スカウト代行 / スカウト代行
複数拠点で使うときの設計
複数の拠点でスカウトを運用する場合、拠点ごとに要件も候補者の層も違います。一方で、会社の情報や訴求の材料は共通です。この記事では、共通にする部分と分ける部分、そして本社が全体を見る仕組みを整理します。職種ごとの分け方は職種ごとに担当を分けるかにまとめています。
共通にできるもの
会社の情報。事業の内容、組織の状況、企業としての訴求。
文面の型の骨組み。会社の説明、募集の概要、締めの一文。
判断の基準の枠組み。落とす理由の考え方、選定の方針。
報告の様式。項目を揃えると、拠点間で比較できます。
運用のルール。対応の期限、確認の手順、記録の項目。
この五つを共通にすると、拠点が増えたときの立ち上げが速くなります。
そして、一度作れば使い回せます。拠点ごとに作り直す必要はありません。
拠点ごとに分けるもの
要件。同じ職種でも、拠点によって求める経験が違うことがあります。
候補者の層。地域によって、登録している候補者の傾向が変わります。
条件。勤務地、通勤の範囲。そして、条件の水準も地域で違うことがあります。
訴求。その拠点で働くことの魅力。本社と支社では違います。
媒体。地域によって、有効な媒体が違うことがあります。
この五つは、拠点ごとに設計してください。共通の型を使い回すと、ずれます。
拠点間の重複
同じ候補者が、複数の拠点の要件に合うことがあります。
そして、拠点ごとに担当が違うと、別々に送ることになります。
候補者から見ると、同じ会社から複数の求人が届く状態です。
対処
- 接触の記録を本社に集約する
- 送信の前に、他の拠点で接触していないかを確認する
- 重複した場合の優先順位を決める(どの拠点が送るか)
三番目を決めておいてください。「勤務地の希望が近いほう」「先に見つけたほう」。決めていないと、その都度の相談になります。
エラベルの見解
複数拠点で運用するときに、「本社が全体を見る仕組み」を作ってください。ここが抜けると管理できなくなります。
拠点ごとに要件を出し、拠点ごとに採用を進める。この形だと、本社は全体の状況を把握できません。
そして、拠点ごとに数字の出し方が違うと、比較もできません。どの拠点が進んでいて、どこが詰まっているかが見えない。
だから、報告の様式を揃えてください。工程ごとの数字、母数の状況、費用。同じ項目で、拠点ごとに出す。
そして、本社が並べて見る場を作ってください。四半期に一度でも構いません。
この場があると、拠点間で学べます。ある拠点で効いた訴求を、別の拠点でも試す。条件の組み方も共有できます。
逆に、拠点ごとに独立していると、同じ試行錯誤を各拠点が繰り返します。
そして、代行会社が複数の拠点を担当している場合、この共有は代行側からも提案できます。「この拠点ではこの訴求が効いています」。
全体を見る仕組みは、管理のためだけでなく、学びを共有するためのものです。
体制の設計
一社にまとめる
- 拠点間の重複を判定できる
- 情報が集約される
- 学びを共有できる
- 管理が単純
拠点ごとに分ける
- 地域の市場に詳しい会社に頼める
- 拠点の担当者と直接やりとりできる
- 重複の判定が難しくなる
多くの場合、一社にまとめるほうが管理しやすい。特に、拠点間で候補者が重なる可能性がある場合。
そして、代行側で拠点ごとに担当を分ける形もあります。会社は一社、担当者は拠点ごと。この形なら、重複の判定は社内でできます。
権限の設計
媒体のアカウント。拠点ごとに分けるか、共通にするか。
採用管理システム。拠点ごとの情報を、それぞれが見られるか。本社は全体を見られるか。
接触の記録。本社に集約する形にしてください。
そして、権限の一覧を本社が管理してください。拠点ごとに管理すると、全体が把握できません。
四半期に一度の棚卸しも、本社がまとめて行う形にします。
報告の設計
拠点ごとに出す項目
- 工程ごとの数字
- 母数の状況
- 使った条件と文面
- 費用
本社がまとめて見る項目
- 拠点間の比較
- 全体の進捗
- 拠点間で共有すべき学び
この二層で設計してください。
そして、項目を揃えることが前提です。拠点ごとに違う項目だと、比較になりません。
拠点間で共有する
効いた訴求。ある拠点で反応が良かった文面の切り口。
条件の組み方。同じ職種で、どういう条件が有効だったか。
うまくいかなかったこと。試したが効かなかった施策。
この三つを、四半期に一度でも共有してください。
そして、代行会社が複数の拠点を担当しているなら、共有は代行側からも提案できます。
逆に、拠点ごとに別の会社に頼んでいると、この共有は起きません。自社が仲介する必要があります。
拠点の追加
新しい拠点で採用を始めるとき
- 共通の型を流用できる部分を確認する
- 拠点ごとの要件を作る
- 候補者の層と媒体を確認する
- 既存の拠点の記録を渡す
四番目が効きます。同じ職種で他の拠点が運用しているなら、その記録が使えます。
そして、拠点が増えるほど、共通化の価値が上がります。最初の拠点で型を作っておくと、二つ目以降が速くなります。
費用の配分
拠点ごとに費用を分けるか、全体で持つか。
分ける場合
- 拠点ごとの費用対効果が見える
- 予算の管理がしやすい
- 共通の作業をどう按分するかが課題
全体で持つ場合
- 管理は単純
- 拠点ごとの実績が見えにくい
判断は、社内の予算の建て付けで決まります。
そして、按分の方法を決めたら変えないでください。途中で変えると、経年の比較ができなくなります。
エラベルの見解
複数拠点の運用で、「拠点ごとの母数の違い」を確認してください。ここが結果を分けます。
同じ職種でも、拠点によって条件に合う候補者の数が違います。都市部と地方では、登録している候補者の数が違うことがあります。
そして、母数が薄い拠点では、早く一巡します。
この違いを知らないまま同じ運用をすると、拠点間で数字に差が出ます。そして、「あの拠点は運用が悪い」という判断になりがちです。
ところが、原因は母数かもしれません。
だから、拠点ごとに母数を確認してください。条件に合う候補者が何名いるか、一巡までにどのくらいかかるか。
そして、母数が薄い拠点では、設計を変えてください。
条件を広げる、書き分けを厚くする、別の経路と組み合わせる。同じ設計では噛み合いません。
拠点間の比較をするときは、母数の違いを前提に置いてください。数字だけを並べると、判断を誤ります。
まとめ
- 共通にできるのは、会社の情報・型の骨組み・判断の枠組み・報告の様式・運用のルール
- 拠点ごとに分けるのは、要件・候補者の層・条件・訴求・媒体
- 拠点間の重複が起きる。接触の記録を本社に集約する
- 本社が全体を見る仕組みを作る。報告の様式を揃える
- 体制は一社にまとめるほうが管理しやすい。代行側で担当を分ける形もある
- 拠点間で、効いた訴求・条件の組み方・失敗を共有する
- 拠点を追加するとき、既存の拠点の記録を渡す
- 拠点ごとの母数の違いを確認する。数字だけを並べると判断を誤る
よくある質問
拠点ごとに別の代行に頼んでもよいですか
地域の市場に詳しい会社に頼める利点はあります。ただし、拠点間の重複の判定が難しくなります。接触の記録を本社に集約し、各社に送信前の確認を義務づけてください。あわせて、報告の様式を揃えると比較もできます。
拠点間で数字に差があります
母数の違いを確認してください。同じ職種でも、地域によって条件に合う候補者の数が違います。母数が薄い拠点では、設計を変える必要があります。運用の質の問題と混同しないでください。
本社が全体を見るには何が要りますか
報告の様式を揃えることが前提です。工程ごとの数字、母数の状況、費用。同じ項目で拠点ごとに出してもらい、本社が並べて見る場を作ってください。四半期に一度でも、拠点間の学びが共有できます。