採用代行 / 不動産
不動産業界の採用代行|業界特有の難しさとどこを外注するか
不動産業界の会社が採用代行を検討するとき、動機は「営業が辞めて、店舗を回す人が足りない」「管理の物件が増えて人が要る」であることが多い。ただ、不動産の採用は、他の業界と違う難しさがあります。売買仲介・賃貸仲介・管理・開発・投資で会社の型が違い、営業職は報酬の形が候補者の判断を左右し、資格が配置と表示に関わって法令上の整理があり、営業職の早期離職が多く採用を繰り返し、店舗や拠点が地域に分かれる。結論を先に書くと、不動産業界の採用代行は、母集団形成・一次対応・日程調整・記録は外に出せる一方、会社の型と役割の要件の決定・営業の見極め・報酬の形と条件の判断・資格の扱いは社内に残さないと、採れても店舗と役割に合いません。代行に出す前に、難しさを自社の型で分解し、職種の型ごとに「任せる・残す」を決めることが、代行が機能する条件です。営業職の切り分けは営業採用を代行に出す判断基準に、営業の早期離職は営業がすぐ辞めてしまうに書いています。ここでは、不動産業界で共通する切り分けに絞ります。
不動産業界の採用が難しい五つの理由
| 難しさ | 中身 | 代行への影響 |
|---|---|---|
| 会社の型が違う | 売買仲介・賃貸仲介・管理・開発・投資で、職種も経路も要件も違う | 「不動産業界の採用に強い」だけでは、自社の型に合うか分からない |
| 報酬の形が判断を左右 | 営業職は固定と成果の比率で、候補者の層と動く理由が変わる | 報酬の形を先に出さないと、面接で辞退される。形の判断は会社 |
| 資格が配置と表示に関わる | 宅地建物取引士などの資格の有無で、担える業務と配置が変わり、法令上の整理がある | 要件に資格をどう置くかは会社と専門家。代行は照合まで |
| 営業職の早期離職 | 入社後の早い時期に離れることが多く、採用を繰り返す | 採用の入口だけ直しても、受け入れと報酬の実態が合わなければ繰り返す |
| 店舗や拠点が地域に分かれる | 店舗ごとに募集し、店長が面接する。店長の枠と基準がばらばら | 店舗ごとの枠の預かりと、基準の揃え方が要る |
五つのうち、代行で解決できるのは母集団形成と速さで、報酬の形・資格・見極め・受け入れは社内の関わりが要ります。
工程ごとの「任せられる・残す」
| 工程 | 任せられるか | 理由 |
|---|---|---|
| 会社の型と役割の要件の決定 | 残す | 型ごとに、担う業務(仲介の型、管理の範囲)を責任者が決める |
| 報酬の形と条件の判断 | 残す | 会社の判断。先に出すかも |
| 資格の扱い(必須か、取得の支援か) | 残す | 会社と専門家。法令上の整理がある |
| 要件を「経歴で読める言葉」に整える | 一緒に | 「〇〇の型の物件の〇〇を、〇〇まで担った経験」に。代行が整え、責任者が確認 |
| 母集団形成(型ごとの経路) | 任せられる | 営業は掲載型とスカウト、管理は掲載型と紹介。型があれば外で回せる |
| 一次対応(返信・日程) | 任せられる | 店長の負担を減らす。速さが要る |
| 書類の一次確認 | 一部任せられる | 「型・担った範囲・資格の有無」の照合は外で。営業の実力は社内 |
| 営業の見極め(面接) | 残す | 店長か営業の責任者。「決まりの無い場面で自分で動いた場面」を聞く |
| 受け入れ(最初の三か月、教える人) | 残す | 店舗の責任者。早期離職を減らす要 |
| 記録と報告 | 任せられる | 一覧と週次の一枚。店舗をまたいで一つに |
「報酬の形」と「資格の扱い」は、不動産に特有の残す工程で、法令上の整理があると一般に整理されているため、会社と専門家が決めます。個別の判断は専門家にご確認ください。
エラベルの見解
不動産業界で多くの会社が見落とすのは、「営業の早期離職」が採用の入口の問題ではなく、報酬の形と受け入れの実態の問題であることです。応募を増やし、採り、数か月で離れ、また募集する。代行に「もっと集めて」と頼んでも、離職の穴を埋めるだけで、費用が出続けます。離職の理由を退職面談で集め、「報酬の形が聞いていたのと違う」「教える人がいなかった」「ノルマの実態が求人票に無かった」のどれかに分けると、直す場所は採用の入口ではなく、求人票の実態と受け入れの体制です。エラベルで担当者を選ぶ企業には、「営業の早期離職の理由を、報酬・受け入れ・実態のどれかで分けていますか」を、私たちから先に聞いています。分けていなければ、代行の前に退職面談の記録を集めるところからです。離職の分け方は早期離職が続くのは採用のどの段階の問題かに書いています。
代行に出す前に社内で確認すること
| 確認 | 中身 |
|---|---|
| 会社の型と採る職種 | 売買・賃貸・管理・開発・投資のどれで、営業・管理・事務・企画のどれか |
| 報酬の形 | 固定と成果の比率、成果の計算の考え方を、求人票と初回の連絡で出すか |
| 資格の扱い | 必須か、取得の支援か、歓迎か。法令上の整理は専門家に確認済みか |
| 営業の早期離職の理由 | 退職面談の記録があるか。報酬・受け入れ・実態のどれか |
| 店舗ごとの面接の枠と基準 | 店長の枠を週に決まった数出せるか。基準(観点と記録の形)が店舗で揃っているか |
| 受け入れ | 最初の三か月の到達点と教える人が、店舗ごとにあるか |
| 記録の形 | 店舗をまたいで一つの一覧があるか |
「報酬の形を先に出すか」は、不動産の営業の採用で最も応募と辞退を左右します。出すかどうかは会社の判断です。
会社の型と職種ごとに代行の型が違う
| 型・職種 | 代行に向く工程 | 社内に残す度合い |
|---|---|---|
| 売買仲介の営業 | スカウトと掲載型の母集団形成、一次対応 | 報酬の形の判断、営業の見極め、受け入れ |
| 賃貸仲介の営業 | 掲載型と地域の経路の運用、一次対応 | 店長の見極め、繁忙期の実態の説明 |
| 管理 | 掲載型と紹介の母集団形成、一次対応 | 管理の範囲の要件、資格の扱い |
| 開発・投資 | 紹介とスカウト(対象が少ない) | 案件の経験の見極め |
| 事務 | 掲載型、一次対応 | 部門の責任者の見極め |
「不動産業界の採用に強い代行」でも、売買と賃貸と管理の型を分けて持っているかは別です。営業の要件の作り方は営業の採用要件の作り方に書いています。
代行を選ぶときの確認項目
| 確認 | 聞き方 |
|---|---|
| 会社の型ごとの経験 | 「売買仲介と管理で、経路と文面をどう変えますか」 |
| 報酬の形の扱い | 「報酬の形を先に出す場合と出さない場合で、文面と経路をどう変えますか。形の判断は社内で持ちます」 |
| 資格の扱い | 「資格の有無を書類でどう照合しますか。扱いの判断は社内と専門家で持ちます」 |
| 店舗をまたぐ運用 | 「複数の店舗の募集を、一つの一覧と基準でどう回しますか」 |
| 担当者の経歴 | 「担当する方は、不動産業界のどの型の会社の、どの職種の採用を、どの工程で担った経験がありますか」 |
| 返事の速さと記録の置き場所 | 「候補者への返事は何営業日以内か。記録はどこに置くか」 |
| 費用の構造 | 「月額に含まれる工程と店舗の数は」 |
費用は、含まれる工程と店舗の数で変わり、金額の相場を先に聞くより「同じ工程・同じ店舗数で比べる軸」をそろえます。費用の構造は採用代行の費用の内訳に、選び方の軸は採用代行会社の選び方に書いています。
代行に出したあとに起きること
| 起きること | 原因 | 対応 |
|---|---|---|
| 応募は増えたが、面接で「報酬の形が思っていたのと違う」と辞退 | 報酬の形を先に出していない | 求人票と初回の連絡に、形と考え方を |
| 採れたが、資格の関係で担える業務が限られる | 資格の扱いを整理せずに募集 | 会社と専門家で整理し、要件と求人票に区分を |
| 店舗によって面接の基準が違い、記録が比べられない | 基準と記録の形が店舗で揃っていない | 観点と記録の形を一つに。店長に一枚を |
| 採れたが早期に離れ、また募集 | 受け入れの体制と実態のずれ | 退職面談で理由を分け、求人票と受け入れを直す |
| 店長が面接に出られず日程が延びる | 枠を預かっていない | 店舗ごとに週に一枠を先に |
| 契約が終わると記録が消える | 記録が代行の環境 | 社内の環境に置く形を契約で |
出したあとの問題は、「報酬の形」「資格」「店舗の基準」「受け入れ」「枠」に戻ります。
エラベルの見解
不動産業界の営業の採用で、「成果の報酬の比率が高い形」と「固定の比率が高い形」では、来る候補者の層と動く理由が違います。前者は「自分の成果で稼ぎたい人」、後者は「安定して働きたい人」で、求人票と文面と面接で確かめる項目が変わります。形を先に出さずに集めると、両方の層が混ざり、面接で「思っていたのと違う」が続きます。形の判断は会社のもので、代行は形に合わせた経路と文面を組みます。エラベルは担当者を工程ごとに選べる形にしているので、「営業の母集団形成と一次対応」を、不動産の営業の採用を担った経験のある担当者に任せ、報酬の形と資格と受け入れは社内に残す、という組み方ができます。報酬の形の表示には法令上の整理が関わるため、求人票の文言は専門家の確認を経た内容にします。個別の判断は専門家にご確認ください。
まとめ
- 不動産業界の難しさは、会社の型・報酬の形・資格・営業の早期離職・店舗の分散の五つ
- 母集団形成・一次対応・日程・記録は任せられ、型と役割の要件・営業の見極め・報酬の形と条件・資格の扱い・受け入れは残す
- 報酬の形と資格の扱いは会社と専門家。法令上の整理がある。求人票の文言は専門家の確認を。個別の判断は専門家にご確認ください
- 営業の早期離職は採用の入口の問題ではなく、報酬の実態と受け入れの問題。退職面談で分けてから直す
- 店舗ごとの募集は一つの一覧と一つの基準で。店長の枠を週に一つ先に
- 代行を選ぶときは会社の型ごとの経験と、報酬の形と資格の扱いの分担を確かめる
よくある質問
営業の報酬の形を先に出すと、応募が減りませんか
減ります。ただ、減るのは「その形では働かない人」で、その人は面接で辞退するか、入社後に離れます。先に出すと、応募は減り、面接の通過と定着は上がります。応募の数を成果にすると出せず、入社と定着を成果にすると出せます。どちらを成果にするかは会社の判断で、記録で「面接での辞退の理由」と「早期離職の理由」を見れば、判断の材料になります。報酬の形の表示の文言は、法令上の整理があるため、専門家の確認を経た内容にします。
資格の無い人を採って、入社後に取ってもらう形は成り立ちますか
資格の有無で担える業務と配置が変わる(法令上の整理があると一般に整理されている)ので、資格が無い間に担える業務と、取得の支援の中身(費用の扱い、時間の確保、取れなかった場合の扱い)を、会社と専門家で先に決めてから募集します。決めずに「入社後に取ってください」で採ると、担える業務が無いか、取得の話で揉めます。要件と求人票には、区分(必須・取得の支援・歓迎)を同じ形で書きます。個別の判断は専門家にご確認ください。
店舗の店長が「自分の店の人は自分で決めたい」と言います
店長が決めること自体は自然ですが、店舗ごとに基準と記録の形が違うと、店舗をまたいで比べられず、店長が替わると基準が変わります。「決めるのは店長、基準と記録の形は一つ」に分けます。観点(この役割に期待すること)と記録の形(事実と判断)を一枚にして店長に渡し、店長はその形で決める。一枚の作り方は面接官によって評価がばらつくに書いています。