採用代行 / 保育

保育業界の採用代行|業界特有の難しさとどこを外注するか

公開 2026-09-22

保育業界の運営法人(複数の園を持つ法人、一園の法人、企業主導型の運営会社)が採用代行を検討するとき、動機は「年度の切り替わりに向けて保育士が足りず、園長が採用に追われている」「紹介会社の費用が重い」であることが多い。ただ、保育の採用は、他の業界と違う難しさがあります。園の種類と保育の方針で求める人と経路が違い、保育士は国家資格で母数が限られ配置の基準に法令上の整理があり、資格を持ちながら働いていない潜在保育士が母集団の大きな部分を占め、候補者が方針と行事と持ち帰りの仕事と一人担任の実態で選び、園長が保育と保護者対応と採用を一人で担う。結論を先に書くと、保育業界の採用代行は、母集団形成・一次対応・日程調整・記録は外に出せる一方、配置の基準に関わる要件の決定・保育の方針と実態の判断・園長の見極め・受け入れは社内に残さないと、採れても配置できず、方針が合わずに離れます。代行に出す前に、難しさを自社の状況で分解し、園ごとに「任せる・残す」を決めることが、代行が機能する条件です。職種としての切り分けは保育士採用を代行に出す判断基準に、資格職で共通する点は医療業界の採用代行介護業界の採用代行に書いています。ここでは、保育業界の運営法人で共通する切り分けに絞ります。

保育業界の採用が難しい五つの理由

難しさ中身代行への影響
園の種類と方針で求める人が違う認可・小規模・企業主導型・認定こども園・認可外で、規模と年齢の構成と保育の方針が違い、来る人も動く理由も違う園ごとに求人票と経路を分ける必要がある
資格で母数が限られ配置に法令上の整理保育士は国家資格。配置の基準に法令上の整理があり、年度の切り替わりに合わせて人数を揃える要件と人数の決定は会社と専門家。代行は照合と時期の逆算まで
潜在保育士が母集団の大きな部分資格を持ちながら働いていない人が、復帰の条件(時間、持ち帰りの有無、担任の形)で動く復帰の条件を求人票に書けるかで母集団が変わる
方針と実態で選ばれる保育の方針、行事の多さ、持ち帰りの仕事、一人担任か複数担任か、園長の人柄、離職の状況を見て決める実態を先に出すかで応募と定着が変わる
園長が採用を一人で担う保育と保護者対応と職員の管理に加え、返事と日程と面接を園長が一人で一次対応を残すと流れる

五つのうち、代行で解決できるのは母集団形成と速さで、方針・実態・配置は社内の関わりが要ります。

工程ごとの「任せられる・残す」

工程任せられるか理由
配置の基準に関わる要件と人数の決定残す会社と専門家。法令上の整理がある
保育の方針と実態の判断(求人票に何を書くか)残す園長と法人の責任者
要件を「経歴で読める言葉」に整える一緒に「〇〇の種類の園で、〇歳児の担任を担った経験」に。代行が整え、園長が確認
母集団形成(掲載型、学校、潜在保育士に届く経路、紹介)任せられる型があれば外で回せる
一次対応(返信・日程)任せられる園長の負担を減らす。年度の切り替わり前は特に
書類の一次確認一部任せられる「資格・園の種類・担任の経験」の照合は外で。方針との相性は社内
見極め(面接、見学、保育の場面を見る)残す園長。方針と人柄の相性
受け入れ(最初の三か月、複数担任からの開始、教える人)残す現場。離職を減らす要
条件の判断残す会社の判断
記録と報告任せられる園をまたいで一つの一覧。年度の切り替わりに向けた進捗

「配置の基準に関わる要件と人数」は、保育に特有の残す工程です。配置の基準は、法令上の整理があると一般に整理されているため、会社と専門家が決めます。個別の判断は専門家にご確認ください。

エラベルの見解

保育業界で多くの法人が見落とすのは、「園長の時間」が採用の詰まりになっていることです。園長は、保育と保護者対応と職員の管理に加えて、応募への返事と面接の日程と面接と受け入れを一人で担い、返事が数日遅れ、日程が延び、候補者は他の園で決まります。年度の切り替わり前は、これが同時に複数の園で起きます。「一次対応と日程と記録」を外に出し、園長は「面接と見学と受け入れの設計」に絞る。それだけで、同じ応募の数から入職する人数が変わり、受け入れの時間ができて離職が減ります。エラベルで担当者を選ぶ企業には、「保育士の応募への返事は、誰が、何日以内に返していますか」を、私たちから先に聞いています。答えが「園長が手が空いたときに」なら、代行に出す最初の工程は一次対応です。速さの直し方は日程調整が遅くて候補者が流れるに書いています。

代行に出す前に社内で確認すること

確認中身
園と人数どの園で、何歳児の担任を、年度の切り替わりまでに何名。配置の基準に関わる人数は会社と専門家で
要件資格の区分(保育士・幼稚園教諭・子育て支援員など)と担任の経験を「必須・歓迎」に分けているか
実態保育の方針、行事の多さ、持ち帰りの仕事の有無、一人担任か複数担任か、園長の人柄、離職の状況を、園長が語れるか
潜在保育士への条件時間、持ち帰りの有無、担任の形など、復帰の条件を求人票に書けるか
園長の面接の枠を、午睡の時間・降園の後・オンラインで週に一つ先に預けられるか
受け入れ最初の三か月の到達点、複数担任からの開始、教える人が決まっているか
記録園をまたいで一つの一覧があるか

「実態を園長が語れるか」が要です。要件の作り方は保育士の採用要件の作り方に書いています。

園の種類ごとに代行の型が違う

園の種類採用の特徴代行に出しやすい工程
認可(中規模以上)年度の切り替わりに複数名。学校と掲載型と紹介母集団形成、一次対応、記録
小規模少人数で方針の相性が強く効く。地域の経路と知人一次対応、日程。母集団形成は地域の経路で
企業主導型運営会社の採用担当がいることが多い。複数の園を横断園を横断した記録、経路の運用
認定こども園保育士と幼稚園教諭の両方の資格が関わる資格の区分の照合、母集団形成
認可外方針と時間の形が多様。潜在保育士と相性がよい場合がある潜在保育士に届く経路、一次対応

複数の園を持つ法人は、園ごとに型が違うことを前提に、園ごとに「任せる・残す」を決めます。

代行を選ぶときの確認項目

確認見ること
保育業界の経験担当者が保育士の採用を担った経験があるか。園の種類の違いを知っているか
潜在保育士への経路復帰の条件で届く経路の運用をしたことがあるか
年度の切り替わりへの逆算入職の時期から逆算して、いつまでに何名の応募が要るかを組めるか
一次対応の速さ翌営業日中に返す体制があるか
記録の型園をまたいで一つの一覧にできるか
費用「工程・稼働時間・担当人数」をそろえて比べる。額の大小だけで決めない

費用は、依頼する工程と稼働時間で大きく変わるため、同じ工程で比べる軸をそろえます。内訳の見方は採用代行の費用の内訳に、選び方は採用代行会社の選び方に書いています。

代行に出したあとに起きること

時期起きること社内の対応
最初の二週間実態と要件の聞き取り。求人票の作り直し園長が実態を語る一時間を取る
一か月目母集団形成と一次対応が回り、応募が増える枠を預ける。見学を同じ日に組む
二か月目書類の照合で配置に合わない応募が減る。辞退の理由が見える辞退の理由が「方針」「持ち帰り」なら実態の見直し
三か月目入職。受け入れが始まる複数担任からの開始、教える人。離れたら理由を記録
年度の切り替わり前複数の園で同時に進む園をまたいだ一覧で進捗を見る

出したあとに「応募は増えたが方針が合わない人ばかり」となるなら、実態が求人票に落ちていない印です。代行のせいにする前に、園長が語った実態が求人票にあるかを確かめます。

エラベルの見解

保育業界で見落とされやすいのは「潜在保育士」の扱いです。資格を持ちながら働いていない人は多く、動く理由は「時間」「持ち帰りの仕事の有無」「担任の形(複数担任か、担任を持たない形か)」「ブランクへの受け入れ」です。ところが求人票は現役の保育士に向けた文面のままで、復帰の条件が書かれていない。代行に「潜在保育士に届けてほしい」と頼んでも、条件が無ければ届きません。「短時間の勤務」「持ち帰り無し(園で書類の時間を確保)」「最初は複数担任で」「ブランクの方の受け入れの型」を会社が決め、求人票に書く。エラベルで担当者を選ぶ企業には、「潜在保育士に向けた条件を、求人票に書いていますか」を、私たちから先に聞いています。書いていなければ、経路を増やす前に条件の決定です。母集団の見直しは保育士の母集団形成に書いています。

まとめ

よくある質問

年度の切り替わりまで時間が無く、代行を入れる余裕がありません

時間が無いときほど、一次対応と日程だけを出す形が合います。求人票の作り直しと母集団形成は次の年度に回し、いまある応募への返事と日程を翌営業日中に返す体制だけを作る。それだけで、いまある応募からの入職が増えます。年度の切り替わりが終わったら、実態の聞き取りと求人票の作り直しに進み、次の年度に向けて逆算を組みます。一つの工程から始めて広げる形です。

紹介会社に頼っていて、費用が重いです

紹介会社と代行は担う工程が違います。紹介会社は推薦まで、代行は一次対応・日程・書類の照合・記録・経路の運用を担います。紹介会社への依存を減らすなら、掲載型・学校・地域の経路・潜在保育士に届く経路を園ごとに並べ、求人票に実態と復帰の条件を書き、返事を翌営業日中に返す。直接の応募が定着すると、紹介会社の比重が下がります。比重は記録(経路ごとの入職と定着の件数)を並べて会社が決めます。費用の額は書きませんが、比べるなら同じ工程で軸をそろえます。

園長が「自分で面接した人しか採らない」と言います

その姿勢は残す工程の話で、代行と矛盾しません。代行が担うのは面接の前(母集団形成・一次対応・書類の照合・日程)と後(記録)で、面接と見学と受け入れは園長です。園長が面接に集中できるように前後を外に出す、と伝えると、多くの園長は受け入れます。逆に、園長が一次対応まで抱えて「自分でやる」と言う場合は、返事の日数と辞退の理由を記録で並べ、抱えることで流れている候補者を見せるところからです。現場の協力の得方は現場が採用に協力してくれないに書いています。