採用代行 / 比較・選び方

年間の採用計画に代行をどう組み込むか

公開 2026-09-07

採用の業務量は、年間を通じて一定ではありません。募集が立ち上がる時期、選考が集中する時期、落ち着く時期。この波に対して、代行の稼働をどう配分するか。契約を固定の月額で組むと、波を吸収できません。この記事では、年間の時間軸で代行を組み込む設計を整理します。予算の積み上げは採用予算の立て方にまとめています。

業務量の波を把握する

まず、自社の波を書き出してください

職種によって波が違います。新卒と中途では時期が異なり、職種によっても市場の動きが違います。

そして、過去の実績から波を確認してください。月ごとの応募数、面接数、採用数。記録があれば、翌年の見込みが立ちます

記録がない場合は、感覚で構いません。忙しかった月、落ち着いていた月。これだけでも設計の材料になります。

波に合わせた稼働の配分

年間の稼働を、月ごとに配分します

立ち上がりの時期は稼働を厚く。要件の整理、文面の作成、媒体の設定。仕込みに時間がかかります

運用の時期は安定した稼働。送信、応募対応、日程調整。

選考が集中する時期は稼働を厚く。日程調整と候補者への連絡が増えます。

落ち着く時期は稼働を薄く。あるいは、改善の作業に振ります。

この配分を契約に反映できるかを確認してください。月額固定だと波を吸収できません。時間単価型で上限を月ごとに変える、あるいは繰越を認めてもらう形が噛み合います。精算の設計は稼働時間の精算方法にまとめています。

落ち着く時期の使い方

稼働が余る時期に、何をしてもらうかを決めておいてください

これらは、忙しい時期にはできない作業です。落ち着く時期にまとめてやると、次の波に備えられます。

決めていないと、稼働が余ったまま費用が出ます。繰越が認められない契約なら、使い切る運用を意識してください。

エラベルの見解

年間計画に代行を組み込むとき、契約期間を採用の波に合わせてください。予算の期に合わせると、ずれることがあります。

たとえば、期の始まりに契約して、期末に終わる。ところが、採用の立ち上がりは期の途中で、選考が集中するのは期をまたいだ後。この場合、契約が終わる時期に選考が進行中という状態になります

進行中の候補者がいる状態で契約が終わると、引き継ぎが慌ただしくなります。そして、候補者への連絡が途切れると辞退につながります

だから、契約の終わりを、選考が落ち着く時期に置いてください。予算の処理は経理と相談すれば調整できることがあります。期をまたぐ契約の扱いは、締結前に経理部門にご確認ください。

そして、更新の判断時期も同じ考え方で置きます。忙しい時期に判断を迫られると、検討する余裕がありません。落ち着いた時期に判断できるよう、予告期限から逆算してください。

契約の時間軸を、採用の時間軸に合わせる。この一手間で、運用が楽になります。

繁忙期の吸収

繁忙期に稼働が足りなくなる場合の設計です

上限時間を上げられるか。契約に、上限の変更手続きがあるかを確認します。

追加の担当者を入れられるか。体制を一時的に厚くできるか。

業務の範囲を一時的に広げられるか。普段は社内で持っている工程を、繁忙期だけ外に出す。

別の担い手を用意する。副業人材やスポットの依頼で、波の部分だけを吸収する。

四番目は、社内に管理できる人がいることが前提です。窓口が増えるぶん、管理の手間も増えます。使い分けは副業人材と代行会社の使い分けにまとめています。

職種の追加への備え

期中に職種が増えるのは、よくあることです

契約に、範囲を変更できる条項があるかを確認します。

追加の職種にかかる稼働を見込んでおく。予備費として、年間の予算に含めておきます。

追加のときの手続きを決めておく。誰が承認し、いつから始めるか。

代行側の体制も確認する。職種が増えたときに、対応できる担当者がいるか。

四つとも、契約の段階で確認できます。期中に慌てるより、先に決めておくほうが速く動けます。

予算の期との整合

契約期間と予算の期が違う場合の扱いです

期をまたぐ契約の会計処理。未払いの計上、初期費用と期間の対応。自社の会計方針によって変わるため、経理部門や税理士にご確認ください

予算の消化状況を追う。四半期ごとに、消化率と残りの見込みを確認します。

期末に稼働が余る場合の扱い。繰越が認められるか、使い切る作業を用意するか。

次期の予算に反映する。実績を踏まえて、翌年の配分を決めます。

経費の扱いは採用代行費用は経費でどう処理するかにまとめています

年間の見直し時期

四半期ごと。稼働の配分が計画どおりか、職種が増えていないか。

半期。体制と範囲の見直し。契約の条件。

期末。年間の実績をまとめ、翌年の計画に反映する。

契約更新の前。予告期限から逆算して判断の会を置きます。

この四つを年間の予定に入れておいてください。入れておかないと、更新の時期に慌てて判断することになります。

エラベルの見解

年間の計画を立てるとき、「採用が止まる可能性」も入れておいてください。ここが抜けている計画が多い。

事業の方針が変わる、資金の状況が変わる、組織の再編がある。採用が予定どおり進まないことは、実際に起こります

そして、そのときに契約だけが残ると、稼働の使い道を探すことになります。最低契約期間があれば、止めても費用は出ます

だから、契約の段階で確認してください。一時停止できるか。稼働を下げられるか。範囲を絞れるか

そして、止まったときに何をしてもらうかも決めておきます。改善の作業、タレントプールの整理、次の募集の準備。使い道があれば、費用は無駄になりません

さらに、再開のときの手続きも決めておいてください。止めた後、どのくらいで再開できるか。担当者は同じ人が戻るか。

採用は波のある業務です。止まることを前提に設計しておくと、実際に止まったときの損失が小さくなります。

まとめ

よくある質問

月額固定だと波を吸収できません

契約に稼働量を調整できる条項があるかを確認してください。あるいは、時間単価型で上限を月ごとに変える形、繰越を認めてもらう形も検討できます。締結時に、波があることを伝えて設計を相談してください。

繁忙期だけ稼働を増やせますか

上限の変更手続きが契約にあれば可能です。ただし、代行側も人員の配置があるため、直前の依頼には対応できないことがあります。年間の波を最初に共有しておくと、体制も組みやすくなります。

採用が止まった期間の費用はどうなりますか

契約によります。最低契約期間や最低稼働時間が設定されていれば、止めても発生します。一時停止の条項があるかを締結前に確認してください。あわせて、止まった期間に改善の作業をしてもらう形も検討できます。