小規模事業者が払える採用代行費用の目安|1人の採用が会社の何割にあたるかから考え、作業だけを小さく頼む

会社のフェーズ別小規模事業者 更新日 2026-10-16

小規模事業者にとって、1人を採ることは、会社の人数の何割かが入れ替わるほどの出来事です。誰が入るかで、仕事の回り方も職場の雰囲気も大きく変わります。それでいて、採用に使えるお金も時間も限られています。採用代行(RPO)にいくらまで払えるかは、ほかの会社の相場ではなく、自社の利益と、1人の欠員の重さから決まります。結論から書くと、小規模事業者の採用代行の費用は、年間の利益と1人の欠員の影響から上限を置き、経営者の判断は残して、時間を食う作業だけを小さく頼む形が無理がありません。

採用代行の料金は会社や業務の範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では相場の金額は扱いません。自社の数字から上限を出す手順を書きます。小規模事業者で代行をどう使うかは小規模事業者の採用代行の使い方で書いています。中小企業全体の考え方は中小企業が払える採用代行費用の目安で書いています。

小規模事業者の範囲と、1人の採用の重さ

中小企業基本法第2条第5項は、小規模企業者を、おおむね常時使用する従業員の数が二十人(商業またはサービス業に属する事業を主たる事業として営む者については、五人)以下の事業者としています。施策ごとに範囲が定められるため、使う制度によって確かめる必要がありますが、家族経営の店や、数人で営む事業所の多くがこの範囲に入ります。

この規模では、1人の採用が会社に与える重さが、ほかの規模とは違います。

このため、小規模事業者の採用では、費用を抑えることと同じくらい、合う人を選ぶことが大切です。

年間の利益と欠員の影響から上限を置く

小規模事業者の採用費の上限は、次の二つの数字から考えます。

  1. 年間の利益:採用費は利益から出すお金です。年間の利益のうち、採用にどれだけ回せるかを先に決める
  2. 欠員の影響:人が足りないせいで断っている仕事、経営者が現場に入っている時間、残業代などを、月ごとの額で出す

この二つを並べると、採用費の上限が見えてきます。欠員の影響が大きく、採用が一か月早まるだけで大きな損が減るなら、採用費をかける意味があります。反対に、欠員の影響が小さく、利益にも余裕がないなら、無料の経路で時間をかけて探すほうが合います。

小規模事業者では、経営者自身の時間も大きな費用です。経営者が採用の作業に使っている時間は、本来なら営業や現場の仕事に使えた時間です。月にどれだけの時間を採用に使っているかを数え、その時間で生めたはずの売上と比べると、作業を外に出す価値が見えてきます。

エラベルの見解

小規模事業者からの相談で多い失敗は、採用が急に必要になってから、慌てて有料の経路をまとめて使うことです。誰かが辞めると決まってから探し始めると、時間がなく、人材紹介や有料の広告に頼ることになり、上限を超えやすくなります。しかも急いで決めた人が合わないと、また同じことを繰り返します。

担当者を選ぶときは、急ぎの採用を大きく請け負う人より、求人の中身を経営者と一緒に具体的に書き直し、応募への返事を速くするといった小さな作業から受け持てる人かどうかを見てください。日ごろから求人を整えておけば、急に人が必要になったときも、無料の経路で応募を集めやすくなります。

経営者が手放してよい作業と、残すべき判断

小規模事業者が採用代行を使うなら、作業だけを小さく頼む形が合います。

区分内容扱い
手放してよい作業求人の文面の書き直し、応募への一次連絡、面接の日程の調整、応募者の記録外に出して、経営者の時間を空ける
残すべき判断誰と会うか、誰を採るか、条件をどうするか経営者が担う
一緒に進める作業求める人の像を言葉にする、職場の様子を求人に書く経営者が話し、担当者が文章にする

小規模事業者は採用の件数が少なく、採用が決まらない月もあるため、固定の月額より、採用が決まったときに払う形や、作業の時間に応じて払う形が合いやすくなります。人材紹介を使う場合、職業安定法第32条の3により、有料職業紹介事業者の手数料は、厚生労働省令で定める種類・額か、届け出た手数料表に基づくものに限られています。採用者の年収に割合を掛ける形が多いため、上で出した上限と並べて比べてください。

エラベルの費用は、採用が決まったときに1名につき10万円(税別)です。採用が決まらなければ費用はかかりません。上限の範囲で試せるかどうか、比べる選択肢の一つにしてください。

採るときの労働条件の示し方

採用が決まったら、労働条件の示し方にも気をつけてください。労働基準法第15条は、使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならないと定めています。小規模事業者では、口頭のやりとりだけで働き始めることもありますが、条件を書面などで示しておかないと、後から行き違いが起きやすくなります。

とくに、仕事の範囲や働く時間が状況によって変わりうる場合は、その幅も含めて伝えてください。求人で示した内容と、入社のときに示す条件が食い違うと、入社後の早い時期の退職につながり、採用の費用が無駄になります。労働条件の示し方など個別の判断は、社会保険労務士・弁護士にご確認ください。

エラベルの見解

もう一つ見てほしいのは、小規模事業者の採用では、職場の小ささそのものが選ばれる理由になるということです。少人数の職場は、経営者との距離が近く、任される仕事の幅が広く、自分の働きが会社に見えやすい場所でもあります。こうした点を求人で伝えていないと、求職者には大きな会社との違いが分かりません。

採用代行に任せるときは、経営者や今いる社員に、なぜこの職場で働いているのか、どんなところがよいのかを聞き取り、求人に書く作業を頼んでください。職場の様子が伝わる求人は、合う人からの応募を増やし、入社後のずれを減らします。費用をかけずにできる、いちばん効く手立ての一つです。

まとめ

よくある質問

小規模事業者の採用代行の費用の相場はいくらですか

採用代行の料金は、任せる業務の範囲や料金の形によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。年間の利益と欠員の影響から上限を出し、その範囲で同じ業務範囲の見積もりを比べてください。エラベルの場合は、採用が決まったときに1名10万円(税別)です。

家族経営の店でも採用代行を使う意味はありますか

経営者が現場と経営と採用を一人で担っていて、応募への返事が遅れているなら、一次連絡や日程調整を任せる意味はあります。採るかどうかの判断は経営者が担い、作業だけを小さく頼む形にしてください。

求人を出しても応募がない場合はどうすればよいですか

まず、求人の中身を具体的に書き直してください。一日の仕事の流れ、任される仕事、職場の人数や雰囲気を書くだけで、応募が変わることがあります。そのうえで、応募への返事を速くし、それでも集まらない場合に有料の経路を足すと、費用を抑えられます。

出典

本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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