採用代行 / 小規模事業者
小規模事業者の採用代行|最初に外注すべき業務はどれか
ここでいう小規模事業者は、飲食、小売、建設、製造、介護、整備、士業や医療の事務所のように、店舗や現場を持ち、事業主が自分も現場に立っている事業です。採用の対象はパートと現場職が中心で、欠員が出るとその日から現場が回らず、応募者は同じ日に何件も応募して先に返事が来たところへ行きます。この事業が採用代行を使うとき、何から出せばよいか。この記事は、その順番を決めるためのものです。結論を先に書くと、最初に出すべきは「応募の受付と当日の折り返し」で、具体的には電話とフォームの受付、電話での条件の確認、面接の枠への案内です。次が「求人票と募集の型」で、一日の流れと足りない時間帯を書いた求人票、掲示とハローワークと地域の媒体の出し止めです。最後が「初日と一週間の一枚と、辞めた人の振り返り」です。順番の理由は、この採用で決まるかどうかは集める力より折り返しの速さで決まり、折り返しが回ってから求人票を直すと来た応募者を失わず、採った人が続くかは初日と一週間で決まるからです。ただし、折り返しを出す前に、事業主が「面接に呼ぶ条件」と「面接の枠」を決めることが前提です。社内に残す役割は小規模事業者の採用体制の作り方に、失敗の形は小規模事業者が採用代行で失敗するパターンに、会社の規模と代行の相性は会社規模と代行会社の相性にまとめています。
この事業で、採用のどこが止まるか
順番を決めるには、この事業で採用のどこが止まっているかを先に見ます。事業主が現場に立ち、パートと現場職を年中どこかで募集している事業では、次のように止まります。
| 工程 | この事業での現実 | 止まったときの損失 |
|---|---|---|
| 応募の受付と折り返し | 事業主が現場で電話に出られず、夜に気づいて翌日折り返す | 応募者は半日で他に決まる。応募はあるのに面接まで来ない |
| 電話での条件の確認 | 面接で初めて「土日の夜は入れますか」と聞く | 面接に来てから辞退。お互いの時間が無駄になる |
| 面接の枠 | 現場の合間に「いつでもいいです」と言い、往復で決まらない | 決まるまでに応募者の熱が冷める |
| 求人票 | 「未経験歓迎」「シフト相談可」で埋まり、一日の流れも足りない時間帯もない | 条件の合わない応募が来て、面接で辞退か初日で辞める |
| 募集の出し止め | 欠員のたびに書き直すのが面倒で、出しっぱなし | 「いつも募集している店」と見られ、応募が減る |
| 初日と一週間 | 事業主が忙しくて放置、教える人が毎回違う | 二日目に来ない。また募集からやり直し |
この表で、損失が最も大きいのは「応募の折り返しが半日以上空く」ことです。折り返しが空くと、求人票をどう直しても、面接まで来ません。最初に出すのは、受付と折り返しです。
出す前に:事業主が一、二時間で条件と枠を決める
折り返しを代行に出すには、代行が事業主に聞かずにその場で動ける材料が要ります。事業主が現場の空く時間帯に一、二時間を取って、次を決めます。
- 面接に呼ぶ条件。人が足りない曜日と時間帯、通える距離、経験の有無をどう扱うか
- 面接の枠。現場の空く時間帯に、週に二つほど固定する
- 一日の流れ。出勤してから帰るまでに何をするか、一緒に働く人の顔ぶれ(求人票と電話での説明に使う)
- 電話で聞く項目と、どこまで決めるか。条件に当てはまれば代行がその場で枠に入れる、外れるなら代行が断る
代行は、この時間に同席して聞き出し、紙にするところまでを引き受けます。決めるのは事業主で、代行は現場の言葉で問いを出す側です。専任の人事がいない会社の「決める人」は専任の人事がいない会社の採用体制の作り方に、要件の作り方は採用要件の定義は代行に出せるかに書いています。
最初に出す工程:応募の受付と当日の折り返し(条件の確認・枠への案内)
なぜ最初か。この採用で決まるかどうかは、折り返しの速さで決まるからです。事業主は現場で電話に出られず、代行が店や事務所の名前で受けて当日に折り返せば、それだけで面接に来る人数が変わります。判断は条件の紙の中で済み、事業主に聞く必要がありません。
代行に頼む内容。電話とフォームの応募の受付(店や事務所の名前で、採用の窓口として出る)、当日の折り返し、電話での条件の確認(足りない時間帯に入れるか、通えるか)、条件に当てはまる応募者を面接の枠に入れる、前日の連絡、面接の後の採否の当日の連絡(採るかどうかは事業主が当日に決める)、一行の記録の型の作成。
社内に残す判断。採るかどうかは事業主が面接の当日に決めます。条件の紙の外の応募者をどうするかは、事業主が枠でまとめて決めます。面接で見る三つ(足りない時間帯に入れるか、一日の流れを聞いてやれそうだと本人が言うか、一緒に働く人とお互いに働けそうか)は事業主が見て、一行だけ残します。
費用の見方。応募の件数と面接の回数で稼働が決まります。「応募から面接に来た人数の比率」と「応募から折り返しまでの時間」で、最初の月の効果を見ます。募集が季節で偏るなら、募集を出している期間だけ動く形や、応募の件数に応じて払う形を、契約の前に聞いておきます。日程調整は面接の日程調整は代行に出せるかに、窓口を丸ごと渡す形は従業員十名以下の会社の採用代行に、応募の放置は応募を放置してしまうに整理しています。
エラベルの見解
相談で最も多い思い込みは、「応募が来ないのだから、代行に頼むなら媒体と求人票だ」というものです。実際には、店舗や現場の採用で「応募が来ない」と感じている事業の多くで、応募は来ていて、折り返しが遅れて面接まで来ていません。事業主は夜に応募の通知を見て翌日折り返すので、「応募はあったが連絡がつかなかった」が「応募が来ない」に変わっています。媒体を増やして応募を増やしても、折り返しが同じなら面接に来る人数は変わりません。先に折り返しを当日にしてから求人票を直すと、同じ応募の数で面接に来る人数が変わり、媒体を増やす必要がなくなることもあります。
この順番で代行を選ぶと、見るべき点が決まります。契約の前の面談で「応募が来てから、今は何時間で折り返せていますか」と聞いてくる担当者は、この事業で何が止まっているかを知っています。「まず媒体を見直しましょう」から入る担当者は、折り返しに触れず、応募が増えても面接に来ません。エラベルでは、依頼側が担当者の経歴を見て選ぶ仕組みなので、店舗や現場の採用で当日の折り返しを回してきた担当者に、最初から頼めます。
次に出す工程:求人票と募集の型(一日の流れと足りない時間帯・出し止め)
なぜ次か。折り返しが回り、来た応募者を失わない状態になってから求人票を直すと、条件の合う応募者が面接に来て、初日で辞めなくなります。折り返しの前に求人票を直しても、来た応募者に返せなければ意味がありません。この事業の求人票は「魅力的に書く」より「実際を書く」もので、事業主が話した一日の流れと足りない時間帯をそのまま書きます。
代行に頼む内容。求人票の原稿(足りない曜日と時間帯、一日の流れ、一緒に働く人の顔ぶれ、最初の一週間で覚えること。「シフト相談可」ではなく「土曜の夕方から夜に入れる方」のように書く)、店頭の掲示の型、ハローワークの求人票、地域の媒体の原稿、募集の出し止め(欠員が出てからではなく、辞める予兆が出た時点で出し、決まったら止める。いつ出すかは事業主)、これらを社内の共有の場所に置いて更新する。
社内に残す判断。求人票の中身の確認、時給と勤務の条件の幅、いつ募集を出すか、は事業主が持ちます。媒体の契約は社内の名義で、代行は運用だけを持ちます。地域の媒体を足すかは、ハローワークと掲示で応募がどうだったかを見てから決めます。
費用の見方。媒体の費用と代行の稼働に分かれます。「面接に来た人のうち条件が合っていた比率」と「初日で辞めた人数」で効果を見ます。実際を書いた求人票は応募の数が減ることがありますが、面接に来る人と続く人は増えます。求人原稿は求人原稿の作成は代行に出せるかに、ハローワークの使い方はハローワークをどう使うかに、地域の媒体は地域の求人媒体は使うべきかに、飲食の求人の考え方は飲食店スタッフ採用を代行に出す判断基準に書いています。
最後に出す工程:初日と一週間の一枚と、辞めた人の振り返り
なぜ最後か。採った人が出てから要る工程で、決まる前に作っても使われないからです。ただし、この事業で最も繰り返される失敗は「採った人が一週間で辞めて、また募集からやり直す」ことなので、最初の一人が決まる前には要ります。代行の範囲は採用までが普通ですが、この事業では初日と一週間の一枚まで一緒に作ってもらいます。
代行に頼む内容。初日までの案内(持ち物、時間、誰が迎えるか)、初日の一枚(一日の流れを誰と回るか、どこに何があるか、誰に聞くか)、一週間の一枚(毎日の終わりに教える人が短く聞くこと)、辞めた人が出たときの振り返りの型(面接の一行の記録と初日の一枚を見て、「面接の三つのどれを見落としたか」「初日に誰が持ったか」を残す)、振り返りをもとに条件の紙と求人票を直す。
社内に残す判断。教える人を誰にするか、初日の一時間をシフトで空けるか、は事業主が決めます。初日と一週間を持つのは教える人で、代行は一枚を作って渡します。振り返りで型を直す判断は事業主です。
費用の見方。採った人数で稼働が決まり、一枚の作成は最初だけです。「一週間で辞めた人数」と「一か月続いた人数」で効果を見ます。一枚は社内に残り、次に採るときにそのまま使えます。入った後の受け入れは入社後のオンボーディングは代行に出せるかに、現場への説明は現場に採用代行の導入を説明するに、介護の現場の考え方は介護職採用を代行に出す判断基準に整理しています。
エラベルの見解
外に出してよいのは、条件と一日の流れを紙にするときの問いと整理・応募の受付と当日の折り返し(店の名前で)・電話での条件の確認・枠への案内・採否の連絡・求人票と掲示とハローワークと地域の媒体・募集の出し止めの運用・初日と一週間の一枚・振り返りの型までで、「面接に呼ぶ条件と時給と勤務の条件の幅」「採るかどうか」「面接で会うこと」「いつ募集を出すか」「教える人を決めて初日を持つこと」は社内に残します。この事業は事業主が現場に立っているので、面接も代行に出したくなりますが、応募者は事業主と現場の様子で「ここで働けるか」を決めるので、面接の枠だけは事業主が持ちます。代行は、その枠に当日中に応募者を入れるところまでを持ちます。
担当する側から見ると、この事業で三つの工程を「一度に全部」で受けると、条件の紙ができる前に求人票を直し、来た応募者の折り返しは事業主を待ち、初日の一枚は「採用の範囲外」として作られず、採った人が一週間で辞めて「代行に払った意味がなかった」と言われます。一、二時間で条件と枠を決め、折り返しを引き取り、求人票に実際を書き、採った人が出たら初日の一枚を渡す、と一つずつ進める形だと、応募から定着までが一週間で回り、事業主の時間は面接の枠だけになります。エラベルでは、依頼側が担当者を選べるので、契約の前の面談で「応募が来たら、社長に聞かずに当日に折り返します」と言ってくる担当者を選べば、この形になります。
まとめ
- 小規模事業者が代行に出す順番は、一に応募の受付と当日の折り返し(条件の確認・枠への案内)、二に求人票と募集の型(一日の流れと足りない時間帯・出し止め)、三に初日と一週間の一枚と辞めた人の振り返り
- 順番の理由は、この採用で決まるかどうかは集める力より折り返しの速さで決まるから。折り返しが回ってから求人票を直し、採った人が出てから初日の一枚を作る
- 折り返しを出す前に、事業主が一、二時間で「面接に呼ぶ条件」「面接の枠」「一日の流れ」「電話で聞く項目とどこまで決めるか」を決める
- 代行は店や事務所の名前で受け、当日に折り返し、条件に当てはまれば事業主に聞かずに枠に入れる
- 求人票は魅力的に書くより実際を書く。「シフト相談可」ではなく足りない曜日と時間帯を書き、募集は出しっぱなしにしない
- 費用は「応募の件数と面接の回数、媒体の費用、採った人数」で見て、折り返しまでの時間・面接に来た比率・一週間で辞めた人数の変化で効果を見る
よくある質問
パートの採用に、代行の費用をかける意味はありますか
事業主が現場に立っていて、応募の折り返しが半日以上空いているなら、意味があります。折り返しを当日にするだけで面接に来る人数が変わり、媒体の費用を増やさずに済むことがあるからです。逆に、事業主か店長が応募にその場で対応できているなら、代行は要らないことが多く、求人票に実際を書くだけで足ります。使う場合は、正社員の中途採用の型ではなく、店舗や現場の採用を回してきた代行を選び、要らない工程(二回目の面接、適性検査、スカウト)は断ります。大手と小規模の代行の違いは大手の代行会社と小規模事業者の違いに、代行と紹介の違いは採用代行と人材紹介の違いに整理しています。
電話の応募を代行に取ってもらうのは、応募者に不自然ではないですか
店や事務所の名前で、採用の窓口として出る形なら、応募者から見て「店に電話したら採用の担当が出た」と同じです。応募者が不自然に感じるのは、誰が出たかより、何度かけても出ないことです。契約の前に、どの番号で受け、どの名前で出て、何を聞き、どこまでその場で決めるかを決め、事業主が一度だけ確かめておけば、その後は代行が受けられます。面接では事業主が会うので、応募者は店の人に会えます。体制の作り方は小規模事業者の採用体制の作り方に、失敗の形は小規模事業者が採用代行で失敗するパターンに書いています。
募集が季節で偏ります。月額を払い続けるのが合いません
募集を出している期間だけ動く形や、応募の件数に応じて払う形を、契約の前に聞いてみてください。募集の型(条件の紙、求人票、掲示、ハローワークの求人票、折り返しの文面、初日の一枚)を社内の共有の場所に残しておけば、代行を止めている期間も、型を出すだけで募集は動き、再開のときは型を渡すところから始められます。年中どこかで募集があり、応募の受付と折り返しが毎週あるなら、月額でも動いた分に見合います。月額と成果報酬の違いは採用代行は月額型と成果報酬型のどちらが得かに、やめる判断は採用代行をやめる判断のタイミングに、残す資料は引き継ぎ資料に含める内容に整理しています。