スカウト代行 / マイナビ転職
マイナビ転職の検索条件の組み方|母集団を狭めすぎない設計
マイナビ転職の法人向けページには「業界最大級の会員数 1,063万人」とありますが、注記を読むと、マイナビ転職・マイナビ転職AGENT・マイナビスカウティング・マイナビジョブ20's を合算した数値(2026年3月)です。スカウトを送れる相手はそのなかの「スカウト登録者」に限られ、その人数は公開されていません。この記事では、自社条件での実数を出すところから始めて、送る相手が尽きたときにどこを動かすかを分岐の順に整理します。条件を緩める前に、何が原因で尽きたのかを切り分けることが、母集団を狭めすぎない設計の中心です。以下は、2026年9月24日時点で公式サイトに記載されている内容に基づいています。運営は株式会社マイナビです。
出発点は、自社条件で送れる人数を聞くこと
条件設計の最初の数字に、1,063万人は使えません。これは四つのサービスを足した数で、マイナビ転職単体の会員数でもなく、スカウトを送れる人数でもないからです。法人向けページの見出しには「業界最大級の会員数・スカウト登録者数」とあり、「スカウト登録者に直接アピール!攻めの採用活動が可能」と説明されています。会員のなかにスカウト登録者という区分があることは分かりますが、人数は示されていません。
| 数字の段階 | 公開状況 | 条件設計での使い方 |
|---|---|---|
| 合算の会員数 | 1,063万人(四サービス合算、2026年3月) | 媒体の規模感として参照するだけ |
| マイナビ転職の会員数 | 非公開 | 使えない |
| スカウト登録者数 | 非公開(区分として言及あり) | 商談で総数を聞く |
| 自社条件でアプローチ可能な人数 | 問い合わせで確認できる | 分岐の起点にする |
法人向けページには「アプローチ可能な登録者数を問い合わせる」という導線が置かれています。契約前に、自社の職種・エリア・経験の条件で何人に送れるかを出してもらえるということです。この数字を、月に必要な送信数と並べて見ます。必要な送信数は「月に受けられる面接の件数÷見込みの返信率」で置けるので、面接枠と過去の返信率(無ければ仮の値)を用意して商談に臨むと、出てきた人数が足りるかどうかをその場で判断できます。
一段目の条件は経験職種で切る
人数を聞く前に決めておくのが、一段目の条件です。この媒体では、経験職種を軸にするのが合理的です。候補者向けページでは、経験職種と希望職種は選択式で設定できると案内され、運営は「企業は、自社が求める経験に合う人材を探す傾向が高いため、『経験職種』は忘れず入力しておきましょう」と呼びかけています。運営自身が、経験職種で探されることを前提に候補者を促しているわけです。
選択式なので、経験職種はほぼ全員が埋めている精度の高いデータです。その代わり、選択肢の範囲は決まっています。社内で「営業企画」と呼んでいる仕事が選択肢のどれに当たるのか、隣の選択肢も含めるべきかを先に決めておかないと、一段目で母集団を取り違えます。条件を緩めても合う人が出てこないとき、原因がここにあることは少なくありません。
エラベルの見解
条件設計で最初にやる価値があるのは、経験職種の選択肢の一覧を営業担当から取り寄せ、自社の募集をその選択肢に当てはめる作業です。地味ですが、この作業を飛ばして絞り込みを始めると、あとの分岐がすべてずれます。担当する側から見ると、この当てはめは社内の呼び名と媒体の区分の両方を知らないとできない仕事で、担当者によって精度が大きく分かれます。社内で当てはめたら、隣接する選択肢を一つずつ足したときに人数がどう増えるかも聞いておきます。足したときの増え方が分かれば、母集団が尽きたときに次に何を足すかが、その場の勘ではなく事前の数字で決められます。
分岐A:送る相手が足りないとき、先に疑うもの
運用を始めて送る相手が足りなくなったら、すぐに条件を広げる前に、どこで絞りすぎているかを確かめます。この媒体で起きやすい原因は、記述の量で絞っていること、会員の厚い層から外れた層を探していること、選択肢の当てはめがずれていることの三つです。
候補者向けページには「『職務内容』で、詳しい職務経験や実績が書かれていると、特別オファーを受け取りやすくなります」と書かれています。企業側から見ると、Web履歴書の記述が多い人ほど見つけやすいということですが、裏を返せば、書き込みの少ない登録者も一定数いるということです。会員の属性についても、法人向けページは「転職意欲の高い20~30代会員がメイン」とし、3ヶ月以内に転職したい会員、35歳以下の新規登録者、大卒以上の会員の割合を挙げています(2025年1月~2026年1月のサイトデータ)。具体的な割合は図版で示されているため、商談で確かめます。
| 症状 | 先に疑う条件 | 次の手 |
|---|---|---|
| 条件に合う人数がそもそも少ない | 経験職種の当てはめが狭い | 隣接する選択肢を一つずつ足し、人数の増え方を見る |
| 人数はいるが、読むと合う人が少ない | 職務内容の記述量で判断している | 経験職種が合う人は記述が短くても候補に残す |
| 40代以上や大卒以外を探している | 会員の厚い層から外れている | 自社条件での人数を改めて聞き、他の経路と比べる |
| 同じ人ばかり出てくる | エリアや経験の条件が固定されたまま | 週ごとの送信済みを除き、条件の組み替えを試す |
表の三行目は、条件をいじっても解決しにくいケースです。媒体の厚い層と自社の募集がずれている場合は、条件の問題ではなく媒体の向き不向きの問題として扱うほうが、時間を無駄にしません。なお、導入企業の側については、よくある質問で全体の70%以上が従業員数300名以下とされています。自社と近い規模の企業がどんな職種で使っているかを営業担当に聞いておくと、向き不向きを判断する材料になります。
分岐B:条件を緩めても足りないとき、経路を変える
条件を緩めても送る相手が足りないなら、企業が絞り込んで送る経路の外に目を向けます。この媒体には、スカウトメール・DMのほかに、レコメンドエンジンが1日最大20名のスカウト会員を自動推薦するコンタクトメールと、求職者が「気になる」を押すと応募依頼か面接依頼を送れる気になるマッチングがあります。前者は条件の外から推薦が届き、後者は企業側の条件がそもそも効かない経路です。
気になるマッチングで効くのは、条件ではなく求人の内容です。候補者が求人を見て「気になる」を押すので、母集団を広げたいなら条件を緩めるより求人原稿を見直すほうが効く場合があります。求人の出し方にも注意が要ります。スカウト限定求人は、受け取った人だけが閲覧・応募できる求人で、マイナビ転職上では公開されていないと説明されています。
| 求人の形 | 届く経路 | 向く職種 |
|---|---|---|
| 公開求人 | 検索、気になるマッチング、スカウト | 母集団を広げたい職種 |
| スカウト限定求人 | スカウトのみ | 厳選して採りたい職種、公にできない募集 |
スカウト限定にすると、候補者から動いてくる経路が閉じます。母集団が尽きかけている職種でスカウト限定を選んでいるなら、公開求人に切り替えることが一番効く手になることもあります。職種ごとに、どちらの形で出しているかを一度見直してください。
分岐の効果は、掲載の区切りで測る
条件を変えたら、効果を測る単位を決めておきます。法人向けページには、毎週火曜日・金曜日が掲載開始日で、長期休暇を含む掲載では通常と異なる場合があると書かれています。掲載開始までは問い合わせから最短5営業日ほどです。条件の変更も、この週二回の区切りに合わせて一度に一つずつ行うと、どの変更が効いたのかを切り分けやすくなります。
契約前に確かめておく項目は、見積もりに使う形で整理しておきます。
| 確かめること | 聞く相手 | 見積もりへの使い方 |
|---|---|---|
| 自社条件でのアプローチ可能な人数 | 運営(問い合わせ導線) | 月の必要送信数と比べ、何か月で尽きるかを出す |
| 経験職種の選択肢の一覧 | 営業担当 | 隣接する選択肢を足したときの増え方を見る |
| 絞り込みに使える項目の一覧 | 運営 | 公開情報は「職種・エリア・経験など」までなので、分岐で動かせる項目を確定する |
| スカウト機能が使えるプランの範囲 | 運営 | 掲載料金20万円(税抜)~は下限なので、条件設計の前提になるプランを決める |
| 会員属性の具体的な割合 | 営業担当 | 自社が探す層が厚いか薄いかを判断する |
一行目の「何か月で尽きるか」は、アプローチ可能な人数を月の送信数で割れば出ます。数か月で尽きる計算なら、最初から分岐Aと分岐Bの手を順番に用意しておく必要がありますし、十分に余裕があるなら条件を絞って質を上げる方向に振れます。
エラベルの見解
合算値が大きく掲げられている媒体で相談を受けると、「これだけ会員がいれば足りるはず」という前提から話が始まることがよくあります。実際には、送れる相手の数は自社条件で問い合わせるまで分かりません。出てきた数字が必要量に届かないなら、それは条件の組み方ではなく、媒体が自社の募集に合っていないというサインのことがあります。その見極めを契約前にできる導線がある点は、発注側にとって大きな利点です。人数を聞く段階で面接枠と返信率の見込みを持っていけば、契約するかどうかをその場で判断できます。運用の組み立てはマイナビ転職のスカウト運用設計、文面の設計はマイナビ転職のスカウトテンプレートの作り方にまとめています。
まとめ
- 1,063万人は四サービスの合算で、条件設計には使えない。自社条件でアプローチ可能な人数を問い合わせて起点にする
- 一段目は、選択式で精度の高い経験職種で切る。選択肢の一覧を取り寄せ、自社の募集を当てはめておく
- 送る相手が足りないときは、記述量での絞り込み、会員の厚い層とのずれ、当てはめのずれを順に疑う
- 条件を緩めても足りないなら、コンタクトメールや気になるマッチング、公開求人への切り替えで経路を広げる
- 条件の変更は掲載開始日(火曜・金曜)の区切りに合わせ、一度に一つずつ試す
よくある質問
Q. マイナビ転職で自社がスカウトを送れる人数は分かりますか
公開はされていませんが、法人向けページに「アプローチ可能な登録者数を問い合わせる」という導線があります。職種・エリア・経験などの条件を伝えれば、契約前に人数を確認できます。月に必要な送信数と比べて判断してください。
Q. 条件を緩めても候補者が見つからないときはどうすればよいですか
まず、経験職種の当てはめや記述量での判断など、どこで絞りすぎているかを確かめます。それでも足りない場合は、コンタクトメールや気になるマッチングといった別の経路を使うか、スカウト限定求人を公開求人に切り替えることを検討します。探している層と会員の厚い層がずれている場合は、媒体の見直しも選択肢です。
Q. 絞り込みに使える項目は何がありますか
公式には「職種・エリア・経験などによる詳細な絞り込みが可能」と記載されており、項目の一覧は公開されていません。契約前に運営へ一覧を確認し、分岐で動かせる項目を把握しておくことを勧めます。条件はプランで変わる可能性もあります。
※料金・通数・機能の条件は変わります。掲載した内容は2026年9月24日時点で公式サイトに記載されているものです。契約前に運営にご確認ください。