採用代行 / 採用の課題
面接のドタキャン・無断欠席を減らす|「来ない理由」は候補者ではなく、日程と連絡の設計にある
面接の時間になっても、候補者が来ない。連絡も無い。面接者は時間を空けて待っていた。「最近の候補者は」と言いたくなりますが、欠席は候補者の質の問題ではなく、日程と連絡の設計で減らせるものです。結論を先に書くと、面接の欠席の多くは、日程が遠すぎる、確認の連絡が無い、選考への温度が下がった、応募のハードルが低すぎた、の四つで起きます。日程を近くし、候補者に選ばせ、前日に確認し、応募から面接までの温度を保てば、欠席は減ります。書類通過率の問題は書類通過率が低いときに見る数字に、内定辞退は内定辞退が続くときに見直す3点にまとめています。
欠席が起きる四つの理由
面接の欠席は、次の四つの理由で起きます。
一.日程が遠い。 応募から面接まで二週間以上空くと、候補者の状況は変わります。他社の選考が進む、気持ちが冷める、忘れる。日程が遠いほど、欠席は増えます。
二.確認の連絡が無い。 日程が決まった後、面接の前日まで連絡が無い。候補者は「本当にこの日か」「場所はどこか」と不安になり、確認できないまま当日を迎え、来ない。
三.選考への温度が下がった。 応募したときは関心があったが、その後の連絡が遅い、事務的、役割の説明が無い。温度が下がり、「行かなくてもいいか」となる。
四.応募のハードルが低すぎた。 ボタン一つで応募できる形は、応募の数は増えますが、温度の低い応募も増えます。温度の低い応募者は、面接に来ません。
四つは、全部、候補者の側ではなく、会社の側の設計です。設計を変えれば、欠席は減ります。
日程の設計
欠席を減らす最初の打ち手は、日程の設計です。
近くする。 応募から一週間以内に面接を組む。日程が近いほど、候補者の状況は変わらず、欠席は減ります。面接者の枠を先に押さえておかないと近くできません。日程が押さえられないは依頼側向けの記事ですが、面接の日程でも同じです。
候補者が選ぶ。 こちらから複数の候補日を出し、候補者に選んでもらう。候補者が選んだ日程は、候補者の都合に合っているので、欠席しにくい。こちらが一方的に指定した日程は、候補者の都合に合わないことがある。
時間帯を、候補者の都合に合わせる。 在職中の候補者は、平日の日中に来られない。夜や、オンラインの選択肢。
オンラインを選べるようにする。 来社の負担が無ければ、欠席は減る。一次はオンライン、最終は対面、という形。
一回で済ませる。 面接の回数が多いほど、途中の欠席は増える。一次と二次を同じ日に、など。
変更をしやすくする。 「都合が悪くなったら、この連絡先に」と、変更の窓口を明示。変更できると分かれば、無断欠席ではなく、変更の連絡になる。
日程の設計は、面接者の枠の確保が前提です。枠が無ければ、近くも、候補者に選ばせることもできません。
面接前の連絡の型
日程が決まった後、面接までの連絡を型にします。
日程確定の連絡。 日程が決まったら、その日のうちに、日時・場所(またはオンラインの接続先)・面接者・所要時間・持ち物・変更の連絡先を、一通で。候補者が見返せる形で。
前日の確認。 面接の前日に、「明日〇時に、〇〇でお待ちしています。ご都合が変わった場合は、こちらへ」と一通。この一通で、欠席は大きく減ります。候補者は、確認の連絡で「本当にある」と認識し、来られない場合は連絡します。
当日の朝(対面の場合)。 場所への行き方、建物の入り方、受付の方法。来社の負担を減らす。
役割の情報を添える。 「面接では、〇〇の役割についてお話しします」。面接の中身が見えれば、温度が保たれる。
返信を求める。 「ご確認いただけましたら、一言ご返信ください」。返信が無ければ、電話で確認。返信の有無で、来るかどうかがある程度分かる。
連絡の名義を、一貫させる。 応募の受付、日程の連絡、前日の確認、全部が同じ名義(採用担当か、代行の担当者か)。名義が変わると、候補者は混乱する。
連絡の型は、一度作れば、全部の候補者に使えます。担当者に、型で送ってもらいます。
温度を保つ
応募から面接までの間に、候補者の温度が下がると、欠席が増えます。温度を保つ方法です。
応募への返事を、当日か翌日に。 応募して一週間返事が無いと、温度は下がります。当日か翌日に、「応募を受け付けました。〇日までに、選考の結果をお知らせします」。
書類の結果を、速く。 書類選考に二週間かけると、温度は下がります。数日で。
役割の情報を、途中で渡す。 面接までの間に、役割の詳細、一緒に働く人、いま詰まっていること。候補者が「この面接に行く価値がある」と思える情報。
質問の機会を作る。 「面接の前に確認したいことがあれば、ご連絡ください」。質問できると、温度が保たれる。
事務的な連絡にしない。 「面接は〇日〇時です」だけでは、温度は保てない。「〇〇の役割についてお話しできることを楽しみにしています」の一言。
候補者の状況を聞く。 「他社の選考も進んでいますか」。進んでいれば、日程を前倒しにする。
温度は、連絡の速さと、中身で保たれます。
エラベルの見解
相談で最も多い失敗は、「無断欠席が続くので、応募者の質が低いと結論づけた」というものです。調べると、応募から面接まで三週間、前日の確認は無し、連絡は事務的な一通だけ。候補者は、三週間の間に他社が決まったか、忘れたか、温度が下がった。日程を一週間以内にし、前日に確認を入れただけで、欠席は目に見えて減りました。
見ていて差がつくのは、担当者が「前日の確認」を型にしているかどうかです。日程を決めて終わりの担当者と、前日に欠かさず一通送る担当者がいます。後者の担当者の面接は、欠席が少ない。一通の手間で、面接者の時間が守られます。
発注側にできるのは、面接者の枠を先に押さえて日程を近くできるようにすることと、担当者に前日の確認を型として頼むことです。二つで、欠席は大きく減ります。
応募のハードルと、面接の欠席
応募のハードルを下げると、応募は増えますが、温度の低い応募も増え、欠席が増えます。
ボタン一つの応募。 数は増える。温度は低い。欠席は多い。
簡単な質問を一つ足す。 「応募の理由を一言」「〇〇の経験について一言」。答える手間が、温度の低い応募を減らす。欠席は減る。
書類選考の後に、短い電話かメールのやり取り。 面接の前に、一度やり取りをする。やり取りに応じる候補者は、温度が高い。応じない候補者は、面接にも来にくい。
バランス。 ハードルを上げすぎると、応募がゼロになる。応募の数と、面接の欠席の両方を見て、ハードルを調整する。
応募のハードルは、「数を集める」か「温度の高い応募を集める」かの選択です。面接者の時間が限られているなら、後者です。
欠席された後の対応
欠席が起きたら、対応の型です。
当日、連絡する。 「本日の面接にお越しいただけなかったようですが、ご都合はいかがでしたか」。責めず、状況を聞く。事情があれば、日程を組み直す。
連絡が無ければ、一度だけ再連絡。 数日後に、「改めて日程をご相談できればと思いますが、ご意向をお聞かせください」。返事が無ければ、終了。追いかけ続けない。
記録する。 誰が、いつ、どの日程で欠席したか。応募から面接までの日数、前日の確認の有無、連絡の内容。欠席率の分析に使う。
面接者に伝える。 欠席があったことと、対応を。面接者が「またか」と思わないように、原因と対策を共有する。
欠席した候補者を、無条件に見送らない。 事情があって連絡できなかった候補者もいる。連絡が来て、事情が分かれば、日程を組み直す価値はある。ただし、二度目は無い。
欠席は、起きます。起きたときに、責めず、記録し、次の設計に活かします。
欠席率の見方
欠席を減らすには、欠席率を記録して、要因ごとに見ます。
応募から面接までの日数別。 一週間以内、二週間以内、それ以上。日数が長いほど欠席率が高ければ、日程の問題。
前日の確認の有無別。 確認を送った候補者と、送らなかった候補者。差があれば、確認の効果。
応募の経路別。 求人媒体、スカウト、紹介。経路で温度が違う。
面接の形式別。 対面、オンライン。対面の欠席が多ければ、来社の負担。
時間帯別。 平日日中、夜、週末。在職中の候補者は、平日日中の欠席が多いことがある。
要因ごとに見れば、どこを直せば欠席が減るかが分かります。「欠席率が高い」だけでは、打ち手が決まりません。
エラベルの見解
担当する側から見ると、面接の欠席で最も困るのは「面接者の枠が無く、日程が三週間先になる」ことです。候補者に「三週間後」と伝えた時点で、担当者は欠席を覚悟します。その間に他社が決まり、温度が下がり、来ない。担当者は前日に確認を入れますが、三週間の遠さは覆せません。
欠席を減らす最も効く打ち手は、日程を近くすることで、それは面接者の枠で決まります。
発注側にできるのは、面接者の枠を週に何枠か先に押さえ、応募から一週間以内に面接を組める状態を作ることです。枠があれば、担当者は近い日程を出し、候補者に選ばせ、前日に確認する。三つが揃えば、欠席は「候補者の質」の問題ではなくなります。
まとめ
- 欠席の理由は日程が遠い・確認が無い・温度が下がった・応募のハードルが低いの四つ。全部、会社の側の設計
- 日程は一週間以内・候補者が選ぶ・時間帯を合わせ・オンラインを選べ・一回で済ませ・変更しやすく。面接者の枠が前提
- 連絡は確定の一通・前日の確認・当日の朝・役割の情報・返信を求め・名義を一貫。前日の確認が最も効く
- 温度は応募への返事を速く・書類の結果を速く・役割の情報を渡し・質問の機会・事務的にせず・状況を聞く
- 応募のハードルは数か温度かの選択。面接者の時間が限られるなら温度
- 欠席されたら当日に連絡・一度だけ再連絡・記録・面接者に共有・無条件に見送らない
- 欠席率は日数別・確認の有無別・経路別・形式別・時間帯別で見る
よくある質問
無断欠席する候補者は、そもそも採らないほうがよいのでは
一度の欠席で判断すると、事情があった候補者を失います。当日に連絡し、事情が分かれば日程を組み直す価値はあります。ただし、欠席が続く候補者は見送ります。それより、欠席が起きにくい設計(日程を近く、前日に確認、温度を保つ)にするほうが、面接者の時間を守れます。
前日の確認を送っても、返事がありません
返事が無い候補者には、電話で確認します。電話でも連絡が取れなければ、当日に来ない可能性が高いので、面接者にその旨を伝え、枠の扱いを決めます。返事を求める形にしておくと、返事の有無で来るかどうかが事前に分かり、面接者の空振りが減ります。
応募から面接まで、どうしても二週間以上かかります
面接者の枠が先に押さえられていないことが原因のことが多いです。週に何枠かを面接用に固定してもらい、応募が来たらその枠から候補日を出す形にしてください。それでも二週間以上かかるなら、その間に役割の情報を渡す、質問の機会を作る、他社の状況を聞いて前倒しを検討する、で温度を保ちます。