スカウト代行 / スカウト代行
トライアルの設計
スカウト代行をトライアルで試す。期間が短いため、採用の成果では判断できません。見るのは、条件の組み方と文面の質、そして反応の傾向です。この記事では、依頼する内容と、評価の観点を整理します。採用代行全般のトライアル設計はトライアルの設計のしかたにまとめています。
二つの形
一.成果物だけを依頼する
- 検索条件の設計
- スカウト文面の作成
- 送信は伴わない
利点:候補者に影響が出ない。複数社に同じ依頼ができる。比較しやすい。
限界:実際の反応は分からない。
二.実際に送信まで行う
- 条件を組み、文面を作り、少量を送る
- 反応を見る
利点:実際の返信率が分かる。運用の力量が見えます。
注意点:候補者に影響が出る。複数社に同じ職種を依頼すると、候補者に重複して届きます。
選定のために複数社を比べるなら、一番目が向きます。一社に絞ってから、二番目で試す形が現実的です。
成果物で比べる
依頼する内容
- 検索条件を一本(母数と、外した層の理由も)
- スカウト文面を三通(同じ職種で、切り口を変えて)
- 候補者を数件選んで、選んだ理由を添えて
この三つがあれば、力量はかなり分かります。
そして、同じ条件で依頼してください。同じ職種、同じ要件、同じ情報。渡す情報が違うと、比較になりません。
期限も揃えます。
評価の観点
検索条件
- 要件が条件に翻訳されているか
- 外した層と、その理由が説明できるか
- 母数が現実的か
文面
- 候補者の経歴に触れているか
- 求人票にない情報が入っているか
- 自社の言葉になっているか
- 事実に誤りがないか
候補者の選定
- 要件と合っているか
- 選んだ理由が説明できるか
- 迷った候補者を挙げられるか
この三つのうち、「理由を説明できるか」が最も判断材料になります。条件を組むこと自体は誰でもできますが、なぜその条件かを説明できるなら、要件を理解しています。
エラベルの見解
トライアルで、「難しい職種を選んでください」。ここで差が出ます。
母集団が厚く、条件も明確な職種なら、どの会社でもそれなりの成果物が出てきます。差が見えません。
一方、母数が薄い職種、要件が特殊な職種、知名度で戦えない職種。こうした職種では、条件の組み方も文面も、力量がはっきり出ます。
そして、依頼のときの質問にも差が出ます。難しい職種ほど、要件の背景を聞かないと条件が組めません。
何も聞かずに条件を出してくる相手と、現場の状況や過去の採用実績を聞いてくる相手。この違いは、その後の運用にも表れます。
さらに、「この職種は難しいと思います」と正直に言える相手も信頼できます。「対応できます」とだけ返る相手より、実態を見ています。
だから、簡単な職種でトライアルをしないでください。判断材料が薄くなります。
そして、難しい職種で良い成果物が出てきたら、その担当者は自社の案件に合っています。
実際に送信する場合
一社に絞ってから行う形が現実的です。
注意すること
- 複数社に同じ職種を依頼しない。候補者に重複して届きます
- 送信の件数を決める(少量に絞る)
- 送信前に文面を確認する
- 枠の消費を確認する
そして、送った候補者は記録に残してください。トライアルの後に別の会社に依頼する場合、同じ候補者に送らないためです。
見るもの
- 返信率
- 返信の内容(前向きか、条件が理由か、時期が理由か)
- 返信への対応の質
- 面談の設定に至ったか
二番目が最も情報量があります。数字だけでなく、中身を見てください。
期間の置き方
成果物だけなら短く済みます。条件と文面の作成に必要な期間。
送信を伴う場合は、反応を見る期間が要ります。送ってすぐには返信は来ません。
そして、件数が少ないうちの返信率は安定しません。数件の返信では、傾向は読めない。
だから、送信を伴うトライアルでは、判断の材料が限られることを前提にしてください。
成果物の質と、反応の傾向。この二つで判断します。返信率の数字だけで比べるのは、件数が足りません。
費用の扱い
成果物の作成にも稼働が発生します。無償で頼むと、優先度が下がります。
費用を払って依頼する形にすると、実務に近い形で試せます。
そして、成果物の扱いを決めてください。本契約に至らなかった場合、作られた条件や文面を使ってよいか。費用を払っているなら、受け取れる形にしておきます。
トライアルであることを伝えてください。伝えたうえで依頼するほうが、後の関係が円滑になります。
本契約への移行
評価の結果を並べる。社内の複数人で見た結果。
担当者が継続するかを確認する。トライアルの担当が本契約でも入るか。替わるなら、判断の前提が変わります。
範囲を広げたときの体制を聞く。トライアルは狭い範囲でした。本契約で範囲が広がるとき、体制はどうなるか。
費用を確認する。トライアルの単価と、本契約の単価が同じとは限りません。
二番目が抜けやすい項目です。良い成果物が出てきたのが担当者によるものなら、その人が入るかを確認してください。
移行しない場合
理由を伝える。範囲が合わなかった、体制の想定が違った。次に依頼する機会があるときに話が早く進みます。
成果物を受け取る。費用を払っているなら、受け取れる形にしておきます。
送信した候補者の記録を受け取る。次の会社に依頼するときに、重複を避けられます。
評価を記録に残す。次の選定のときに使えます。
三番目が実務では重要です。記録がないと、次の会社が同じ候補者に送ることになります。
エラベルの見解
トライアルで、自社側も普段どおりの状態で臨んでください。ここを意識しないと、判断がずれます。
トライアルの期間中、自社は普段より丁寧に対応しがちです。質問にすぐ答え、情報も速く渡す。その結果、成果物の質も上がります。
ところが、本契約に入って通常の状態に戻ると、確認が遅れ、情報も渡されなくなる。そして、質が落ちます。
これは代行側の問題ではありません。トライアルの条件が、本契約の条件と違っていたということです。
だから、トライアル中に自社が使った時間を記録してください。質問への回答、成果物の確認、情報の提供。
この水準を本契約でも維持できるかを確認します。
維持できないなら、本契約では代行側にもう少し情報を渡す設計が要ります。あるいは、自社の体制を変える。
トライアルは相手を試す場ですが、同時に自社の体制を測る場でもあります。両方を記録しておくと、本契約の設計が具体的になります。
まとめ
- 形は二つ。成果物だけと送信まで行う
- 複数社を比べるなら成果物だけ。送信を伴うと候補者に重複して届く
- 依頼するのは、条件一本・文面三通・候補者の選定と理由
- 評価は「理由を説明できるか」が最も判断材料になる
- 難しい職種を選ぶ。簡単な職種では差が見えない
- 送信する場合、送った候補者を記録に残す。次の会社との重複を避ける
- 費用を払って依頼する。成果物の扱いを決めておく
- 自社側も普段どおりの状態で臨む
よくある質問
複数社に送信まで依頼してよいですか
同じ職種で複数社に送信させると、候補者に重複して届きます。会社の印象に影響するため、避けてください。成果物だけで比べて一社に絞り、その後で送信を伴う形にするほうが安全です。
トライアルの費用はどのくらいですか
成果物の作成にかかる稼働に応じます。無償を求めると、優先度が下がることがあります。実務に近い形で試したいなら、費用を払って依頼するほうが判断の精度が上がります。あわせて、成果物の扱いも決めておいてください。
返信率で比べられますか
件数が少ないうちは、返信率は安定しません。数件の返信では傾向は読めません。成果物の質と、返信の内容で判断してください。数字だけで比べるなら、件数が溜まる期間が必要になります。