スカウト代行 / スカウト代行
代行なしで回らなくなる
代行を止めたいが、止めると採用が動かなくなる。この状態は、外注していれば自然に起きるものではありません。何を社内に残すかを決めていなかった結果です。この記事では、依存の度合いを測る方法と、戻せる状態を作る手順を整理します。解約の実務は解約と引き継ぎにまとめています。
依存の度合いを測る
次の質問に答えられるかで分かります。
- 媒体の管理画面に、自社でログインできるか
- 今使っている検索条件を、自社で説明できるか
- 送っている文面が、自社の手元にあるか
- 誰に送ったかの記録が、自社にあるか
- 返信が来たとき、社内で対応できる人がいるか
- これまで何を試して、何が効いたか分かるか
答えられない項目が多いほど、止められない状態です。
そして、一番目から四番目は、記録とアクセスの話です。仕組みで解決できます。
五番目は体制の話。六番目は蓄積の話。
ノウハウより先に、記録とアクセス
「ノウハウが社内に残らない」という言い方をよく聞きます。
ただ、実際に止められなくする原因は、もっと単純です。
媒体のアカウントが代行会社名義。契約が終わると使えません。
送信済みの記録が代行会社にしかない。次に誰に送ればよいか分かりません。
文面が代行会社の手元にある。一から作り直しになります。
この三つが揃うと、止めた瞬間に何もできません。
そして、これはノウハウの問題ではなく、置き場所の問題です。
契約の設計で防げます。
社内に残す六つのもの
一.媒体のアカウント。自社名義で契約する。
二.送信済みの記録。誰にいつ送ったか。
三.文面。使っている型すべて。
四.検索条件。条件と、その根拠。
五.改善の記録。試したことと結果。
六.候補者の記録。返信、面談、選考の経緯。
この六つが自社にあれば、いつでも止められます。
そして、月次で受け取る形にしてください。
終了時にまとめて受け取る形だと、終了がもめたときに出てこないことがあります。
報告に含めてもらう。これで、常に手元にある状態になります。
エラベルの見解
依存を減らすうえで、「なぜそう判断したか」を報告に求めるのが最も効きます。
記録があっても、判断の理由がなければ再現できません。
理由がない記録
「検索条件:職種A、経験五年以上、業種B」
これだけだと、なぜその条件かが分かりません。
理由がある記録
「職種Aで経験五年以上に絞ったのは、三年台の候補者は返信は来るが面談で要件と合わなかったため。業種Bを足したのは、隣接する経験として通した実績があるため」
この差が、社内に残るかどうかを分けます。
そして、理由がある記録は、次の担当者にも、次の会社にも、社内に戻すときにも使えます。
求め方
定例会で毎回聞く。「なぜそうしましたか」
報告に理由の欄を作る。
そして、聞いた内容を自社側でも記録してください。
代行会社の報告書だけに頼らない。
自社の手元に、判断の経緯を残す。
一枚のファイルで足ります。日付、変えたこと、理由、結果。
この一枚が、依存を減らす最も安い方法です。
そして、この記録があると、代行会社を替えるときの説明が速くなります。
「この条件は試して効かなかった」「この文面が最も返信が取れた」
次の会社が、ゼロから試行錯誤する必要がなくなります。
外注してもノウハウが残る会社と残らない会社の差は、この一枚を作っているかどうかです。
対応できる人を残す
五番目は体制の話です。
残すこと
媒体の操作ができる人。基本的な検索と送信。
返信に対応できる人。文面を書ける。
この二つがあれば、代行が止まっても最低限は回ります。
方法
代行会社に操作を教えてもらう。契約の範囲に入れる。
月に数件だけ、自社で送る。感覚を保つ。
返信対応の一部を自社で持つ。
三番目が実務的です。
全部を任せず、一部を社内に残す。
そして、この形は候補者への対応の質にも効きます。社内の人が直接やり取りする場面ができるからです。
内製に戻すときの見積もり
戻すと決めたら、必要な稼働を出してください。
発生する業務と時間
- 検索条件の調整
- 候補者の選定
- 文面の書き分け
- 送信の操作
- 返信への対応
- 日程調整
- 記録
五番目の稼働を見積もってください。
返信は不定期に来ます。そして、遅れると候補者が離れます。
代行に任せていた間、これを誰かが毎日していました。
そして、担当を決めてください。
兼務だと、他の業務に押されて対応が遅れます。
段階的に戻す
一度に全部を戻すと、運用が落ちます。
戻す順番
一.記録を受け取る。六つのもの。
二.媒体のアカウントを自社名義にする。
三.返信対応を自社に移す。候補者との接点を先に戻す。
四.選定と書き分けを移す。
五.検索条件の設計を移す。
この順番だと、落ちにくい。
三番目を先にする理由は、候補者への影響が最も大きいからです。
そして、段階を進めながら、代行会社の稼働を減らしていく。
契約の稼働量を調整できるかを、事前に確認してください。
依存が悪いとは限らない
続ける前提なら、依存は問題ではありません。
問題になる場面
- 費用を見直したい
- 代行会社を替えたい
- 採用を一時的に止めたい
- 代行会社の都合で契約が終わる
四番目があります。自社の都合とは関係なく終わることがあります。
このとき、六つのものが自社になければ、採用が止まります。
だから、続ける前提でも、記録は受け取っておいてください。
受け取る手間は、月に数分です。
エラベルの見解
依存の話をするとき、「全部を内製に戻す」以外の選択肢も考えてください。
止められない状態を避けたいだけなら、全部を戻す必要はありません。
中間の形
返信対応だけ自社。候補者との接点を持つ。
設計だけ自社。条件と文面の型を作り、運用を任せる。
一つの職種だけ自社。他は任せる。
繁忙期だけ任せる。通常は自社で回す。
この四つのどれかにすると、依存は大きく下がります。
そして、外注の利点も残ります。
特に二番目です。
条件と文面の型は、自社の要件そのものです。ここを自社が持つと、代行会社が替わっても中身は変わりません。
そして、書き分けと送信という作業量の多い部分は外に出せます。
この分担だと、社内の稼働は少なく、依存も低い。
判断の基準は自社、作業は外。
この線で分けるのが、外注の基本の形です。
全部を任せるか、全部を戻すかの二択で考えると、どちらも実態に合いません。
まとめ
- 依存の度合いは六つの質問で測れる
- 止められなくする原因はノウハウではなく、記録とアクセスの置き場所
- 社内に残すのはアカウント・送信済み記録・文面・検索条件・改善の記録・候補者の記録
- 月次で受け取る。終了時にまとめてではもめる
- 「なぜそう判断したか」を報告に求める。理由がない記録は再現できない
- 判断の経緯を自社側でも一枚に記録する
- 媒体を操作できる人と返信を書ける人を残す
- 戻すときは返信対応から。候補者への影響が大きい順
- 代行会社の都合で終わることもある。続ける前提でも記録は受け取る
- 判断の基準は自社、作業は外。全部か無かで考えない
よくある質問
ノウハウを社内に残す方法はありますか
判断の理由を記録することです。条件や文面そのものより、なぜそうしたかが再現に要ります。定例会で毎回聞き、自社側でも一枚のファイルに残してください。日付、変えたこと、理由、結果。この形で足ります。
内製に戻すのにどのくらいかかりますか
記録とアカウントが手元にあるかで大きく変わります。揃っていれば、担当を決めて操作を覚える期間で済みます。揃っていなければ、条件と文面を作り直すところから始まります。まず六つのものが手元にあるかを確認してください。
依存を避けるために、あえて任せない範囲を作るべきですか
有効な考え方です。返信対応だけ自社に残す、条件と文面の設計だけ自社が持つ。この形だと依存は大きく下がり、外注の利点も残ります。判断の基準は自社、作業は外という線で分けてください。