スカウト代行 / データサイエンティスト

データサイエンティストを探すときの検索条件とターゲティング

公開 2026-09-20

データサイエンティストにスカウトを送る前の検索で、「データサイエンティスト」の肩書と手法名で条件を組むと、二つの問題が起きます。一つは、分析(問いに答える)・モデル(予測を組み込む)・基盤(データを整える)の違う役割の人が同じ一覧に出ること。もう一つは、データの仕事をしていても肩書がアナリスト、エンジニア、マーケター、研究員のままの人が多く、肩書で絞ると対象が狭くなること。データ職の検索で最初にやるべきは、役割と最初の問いを決め、肩書ではなく経験で探し、「何のデータで、何を明らかにし、誰が使ったか」で読むことです。結論を先に書くと、検索条件は、先に役割(分析・モデル・基盤)と最初の問いを決め、肩書ではなく経験(解いた問い・扱ったデータの種類・結果が使われたか)で組み、要件の必須だけにし、プロフィールを「何のデータで、何を明らかにし、誰が使ったか」で読み、転向層(事業側の分析担当、研究者、エンジニア)を役割ごとに含めて送る順を決めます。文面の型はデータサイエンティストへのスカウト文面に、要件の作り方はデータサイエンティストの採用要件の作り方に書いていますので、ここでは「検索条件とターゲティング」に絞ります。媒体ごとの検索の仕様には触れません。仕様は各媒体の公式情報でご確認ください。

先に「役割」と「最初の問い」を決める

分析・モデル・基盤のどれが主か、入社した人に最初に解いてほしい問いは何か、を決めます。役割によって探す経験が変わり、問いによって扱うデータの種類が決まります。

役割探す経験プロフィールで見る言葉
分析(問いに答えて事業に返す)事業の問いを明らかにし、結果が判断に使われた経験「〇〇を明らかに」「施策に反映」「意思決定」
モデル(予測や推定を組み込む)予測や推定を作り、本番に入れて動かした経験「予測」「推定」「本番」「運用」「精度」
基盤(データを集めて整える)散らばったデータを集めて使える形にした経験「収集」「整備」「パイプライン」「品質」

止まりやすいのは、三つの役割を一人に求めて探すときです。三つ全部を書いている人は少なく、いても要件が高くなりすぎます。主の役割で探します。

肩書ではなく経験で組む

条件に入れるのは、肩書や手法名ではなく、要件の必須に当たる経験です。肩書は「または」で複数(データサイエンティスト、データアナリスト、機械学習エンジニア、データエンジニア、マーケティングアナリスト、研究員)を入れるか、入れずにプロフィールの言葉で読みます。

要件検索条件に理由
必須:〇〇(データの種類)を扱った経験データの種類の言葉で入れる(「購買」「行動ログ」「センサー」など)問いに合うデータの経験
必須:結果が事業の判断に使われた経験プロフィールで読む検索の言葉にしにくい
歓迎:特定の手法やツール入れない問いに合わせて選ぶもの。入社後に覚えられる
歓迎:学位入れない学位と経験の中身は一致しない
歓迎:データサイエンティストの肩書入れない肩書の有無と中身は一致しない

止まりやすいのは、手法名やツール名を「かつ」で並べて、数人しか出ないときです。手法は外し、データの種類と問いで読みます。要件の絞り方はデータサイエンティストの採用要件の作り方に書いています。

プロフィールを「何のデータで、何を明らかにし、誰が使ったか」で読む

データ職の経験の中身は、三つで読めます。何のデータを扱ったか(種類と量)、何を明らかにしたか(解いた問い)、結果を誰が使ったか(事業に返ったか)。この三つが書いてある人は、肩書が何であってもデータ職の経験があります。

プロフィールの記述読み方
「データサイエンティストとして各種分析」肩書はあるが、データも問いも使われ方も無い。中身が読めない
「〇〇(データ)を分析し、〇〇(問い)を明らかにして、〇〇の施策に反映」三つが揃っている。分析の役割の経験
「〇〇の予測モデルを構築し、本番で運用。精度を改善」モデルの役割の経験
「散らばっていた〇〇のデータを集めて整備し、分析できる形に」基盤の役割の経験
「マーケティング担当として〇〇のデータを見て施策を判断」肩書は事業側だが、データで問いに答えた。分析の転向候補

止まりやすいのは、手法名の一致だけで送るときです。「〇〇(手法)を使用」の人に「〇〇の問いを解いてほしい」と送っても、問いとデータの経験が合わなければ返信は来ません。

エラベルの見解

相談で最も多い思い込みは、「データサイエンティストは希少で、高学歴で、高い」というものです。実際には、事業の問いにデータで答えてきた人は、肩書がマーケター、事業企画、アナリスト、エンジニアのまま多くいて、「データサイエンティスト」で検索すると漏れます。ある会社では、肩書と手法名で検索して数人しか出ず、その数人は条件が合わない状態でした。担当者が入って、自社の役割を「分析が主。最初の問いは顧客の離脱」と決め、肩書を外し、「離脱」「継続」「顧客」「施策に反映」の言葉でプロフィールを読む形にしたところ、事業側で顧客のデータを見て施策を判断してきた人が複数見つかり、一行目にその点を書いて送ると返信が来ました。データ職の検索は、肩書と手法で機械的に絞るより、問いとデータの言葉で出して人が読むほうが合います。

転向層を役割ごとに含める

データ職の経験者は少ないので、転向の素養がある層を役割ごとに含めます。転向元は役割で違います。

役割転向元素養の見どころ
分析事業側の分析担当(マーケター、事業企画、営業企画)データを見て施策を判断した経験。結果が使われた
モデル研究者、エンジニア予測や推定を作った経験。本番に入れた経験があればなお
基盤データエンジニア、バックエンドエンジニアデータの収集と整備の経験

転向層には、文面の一行目で「〇〇のご経歴から、データの仕事に軸足を移したい方へ」と、転向であることに先に触れます。

止まりやすいのは、転向層に「データサイエンティスト経験者向け」の文面を送るときです。経歴と合わず、返信が来ません。

送る順の付け方

条件
何のデータで何を明らかにし誰が使ったかが書いてあり、役割と問いが自社と合い、一行目に書ける一点がある
三つのうち二つが書いてあり、役割が合う。データの種類が近い
転向層。役割に合う転向元で、データで判断した経験が読める。転向の文面で送る
送らない肩書だけで中身が無い。役割が逆(基盤を求めているのに分析のみ)。データの種類が遠い。一行目に書ける一点が無い

止まりやすいのは、「データサイエンティストの肩書があるから」で送るときです。役割が違う人に送っても合いません。

条件の保存と見直し

組んだ条件は、「分析用」「モデル用」「基盤用」「転向層用」のように分けて名前を付けて保存し、送った結果と一緒に記録します。月に一度、返信が来た人の共通点(データの種類、解いた問い、役割、転向元)を見て、条件と読み方を直します。保存の仕方は検索条件の保存と使い回しに書いています。

エラベルの見解

担当する側から見ると、データ職の検索で会社ごとに差がつくのは、「最初の問いが事業の責任者の言葉で決まっているか」です。条件の組み方と読み方は担当者が持てますが、問いが「データを活用したい」だと、扱うデータの種類も役割も決まらず、一覧が混ざります。問いが「顧客の離脱を減らしたい」と決まっている会社では、データの種類(顧客と行動)と役割(分析)が決まり、検索の言葉も転向元も決まり、文面も面談も一本につながります。エラベルでスカウトの検索を担当する人には、条件を組む前に、事業の責任者に「入社した人に最初に何を明らかにしてほしいか」を聞いてもらっています。文面の型はデータサイエンティストへのスカウト文面に書いています。

代行に出す場合の範囲

担当者が持つのは、要件から必須の経験を取り出して条件を組むこと、出てきた人を「何のデータで、何を明らかにし、誰が使ったか」で読んで絞ること、転向層を役割ごとに分けて送る順を付けること、条件と結果を記録して月に一度見直すこと、です。会社が持つのは、役割と最初の問いの決定、要件の必須と歓迎の区別、転向層をどこまで含めるかの判断、事業の責任者が担当者に話す時間、です。担当者がデータ職の経験(問い、データ、使われ方)を読める経験があるかは、担当者を選ぶときに確かめます。担当者の経歴の見方は担当者の経歴の見方に書いています。

まとめ

よくある質問

学位や論文を条件にしてはいけませんか

条件には入れません。学位や論文と、事業の問いにデータで答える経験は、一致しないことが多い。研究の経験がモデルの役割に活きることはあるので、モデルを求めるなら研究者を転向層として含めますが、学位そのものを必須にすると、事業側で実績を積んだ人が漏れます。読むのは「何のデータで、何を明らかにし、誰が使ったか」です。

手法名で検索しないと、スキルが分からないのでは

手法は問いに合わせて選ぶもので、手法名の一致は「その手法を使ったことがある」以上を教えません。スキルが合うかは、扱ったデータの種類と解いた問いが自社と近いかで読み、面接では自社の最初の問いを題材に取り組み方を見ます。手法名は、プロフィールを読むときの補助にとどめます。

一人目のデータ職を採るとき、どの役割で探せばよいですか

多くの会社では、一人目は「分析が主で、データを整えるところも自分でやる」形が成立しやすい。最初の問いに答えるために必要なデータを自分で集めて整え、結果を事業に返す。モデルは問いが定まりデータが整ってからです。探すのは、事業の問いにデータで答えてきた人で、データの整備も自分でやった経験がある人。転向元なら、事業側の分析担当でデータを自分で触ってきた人が近い。役割の順番はデータサイエンティスト採用を代行に出す判断基準にも書いています。