書類選考を外注したときの費用と工数の目安|基準づくりと一次判定を分け、最終の判断は社内に残す
書類選考は、応募が多い職種ほど時間のかかる仕事です。履歴書や職務経歴書を一件ずつ読み、選考に進めるかを判断する。応募が増えれば、その分だけ時間が増えます。書類選考を外部に頼めば、この時間を減らせますが、判断の基準が社内と外部でずれると、合う人を落としたり、合わない人を通したりすることになります。結論から書くと、書類選考の外注は、基準づくり、一次判定、最終判断の三つに分け、一次判定を外部に、最終判断を社内に残す形で、応募の数に比例する工数を見積もると、判断しやすくなります。
外部への費用は会社、料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では金額の相場は扱いません。
書類選考を三つに分ける
書類選考は、次の三つに分けて考えてください。
| 工程 | 中身 | 担い手 |
|---|---|---|
| 基準づくり | 何を見て、どの条件なら通すかを決める | 社内が決める。外部は基準を言葉にするのを手伝える |
| 一次判定 | 基準に沿って応募書類を読み、通す・保留・見送りに分ける | 外部が担える |
| 最終判断 | 一次判定の結果を確かめ、選考に進める人を決める | 社内が担う |
一次判定を外部に任せると、社内は外部が振り分けた結果を確かめるだけで済み、時間を大きく減らせます。ただし、基準づくりと最終判断は社内に残してください。どの経験を重視するかは自社の判断で、外部の判断だけで選考に進める人を決めると、責任の所在があいまいになります。詳しい切り分けは書類選考は代行に出せるかで書いています。
応募の数に比例する工数
書類選考の工数は、応募の数に比例して増えます。見積もりを取るときは、次の要素を伝えてください。
- 月の応募の数:職種ごとに、月にどれだけの応募が来ているか
- 書類の種類:履歴書と職務経歴書だけか、作品集や課題の提出物もあるか
- 判定の深さ:条件に合うかだけを見るか、経歴の中身を読み込んで判断するか
- 応募者への連絡:判定の結果を応募者に連絡するところまで含むか
応募の数は月によって変わることが多いため、応募が多い月と少ない月の両方を伝えておくと、見積もりの前提がずれにくくなります。応募の数に応じて費用が変わる料金の形なのか、上限を決めた月額なのかによっても、繁忙期の費用は変わります。
判定の深さは、工数と選考の質の両方に関わります。条件に合うかだけを見る判定は短い時間で済みますが、経歴の中身から自社に合うかを読み取る判定は時間がかかります。どちらを求めるかを決めてから見積もりを取ってください。
エラベルの見解
書類選考の外注で多いのは、最初の基準の共有が不十分で、外部の判定と社内の判断がずれるケースです。外部は「必須の経験」として書かれた条件を機械的に当てはめ、条件にぴったり合わない人を見送ってしまう。社内から見れば、近い経験があって会ってみたかった人が、見送られていることがあります。
最初の数週間は、外部が見送った書類の一部を社内でも確かめ、判断のずれを話し合ってください。ずれがどこにあるかが分かれば、基準の言葉を直せます。同じ料金・同じ業務範囲でも、このすり合わせに時間をかけてくれる担当者かどうかで、書類選考の質が変わります。
応募者の個人情報の扱い
書類選考を外部に頼むと、応募者の個人情報を外部が扱うことになります。職業安定法第5条の5は、労働者の募集を行う者や募集受託者などに対し、求職者などの個人情報を、業務の目的の達成に必要な範囲内で、目的を明らかにして収集し、その目的の範囲内で保管・使用すること(本人の同意がある場合など正当な事由がある場合を除く)、適正に管理するための措置を講じることを求めています。第51条は、募集を行う者や募集受託者と、その代理人や従業者などが、業務上知り得た人の秘密を正当な理由なく漏らしてはならないと定めています。
外部に書類選考を頼むときは、次の点を契約で決めておいてください。
- 応募書類をどこに保管し、誰が見られるか
- 書類選考以外の目的で使わないこと
- 契約の終了時に、書類をどう返却・削除するか
料金の形と品質の見方
書類選考を外部に頼むときの料金の形は、応募の件数ごと、月額固定、両者の組み合わせなどがあります。品質は、次の点で確かめられます。
- 判定のずれの少なさ:外部の一次判定と、社内の最終判断がどれだけ一致しているか
- 判定の理由の記録:通した理由、見送った理由が記録され、社内で確かめられるか
- 判定の速さ:応募から判定までの日数
書類選考の進め方は書類選考の進め方で書いています。料金の形は、上で挙げたほかに、採用が決まったときに支払う形もあります。エラベルでは、採用決定時に1名10万円(税別)という形で、担当者を選んで採用の実務を任せられる仕組みを用意しています。
エラベルの見解
書類選考で、もう一つ考えてほしいのは、判定の速さです。書類選考に時間がかかると、その間に応募者は他の会社の選考に進んでしまいます。外部に一次判定を任せる大きな利点は、社内の忙しさに左右されずに、早く判定を返せることです。
外部に頼むなら、応募から何日以内に一次判定を返すかを決めてください。社内の最終判断も、それに合わせて早く返せる体制をつくると、応募者を他社に取られることが減ります。
まとめ
- 書類選考は基準づくり・一次判定・最終判断に分け、一次判定を外部に、基準と最終判断を社内に残す
- 工数は応募の数、書類の種類、判定の深さ、連絡の範囲で変わる
- 最初の数週間は、外部の判定と社内の判断のずれを確かめて基準を直す
- 応募者の個人情報は、職業安定法の考え方に沿って、保管・利用・返却の方法を契約で決める
- 応募から一次判定までの日数を決めて、判定を早く返す
よくある質問
書類選考を外注したときの費用の相場はいくらですか
会社や料金の形、依頼する範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。月の応募の数と判定の深さを伝えたうえで見積もりを取り、範囲をそろえて比べてください。
外部に合否まで決めてもらってもよいですか
一次判定を外部に任せることはできますが、選考に進める人の最終判断は社内で行うことをおすすめします。どの経験を重視するかは自社の判断で、責任の所在をはっきりさせておくためです。
外部の判定が社内の感覚と合わないときはどうすればよいですか
見送られた書類の一部を社内でも確かめ、どこで判断がずれているかを話し合ってください。ずれの理由が分かれば、基準の言葉を直すことで判定を合わせていけます。
本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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