建設業の人事の副業単価の目安と案件の見つけ方|資格と現場の配置から逆算する採用設計を成果物にし、現場の訪問を分けて見積もる
建設業で人事をしてきた人は、施工管理や技能者の要件を、資格と経験年数と担当した工事の種類で見てきた経験を持っています。応募が来にくい職種で、紹介や知人、学校、協力会社など複数の経路から人を集め、現場の所長や職長と一緒に面接して相性を見てきた経験は、人手不足に悩む建設会社にとって大きな価値です。結論から書くと、建設業の人事の副業単価は、資格と現場の配置から逆算する採用設計を成果物にして値付けし、現場への訪問の時間を分けて見積もると、無理のない金額になります。
人事の副業の単価には公的な統計がなく、案件の範囲や依頼先で大きく変わるため、この記事では金額の相場は書きません。自分の単価を組み立てる手順と、案件の見つけ方を書きます。建設業の人事の経験の何が売れるかは建設業の人事が副業でできることで詳しく書いています。
値付けにつながる作業
建設業の人事の経験は、次のような作業に置き換えると、値付けしやすくなります。
| 建設業での経験 | 副業で切り出せる作業 | 時間が増える条件 |
|---|---|---|
| 施工管理や技能者を、資格と経験年数と工事の種類で見てきた | 現場の配置から逆算した要件(必須の資格、取得を支援する資格)の整理 | 現場が多い、工事の種類が多い |
| 複数の経路で人を集めてきた | 紹介・学校・協力会社・地域の経路の組み合わせの設計 | 経路が何もない |
| 現場の所長や職長と一緒に面接してきた | 現場の管理者が面接に出やすい流れと、見るべき点の手引き | 現場が遠い、日中は面接に出られない |
| 協力会社への外注と自社の雇用の線を扱ってきた | 外注で回す仕事と雇用で抱える仕事の整理 | 協力会社との関係が複雑 |
依頼先は、中小の建設会社が多く、社長や総務が採用を兼ねています。資格を持つ人を採ろうとして応募が来ない、という状態の会社に、要件を現場の配置から組み直す提案をすると、価値が伝わりやすくなります。
現場の訪問を分けて見積もる
建設業の案件では、現場の様子を見たり、所長と直接話したりするために、訪問が要ることがあります。単価は、オンラインの作業と訪問の作業を分けて組み立てます。
- 成果物を決める:要件の整理、経路の組み合わせ、現場の管理者向けの面接の手引きなど
- オンラインの作業の時間を出す:聞き取り、たたき台づくり、修正
- 訪問の作業の時間を出す:現場の見学、所長との打ち合わせ。移動の時間も含める
- 交通費の扱いを決める:交通費を報酬に含めるか、実費で別に受け取るかを契約で決める
時間単価の考え方は本業の年収と副業単価の関係で書いています。現場は日によって場所が変わり、所長も日中は現場にいるため、打ち合わせは夕方や現場の近くになることが多くあります。訪問の回数と時間帯を最初に決めておくと、見積もりが安定します。
エラベルの見解
建設業の人事の副業でよくある失敗は、資格の要件をすべて必須にしたまま、応募の数を増やそうとすることです。上位の資格を持つ人は限られ、求人を増やしても応募は増えません。依頼先からは「やってもらったが、応募が来ない」と受け止められます。
担当する側から見ると、価値があるのは、現場の配置から逆算して、本当に必須の資格と、入社後に取得を支援できる資格を分けることです。資格を持つ人の下で経験を積みながら取得を目指す人を採る形にすれば、対象を広げられます。要件の組み直しを成果物にできる人は、建設業の依頼先から頼られます。
押さえておく決まり
建設業の採用の設計を手伝うとき、押さえておきたい決まりがあります。建設業法第26条は、建設業者が請け負った建設工事を施工するときは、その工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどる主任技術者を置かなければならないと定め、一定の規模以上の下請契約を結んで施工する特定建設業者には、監理技術者を置くことを求めています。このため、主任技術者や監理技術者を担える人の数が、受けられる工事の数を左右します。
また、労働者派遣法第4条は、建設業務(土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊もしくは解体の作業またはこれらの作業の準備の作業に係る業務)について、労働者派遣事業を行ってはならないと定めています。現場の作業の人手を派遣で補うことはできないため、直接雇用で採るか、協力会社に工事を頼む形になります。どの資格でどの技術者になれるかなど個別の判断は、専門家に確かめるよう依頼先に案内してください。
案件の見つけ方と、受けるときの条件
建設業の人事の経験を活かせる案件は、次のような場所で見つけやすくなります。
- 中小の建設会社:社長や総務が採用を兼ね、施工管理の採用に困っている会社
- 地域の建設業のつながり:業界の集まりや、協力会社からの紹介で声がかかることもある(本業との関係に注意)
- 人事の副業の仲介サービス:建設業の採用の経験を登録しておく
業務委託で受ける場合は、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス法)第3条が、業務委託事業者に、給付の内容、報酬の額、支払期日などを書面または電磁的方法で直ちに明示することを求めています。訪問の回数や交通費の扱いも、契約の条件として書面で確かめてください。
本業に勤めながら副業をする場合は、厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が示すとおり、まず勤め先の副業・兼業に関するルールを確認し、秘密保持義務や競業避止義務を意識してください。本業の会社と同じ地域で同じ工事を受ける会社や、本業の協力会社の案件は、とくに注意が要ります。20万円を超える副収入がある場合は、確定申告が必要です。個別の判断は弁護士・税理士にご確認ください。
エラベルの見解
もう一つ見てほしいのは、建設業の人事の経験は、現場の管理者が面接に出られる仕組みづくりで成果を出しやすいということです。建設会社の採用が止まる大きな理由の一つは、所長や職長が日中は現場にいて、面接の枠がとれないことです。応募があっても選考が進まず、その間に他社に決まります。
夕方の時間、現場の近くでの面談、短いオンラインの面談など、現場の管理者が出られる形を依頼先と一緒に決め、その枠に合わせて日程を組む手順を渡してください。選考が止まらなくなれば、応募の数が同じでも採れる人が増えます。この改善を成果として示せる人は、継続の相談につながりやすくなります。
まとめ
- 建設業の人事の副業単価は、資格と現場の配置から逆算する採用設計を成果物にして値付けする
- オンラインの作業と現場の訪問を分けて見積もり、移動の時間と交通費の扱いを決める
- 必須の資格と取得を支援できる資格を分け、対象を広げる要件に組み直す
- 主任技術者の配置と、建設業務の派遣の禁止を押さえておく
- 現場の管理者が面接に出られる仕組みをつくり、選考が止まらないようにする
よくある質問
建設業の人事の副業単価の相場はいくらですか
案件の範囲や依頼先によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。成果物ごとに、オンラインの作業と訪問の作業に分けて時間を見積もり、自分の時間単価を掛けて単価の根拠をつくってください。
施工管理の経験がなくても、建設業の採用の案件を受けられますか
人事として建設業の採用に関わってきた経験があれば、要件の整理や経路の設計、面接の仕組みづくりは受けられます。技術の見極めは、現場の所長や技術者に担ってもらう形にしてください。
協力会社との関係で気をつけることは何ですか
協力会社の作業員に自社が直接指示を出すと、契約の形と合わなくなるおそれがあります。外注で回す仕事と雇用で抱える仕事を整理するときは、この点も依頼先に伝え、個別の判断は専門家に確かめるよう案内してください。
- e-Gov法令検索「建設業法」(第26条)
- e-Gov法令検索「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(第4条)
- e-Gov法令検索「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(第3条)
- 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和4年7月改定)
本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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