スカウト代行 / キャリアチケット
キャリアチケットのプロフィール選定基準の作り方|価値観と記述量で二段に振る
キャリアチケットの選定は、他の新卒媒体と見るものが違います。学歴や資格ではなく、価値観と、自分で書いた文章が判断材料だからです。結論を先に書くと、キャリアチケット就職スカウトの選定は「自社の価値観を先に言葉にする」「プロフィールの記載量で母数を二段に振る」「記述の固有部分があるかで送る・送らないを決める」の三つを型にします。なお、検索で使える条件の詳細や通数は公開されていないため、契約前に運営に確認してください。以下は、2026年9月23日時点で公式サイトおよび運営会社の公式発表に記載されている内容に基づいて整理しています。文面はキャリアチケットのスカウト文面の型に、運用はキャリアチケットの運用スケジュールと送信計画にまとめています。
何を見て判断するか
企業の探し方。公式サイトのよくある質問は「企業は学生をどのような方法で探していますか?」に対して「記載いただいたプロフィール情報を元に学生検索を行います。自分の個性や人柄が伝わるようにプロフィールを充実させましょう」と答えています。
プロフィールの中身。公式サイトが挙げている機能は次のとおりです。
| 要素 | 公式サイトの説明 | 選定での見方 |
|---|---|---|
| 価値観(5つの質問) | 「5つの質問に答えるだけで、あなたのキャリアに対する考え方が明確になります」 | 自社の価値観と重なるか。第一の絞り |
| フレームワーク機能で作る自己PR・ガクチカ | 「決められた質問に回答していくだけで自己PRとガクチカを簡単に作成できます」 | 構成は共通。何をやったかの固有部分を読む |
| 他己分析 | 「依頼しづらい他己分析も、アプリから簡単に依頼できます。親しい人からの意見を取り入れることで…」 | 第三者から見た強み。面談の材料になる |
きゃりしる。2025年9月19日の公式発表は、キャリア性格診断「きゃりしる」のリリースを伝えています。「自分の性格や行動傾向を分析し、仕事上での自分自身のタイプや特徴、性格バランス、強みを可視化できるキャリア性格診断ツール」で、全16種のキャリアタイプから判定され、結果には性格バランス、強みを表す3つのキーワード、仕事で困ったときの対処法が含まれる、とされています。
診断結果は「参考」に留めます。16タイプの判定は、学生が自己理解を深めるためのツールとして説明されています。タイプだけで送る・送らないを決めると、判断が粗くなります。価値観と記述を読んだうえで、迷ったときの後押しに使うのが実務的です。
卒業年度が混在しています。公式サイトのよくある質問は「どの卒業年度の学生が利用できますか?」に対して「まだ卒業していない全ての卒業年度の学生にご利用いただけるサービスです」と答えています。したがって、最初に学年を確定させないと、母数の意味が変わります。低学年はインターン、最終学年は本選考。目的が違うので、抽出の段階で分けます。
プロフィールの充実度に差があります。公式サイトのよくある質問は「『スカウト』を受けるにはどうすれば良いですか?」に対して「登録後からスカウトを受け取ることは可能ですが、プロフィールの各項目を入力するほどスカウトを受けとりやすくなります」と答えています。つまり、登録だけして記述がほとんどない学生も母数に含まれます。
二段に振る
一段目:記載量で振り分ける。プロフィールを開いて、最初に見るのは中身の善し悪しではなく、書かれているかどうかです。
| 状態 | 扱い |
|---|---|
| 価値観・自己PR・ガクチカが一通り埋まっている | 二段目へ。文面に書ける材料がある |
| 価値観だけが埋まっている | 保留。イベント招待なら出せる |
| ほとんど空 | 送らない。書ける材料がないので、テンプレートになる |
この振り分けだけで、時間が大きく変わります。運営が2023年6月に公表した調査(ダイレクトリクルーティング利用経験のある企業の採用担当者123名、2023年3月20日〜28日、webアンケート)では、デメリットの一位に「採用候補となる求職者を探すのに時間がかかる(61.7%)」が挙げられています。記載量で機械的に振るだけで、読む対象がかなり減ります。
二段目:価値観と記述を読む。
| 見るところ | 基準の作り方 |
|---|---|
| 価値観の重なり | 自社の価値観の言葉と、学生の回答が重なるか。言葉が違っても中身が同じことがある |
| やったことの具体 | 何を、どのくらいの期間、誰と、どう進めたか。役職名や肩書きではなく行動を読む |
| 自分で決めた場面があるか | 言われたことをやった話か、自分で決めた話か。新卒では、この差が後の伸びに効く |
| 他己分析の記述 | 第三者が挙げている強み。本人の自己認識とずれていたら、面談で聞く材料になる |
| 書き方の一貫性 | 価値観の回答と、ガクチカの内容が噛み合っているか |
「優秀そうか」で判断しません。この媒体は、価値観に基づくマッチングを特徴として挙げているサービスです。学歴や表面的な経験で並べ替えると、媒体の設計と逆を向きます。自社と合うかどうかを基準にします。
自社の価値観を先に言葉にします。これがないと、二段目の判断ができません。社員三人から五人に、なぜこの会社にいるのか、どういうときに面白いと感じるか、どういう人と働きたいかを聞き、出てきた言葉を並べる。この言葉が、抽出条件にも選定基準にも文面にもなります。
エラベルの見解
依頼側から見ると、価値観で選ぶ媒体は「基準が曖昧になりやすい」という不安があります。学歴や経験なら誰が見ても同じ判断になりますが、価値観は人によって読み方が変わるからです。
これを防ぐ方法は、自社の価値観を三つから五つに絞って、それぞれに「当たっている例」と「当たっていない例」を書くことです。たとえば「自分で決めたい」という価値観なら、当たっている例は「サークルの新歓の方法を自分で変えた」、当たっていない例は「幹部として与えられた役割を果たした」。この対比があると、誰が見ても同じ判断になります。
そして、判断の理由を一行残すこと。なぜ送ると決めたか、なぜ送らないと決めたか。これがないと、二か月目に基準がぶれます。記録の形式は媒体によって違うので、管理画面に残せない場合は自社側の表で持ちます。
もう一つ、記載が薄い学生への扱いを決めておきます。公式サイトは「プロフィールの各項目を入力するほどスカウトを受けとりやすくなります」としているので、記載が薄い学生は他社からも声がかかりにくい状態です。ここに早く当てて育てる、という戦略も取れます。ただし文面に書ける材料がないので、イベント招待のような軽い差し出し方に限るのが現実的です。この判断を、基準の中に書いておきます。エラベルでは、依頼側が担当者の経歴を見て選ぶ仕組みなので、基準を文章にしてから動く担当者かどうかを、面談で確かめてみてください。
選定の型と、確認すること
型。
| 段階 | やること |
|---|---|
| 0 | 自社の価値観を三〜五個に絞り、当たる例・当たらない例を書く |
| 0 | 対象の卒業年度を決める。インターンか本選考かで学年を分ける |
| 1 | 抽出。価値観・学年・地域・職種などで母数を出す(使える条件は運営に確認) |
| 1 | 記載量で三つに振る(一通り埋まっている/価値観だけ/ほとんど空) |
| 2 | 一通り埋まっている学生の価値観と記述を読む。三段階の評価を付ける |
| 2 | 評価の理由を一行残す。差し出すもの(イベント/個別面談/選考スキップ)を決める |
| 3 | 送信。週次で送信済みと反応を集計 |
評価の三段階を定義します。「評価3=今週送る」「評価2=来週以降、または軽い差し出し」「評価1=送らない」。言葉で定義しておかないと、担当者ごとにずれます。
運営に確認すること。公式サイトおよび公式発表には、次の記載がありません。契約前に確かめてください。
| 確認すること | なぜ必要か |
|---|---|
| 検索で使える条件 | 価値観・診断結果・学年・地域・職種・自由記述のどこまで絞れるか |
| 絞り込みの保存 | 抽出条件を保存して毎週使い回せるか |
| 候補者の管理機能 | 気になる・メモ・評価に相当する機能があるか。記録を残せるか |
| 送信済みの確認 | 重複送信を防げるか。誰が送ったかを分けられるか |
| 送信通数と期間 | 週あたりの上限を決める土台になる |
| 再送の可否と条件 | 二通目を設計に入れられるか |
| アカウント数の上限 | 外注する場合に何人分の枠が要るか |
| データの持ち出し | 契約終了時に選定の記録を残せるか |
記録を残せるかは、先に確かめます。媒体側に記録機能がなければ、自社側で表を持つ設計にします。選定の理由が残っていないと、担当者が変わった時点で基準が消えます。
重複を防ぐ担当を決めます。複数の職種・コースで並行して送る場合、別の担当者が同じ学生に送る事故が起きます。送信済みの確認を誰がいつやるかを、運用の中に置きます。媒体を複数使う場合の整理は媒体の組み合わせ方にまとめています。
エラベルの見解
依頼側から見ると、選定を外に出すときの不安は「自社の基準で選んでくれるか」です。これは、基準を渡していないことが原因であることがほとんどです。
渡すべきなのは、過去に採った人と、採らなかった人です。去年入社した三人と、最終面接まで進んで見送った三人。この六人について「何が違ったか」を外の人に言語化してもらうと、基準が出てきます。会社が言葉にできていないものを、外の人が言葉にする。これが、選定を外に出すときの最初の仕事です。
そして、この媒体では価値観の言葉づくりが土台になります。学歴や経験で切れないので、価値観を言葉にできていないと、抽出も選定も文面も組めません。逆に、ここを一度作れば、翌年も使えます。最初にこの作業を依頼範囲に入れるかで、その後の精度が決まります。
もう一つ、外注先に記録の残し方を最初に約束してもらうこと。媒体に記録機能があるならその使い方、ないなら自社側の表の様式。契約が終わったときに何が残るかを、始める前に決めておきます。エラベルは依頼側が担当者を選べる仕組みなので、引き継ぎの話を自分から持ち出す担当者かどうかを、面談で確かめてみてください。
まとめ
- 企業は「記載いただいたプロフィール情報を元に学生検索」を行う。判断材料は価値観(5つの質問)/自己PR・ガクチカ/他己分析
- きゃりしる(全16種のキャリアタイプ、性格バランス、強みを表す3つのキーワード)は参考として使い、これだけで送る・送らないを決めない
- まだ卒業していない全ての卒業年度の学生が対象。最初に学年を確定させる
- 「プロフィールの各項目を入力するほどスカウトを受けとりやすくなります」とされており、記載量には差がある。まず記載量で母数を三つに振る
- 二段目は価値観の重なりとやったことの具体を読む。学歴や肩書きで並べ替えると、媒体の設計と逆を向く
- 検索条件・記録機能・通数・再送の条件は公開されていない。契約前に運営にご確認ください
よくある質問
学歴で絞れますか
公式サイトは、企業について「記載いただいたプロフィール情報を元に学生検索を行います」としていますが、検索で指定できる項目の一覧は公開されていません。したがって、どこまで絞れるかは運営にご確認ください。なお、この媒体は「価値観に基づくマッチング」を特徴として挙げているサービスなので、学歴で並べ替える使い方は設計と噛み合いにくい面があります。自社の価値観を先に言葉にして、そこから抽出条件を組むほうが、媒体の性質に沿います。
プロフィールが空の学生が多いのですが
公式サイトのよくある質問は「『スカウト』を受けるにはどうすれば良いですか?」に対して「登録後からスカウトを受け取ることは可能ですが、プロフィールの各項目を入力するほどスカウトを受けとりやすくなります」と答えています。登録直後で記載が少ない学生も母数に含まれる形です。実務では、記載量でまず母数を振り分け、書ける材料がある学生に個別面談や選考スキップを、材料が少ない学生にはイベント招待のような軽い差し出し方を、という分け方をします。
診断結果のタイプで選んでよいですか
2025年9月19日の公式発表は、キャリア性格診断「きゃりしる」について「自分の性格や行動傾向を分析し、仕事上での自分自身のタイプや特徴、性格バランス、強みを可視化できるキャリア性格診断ツール」と説明し、全16種のキャリアタイプから判定されるとしています。開発背景として、就活生が十分な自己理解なしに企業選びを進めることへの課題対応が挙げられています。学生の自己理解を支援するツールとして説明されているものなので、選考の合否に直結させる使い方は想定と外れます。実務では、価値観と記述を読んだうえで、迷ったときの参考に留めるのが無難です。