エンタメ業界の採用単価とRPO費用の考え方|作品・公演ごとの体制と、社員と業務委託の線引きで費用を見る

業界別の採用代行エンタメ 更新日 2026-10-16

エンタメ業界の会社は、映像、音楽、アニメ、イベントや公演など、作品や公演の単位で仕事が動きます。企画が通ってから人を集め、作品が終わると体制が解かれることも多く、社員、業務委託、作品ごとの契約が一つの現場に混ざっています。応募そのものは集まりやすい一方で、制作の山場の働き方や収入の仕組みが想像と違い、早く離れる人も少なくありません。このため、採用代行(RPO)の費用を1人採るまでの費用だけで比べると、実際の費用を見誤ります。結論から書くと、エンタメ業界のRPO費用は、作品や公演ごとの体制の中で、社員で採る役割と業務委託に頼む役割を分け、社員で採る役割について入社後に残る人1人あたりの費用で比べると判断しやすくなります。

採用代行の料金や職種ごとの採用単価は、会社の規模・分野・職種によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では相場の金額は扱いません。自社の数字で比べる手順を書きます。ゲーム業界の考え方はゲーム業界の採用単価とRPO費用の考え方で書いています。

業界の採用構造:作品・公演ごとに体制が組まれる

エンタメ業界では、作品や公演ごとに必要な人数と時期が決まります。企画の段階、制作の山場、公開や公演の後で、要る職種も人数も入れ替わります。全員を社員で抱えると、作品と作品の間に仕事の少ない期間が生まれ、全員を業務委託にすると、会社に制作のノウハウや人のつながりが積み上がりません。

採用の費用を考える前に、次のように役割を分けてください。

役割例考え方
作品をまたいで中心になる役割プロデューサー、制作の進行管理、宣伝の責任者社員で採り、長く続けてもらう前提で費用をかける
作品ごとに量が要る役割撮影・編集・美術などの専門の作業作品ごとの業務委託や契約で頼む組み合わせを考える
育てていく役割制作のアシスタント、新人育成の体制がある場合に社員で採る

作品をまたいで中心になる役割ほど、採用に費用をかけても回収しやすくなります。業界の採用の難しさはエンタメ業界の採用代行で任せる範囲で書いています。

応募は多いのに定着しない理由を費用に入れる

エンタメ業界は、作品や業界への憧れから応募が集まりやすい業界です。ところが、制作の山場の働き方、収入の仕組み、下積みの期間が想像と違い、入社後の早い時期に離れる人が出やすくなります。採用人数が多くても、残る人が少なければ、採用の費用と育成の時間は回収できません。

働き方の実態を伝えるときに押さえておきたいのが、時間外労働の上限です。労働基準法第36条は、時間外労働の限度時間を一箇月について四十五時間、一年について三百六十時間とし、臨時的に限度時間を超えて働かせる必要がある場合でも、時間外労働と休日労働を合わせて一箇月について百時間未満、時間外労働は一年について七百二十時間を超えない範囲とすることなどを定めています。制作の山場もこの範囲で回せる体制かどうかを確かめ、そのうえで山場の働き方を求人の段階で具体的に示してください。職業安定法第5条の4は、労働者の募集を行う者や募集受託者などが広告などで募集に関する情報を提供するときに、虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしてはならないと定めています。

エラベルの見解

エンタメ業界の会社からの相談で多い思い込みは、応募が多いから、採用に費用をかける必要はないという考え方です。実際には、応募が多いほど選考の手間が増え、制作の現場の人が書類や面接に時間をとられます。そのうえ、憧れで来た人が早く離れれば、教えた時間も失われます。応募の数の多さは、そのまま費用の小ささにはつながりません。

採用代行を選ぶときは、応募を集めることより、制作の現場の実態を候補者に正確に伝え、合わない人を選考の早い段階で外せる担当者かどうかを見てください。作品への関わり方を「〇〇の作品に参加」ではなく、担った範囲で確かめる基準を現場と一緒につくれる担当者のほうが、現場の時間を守りながら、残る人を採れます。

年少者や業務委託を使う場合の決まり

エンタメ業界では、出演者として年少者に関わってもらうことや、業務委託で人に入ってもらうことがあります。それぞれに決まりがあります。

労働基準法第56条は、児童が満十五歳に達した日以後の最初の三月三十一日が終了するまで使用してはならないと定めつつ、一定の条件のもとで行政官庁の許可を受けて修学時間外に使用できる場合を定めており、映画の製作または演劇の事業については、満十三歳に満たない児童についても同様としています。年少者に関わってもらう作品では、許可の要否を含めて手続きを確かめてください。

業務委託で人に入ってもらう場合は、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス法)第3条が、業務委託事業者に、給付の内容、報酬の額、支払期日などを書面または電磁的方法で直ちに明示することを求めています。制作の現場で口頭の追加の依頼が重なると、この明示が抜けやすくなります。社員で採るか業務委託に頼むかを比べるときは、発注の手続きの手間も含めて考えてください。個別の判断は社会保険労務士・弁護士にご確認ください。

外注の使いどころと料金の形

エンタメ業界の採用で採用代行に任せやすいのは、応募者への一次連絡、書類や作品の形式の確認、面接の日程調整です。応募が多い会社ほど、この作業を外に出す効果が大きくなります。作品や表現の質の判断、採るかどうかの判断、どの作品に配属するかの決定は社内に残します。

人材紹介を使う場合、職業安定法第32条の3により、有料職業紹介事業者の手数料は、厚生労働省令で定める種類・額か、届け出た手数料表に基づくものに限られています。プロデューサーや宣伝の責任者など、少人数の採用で紹介を使う場合は、作品をまたいで中心になれる人かどうかを軸に比べてください。

エラベルの費用は、採用が決まったときに1名につき10万円(税別)です。採用が決まらなければ費用はかかりません。作品をまたいで中心になる役割を少人数採りたい場合の選択肢の一つとして比べてみてください。

エラベルの見解

もう一つ見てほしいのは、エンタメ業界の採用費用は、作品の計画と採用の時期のずれで膨らむということです。企画が通ってから慌てて人を探すと、間に合わない分を業務委託や残業でしのぐことになり、採用の費用とその費用の両方がかかります。反対に、企画が流れたのに採用を進めると、入社した人の仕事が足りない期間が生まれます。

採用代行に任せるときは、作品や公演の計画と採用の時期を同じ表に並べ、担当者と共有してください。確度の高い作品に合わせて社員の採用を進め、確度が低い分は業務委託で備える、という順番を決めておくと、無駄な採用の費用を抑えられます。

まとめ

よくある質問

エンタメ業界の採用代行の費用の相場はいくらですか

採用代行の料金は、任せる業務の範囲や職種、料金の形によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。社員で採る役割を決めたうえで、その範囲で同じ業務範囲の見積もりを比べてください。エラベルの場合は、採用が決まったときに1名10万円(税別)です。

応募が多すぎて選考が回らない場合はどうすればよいですか

応募者への一次連絡と、書類や作品の形式の確認を外に出し、現場の人は見極めに集中する形が合いやすくなります。担った範囲や作品の領域など、一次確認で見る項目を現場と一緒に一枚にまとめておくと、任せられる範囲が広がります。

作品ごとの契約と社員の採用は、どう使い分ければよいですか

作品をまたいで中心になる役割は社員、作品ごとに量が要る役割は作品ごとの契約、という分け方が基本になります。契約の形が実態と合っているかなど個別の判断は、社会保険労務士・弁護士にご確認ください。

出典

本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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