すと、人事の一日にまとまった時間が生まれ、考える工程に使えるようになります。
最初に出す工程:応募者への連絡と日程調整
なぜ最初か。人事の一週間を最も細切れにしている工程で、しかも判断が要らず、期限と手順で回るからです。出した翌週から、人事の一日に中断が減り、まとまった時間が生まれます。人事の側も、この工程は「渡してもよい」と感じやすく、抱え込みが起きにくい工程です。
代行に頼む内容。応募者への最初の連絡、面接の日程の候補の提示と確定、前日の確認、辞退や不参加の受け取り、進捗の一覧の更新。日程は、代行が現場の面接官と直接組む形にし、人事を通しません。人事は進捗の一覧を見るだけにします。
人事に残す判断。「この応募者を面接に進めるか」は人事が決めます。代行は応募者の情報を整えて「進めますか」と聞き、人事が一日以内に返します。この返事だけが人事の仕事で、それ以外の往復は代行が持ちます。
費用の見方。月に何件の応募を扱い、返事を何時間以内に返すかで、稼働が決まります。契約の前に件数と期限を決め、その稼働に見合う月額かを見ます。人事の細切れの時間が減った分を、要件と判断の整理に使えているかを、最初の月の終わりに人事と経営者で確かめます。日程調整の詳細は面接の日程調整は代行に出せるかに、人事の時間の組み替えは人事が一人の会社の採用体制の作り方に書いています。
エラベルの見解
相談で最も多い思い込みは、「人事がいるのだから、スカウトの送信のような『量の工程』から出して、人事は連絡のような『丁寧さが要る工程』を持つべきだ」というものです。実際には、人事が一人の会社で人事の時間を奪っているのは、量ではなく細切れです。連絡と日程調整は一件あたりは短いですが、一日に何度も入り、そのたびに要件の擦り合わせや判断の材料づくりが中断されます。スカウトの送信は、まとまった時間さえ取れれば人事でもできますが、その時間が細切れで消えているのです。順番を逆にすると、代行がスカウトを送って応募が増え、増えた応募への連絡でさらに人事が細切れになります。
この順番で代行を選ぶと、見るべき点が決まります。契約の前の面談で「人事の方の一日で、何に中断されることが多いですか」と聞いてくる担当者は、細切れの構造を見ています。「まず母集団を増やしましょう」から入る担当者は、人事の時間の構造を見ていません。エラベルでは、依頼側が担当者の経歴を見て選ぶ仕組みなので、人事が一人の会社を支援してきた担当者に、連絡と日程調整から入って人事のまとまった時間を作る形で頼めます。
次に出す工程:スカウトの送信と追客
なぜ次か。連絡と日程調整を出して人事にまとまった時間が生まれると、次に「まとまった時間が要るのに後回しになっていた工程」のうち、判断が少ないものを出します。スカウトの送信は、「誰に送るか」の基準さえ人事が決めれば、送る作業と追客は代行で回ります。人事に生まれたまとまった時間は、スカウトを送ることではなく、要件と判断の整理に使います。
代行に頼む内容。スカウトの文面の作成(人事が要件と会社の魅力を出し、代行が候補者の言葉に直す)、送信、返信への追客、送信数と返信数の報告。「誰に送るか」の基準は、人事と代行で最初に決め、代行が候補者の一覧を出して人事が週に一度確認する形にします。
人事に残す判断。要件と、送る基準と、会社の魅力の言葉は人事が持ちます。代行に「誰でもよいので送ってください」と渡すと、返信は来ても要件からずれた候補者が集まり、人事の面接の時間が無駄になります。
費用の見方。送信の数だけで比べず、送信数と返信数の両方を報告してもらい、返信の質を人事が見ます。媒体の費用と代行の稼働を分けて確認します。スカウトの詳細はスカウトの送信は代行に出せるかに、媒体の運用は求人媒体の運用は代行に出せるかに、要件の決め方は採用要件の定義を代行に出すに整理しています。
最後に出す工程:一次面接と記録
なぜ最後か。一次面接は、人事が「渡したくない」と感じやすい工程で、しかも代行に出すには要件と面接で見る点が言葉になっている必要があるからです。連絡とスカウトを出して、人事が要件の擦り合わせに時間を使えるようになり、面接で見る点が決まってから出すと、代行の面接が要件からずれません。記録は、面接を出すのと同時に、記録の型を代行に作ってもらいます。
代行に頼む内容。一次面接の実施(人事が決めた「見る点」に沿って)、面接の記録(人事と現場の両方に直接送る)、記録の型の作成、数字の集計と報告。最終の面接は社内で持ちます。
人事に残す判断。面接で見る点、通過の基準、最終の判断は人事と現場が持ちます。一次面接を出すことで、人事は面接の時間から解放されますが、その時間を「面接の記録を読んで基準を直す」ことに使うと、一次面接の質が上がります。
費用の見方。一次面接は、一回あたりの時間が固定なので、回数で見ます。記録の型と数字の集計は成果物で受けられます。一次面接は一次面接は代行に出せるかに、面接官の育て方は面接官トレーニングは代行に出せるかに、定例で見る数字は採用代行との定例会で見るべき数字に書いています。
エラベルの見解
外に出してよいのは、連絡・日程・送信・追客・一次面接・記録までで、「面接に進めるか」「誰に送るか」「面接で見る点」「採るかどうか」は人事と現場に残します。人事が一人の会社では、人事が忙しいので、この判断も一緒に渡したくなりますが、渡すと、人事は数年後に代行の管理しかできない人になります。判断を残し、判断に要る材料を代行に整えてもらう形が、人事の時間を最も節約し、人事の力も残します。
担当する側から見ると、人事が一人の会社で結果が分かれるのは、担当者が「人事が渡したい順番」と「人事の時間が生まれる順番」を分けて考えられるかです。人事は「スカウトを送ってほしい」と言うことが多く、担当者がそのまま受けると、応募が増えて人事の細切れがひどくなります。「スカウトの前に、連絡と日程調整を出して、人事の方にまとまった時間を作りましょう」と、人事の希望とは違う順番を提案できる担当者は、人事の時間を実際に減らし、人事から「初めて考える時間ができた」と言われます。エラベルでは、依頼側が担当者を選べるので、契約の前の面談で人事の一日の中断を聞いてくる担当者を選べば、この順番になります。
まとめ
- 人事が一人の会社が代行に出す順番は、一に連絡と日程調整、二にスカウトの送信、三に一次面接と記録
- 順番の理由は、人事の一週間を細切れにしている工程から出して、まとまった時間を作ること。専任の人事がいない会社の「止まっている工程から」とは考え方が違う
- 連絡と日程調整を出すときは、日程は代行が現場と直接組み、人事は「進めるか」の返事だけを持つ
- スカウトを出すときは、要件と送る基準と会社の魅力の言葉は人事が持ち、送る作業と追客を代行が回す
- 一次面接は、面接で見る点が言葉になってから出す。最終の面接は社内で持つ
- 人事に生まれたまとまった時間を、要件の擦り合わせと判断の材料づくりに使えているかを、月の終わりに確かめる
よくある質問
人事が「スカウトを先に出してほしい、連絡は自分でやりたい」と言っています
人事の希望を聞いたうえで、順番を変える理由を伝えます。「連絡と日程調整は一日に何度も入って、要件の擦り合わせの時間を潰している。先にそれを出して、まとまった時間ができてから、スカウトの基準を一緒に決めたい」と、人事の時間を作るための順番だと説明します。それでも人事が連絡を持ちたいなら、「連絡は人事、日程の往復だけ代行」と分けて、往復の細切れだけを減らす形から始めます。人事の納得がないまま順番を押し切ると、抱え込みが起きます。失敗の形は人事が一人の会社が採用代行で失敗するパターンに、フィードバックの伝え方は代行へのフィードバックの伝え方に整理しています。
三つの工程を一度に出して、人事を一気に楽にしたほうがよいのではないですか
一度に出すと、代行からの確認(進めるか、誰に送るか、面接で見る点は)が同時に来て、人事は「代行の管理」で細切れになります。出した工程の分の時間が減っても、管理で埋まって、まとまった時間は生まれません。一つ出して、人事のまとまった時間が生まれたことを確かめ、その時間で次の工程の基準を決めてから、次を出すほうが、結果として人事は楽になります。発注前の確認は採用代行を発注する前のチェックリストに、中小企業に向く代行の条件は中小企業に向く採用代行の条件に書いています。
代行に出した工程を、人事が二人になったら戻したいです
戻せるよう、契約の前に「終わるときに何を残してもらうか」を決めます。連絡と日程調整なら「連絡の文面の型と進捗の表」、スカウトなら「文面と送る基準の一覧と返信率の記録」、一次面接なら「見る点と記録の型」です。二人目の人事が入ったときに、これを引き継げば、代行なしで回せます。代行に「人事が判断できる材料を残す」ことを最初から頼んでおくと、戻すときに困りません。引き継ぎの項目は採用代行を切り替えるときの引き継ぎ項目に、社内の担当者を育てる考え方は社内の採用担当を育てるに整理しています。