スカウト代行 / マーケター

マーケターへのスカウト文面|開封される件名と本文の型

公開 2026-09-20

マーケターにスカウトを送っても返信が来ない。文面を見せていただくと、件名が「マーケティングを強化するマーケター募集」で、本文に「事業の成長を牽引」「戦略から実行まで幅広く」と書いてあり、何のマーケティング(広告運用か、コンテンツか、ブランドか、イベントか)なのか、予算はあるのか、戦略を決める役割なのか実行する役割なのか、何の指標で評価されるのかが、どこにも書かれていません。マーケターは「予算があるか」を最初に確かめ、無い会社で「戦略から実行まで」と書かれていれば「一人で何でもやらされる」と読みます。結論を先に書くと、件名は「相手の領域と数字の一点+自社の課題」、本文は「一行目に相手の領域と数字の一点→自社の課題と予算(無いなら無いと)→領域と段階(実行か戦略か)→指標と評価→体制と分担→いまの状態(正直に)→条件の幅→マーケティングの分かる人と予算を決める人が出る面談への短い締め」の順で、プロダクトと会社の紹介は後ろに回すか短くします。刺さる訴求と外す訴求の中身はマーケター向けスカウト文面の型に書いていますので、ここでは「マーケター向けの件名と本文の型」に絞って、そのまま使える形にします。

先に決めるのは「領域」「予算」「実行か戦略か」

文面の前に、三つを決めます。領域(広告運用、検索対策、コンテンツ、SNS、イベント、ブランド、のどれが主か)、予算(あるか、あるなら年間か月間の規模感、無いなら無い)、段階(決まった施策を実行する役割か、何をやるかを決める役割か)。三つが違うマーケターに送っても、返信は来ません。

決めること文面での書き方の例
領域「主は広告運用。コンテンツは外部と」「コンテンツが主で、広告はまだ」
予算「月の予算は〇〇の幅。配分は任せる」「予算はまだ無く、まず何に使うかを決めたい」
段階「何をやるかは決まっていて、実行と改善を任せる」「何をやるかから決めてもらう。決めた施策の予算は経営が承認」

止まりやすいのは、「マーケティング全般」「戦略から実行まで」と書くときです。マーケターはこれを「一人で全部」と読み、予算が無いことを疑います。

件名の型

マーケターが件名で見るのは、「自分の領域と数字を見ているか」「この会社に予算と課題があるか」の二つです。

なぜ開かれるか
相手の領域と数字+自社の課題〇〇(領域)で〇〇(数字:獲得単価や流入など)を改善されたご経歴へ|当社は〇〇で詰まっている領域が合い、課題が具体
相手の段階+自社の段階〇〇をゼロから立ち上げられた方へ|当社はいま何から始めるかを決める段階段階が合う
相手の予算の規模+自社の予算〇〇規模の予算を配分されてきた方へ|当社の〇〇の予算の配分を予算があると分かる

書いてはいけない件名は、「マーケター募集」「マーケティング強化」「成長を牽引」「戦略から実行まで」のように、実態の無い言葉です。件名の失敗の型は件名でやりがちな失敗に書いています。

本文の型

本文は、マーケターが「確かめる順」に並べます。

書くこと長さ注意
一行目相手の領域と数字の一点。「〇〇(領域)で〇〇(数字)を改善されたご経歴を拝見しました」一文数字があれば数字に、無ければ領域と取り組みに
自社の課題と予算。何で詰まっているか、予算はあるか、規模感三行予算が無いなら「無い」と書く
領域と段階。主の領域、実行か戦略か二行「全般」を使わない
指標と評価。何の数字で見るか、いまの数字(公開できる範囲で)二行数字が無ければ「まだ取れていない」と書く
体制と分担。マーケは何人、外部に出している部分、営業や制作との関係二行一人目なら一人目と書く
いまの状態。うまくいっているか、止まっているか、なぜか二行正直に
条件の幅一、二行幅で書く
プロダクトと会社の紹介二行短く
短い締め。「マーケティングの分かる者と、予算を決める者が出ます。三十分で、いまの数字と予算の話を」一文誰が出るかを書く

長さは、スマートフォンで二度スクロールする程度に収めます。

エラベルの見解

相談で最も多い思い込みは、「マーケターには事業の成長性と裁量を伝えれば響く」というものです。実際には、成長性を書いた文面より、「予算はいくらの幅で、何で詰まっていて、何の数字で評価する」と書いた文面のほうが返信が来ます。ある会社では、「急成長中、マーケティングを戦略から実行まで任せる」と書いた文面で返信が無く、担当者が候補者の視点で読むと、予算の話が無いので「予算が無い会社で一人で何でもやらされる」と読まれていました。「予算は月〇〇の幅。主は広告運用で、獲得単価が課題。何をやるかは決まっていて、実行と改善を任せたい。コンテンツは外部と」と書き直したところ、返信が来ました。マーケターへの文面で効くのは、成長性ではなく、予算と課題と領域の具体さです。予算が無いなら、無いと書いたほうが、「予算を作るところから」に関心がある人が来ます。

書いてはいけないこと

一つ目は、「強化」「成長を牽引」「全般」「戦略から実行まで」のような、実態の無い言葉です。領域と段階と予算で書きます。

二つ目は、予算を書かないことです。マーケターは最初に確かめます。書かないと「無い」と読まれ、無いなら「無い」と書いたほうが正直に伝わります。

三つ目は、指標を書かないことです。「認知を上げる」のような測れない目標は、評価されないか、後から数字を突きつけられるかのどちらかと読まれます。

四つ目は、いまの状態を良く見せることです。止まっているなら書きます。「立て直し」に関心がある人には材料になります。

五つ目は、プロダクトと会社の紹介から始めることです。

六つ目は、締めに予算を決める人が面談に出ることを書かないことです。マーケティングの分かる人だけの面談では、「予算は本当にあるか」に答えられません。

送る前の確認

確認見ること
件名に相手の領域と数字の一点があるか「マーケター募集」「強化」になっていないか
予算の有無と規模感が書いてあるか無いなら「無い」と書いたか
領域と段階(実行か戦略か)が絞られているか「全般」「戦略から実行まで」になっていないか
指標と、いまの数字か「取れていない」が書いてあるか測れない目標になっていないか
いまの状態を正直に書いたか良く見せていないか
面談に予算を決める人が出ると書いたか実際に出る合意があるか

返信が来ないときの直す順番

症状直すところ
開かれない件名。領域と数字の一点があるか。実態の無い言葉になっていないか
開かれるが返信が無い予算の記述。領域と段階の具体さ。指標があるか
返信は来るが面談で辞退面談に予算を決める人が出たか。文面の予算と面談の実態が合っていたか
面談後に辞退予算と段階の実態。「任せる」と書きながら施策ごとに承認が要る構造が無いか

一箇所ずつ変えます。変え方はスカウト文面のABテストのやり方に書いています。

エラベルの見解

担当する側から見ると、マーケター向けの文面で会社ごとに差がつくのは、「予算の規模感を文面に書くことに経営者が合意しているか」です。件名と一行目は担当者が書けますが、予算は経営者にしか決められず、「予算を書きたくない」と言われることが多い。書きたくない理由は、予算が少ない、決まっていない、施策ごとに判断したい、のどれかで、隠しても面談で分かります。経営者に「年間か月間でどのくらいの幅か。配分はマーケターに任せるか」を聞いて書き、その経営者が面談に出る文面は、マーケターに「予算が本物だ」と伝わります。エラベルでスカウト文面を担当する人には、文面を書く前に、経営者に予算の幅と段階を聞き、書くことの合意と面談に出る合意を取ってもらっています。刺さる訴求と外す訴求はマーケター向けスカウト文面の型に書いています。

代行に出す場合の範囲

担当者が持つのは、候補者の経歴(領域、数字、段階、予算の規模)を読んで件名と一行目を相手ごとに書くこと、経営者に聞いた課題・予算・領域・段階・指標・状態を本文にすること、送る前の確認、返信の記録と直す順番の提案、です。会社が持つのは、領域・予算・段階の決定、予算を書くことの合意、指標と状態の事実、マーケティングの分かる人と予算を決める人が面談に出ること、条件の幅、です。予算を「書きたくない」状態では、マーケターへのスカウトは成立しにくい。出す前に合意します。

まとめ

よくある質問

予算がまだ無く、これから決める段階です。送れますか

送れます。「予算はまだ無い。まず何に使うかを決めて、経営に提案してもらいたい。決めた施策の予算は経営が承認する」と正直に書きます。予算を作るところからやりたいマーケターは一定数います。予算があるように見せて面談で無いと分かると、その場で辞退されます。無いなら無いと書き、そのうえで何を任せるかを書きます。

一人目のマーケターを採ります。「全般」と書かざるを得ないのでは

一人目でも、主の領域と最初の課題は絞れます。「一人目。主は〇〇(領域)で、最初の課題は〇〇。他の領域は外部と、または後から」のように、順番で書きます。「全般」と書くと「一人で何でも」と読まれますが、「主はこれ、最初はこれ」と書けば、一人目に関心を持つ人は「自分で組み立てられる」と読みます。

領域が違うマーケターにも送ってよいですか

隣の領域なら送れます。広告運用の経験者にコンテンツを任せたい場合は、一行目で「〇〇(広告)のご経歴を拝見し、当社はコンテンツが主ですが、数字で改善してきた進め方が活きると思い」と、違いに先に触れます。触れずに送ると「読んでいない」と受け取られます。探し方はマーケターを探すときの検索条件とターゲティングに書いています。