採用代行 / 採用イベント・ミートアップ

採用イベント・ミートアップの進め方|自社でやる場合の手順

公開 2026-09-20

採用イベントを自社で進めようとして、「とにかく人を集めて会社を説明する」から始めると、告知に手間をかけて数十人を集め、事業の説明と募集の案内で一時間を使い、参加者は誰とも話さずに帰り、翌日以降は何も届かず、応募は数えるほどで、「イベントは効かない」という結論になります。採用イベントで最初にやるべきは、集客ではなく、「誰に、何のために、何を持ち帰ってもらうか」を決め、それに合う規模と形式にすることです。目的が決まれば、十人の座談のほうが五十人の説明会より応募につながることが分かります。結論を先に書くと、進め方は、誰に何のために何を持ち帰ってもらうかを決める→規模と形式と日時を決める→登壇する社員と話す社員と時間を確保する→集客の設計と告知と申込の管理の型を作る→登壇の内容を社員から聞き出して構成する→当日の進行表と役割を作る→翌日までの連絡と次の案内の型を作る→記録の表を作り、イベントごとに反応と応募への影響を見る、の八つの手順です。代行に出す場合の切り分けは採用イベント・ミートアップは代行に出せるかに、人が集まらないときの見直し方は採用イベントに人が集まらないときに書いていますので、ここでは自社で進める手順に絞ります。

手順の全体

手順やること誰が頻度
誰に・何のために・何を持ち帰ってもらうかを決める経営者と人事イベントごと
規模と形式と日時を決める人事イベントごと
登壇する社員と話す社員と時間を確保する責任者イベントごと
集客の設計と告知と申込の管理の型を作る人事最初に一度、以後イベントごと
登壇の内容を社員から聞き出して構成する人事と社員イベントごと
当日の進行表と役割を作る人事最初に一度、以後イベントごと
翌日までの連絡と次の案内の型を作る人事最初に一度
記録の表を作り、反応と応募への影響を見る人事イベントごと

手順の要点は、一から三が「場の中身」で、四以降が「段取り」であることです。多くの会社は四の集客から始めて、一から三が決まっていません。

手順一:誰に・何のために・何を持ち帰ってもらうかを決める

対象と目的と持ち帰るものを、一つずつ決めます。対象が違えば、形式も内容も変わります。

対象目的持ち帰ってもらうもの向く形式
選考中・スカウト返信済みの候補者チームの人と会ってもらう「この人たちと働きたい」少人数の座談と懇親
転職を考え始めた経験者会社の技術や仕事を知ってもらう「この会社の仕事は面白そう」社員の事例の発表と質疑
学生業界と仕事を知ってもらう「この仕事の実際が分かった」社員の一日の紹介と質疑

止まりやすいのは、「誰でも歓迎」で対象を決めないときです。対象が広いと内容が薄くなり、誰にも刺さりません。一回のイベントで対象は一つにします。

手順二:規模と形式と日時を決める

手順一に合わせて、規模(少人数か大人数か)、形式(座談、発表、懇親、見学)、オンラインかオフラインか、日時(対象が来やすい曜日と時間)を決めます。最初は少人数から始めます。少人数なら社員と話す時間が取れ、運営の手間も小さく、失敗しても損失が小さい。

止まりやすいのは、「せっかくやるなら大きく」と規模を膨らませるときです。大人数は運営の手間が大きく、参加者は誰とも話さずに帰ります。十人程度で始めて、型ができてから増やします。

手順三:登壇する社員と話す社員と時間を確保する

登壇する社員(一人か二人)と、懇親で参加者と話す社員(参加者三人に一人程度)を決め、当日の時間と、事前の打ち合わせの時間を確保します。社員には「会社の説明ではなく、自分の仕事の話をしてほしい」と伝えます。

止まりやすいのは、当日に来られる社員が人事だけになるときです。参加者は現場の人と話したくて来ます。現場の社員の時間を、責任者が確保します。

エラベルの見解

これをやる前に、先に手順一の対象を絞っておかないと、手順三の社員は動きません。相談で多いのは、「社員にイベントへの参加を頼んでも、忙しいと断られる」というご相談です。聞くと、対象が「誰でも」で、社員は「誰が来るか分からない場に時間を使いたくない」と感じていました。対象を「一次面接を通過した候補者」に絞り、「あなたのチームに入るかもしれない人と話してほしい」と伝えてからは、社員は時間を空けるようになりました。社員が動くのは、目的が自分の仕事に関係すると分かったときです。エラベルで採用イベントを担当する人には、社員に頼む前に、対象を絞って「なぜあなたに出てほしいか」を言える状態にしてもらっています。

手順四:集客の設計と告知と申込の管理の型を作る

対象に合わせて、どこで告知し、誰を直接招くかを決めます。少人数のイベントは、告知で集めるより、選考中の候補者やスカウトに返信した人を直接招くほうが、目的に合う人が来ます。申込の受付、事前の連絡、前日のリマインドを型にします。

対象集め方
選考中・スカウト返信済み人事から一人ずつ直接招く。告知はしない
転職を考え始めた経験者社員の知人への声かけ、業界のコミュニティでの告知、SNS
学生学校や就職支援の窓口、SNS、過去のインターン参加者

止まりやすいのは、告知だけで集めようとして、目的に合わない人が来るときです。少人数なら直接招きます。集まらないときの見直し方は採用イベントに人が集まらないときに書いています。

手順五:登壇の内容を社員から聞き出して構成する

登壇する社員に台本を書かせず、人事が問いを用意して聞き出し、話しやすい順に並べます。内容は会社の説明ではなく、「入った理由」「一番大変だった案件」「いまの一日」「チームの人」「候補者に一言」のような場面にします。人事が司会で問いを投げ、社員が答える形にすると、社員の準備の負担が小さくなります。

止まりやすいのは、社員に「会社紹介をお願いします」と頼むときです。会社紹介は人事の資料で済ませ、社員は自分の話だけをします。

手順六:当日の進行表と役割を作る

受付、開始の挨拶、会社の短い説明、社員の話、質疑、懇親、次の案内、終了、の順で時間を決め、誰が何をするかを表にします。社員と話す時間(質疑と懇親)を全体の半分以上にします。

時間内容担当
最初の十分受付、挨拶、会社の短い説明人事
次の二十分社員の話(人事が問いを投げる形)社員と人事
次の二十分質疑社員
次の三十分懇親(社員が参加者三人に一人)社員
最後の五分次の案内(面談、選考、次回)人事

止まりやすいのは、会社の説明と社員の話で時間を使い切り、懇親が無くなるときです。懇親の時間を先に確保します。

手順七:翌日までの連絡と次の案内の型を作る

参加者ごとに、翌日までにお礼と、当日の会話に触れた一言と、次の案内(面談の日程、選考の入り口、次回のイベント)を送ります。定型の一斉送信ではなく、一言を添えます。質問があれば答えを添えます。

止まりやすいのは、「後日まとめて連絡」で数日たつときです。参加者は翌週には他社のイベントの内容で頭がいっぱいになります。翌日までに送ります。

手順八:記録の表を作り、イベントごとに反応と応募への影響を見る

参加者ごとに、経路(直接招いたか告知か)、当日の反応(質問の内容、懇親で話した社員)、翌日の連絡日、その後の応募や面談への進み、結果を一行で残します。イベントごとに、参加者の何人が次に進んだか、どの社員と話した人が進んだか、どの経路で来た人が進んだかを見ます。

止まりやすいのは、参加者の数だけを記録して、その後を追わないときです。「何人来たか」ではなく「何人が次に進んだか」を見ます。

外の人に頼む場合の境目

八つの手順のうち、一の決定、三の社員の確保、五で語ること、費用の承認は会社が持ちます。二の案、四の集客の設計と告知と申込、五の聞き出しと構成、六の進行表と当日の運営、七の連絡、八の記録は、外の人に出せます。切り分けの詳しい話は採用イベント・ミートアップは代行に出せるかに書いています。

外に出す判断の目安は、「対象と目的と社員は決まっているが、集客と運営と翌日の連絡に時間が取れない」ときです。対象が決まらないまま外に出しても、運営が完璧な説明会になるだけです。

エラベルの見解

担当する側から見ると、採用イベントで会社ごとに差がつくのは、手順七の「翌日までに一言添えて連絡しているか」です。当日の中身が良くても、翌日以降に何も届かない会社では、参加者の熱は一週間で冷めます。翌日に「昨日は〇〇の話で盛り上がりましたね。もしよければ〇〇と一対一で話す時間を作ります」と届く会社では、参加者はそのまま面談に進みます。当日の運営は誰がやっても大きく変わりませんが、翌日の連絡は型が無いと抜けます。エラベルでは、採用イベントを担当する人に、最初の一週間で対象と目的を会社と確認し、社員の時間を責任者と確保し、集客の設計と進行表と翌日の連絡の型を作るところまでをお願いしています。ここまでできると、担当者は集客と運営と連絡と記録を回し、会社は社員が語ることと、次に進める判断だけになります。

まとめ

よくある質問

少人数だと、集客の手間に対して効率が悪くありませんか

見るべきは参加者の数ではなく、次に進んだ人の数です。五十人集めて二人が応募するイベントと、十人を直接招いて四人が面談に進むイベントでは、後者のほうが手間も小さく、結果も大きい。少人数は告知が要らず、直接招くだけなので、集客の手間はむしろ小さくなります。型ができて社員が慣れてから、規模を考えます。

社員が人前で話すのを嫌がります

登壇の形式をやめて、座談や懇親の形にします。人事が司会で問いを投げ、社員が答える形なら、準備も台本も要りません。参加者と一対一や少人数で話すほうが、人前で話すより社員の負担は小さく、参加者にとっても得るものが大きい。「発表」ではなく「話す」に変えます。

イベントの後、参加者に何を送ればよいですか

お礼と、当日の会話に触れた一言と、次の案内の三つです。次の案内は、選考中の人には面談の日程、転職を考え始めた人には「まず一対一で話す時間」、学生には次のイベントやインターンの案内、のように対象で変えます。質問があれば答えを添えます。翌日までに送ることが、内容より効きます。