スカウト代行 / スカウト代行
1通あたりの単価の考え方
スカウトを一通あたりの単価で契約する。分かりやすい形ですが、単価の数字だけでは判断できません。その単価で、候補者の選定まで含むのか。文面は書き分けるのか。返信への対応は入るのか。この記事では、単価に何が含まれるかの確認と、実質の比較方法を整理します。費用全体の見方はスカウト代行の費用相場にまとめています。
単価に含まれる範囲を確認する
同じ「一通あたり」でも、含まれる工程が違います。
含まれることがある工程
- 検索条件の設計
- 候補者の選定(一人ずつ経歴を見て選ぶか)
- 文面の作成
- 候補者ごとの書き分け
- 送信
- 返信への一次対応
- 記録と報告
このうち、二番目と四番目と六番目が分かれます。
そして、この三つが含まれるかどうかで、稼働はまったく違います。
「一通あたりいくらですか」と聞く前に、「その単価でどこまでやりますか」と聞いてください。
単価と質のトレードオフ
単価が安いほど、一件あたりにかけられる時間は短くなります。
そして、時間が短いと
- 候補者を一人ずつ選ぶ余裕がない
- 書き分けができない
- 条件に合う人に定型文を送る形になる
この結果、返信率が下がります。
送信数は増えても、返信の総数は変わらないか減ることがあります。
だから、単価だけを下げる交渉は勧められません。下げた分は、作り込みで吸収されます。
実質の比較
単価を並べても比較になりません。「その単価で何が含まれるか」を揃える必要があります。
比較の手順
- 各社に、同じ範囲を伝える(選定、書き分け、返信対応を含むか)
- その範囲での単価を出してもらう
- 想定件数を掛けて、月の総額を出す
- 媒体の費用を足す
- 社内の時間を足す
この五つで、比較できる形になります。
そして、返信率の見込みも聞いてください。同じ総額でも、返信率が違えば結果が変わります。
エラベルの見解
件数課金で契約するときに、「返信一件あたりの費用」に直してみてください。判断が変わることがあります。
送信の単価が安くても、返信率が低ければ、返信を一件得るための費用は高くなります。
逆に、単価が高くても返信率が高ければ、返信あたりの費用は下がります。
計算は簡単です。送信の単価を、返信率で割る。これで、返信一件あたりの費用が出ます。
そして、さらに面談設定率で割ると、面談一件あたりの費用が出ます。
この数字で比べると、単価の安さが必ずしも有利ではないことが分かります。
もちろん、契約の前に返信率は分かりません。だから、見込みを聞いてください。「この職種で、どのくらいの返信率を想定していますか」。
根拠のある見込みが返るなら、その職種の経験があります。
そして、運用が始まったら実績で計算してください。返信あたり、面談あたりの費用。
送信の単価だけを見ていると、この視点が抜けます。
スカウトの目的は、送ることではなく会うことです。
単価が上がる要因
候補者を一人ずつ選ぶ。経歴を読んで判断する時間。
書き分けを厚くする。冒頭だけでなく、複数箇所を候補者ごとに。
返信への対応を含む。一次対応、質問への回答。
担当者の経験。その職種、その媒体の経験がある人。
この四つは、いずれも単価を上げます。そして、返信率にも効きます。
だから、単価の高さが問題とは限りません。何に対して高いかを確認してください。
単価が安い場合の確認
条件に合う人に一括で送っていないか。選定の工程がない可能性があります。
書き分けがないか。全文定型で送っている可能性があります。
返信対応が含まれていないか。別途費用になることがあります。
担当者の掛け持ちが多くないか。
この四つを確認してください。理由が説明できるなら、安いこと自体は問題ではありません。
そして、母数が厚い職種で量を出す設計なら、安い単価は合理的です。
件数課金で気をつけること
件数を追う運用になりやすい。代行側は件数を増やす動機を持ちます。
条件が広がる。件数を満たすために、要件から外れた候補者にも送ることになる。
質の確認が要る。送られた文面を抽出して見てください。
上限を決める。月あたりの件数に上限を置かないと、費用が振れます。
そして、件数だけを見ないでください。返信率と面談設定率を並べて見る。扱いは送信数の上限をどう決めるかにまとめています。
月額型との比較
件数課金型
- 送信数に応じて費用が決まる
- 費用が読みやすい
- 量に寄りやすい
月額固定型
- 稼働時間に対して払う
- 作り込みの度合いを調整できる
- 送信数は変動する
母数が薄い職種では、月額型が噛み合うことがあります。送れる件数が限られているなら、件数で払う意味が薄い。
そして、余った稼働を書き分けに回せます。
母数が厚く、量で当てにいく設計なら、件数課金型も合理的です。
判断は、母数と設計で決まります。
単価の交渉
単価だけを下げる交渉は勧められません。下げた分は作り込みで吸収されます。
代わりに使える交渉
- 件数をまとめる(一定量を約束する)
- 期間を長くする
- 自社が条件と文面を用意する(代行の作業を減らす)
- 支払いサイトを短くする
三番目が効きます。代行の稼働が減るぶん、単価も下がる余地があります。
そして、この形なら質は落ちません。自社が作った条件と文面を使うためです。
実績で見直す
運用が始まったら、実績で計算してください。
- 送信一件あたりの費用
- 返信一件あたりの費用
- 面談一件あたりの費用
- 採用一名あたりの費用
この四つを、半期に一度でも出してください。
そして、他の経路と比べてください。応募経由、紹介経由。
単価の安さより、面談や採用あたりの費用のほうが、判断に使えます。
エラベルの見解
単価の議論をするときに、「母数の制約」を思い出してください。
件数課金は、送れば送るほど費用が増える形です。そして、単価が安ければ多く送れます。
ところが、送れる相手には限りがあります。
条件に合う候補者が限られているなら、単価を下げて多く送る設計は成立しません。送る相手がいないためです。
この場合、単価の交渉より、限られた母数にどう当てるかのほうが重要です。
一人ずつ選んで、丁寧に書き分ける。単価は上がりますが、返信率も上がります。
そして、送れる件数が限られているなら、総額はそれほど増えません。
逆に、母数が厚い職種では、単価の安さが効きます。量で当てにいく設計が成立します。
だから、単価の判断は母数を見てから行ってください。
母数が薄いなら質、厚いなら量。この判断が、単価の見方を変えます。
まとめ
- 同じ「一通あたり」でも、含まれる工程が違う
- 分かれるのは、候補者の選定・書き分け・返信対応
- 単価が安いほど、一件あたりにかけられる時間は短くなる
- 「単価いくら」より「その単価でどこまでやるか」を聞く
- 返信一件あたりの費用に直すと、判断が変わることがある
- 件数課金は件数を追う運用になりやすい。上限を決める
- 交渉は単価ではなく、自社が条件と文面を用意する形が効く
- 判断は母数を見てから。薄いなら質、厚いなら量
よくある質問
単価が安い会社を選んでよいですか
範囲を確認してください。候補者の選定、書き分け、返信対応が含まれているか。含まれていないなら、その分は自社が担うか、別途費用になります。範囲を揃えて総額で比べてください。
返信率の見込みを教えてもらえますか
職種と媒体によって水準が違うため、幅で答えられることが多い形です。根拠のある見込みが返るなら、その職種の経験があります。あわせて、運用が始まったら実績で計算し、見込みと比べてください。
単価を下げてもらえますか
単価だけを下げると、作り込みで吸収されます。代わりに、件数をまとめる、自社が条件と文面を用意する、といった形で交渉してください。三番目なら、代行の稼働が減るぶん単価も下がる余地があり、質も落ちません。