マーケター採用の代行費用の相場|外部の代理店や委託先に払っている額から逆算する
マーケターを採りたいと考える会社の多くは、それまでマーケティングの一部を広告代理店や制作会社、フリーランスに委託しています。社内に知見をためたい、委託先とのやりとりに時間がかかる、施策の判断を速くしたい、といった理由で、社員として採ることを検討し始めます。結論から書くと、マーケターの代行費用は、相場の数字と比べるよりも、今マーケティングを外部に委託して払っている費用と、社員を採ることで置き換えられる部分から払える額を逆算すると、判断しやすくなります。その前提として、採りたい領域を絞ることが欠かせません。
代行の料金は会社、料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では金額の相場は扱いません。
領域を絞らないと、探す人が定まらない
マーケターという職種名の中には、仕事の領域が大きく異なる人が含まれます。
| 領域 | 主な仕事 | 経歴で見るところ |
|---|---|---|
| 広告運用 | 検索広告やSNS広告などの設計と運用、効果の改善 | 扱ってきた予算の規模と、改善の打ち手 |
| コンテンツ・集客 | 記事や動画、SEO、SNSでの集客 | 継続して成果を出した企画と、その数字の追い方 |
| CRM・顧客育成 | メールやアプリでの顧客との接点づくり、継続の促進 | 顧客の分け方と、施策ごとの効果の見方 |
| ブランド・戦略 | 市場や顧客の調査、ポジショニング、全体の計画 | 調査から計画、実行までの筋道 |
要件が「マーケター」だけのまま代行に出すと、担当者はどの領域の経験を基準に候補者を選べばよいか分からず、面談で「想定していた仕事と違う」となる候補者が増えます。まずは、今いちばん社内に持ちたい領域を一つに絞ってください。要件の決め方はマーケター採用の要件定義で書いています。
外部に払っている費用から逆算する
払える額の手がかりは、今マーケティングにかかっている外部の費用と、社内の時間です。
- 代理店や委託先への手数料・委託費:広告運用の手数料、コンテンツ制作の委託費、コンサルティングの費用など
- 委託先とのやりとりの時間:依頼の説明、報告の確認、修正の指示にかかっている社内の時間
- 判断の遅れによる機会の損失:社内に判断できる人がいないために、施策の開始や改善が遅れている期間
社員としてマーケターを採ることで、これらのうちどの部分を置き換えられるかを見積もってください。広告の運用を内製化できれば手数料の一部が減り、委託先とのやりとりも減ります。その差額が、採用にかけられる額の目安になります。そこに、人材紹介で採った場合の費用(紹介会社の手数料表に基づく手数料と社内の時間)を並べると、代行費用の上限が見えてきます。
エラベルの見解
マーケターの採用相談で多いのは、一人ですべての領域を担える人を探しているケースです。広告も、コンテンツも、CRMも、全体の戦略も、と求めると、候補者はほとんどいなくなります。いたとしても、その人を採るための費用は大きくなります。
最初の一人は、外部への委託費が大きく、社内に知見をためる効果が大きい領域に絞って採ってください。たとえば、広告運用を代理店に任せていて費用がかさんでいるなら、広告運用の経験者を採ることで費用を回収しやすくなります。同じ料金・同じ業務範囲でも、この絞り込みを一緒に考えてくれる担当者かどうかで、採用までの時間は大きく変わります。
見積もりで確かめる工程
マーケターの採用代行の見積もりでは、次の工程が含まれているかを確かめてください。
- 領域と役割の言語化:どの領域を担ってもらうか、委託先との分担をどうするかを現場と決める
- 経歴の読み解き:扱ってきた予算や施策の規模、成果をどう測ってきたかを読む
- 文面の作成:自社の商品やサービス、今の施策の状況、任せたい範囲を具体的に書く
- 選考の設計:過去の施策をどう考えて進めたかを聞く面接や、自社の課題を題材にした意見交換を組む
- 入社後の成果指標の確認:入社後に何の数字で評価するかを、採用の段階で決めておく
最後の成果指標は、マーケターの採用で見落とされやすい点です。何で評価されるかが分からない求人は、経験のある人ほど避けます。スカウトの進め方はマーケターのスカウトで書いています。
期間と料金の形
マーケターは、領域によって候補者の多さが大きく違います。領域が絞れていれば比較的早く候補者が集まることもあれば、戦略から担える人を探す場合は時間がかかります。代行費用は、月あたりの金額ではなく、採用までの期間を通した総額で比べてください。
料金の形は、月額固定、採用決定時の支払い、両者の組み合わせなどがあります。エラベルでは、採用決定時に1名10万円(税別)という形で、担当者を選んで採用の実務を任せられる仕組みを用意しています。どの形でも、上で逆算した上限の中に収まるかで判断してください。
エラベルの見解
マーケターの採用で、もう一つ考えてほしいのは、委託先との関係をどうするかです。社員を採ったからといって、すぐにすべての委託をやめる必要はありません。入社した人が委託先と一緒に施策を進め、徐々に社内で担える部分を増やしていくほうが、立ち上がりが安定します。
採用の前に、入社後の半年で委託先との分担をどう変えていくかを描いておくと、候補者にも仕事の中身を具体的に説明できます。説明が具体的な求人は、経験のある人の関心を引きやすく、採用までの期間も短くなります。
まとめ
- マーケターは、広告運用・コンテンツ・CRM・ブランドなど領域で探す人が変わる。今社内に持ちたい領域に絞る
- 払える額は、代理店や委託先に払っている費用と、やりとりの時間から逆算する
- 最初の一人は、委託費が大きく、社内に知見をためる効果が大きい領域で採る
- 見積もりでは、入社後の成果指標を採用の段階で決めることが含まれているかを確かめる
- 委託はすぐにやめず、入社後に分担を変えていく計画を描いておく
よくある質問
マーケター採用の代行費用の相場はいくらですか
会社や料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。今マーケティングを外部に委託して払っている費用と、人材紹介で採った場合の費用から上限を逆算し、その範囲で見積もりを比べてください。
代理店出身のマーケターは事業会社で活躍できますか
代理店で多くの施策を経験してきた人は、手法の引き出しが多いことが強みです。一方で、事業会社では一つの商品やサービスに長く向き合い、社内の関係者と調整する場面が増えます。面接では、成果を出すために社内外の人をどう動かしてきたかを聞いてください。
社内にマーケティングの分かる人がいなくても採用できますか
採用はできますが、候補者の経験を確かめる方法を決めておく必要があります。これまで付き合いのある委託先に選考への協力を頼む、過去の施策の進め方を具体的に話してもらうなど、経歴の見た目だけで判断しない工夫をしてください。
本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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