保育業界の採用単価とRPO費用の考え方|園の数と年度の切り替わりから採用の予算を組む
保育業界の採用は、園の数と、年度ごとの園児の数で決まります。園児の年齢と人数に応じて置かなければならない保育士の数があり、4月の新年度に向けて人をそろえられなければ、受け入れられる園児の数そのものに響きます。複数の園を運営する法人では、園ごとに必要な人数と時期が違います。このため、採用代行(RPO)の費用を1人採るまでの費用だけで比べると、年度の切り替わりに間に合わなかったときの影響が見えません。結論から書くと、保育業界のRPO費用は、園ごとの配置の基準と年度の計画から採用の予算を組み、4月に向けた採用の時期に費用を寄せると判断しやすくなります。
採用代行の料金や保育士の採用単価は、法人の規模・園の種類・地域によって大きく異なり、この記事では相場の金額は扱いません。自社の数字と公開情報で比べる手順を書きます。保育士の採用の費用は保育士採用の代行費用でも書いています。
業界の採用構造:配置の基準で必要な人数が決まる
保育所の職員の配置には基準があります。児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第33条は、保育士の数を、乳児おおむね三人につき一人以上、満一歳以上満三歳に満たない幼児おおむね六人につき一人以上、満三歳以上満四歳に満たない幼児おおむね十五人につき一人以上、満四歳以上の幼児おおむね二十五人につき一人以上とし、保育所一つにつき二人を下ることはできないと定めています。
この基準があるため、園ごとに、次の年度の園児の年齢と人数が決まれば、必要な保育士の数もほぼ決まります。さらに、開所時間をシフトで回すための人数や、休みを取る人の分も見込む必要があります。複数の園を運営する法人では、園ごとに必要な人数と今いる人数の差を一覧にし、法人全体で何人を、いつまでに採るかを出してください。業界の採用の難しさは保育業界の採用代行で任せる範囲で書いています。
4月に向けた採用の時期に予算を寄せる
保育業界の採用は、年度の切り替わりに合わせて動きます。4月の新年度に向けて採用が集中し、年度の途中は欠員の補充が中心になります。採用の予算も、年間で均等に配るより、4月に向けた時期に寄せるほうが実態に合います。
| 時期 | 採用の中心 | 費用の考え方 |
|---|---|---|
| 新年度に向けた時期 | 新卒の保育士、4月から働ける経験者 | 必要な人数がまとまるため、予算の多くをここに寄せる |
| 年度の途中 | 退職や休職の欠員の補充 | 急ぎの採用で紹介に頼りやすく、1人あたりが上がりやすい |
| 新園の開設前 | 開設に必要な人数をまとめて | 開設の時期から逆算して早めに始める |
年度の途中の欠員は、急いで埋める必要があるため、人材紹介に頼って1人あたりの費用が上がりがちです。欠員を減らすことが、法人全体の採用の費用を下げることにつながります。
エラベルの見解
保育の法人からの相談で多い思い込みは、採用の費用は、紹介会社の手数料を下げれば減らせるという考え方です。実際には、採用の費用を押し上げているのは、年度の途中の退職による急ぎの採用であることが多くあります。保育士は、保育の方針や行事の多さ、持ち帰りの仕事の有無、園長との関係などで園を選び、合わないと感じれば年度の途中でも辞めてしまいます。
採用代行を選ぶときは、手数料より、園ごとの方針や働き方の実態を候補者に正確に伝えられる担当者かどうかを見てください。入職前に実態を伝え、合う人を選べる担当者のほうが、年度の途中の欠員が減り、法人全体の採用の費用は抑えられます。同じ料金でも、何を伝えるかで、急ぎの採用の回数は大きく変わります。
資格を持ちながら働いていない人に届ける
保育士は国家資格で、児童福祉法第18条の18は、保育士となる資格を持つ人が保育士となるには、都道府県に備える保育士登録簿に登録を受けなければならないと定めています。また同法第18条の23は、保育士でない者が保育士またはこれに紛らわしい名称を使用してはならないと定めています。資格の有無と登録の状況は、採用のときに確かめてください。
資格を持っていても、いま保育の仕事に就いていない人は、採用の大きな対象になりえます。こうした人は、勤務の時間、持ち帰りの仕事の有無、ブランクへの支援など、復帰の条件で働く園を選ぶことが多くあります。求人の段階で短時間の勤務や復帰の支援を示すと、応募の幅が広がります。厚生労働省と都道府県労働局のリーフレットでは、ハローワークが保育士・保育所支援センターなどとも連携していることが案内されており、費用のかからない経路として組み合わせられます。
紹介会社は公開されている実績で比べる
年度の途中の欠員などで人材紹介を使う場合は、紹介会社を公開されている実績で比べてください。同じリーフレットによれば、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」では、国内すべての職業紹介事業者について、あっせんした就職者数と、そのうち採用後6か月以内の離職者数、紹介手数料の実績、返戻金制度の有無と内容などを確認でき、保育士の職種を選んで手数料の実績を検索できます。令和7年4月1日以降は、職種ごとの平均手数料率などの実績を掲載することが職業紹介事業者に義務付けられていると案内されています(取扱いの上位5職種に限り、常用就職の紹介実績が10件以下の場合は掲載の対象外)。
外注の使いどころと料金の形
保育業界の採用で採用代行に任せやすいのは、求人広告の運用、応募者への一次連絡、園の見学と面接の日程調整です。園長が保育と保護者の対応、職員の管理に加えて採用を一人で担っている法人ほど、この作業を外に出す効果が大きくなります。資格の確認と、採るかどうかの判断、どの園に配属するかの決定は社内に残します。
エラベルの費用は、採用が決まったときに1名につき10万円(税別)です。採用が決まらなければ費用はかかりません。年度の途中の欠員を埋めたい場合など、紹介の手数料と並べて比べる選択肢の一つにしてください。
エラベルの見解
もう一つ見てほしいのは、保育業界の採用は、見学で決まることが多いということです。保育士は、園の雰囲気、子どもへの関わり方、職員同士の関係を見学で確かめてから決めることがよくあります。見学の日程が園長の空き時間任せでなかなか決まらないと、その間にほかの園に決まってしまいます。
採用代行に任せるときは、園ごとに見学を受けられる曜日と時間帯を先に決め、応募があったらすぐその枠に案内できるようにしてください。見学で実態を見てもらうことは、入職後のずれを減らし、年度の途中の退職を防ぐことにもつながります。
まとめ
- 保育業界のRPO費用は、園ごとの配置の基準と年度の計画から必要な人数を出して見る
- 採用の予算は、4月の新年度に向けた時期に寄せる
- 年度の途中の欠員を減らすことが、急ぎの採用の費用を下げる
- 資格を持ちながら働いていない人に、復帰の条件を示して届ける
- 紹介会社は人材サービス総合サイトで実績を比べ、見学の枠は園ごとに先に決める
よくある質問
保育業界の採用代行の費用の相場はいくらですか
採用代行の料金は、任せる業務の範囲や料金の形によって大きく異なるため、一律の相場はお伝えできません。園ごとの必要な人数と年度の計画から採用の予算を出し、その範囲で同じ業務範囲の見積もりを比べてください。エラベルの場合は、採用が決まったときに1名10万円(税別)です。
新卒の保育士と経験者、どちらに費用をかけるべきですか
4月に向けて人数をまとめて採るなら新卒、年度の途中の欠員や、クラスの中心を担う人が要るなら経験者が向いています。新卒は育てる時間が要るため、経験者との組み合わせで園の体制を考えてください。
配置の基準を満たせなくなりそうな場合はどうすればよいですか
まず、園ごとに必要な人数と今いる人数の差を出し、いつまでに何人採る必要があるかを明確にしてください。急ぎの場合は紹介会社の利用も選択肢になります。配置の基準の扱いなど個別の判断は、自治体や専門家にご確認ください。
- e-Gov法令検索「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(第33条)
- e-Gov法令検索「児童福祉法」(第18条の18・第18条の23)
- 厚生労働省・都道府県労働局「医療・介護・保育分野の人手確保のために有料職業紹介事業者を利用される求人事業主の皆さまへ」
- エラベル 料金(公式)
本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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