スカウト代行 / プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーを探すときの検索条件とターゲティング
プロジェクトマネージャーにスカウトを送る前の検索で、「PM経験〇年以上、資格あり」で条件を組むと、受託で顧客に納めてきた人と社内の仕組みを作ってきた人、数百人規模を回した人と数人規模を回した人、技術を自分で見る人と調整に徹する人が、同じ一覧に出てきます。どれも「PM」ですが、自社のプロジェクトに合う人は一部です。PjMの検索で最初にやるべきは、自社のプロジェクトの型・規模・権限・技術の担い手を決め、資格や年数ではなく「何を、どの規模で、誰と、どう回したか」で探すことです。結論を先に書くと、検索条件は、先に自社のプロジェクトの型(受託か社内か)・規模・権限・技術の担い手を決め、資格や年数ではなく経験(回した型と規模・調整した関係者・立て直し)で組み、要件の必須だけにし、プロフィールを「何を、どの規模で、誰と、どう回したか」で読み、受託からの転向層を含めて送る順を決めます。文面の型はプロジェクトマネージャーへのスカウト文面に、要件の作り方はプロジェクトマネージャーの採用要件の作り方に書いていますので、ここでは「検索条件とターゲティング」に絞ります。媒体ごとの検索の仕様には触れません。仕様は各媒体の公式情報でご確認ください。
先に「型・規模・権限・技術の担い手」を決める
自社のプロジェクトについて、型(受託か社内か)、規模(関係者の数、期間、予算の桁)、権限(予算・人・スケジュール・仕様のうち何を決められるか)、技術の担い手(PjMが技術も見るのか、技術は別の人が見て調整に徹するのか)を決めます。四つで探す人が変わります。
| 決めること | 探す人が変わる点 |
|---|---|
| 型(受託か社内か) | 受託なら顧客との調整の経験、社内なら関係部署との調整の経験 |
| 規模 | 関係者の数と期間が近い人。大きすぎても小さすぎても合わない |
| 権限 | 自社の権限と同じくらいの範囲で回した人。広い権限で回した人に狭い権限は合わない |
| 技術の担い手 | 技術も見るなら技術の経歴、調整に徹するなら関係者の調整の経歴 |
止まりやすいのは、「PMなら誰でも」で探すときです。一覧が混ざり、文面も混ざります。決め方はプロジェクトマネージャーの採用要件の作り方に書いています。
資格や年数ではなく経験で組む
条件に入れるのは、資格や年数ではなく、要件の必須に当たる経験です。肩書は「または」で複数(プロジェクトマネージャー、PM、PL、プロジェクトリーダー、ディレクター)を入れるか、入れずにプロフィールの言葉で読みます。
| 要件 | 検索条件に | 理由 |
|---|---|---|
| 必須:〇〇(型)のプロジェクトを回した経験 | 「受託」「納品」か「社内」「刷新」「導入」の言葉で | 型で経験が違う |
| 必須:〇〇規模の関係者を調整した経験 | プロフィールで読む | 検索の言葉にしにくい |
| 歓迎:資格 | 入れない | 資格と回した経験は一致しない |
| 歓迎:年数 | 入れない | 年数より型と規模と中身 |
| 歓迎:特定の業界 | 入れない | 文面で触れる |
止まりやすいのは、資格を必須にして数人しか出ないときです。資格を外し、回した経験で読みます。
プロフィールを「何を、どの規模で、誰と、どう回したか」で読む
PjMの経験の中身は、四つで読めます。何を(プロジェクトの目的と型)、どの規模で(関係者の数、期間、予算の桁)、誰と(調整した関係者、報告先)、どう回したか(順調に納めたか、遅れを立て直したか、途中から引き継いだか)。四つが書いてある人は、肩書や資格が何であっても回した経験があります。
| プロフィールの記述 | 読み方 |
|---|---|
| 「PMとして複数のプロジェクトを管理」 | 肩書はあるが、型も規模も関係者も無い。中身が読めない |
| 「受託で〇〇規模の〇〇(目的)を、顧客の〇〇部門と調整して納品」 | 型は受託、規模と関係者が分かる。順調に納めた |
| 「社内の〇〇刷新を、〇部門と調整しながら〇年で導入」 | 型は社内、関係者と期間が分かる |
| 「遅れていた〇〇を途中から引き継ぎ、〇〇を立て直して納期内に」 | 立て直しの経験。現状が悪いプロジェクトに向く |
| 「PLとして〇人のチームで〇〇を開発。顧客との仕様の調整も」 | 肩書はPLだが、回した経験がある。PjMの候補 |
止まりやすいのは、肩書と資格だけで判断するときです。「複数のプロジェクトを管理」の人に「〇〇規模の立て直しを」と送っても、経歴と合うかが分かりません。
エラベルの見解
相談で最も多い思い込みは、「大きなプロジェクトを回した人なら、小さなプロジェクトも回せる」というものです。実際には、数百人規模で分業の中の一部を管理していた人と、数人規模で顧客との調整から技術の判断まで一人で回していた人は、経験の中身が違い、小さな会社の「全部を一人で回す」役割には後者が合います。ある会社では、大手で大規模プロジェクトを管理した人を優先して送っていましたが、面談で「調整は専任の担当がいた」「技術は見ていなかった」と分かり、自社の役割と合わずに辞退が続きました。担当者が入って、自社の規模(関係者数部門、期間一年)と技術の担い手(PjMが技術も見る)を決め、プロフィールを「どの規模で、誰と、技術をどう見たか」で読む形にしたところ、規模が近く技術も見てきた人が見つかり、面談で合うようになりました。PjMの検索は、経験の大きさではなく、自社との近さで読みます。
転向層を含める
社内プロジェクトのPjMを探す場合、受託でPjMをしてきた人は転向層として有力です。顧客との調整の経験は、社内の関係部署との調整に活きます。逆に、受託のPjMを探す場合、社内のPjMからの転向は、顧客との契約や納期の感覚が違うので、文面で違いに触れます。技術寄りのPjMを探す場合、開発リードやPLで顧客との調整もしてきた人が転向層になります。
| 自社の型 | 転向元 | 素養の見どころ |
|---|---|---|
| 社内 | 受託のPjM | 顧客との調整の経験。関係者が多いほど近い |
| 受託 | 社内のPjM | 関係部署との調整。契約と納期の感覚は文面で触れる |
| 技術も見る | 開発リード、PL | 技術の経歴と、顧客か関係者との調整の記述 |
転向層には、文面の一行目で「〇〇のご経歴から、〇〇に軸足を移したい方へ」と、転向であることに先に触れます。
止まりやすいのは、転向層に「同じ型の経験者向け」の文面を送るときです。経歴と合わず、返信が来ません。
送る順の付け方
| 順 | 条件 |
|---|---|
| 一 | 型と規模と権限が自社と近く、四つ(何を・規模・誰と・どう回したか)が書いてあり、一行目に書ける一点がある |
| 二 | 型が合い、規模がやや違う。文面で規模の違いに先に触れられるなら送る |
| 三 | 転向層。四つが読め、自社の型に向く転向元。転向の文面で送る |
| 送らない | 肩書と資格だけで四つが読めない。規模が大きく違う(分業の一部を管理していた人に一人で全部の役割)。権限が自社よりずっと広い人に狭い権限。一行目に書ける一点が無い |
止まりやすいのは、「資格があるから」「大手だから」で送るときです。自社との近さで順を付けます。
条件の保存と見直し
組んだ条件は、「社内用」「受託用」「転向層用」のように分けて名前を付けて保存し、送った結果と一緒に記録します。月に一度、返信が来た人の共通点(型、規模、関係者、立て直しの経験、転向元)を見て、条件と読み方を直します。保存の仕方は検索条件の保存と使い回しに書いています。
エラベルの見解
担当する側から見ると、PjMの検索で会社ごとに差がつくのは、「自社のプロジェクトの権限と技術の担い手が決まっているか」です。型と規模は比較的決まりやすいのですが、「PjMに何を決めさせるか」「技術は誰が見るか」が曖昧な会社では、広い権限で回してきた人に送って面談で「決められない」と辞退されるか、調整に徹してきた人に送って「技術も見てほしい」で合わないかのどちらかになります。権限と技術の担い手が決まっている会社では、探す経験が絞れ、文面も面談も一本につながります。エラベルでスカウトの検索を担当する人には、条件を組む前に、報告先に「PjMに何を決めさせ、技術は誰が見るか」を聞いてもらっています。文面の型はプロジェクトマネージャーへのスカウト文面に書いています。
代行に出す場合の範囲
担当者が持つのは、要件から必須の経験を取り出して条件を組むこと、出てきた人を「何を、どの規模で、誰と、どう回したか」で読んで絞ること、転向層を分けて送る順を付けること、条件と結果を記録して月に一度見直すこと、です。会社が持つのは、型・規模・権限・技術の担い手の決定、要件の必須と歓迎の区別、転向層をどこまで含めるかの判断、報告先が担当者に話す時間、です。担当者がPjMの経験(型、規模、関係者、立て直し)を読める経験があるかは、担当者を選ぶときに確かめます。担当者の経歴の見方は担当者の経歴の見方に書いています。
まとめ
- 先に型(受託か社内か)・規模・権限・技術の担い手を決める。四つで探す人が変わる
- 検索条件は資格や年数ではなく経験(回した型と規模・調整した関係者・立て直し)で組む
- プロフィールは「何を、どの規模で、誰と、どう回したか」で読む。「複数のプロジェクトを管理」では中身が読めない
- 経験の大きさではなく、自社との近さで読む。大規模で分業の一部を管理した人は、小さな会社の「全部を一人で」には合わないことがある
- 転向層(社内なら受託のPjM、技術寄りなら開発リードやPL)を含める。転向の文面を分ける
- 条件は型ごと・転向層用で分けて保存し、返信が来た人の共通点で月に一度直す
よくある質問
資格を持っている人を優先したいのですが
資格は知識の証明で、回した経験の証明ではありません。資格があっても「何を、どの規模で、誰と、どう回したか」が書いていない人より、資格が無くても四つが具体に書いてある人のほうが、自社との近さを判断できます。資格は歓迎にとどめ、検索条件には入れず、プロフィールを読むときの補助にします。
立て直しの経験がある人を探したいのですが、見つかりません
「立て直し」「引き継ぎ」「遅延」「リカバリ」「途中から」の言葉でプロフィールを読みます。立て直しの経験を書いている人は少ないので、見つけたら一行目でその点に触れます。見つからない場合は、順調に納めた経験でも、関係者が多く調整が複雑だったプロジェクトを回した人は、立て直しの素養があることが多い。文面で「いま遅れていて、立て直しから」と正直に書き、その人の調整の経験に触れます。
技術のバックグラウンドが無いPMに、システムのプロジェクトを任せられますか
自社の「技術の担い手」の決定次第です。技術は別の人(開発リードやアーキテクト)が見て、PjMは関係者の調整と進行に徹する体制なら、技術のバックグラウンドは必須ではありません。PjMが技術の判断もする体制なら、技術の経歴が要ります。体制を先に決め、それに合わせて探す経験を決めます。決め方はプロジェクトマネージャーの採用要件の作り方に書いています。