介護業界の採用単価とRPO費用の考え方|事業所の型ごとに年間の採用費を出し、紹介会社は公開情報で比べる

業界別の採用代行介護 更新日 2026-10-16

介護業界の会社は、施設、訪問、通所と、性格の違う事業所を持つことが多く、介護職だけでなく看護職、相談員、機能訓練の担当、事務、調理と、さまざまな職種を採ります。しかも、多くの事業所でいつも募集が出ています。このため、採用代行(RPO)の費用を1人採るまでの費用だけで比べると、会社全体で年間にどれだけかかっているかが見えません。結論から書くと、介護業界のRPO費用は、事業所の型ごとに年間の採用費を出し、人材紹介を使うなら公開されている手数料実績や離職の状況で紹介会社を比べ、無料で使える公的な窓口と組み合わせて判断すると見通しが立ちます。

採用代行の料金や職種ごとの採用単価は、会社の規模・事業所の型・地域によって大きく異なり、この記事では相場の金額は扱いません。自社の数字と公開情報で比べる手順を書きます。介護職そのものの採用費用は介護職採用の代行費用で書いています。

業界の採用構造:事業所の型で費用のかかり方が違う

介護業界の採用は、事業所の型によって、働き方も集まる人も違います。

事業所の型働き方の特徴採用の費用で気をつけること
施設(入所)夜勤がある、職員の人数が多い夜勤に入れる人の確保で、1人あたりが上がりやすい
訪問1人で利用者の自宅を回る、移動がある経験と運転の可否で対象が絞られる
通所日中のみ、送迎がある応募は集まりやすいが、ほかの事業所とも取り合う

会社全体で採用単価を一つ出すと、採りやすい通所の数字に引っぱられ、夜勤のある施設にかけるべき費用が見えなくなります。事業所ごと・職種ごとに、過去1年に採った人数、辞めた人数、採用にかけた費用を一覧にし、年間の採用費を出してください。業界の採用の難しさは介護業界の採用代行で任せる範囲で書いています。

紹介会社は公開されている実績で比べる

介護業界では人材紹介を使う場面が多く、紹介の手数料が採用費の大きな部分を占めることがあります。職業安定法第32条の3により、有料職業紹介事業者の手数料は、厚生労働省令で定める種類・額か、あらかじめ届け出た手数料表に基づくものに限られています。

紹介会社を選ぶときに使えるのが、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」です。厚生労働省と都道府県労働局のリーフレット「医療・介護・保育分野の人手確保のために有料職業紹介事業者を利用される求人事業主の皆さまへ」によれば、このサイトでは国内すべての職業紹介事業者について、紹介事業者があっせんした就職者数と、そのうち採用後6か月以内の離職者数、紹介手数料の実績、返戻金制度の有無と内容などを確認できます。同じリーフレットでは、職業安定法施行規則の改正により、令和7年4月1日以降、職種ごとの平均手数料率などの実績をこのサイトに掲載することが職業紹介事業者に義務付けられていると案内されています(取扱いの上位5職種に限り、常用就職の紹介実績が10件以下の場合は掲載の対象外)。

施設介護員や訪問介護員の職種で検索すれば、地域ごとに手数料の実績を並べて見られます。手数料の率だけでなく、6か月以内の離職者数や返戻金の条件も並べて、採用から定着までの費用で比べてください。

エラベルの見解

介護事業所からの相談で多い思い込みは、紹介会社の手数料は交渉で下げるものという考え方です。手数料の率を下げることに力を使っても、紹介された人が数か月で辞めてしまえば、もう一度採用の費用がかかります。介護業界では、採用の費用より、早期の退職による繰り返しの費用のほうが大きくなっていることがよくあります。

紹介会社や採用代行を選ぶときは、手数料の率と同じ重さで、紹介した人がどれだけ続いているかを確かめてください。公開されている6か月以内の離職者数を並べ、返戻金の条件と合わせて見ると、実際にかかる費用の差が見えてきます。同じ手数料でも、事業所の実態を候補者に正確に伝える紹介会社かどうかで、定着までの費用は大きく変わります。

無料で使える公的な窓口と組み合わせる

介護業界の採用では、費用のかからない公的な窓口も使えます。同じリーフレットでは、ハローワークが医療・福祉分野のマッチング支援を強化するため、全国の主要なハローワークに「人材確保対策コーナー」を設置し、求人者への求人充足に向けたコンサルティングや、職場見学会・就職面接会などのマッチングイベントを随時開催していること、福祉人材センターなどとも連携していることが案内されています。

公的な窓口は費用がかからない一方、応募への返事や見学の調整は事業所が行う必要があります。採用代行に任せる場合は、公的な窓口からの応募も含めて、一次連絡と日程調整をまとめて任せる形にすると、費用のかからない経路を生かしながら、事業所の管理者の負担を減らせます。また、紹介会社との契約や利用条件でトラブルになった場合は、都道府県労働局の「医療・介護・保育」求人者向け特別相談窓口で相談できると案内されています。

外注の使いどころと料金の形

介護業界の採用で採用代行に任せやすいのは、求人広告の運用、応募者への一次連絡、見学や面接の日程調整です。事業所の管理者が現場の業務と採用を兼ねている会社ほど、この作業を外に出す効果が大きくなります。資格の確認と、採るかどうかの判断は社内に残します。

求人を出すときに気をつけたいのが、夜勤の回数や身体的な負担など、働き方の実態の伝え方です。職業安定法第5条の4は、労働者の募集を行う者や募集受託者などが広告などで募集に関する情報を提供するときに、虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしてはならないと定めています。実態を伏せて応募を集めると、入職後の早い時期の退職につながり、採用の費用が無駄になります。

エラベルの費用は、採用が決まったときに1名につき10万円(税別)です。採用が決まらなければ費用はかかりません。紹介の手数料と並べて、比べる選択肢の一つにしてください。

エラベルの見解

もう一つ見てほしいのは、介護業界の採用費用は、事業所ごとの見学の受け方で大きく変わるということです。介護の仕事を探す人は、職場の雰囲気や利用者との関わり方を見学で確かめてから決めることが多くあります。見学の受け入れが管理者の空き時間任せで、日程がなかなか決まらない事業所では、その間にほかの事業所に決まってしまいます。

採用代行に任せるときは、事業所ごとに見学を受けられる曜日と時間帯を先に決め、応募があったらその枠にすぐ案内できるようにしてください。見学で働き方の実態を見てもらえれば、入職後のずれも減ります。見学の枠を整えることは、費用をかけずに採用の数と定着の両方を上げる手立てです。

まとめ

よくある質問

介護業界の採用代行の費用の相場はいくらですか

採用代行の料金は、任せる業務の範囲や職種、料金の形によって大きく異なるため、一律の相場はお伝えできません。事業所ごとの年間の採用費を出し、その範囲で同じ業務範囲の見積もりを比べてください。紹介の手数料は人材サービス総合サイトで実績を確かめられます。エラベルの場合は、採用が決まったときに1名10万円(税別)です。

紹介会社が信頼できるかどうかはどう確かめればよいですか

人材サービス総合サイトで、手数料の実績、6か月以内の離職者数、返戻金制度を確かめてください。厚生労働省は、医療・介護・保育分野で基準を満たす有料職業紹介事業者を「適正な有料職業紹介事業者」として認定・公表しており、選ぶ際の基準の一つとして案内しています。

紹介会社との契約でもめた場合はどこに相談できますか

都道府県労働局に「医療・介護・保育」求人者向け特別相談窓口が設けられており、雇用仲介事業のサービスに関するトラブルの相談を受け付けています。契約の解釈など個別の判断は、弁護士にご確認ください。

出典

本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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