採用代行 / 比較・選び方
採用代行の担当者を見極める観点
採用代行の結果は、入る担当者によって変わります。ただ、見極めるといっても「優秀な人を選ぶ」という話ではありません。自社の依頼に合う人かどうかを見る、というのが実務的な捉え方です。要件が固まっていない案件と、手だけが足りない案件では、必要な人が違います。この記事では、経歴の読み方と、話したときに見る観点を整理します。指名や条件の交渉は担当者を指名できるかにまとめています。
経歴の読み方
経歴を出してもらったら、次を見ます。
担当した職種。自社が採りたい職種の経験があるか。技術職と営業職では、書類の読み方から違います。
担当した業務範囲。スカウトの運用が中心か、要件の整理から入っているか。任せたい工程の経験があるかを見ます。
担当した期間。一社を長く担当したか、多くの案件を短期で回したか。どちらが良いという話ではなく、自社の依頼に合うほうを選びます。
担当した企業の規模と体制。専任がいる会社を担当していたか、兼務の会社を支えていたか。発注側の体制が近いほど、進め方も近くなります。
使った媒体。自社が使う予定の媒体の経験。
経歴に書かれていないことは、話して確かめます。前の案件で何が難しかったか、どう対処したか。ここに経験の質が出ます。
二つのタイプ
担当者には、大きく二つの傾向があります。どちらが優れているという話ではありません。
| 設計型 | 処理型 | |
|---|---|---|
| 得意なこと | 要件の言語化、原因の切り分け、打ち手の提案 | 処理量、正確さ、期日の遵守 |
| 向く案件 | 要件が固まっていない、詰まりの原因が不明 | 要件も文面も決まっていて手が足りない |
| 噛み合わないとき | 手を動かす量が求められる案件 | 判断を求められる案件 |
| 見分け方 | 質問が多い、背景を聞く | 手順を確認する、期日を確認する |
要件が固まっていない案件に処理型の担当が付くと、要件は詰まりません。指示待ちの状態になり、発注側の負担が増えます。
手だけが足りない案件に設計型の担当が付くと、提案は出るが手が動きません。すでに決まっていることを再検討する時間が発生します。
だから、自社の状態を先に把握してください。足りないのは手か、設計か。ここが決まれば、必要なタイプも決まります。三つの形の選び方は採用代行の種類にまとめています。
エラベルの見解
短時間で見極めるなら、「自社の採用でつまずきそうなところはどこだと思いますか」の一問で足ります。
答え方に、経験の深さとタイプの両方が出ます。
要件を聞いただけで詰まりどころを指摘できる人は、似た状況を経験しています。「この職種は返信が取りにくいので、条件の書き方を変える必要がありそうです」「この規模だと面接官の日程が課題になることが多いです」。具体的な答えは、経験からしか出ません。
一般論しか返らないなら、その職種の経験は浅いかもしれません。「母集団の形成が課題ですね」という答えは、どの案件にも当てはまります。
そして、何を挙げるかにタイプが出ます。要件の言語化や訴求の設計を挙げるなら設計型、処理の量やスケジュールを挙げるなら処理型。どちらも実務では必要な視点です。
さらに、この質問には副次的な効果があります。答えを聞くと、自社が見落としていた論点に気づくことがあります。判断材料が増えるだけでなく、自社の準備も進みます。
商談の時間が限られているなら、この一問を優先してください。
話したときに見る観点
商談や面談で確認する点です。
質問の内容。求人票の内容だけを聞くか、その先を聞くか。前に採った人がどう活躍しているか、辞めた人はなぜ辞めたか、面接で意見が割れるのはどんな候補者か。ここを聞く相手は、要件の背景を掴もうとしています。
話の粒度。抽象的な話で終わるか、具体的な手順まで下りるか。「改善します」ではなく「文面の冒頭を変えて、返信率を見ます」という粒度が出るか。
できないことを言えるか。「その媒体は使ったことがありません」「その職種は経験が浅いです」と言えるか。言える相手は誠実です。
発注側への要望。判断の速さ、情報の提供、面接官の確保。求めてくる相手は、案件が止まる原因を知っています。
うまくいかなかった経験の語り方。原因を分析して語れるか。発注側のせいだけにしていないか。自分の実務を振り返っているかが出ます。
稼働の実態を確認する
経歴と人柄だけでなく、実際に動ける状態かを確認します。
- 同時に何社を担当するか
- 週にどれくらいの時間、自社に入るか
- 稼働の時間帯(即時の対応が必要な業務がある場合)
- 他の案件との優先順位
- 交代の可能性があるか
一番目と二番目は即答できるかを見てください。自分の稼働を把握している人は、答えがすぐ出ます。曖昧な答えなら、社内で稼働が管理されていない可能性があります。
そして、この数字は契約の別紙に残せます。判断の理由になった条件を書面にしておくと、運用が変わったときの土台になります。
見極めの限界
短い商談で分かることには限界があります。分からないことを認識しておくと、契約後の設計が変わります。
継続する力は分かりません。立ち上げは丁寧でも、数か月後に運用が薄くなることがあります。稼働報告の粒度と定例会で確認する仕組みを持ちます。
候補者への対応の質も、商談では見えません。実際に送られた文面を抽出して確認する運用を入れます。
交代の可能性は制御できません。引き継ぎの取り決めを契約に置きます。
だから、見極めは入口であって、契約後の確認とセットです。入口だけで完結させようとすると、後の運用が緩みます。可視化の方法は代行の稼働内容をどう可視化してもらうかにまとめています。
エラベルの見解
担当者を見極めるとき、自社の側も見られていることを意識してください。
商談で要件を聞かれて、答えが曖昧だったとします。担当者から見ると、この案件は要件が固まっていない案件として認識されます。判断が遅そうだと感じれば、稼働の見積もりも変わります。
そして、担当者は複数の案件を持っています。どの案件に手をかけるかは、日々の判断で決まります。要件が明確で判断が速く返る案件は進めやすく、確認待ちが多い案件は後回しになりやすい。これは構造上そうなります。
だから、見極めの商談は自社の準備を見せる場でもあります。要件を一枚にまとめて渡す、判断の所要日数を伝える、社内の意思決定の流れを説明する。これができている案件は、担当者から見ても引き受けやすい。
良い担当者を引き当てたいなら、良い案件として見せることも一つの方法です。準備の項目は発注する前のチェックリストにまとめています。
見極めは、一方通行ではありません。
まとめ
- 「優秀な人を選ぶ」ではなく、自社の依頼に合う人かを見る
- 経歴は、職種・業務範囲・期間・企業の規模と体制・媒体で読む
- 担当者には設計型と処理型の傾向がある。自社に足りないもので選ぶ
- 短時間なら「自社の採用でつまずきそうなところ」の一問で足りる
- 話すときは、質問の内容・話の粒度・できないことを言えるか・発注側への要望を見る
- 稼働は、同時担当社数と週の稼働時間を即答できるかを見る
- 見極めには限界がある。継続する力と対応の質は契約後に確認する
- 見極めは一方通行ではない。自社の準備を見せる場でもある
よくある質問
担当予定者と話せない場合はどうしますか
案件が動く時期によっては担当が未定のこともあります。その場合、経歴の書面での開示を求めるか、同じ業務を担当している別のメンバーと話す形でも社内の水準は見えます。あわせて、契約後に交代する場合の通知の取り決めを置いておきます。
相性が良さそうでも実力が分かりません
話しやすさと実務の質は別です。判断の材料は、質問の具体性と、うまくいかなかった経験の語り方に出ます。あわせて、契約後に成果物を確認する運用を持ってください。文面や検索条件を見れば、質は具体的に分かります。
担当者が合わないと感じたらどうしますか
何が合わないのかを工程で特定してください。連絡が遅い、提案が出ない、指示が反映されない。症状によって対処が変わります。そのうえで、交代を申し入れることはできます。伝え方は、個人の評価ではなく業務上の事実で伝えるほうが進みます。